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10話 レイラ、無自覚でとんでもないことを言う
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「状況が状況だから悪く思うなよ」
「は、はい……」
ガルアラム様はそのまま私をそっと持ち上げ、いわゆるお姫様抱っこという状態だった。
ベッドに戻されて私は再び横になる体勢に戻された。
「痛くないか?」
「は、はい。大丈夫です」
さすがにここまでされて帰るとは言えない。
ガルアラム様が本気で心配してくださっているのに、無茶はできない。
その証拠に、息を少しだけ切らしながらガルアラム様が真剣な顔をしていた。
真顔でジッと見られてしまっていて、もはや、なにも言い返せない。
悪役令嬢と言われ続けてきた私はどうしたのだろう。
ガルアラム様は一生懸命身体を張って私を守ってくれた……。
しかも私の意地で動いたという情けない行為にも関わらず……だ。
「勝手なことをしてしまい、ごめんなさい……」
「全くだ。しっかり治るまで無理はしないでほしい」
このままガルアルム様を寝袋で寝させたくはない。
しかし、なにを言っても聞き入れてくれることはないだろう。
なにか良い方法はないのだろうか……。
要はガルアルム様がベッドでしっかりと寝てくれれば良いのだ。
私はこういうとき、すぐに言葉に出てしまう。
気がついたときにはすでに遅しである。
「ガルアルム様が寝袋で寝るくらいなら、広いですからこのベッドで寝れば良いのに」
誘惑したつもりでも、一緒にくっついていたいという感情でもない。
ただ、しっかりとした睡眠をさせるためにはどうしたらいいのか、という考えで思いついたひらめきだった。
しかし、そのまま声に出てしまっていて、当然至近距離にいるガルアルム様も聞いている。
「レイラ殿が望みは全て受け入れると言ったが……」
「かぁっ……」
無意識とはいえ、自分で言い出しておいて自分で顔を真っ赤にしてしまった。
すぐに弁明しないと……。
「わかった」
「んん!?」
「リリに殴られるかもしれないが、承知した。気遣い本当に感謝する……」
そう言い、ガルアラム様はすぐに反対側を向いて手で顔を抑えていた。
ベッドは大人が二人で寝ても密着するようなことはそうそうないだろうと思えるくらい広々としている。
それに、私は現状ほとんど動けない。
ガルアラム様も異性に興味をもたれていないようだから変な行為に発展してしまうことは、まずないだろう。
いや、むしろ……。
(手くらいは握ってくれないかな……)
バカか私は。
あらぬ想像をしてしまっていた。
こんなことを考えたこと自体、初めてだったかもしれない。
きっと長い間ベッド生活をしていたからおかしくなってしまったのだろう。
夜までの間、私はずっとモヤモヤしたままだった。
♢
夕食をリリさんから食べさせてもらい、お風呂代わりにタオルで全身をそっと拭いてもらう。
普段だったらこのあとは就寝になるのだが、いてもたってもいられない状態が続く。
「このあと、少々医務室が騒がしくなるかもしれませんがご了承ください」
「はい。なにかするのですか?」
「そうですね。この部屋に搬入するものがございますので。それでは失礼します」
リリさんがふふっと笑みをこぼしながら、すぐに部屋を出ていった。
「こんな時間に搬入って、なんだろう……」
なにか私の治療で必要な道具でも用意してくださったのだろうか。
口に出すことはないが、治療の際に針で刺されたりマズい薬を飲まされたりで結構萎えている。
治してくれるのは嬉しいが、これ以上怖そうな道具が導入されたらそれはそれで怯えてしまいそうだ。
さっさと寝てしまおう。
ガルアラム様のことがあるため、寝付けるかどうか不安ではあったが、ここは気合で目を閉じる。
寝ろ寝ろ寝ろ寝ろ……。
気がついたら意識をベッドに預けていた。
♢
「ん……んん?」
「おはよう、起きたか」
「おはようございます……?」
どうやら眠ってしまったようだ。
前日が睡眠不足だったためか、すぐに寝付けたらしい。
ところで、ベッドにガルアラム様が入っていたような痕跡がまるでない。
むしろ……。
「あの、見慣れないものが設置されているのですが」
「あぁ、ベッドを持ち込んだ」
「はい?」
「すまないな。昨日、レイラ殿に嘘をついてしまったのだ」
「嘘?」
ガルアラム様が申しわけなさそうな表情で頭を下げてくる。
不自然に設置されたベッドを見ればどういうことなのか概ね理解できた。
一緒に寝る行為を遠慮してくださったに違いない。
「嘘でもつかないと、レイラ殿はまた無理して帰ろうとしそうだったのでな……」
「え?」
「同じ部屋という点でも申しわけないとは思ったが、ベッドを持ち込むと言えばレイラ殿は、『そんなことしなくていい』と言っていただろう」
「言ったかもしれませんが……」
「だろうな。だが、同じベッドで寝るなど軽く言うな。特にレイラ殿は容姿も可憐で可愛い。他の男にそのようなことを言えばなにをされても文句は言えないぞ」
「か……可愛いって……」
なぜかお説教が始まってしまった。
昨日の発言は私もやらかしてしまったとは思っている。
だが、ガルアラム様は私のことを気遣って、わざわざベッドまで用意して近くで看病をしてくださった。
これほどの気配りと配慮、心配しているからこそのお説教、優しさがどれも嬉しくて、私はなにも言い返すことなく全て聞き入れていた。
「レイラ殿のことが本当に心配だ……。レイラ殿の意思に関係なく手を出そうとする不埒な者はどこにでもいるのだからな」
「申しわけございません……。返す言葉もありません」
「いや、俺も言いすぎた。すまない」
今までお父様たちが勝手に決めようとして私に縁談を申し込んできた男たちは、地位と名誉、もしくは身体目的で近づいてくる人しかいなかった。
生憎、両親に対しても譲れない部分はある。
素直にはいそうですかと従ってこれ以上の地獄は味わいたくなかった。
だから今までの縁談はことわざるを得なかった。
(ガルアラム様のようなお方がいてくれたらよかったのに……)
私は心の中で、ガルアラム様にあからさまな感情が芽生えてしまったなと確信した。
こんなに真剣に心配して怒ってくれる人など今まで出会ったことなかったのだから……。
「は、はい……」
ガルアラム様はそのまま私をそっと持ち上げ、いわゆるお姫様抱っこという状態だった。
ベッドに戻されて私は再び横になる体勢に戻された。
「痛くないか?」
「は、はい。大丈夫です」
さすがにここまでされて帰るとは言えない。
ガルアラム様が本気で心配してくださっているのに、無茶はできない。
その証拠に、息を少しだけ切らしながらガルアラム様が真剣な顔をしていた。
真顔でジッと見られてしまっていて、もはや、なにも言い返せない。
悪役令嬢と言われ続けてきた私はどうしたのだろう。
ガルアラム様は一生懸命身体を張って私を守ってくれた……。
しかも私の意地で動いたという情けない行為にも関わらず……だ。
「勝手なことをしてしまい、ごめんなさい……」
「全くだ。しっかり治るまで無理はしないでほしい」
このままガルアルム様を寝袋で寝させたくはない。
しかし、なにを言っても聞き入れてくれることはないだろう。
なにか良い方法はないのだろうか……。
要はガルアルム様がベッドでしっかりと寝てくれれば良いのだ。
私はこういうとき、すぐに言葉に出てしまう。
気がついたときにはすでに遅しである。
「ガルアルム様が寝袋で寝るくらいなら、広いですからこのベッドで寝れば良いのに」
誘惑したつもりでも、一緒にくっついていたいという感情でもない。
ただ、しっかりとした睡眠をさせるためにはどうしたらいいのか、という考えで思いついたひらめきだった。
しかし、そのまま声に出てしまっていて、当然至近距離にいるガルアルム様も聞いている。
「レイラ殿が望みは全て受け入れると言ったが……」
「かぁっ……」
無意識とはいえ、自分で言い出しておいて自分で顔を真っ赤にしてしまった。
すぐに弁明しないと……。
「わかった」
「んん!?」
「リリに殴られるかもしれないが、承知した。気遣い本当に感謝する……」
そう言い、ガルアラム様はすぐに反対側を向いて手で顔を抑えていた。
ベッドは大人が二人で寝ても密着するようなことはそうそうないだろうと思えるくらい広々としている。
それに、私は現状ほとんど動けない。
ガルアラム様も異性に興味をもたれていないようだから変な行為に発展してしまうことは、まずないだろう。
いや、むしろ……。
(手くらいは握ってくれないかな……)
バカか私は。
あらぬ想像をしてしまっていた。
こんなことを考えたこと自体、初めてだったかもしれない。
きっと長い間ベッド生活をしていたからおかしくなってしまったのだろう。
夜までの間、私はずっとモヤモヤしたままだった。
♢
夕食をリリさんから食べさせてもらい、お風呂代わりにタオルで全身をそっと拭いてもらう。
普段だったらこのあとは就寝になるのだが、いてもたってもいられない状態が続く。
「このあと、少々医務室が騒がしくなるかもしれませんがご了承ください」
「はい。なにかするのですか?」
「そうですね。この部屋に搬入するものがございますので。それでは失礼します」
リリさんがふふっと笑みをこぼしながら、すぐに部屋を出ていった。
「こんな時間に搬入って、なんだろう……」
なにか私の治療で必要な道具でも用意してくださったのだろうか。
口に出すことはないが、治療の際に針で刺されたりマズい薬を飲まされたりで結構萎えている。
治してくれるのは嬉しいが、これ以上怖そうな道具が導入されたらそれはそれで怯えてしまいそうだ。
さっさと寝てしまおう。
ガルアラム様のことがあるため、寝付けるかどうか不安ではあったが、ここは気合で目を閉じる。
寝ろ寝ろ寝ろ寝ろ……。
気がついたら意識をベッドに預けていた。
♢
「ん……んん?」
「おはよう、起きたか」
「おはようございます……?」
どうやら眠ってしまったようだ。
前日が睡眠不足だったためか、すぐに寝付けたらしい。
ところで、ベッドにガルアラム様が入っていたような痕跡がまるでない。
むしろ……。
「あの、見慣れないものが設置されているのですが」
「あぁ、ベッドを持ち込んだ」
「はい?」
「すまないな。昨日、レイラ殿に嘘をついてしまったのだ」
「嘘?」
ガルアラム様が申しわけなさそうな表情で頭を下げてくる。
不自然に設置されたベッドを見ればどういうことなのか概ね理解できた。
一緒に寝る行為を遠慮してくださったに違いない。
「嘘でもつかないと、レイラ殿はまた無理して帰ろうとしそうだったのでな……」
「え?」
「同じ部屋という点でも申しわけないとは思ったが、ベッドを持ち込むと言えばレイラ殿は、『そんなことしなくていい』と言っていただろう」
「言ったかもしれませんが……」
「だろうな。だが、同じベッドで寝るなど軽く言うな。特にレイラ殿は容姿も可憐で可愛い。他の男にそのようなことを言えばなにをされても文句は言えないぞ」
「か……可愛いって……」
なぜかお説教が始まってしまった。
昨日の発言は私もやらかしてしまったとは思っている。
だが、ガルアラム様は私のことを気遣って、わざわざベッドまで用意して近くで看病をしてくださった。
これほどの気配りと配慮、心配しているからこそのお説教、優しさがどれも嬉しくて、私はなにも言い返すことなく全て聞き入れていた。
「レイラ殿のことが本当に心配だ……。レイラ殿の意思に関係なく手を出そうとする不埒な者はどこにでもいるのだからな」
「申しわけございません……。返す言葉もありません」
「いや、俺も言いすぎた。すまない」
今までお父様たちが勝手に決めようとして私に縁談を申し込んできた男たちは、地位と名誉、もしくは身体目的で近づいてくる人しかいなかった。
生憎、両親に対しても譲れない部分はある。
素直にはいそうですかと従ってこれ以上の地獄は味わいたくなかった。
だから今までの縁談はことわざるを得なかった。
(ガルアラム様のようなお方がいてくれたらよかったのに……)
私は心の中で、ガルアラム様にあからさまな感情が芽生えてしまったなと確信した。
こんなに真剣に心配して怒ってくれる人など今まで出会ったことなかったのだから……。
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