蜂蜜voice

ソラ

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「んぅ、あ…っ、ちょ、木崎さ……!」

体を思い切り押しても、木崎さんの体はビクともしない。

くちゅりと絡められる舌は、ありえないはずなのにひどく甘く感じて、時折漏れる吐息は壮絶な色気を放っていた。

薄ら目を開けると、きりっとした瞳を縁取った長い睫が見えて、ああ……綺麗な顔……と思わずうっとりする自分に驚く。

すごく気持ちいいのに、慣れないキスのせいでうまく息継ぎが出来ない。だんだん失われる酸素に、俺の意識が遠くなるのを感じた。

「……っ、悪い……」

俺の体の力がくてっと抜けたのを見て、木崎さんが俺から離れた。

「すまん、つい……。本当に悪かった、嫌だったよな……」

「も……木崎さんの……ばか……っ」


苦しさで涙が浮かんでいる目で、木崎さんを見上げる。

木崎さんの声が、あまりに甘いから、

乱暴だけど優しいキスは気持ち良かったから、

そんな悲しい顔してほしくないから、

だから……



「木崎さんのせいで……体、熱いんです……!」

責任、とってください……と、恥ずかしくて小さく囁いた。

木崎さんの、ゴクリと息を飲む音が聞こえる。


「……もう、止めてやんねぇよ?」

俺は了承のかわりに、整った唇にキスをした。







あれから、駅からすぐ近くだった木崎さんのマンションに連れていかれるや否や、寝室のベッドに押し倒された。

顔中にキスを落とされている隙に、俺の服はあっという間に脱がされる。

「ふぁ……ッ」

木崎さんの長くて綺麗な指が俺の先走りを指に絡めながら、わざと音を立てるようにクチュクチュと抜く。

「は……う……んぁ……っ」

人に触られる初めての快感に、はしたないと知りつつも腰が揺れてしまう。

「あァ……ん、あ、ンッ」

「気持ちいいか?」

木崎さんの甘い声が耳元で聞こえて、先走りがトプリと溢れる。

声だけでイキそうになるとか……


「木崎さ……っ、も、俺……!」

「イキそう?」

意地の悪そうに笑う顔すらカッコいい。

「イ……ク……っ、イっちゃ……あぁァ……っ」


先端にくちりと爪を立てられて、目の前がチカチカするような快感に体を震わせた。

しばらく抜いていなかったせいで、濃くてドロリとした精液が木崎さんの服にかかる。

「はぁ……木崎さ……服が……って……あれ?」

服に精液がかかってしまったから謝ろうと目を開くと、木崎さんが顔に手を当てていた。

指の間から見える耳は、薄暗い中でも分かるほど真っ赤だ。

「……イクときの顔と声、反則だろ……」

木崎さんが困ったような、何かに耐えるような顔をするから、気持ち悪いと思われたかな……と不安になった。

「……気持ち悪かった……ですか……?」

泣きそうになるのを耐えて見上げると、木崎さんは眉をひそめていた。怒らせてしまったかと思っていたが、瞳は明らかな情欲に染まっている。

その色香に、ヒュっと喉が鳴った。

「ちげぇよ。ただ……啓太がエロくて可愛くて……

俺の理性がぶっ飛ぶとこだったから」

「……っ」

「最後までは止めようと思ったけど……無理だわ。優しくするから……いいか?」

あくまで俺の意志を考えてくれる木崎さんに、心が温かくなる。

いっぱい我慢してくれてたみたいだけど、俺も早く木崎さんのが欲しいから。



「木崎さん……

早くこれ、欲しい……です……」

俺が出せる精一杯のえっちな声で、木崎さんの硬くそそり立つそれに手を這わせながら言った。

ズボン越しに触れているだけで大きいと分かるものが、ドクンとまた大きくなる。

「……っ!どーなってもしらねぇからな……」

切羽詰まった様な木崎さんがエロくて、俺は腰をすり……と木崎さんに押しつけた。
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