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第5章
第5章8幕 辛勝?<narrow win?>
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パーティー編成と軽い作戦会議を済ませた私は、装備を再度確認します。
「一泡吹かせるっすよ」
「うん」
「作戦会議は終了ですか? では殺しあう前にルールを決めましょう」
余裕そうな面持ちで私達6人と相対するリンプはそう言ってきます。
「どんなルールですか?」
「殺し合いにルールはありませんので、あなた方が負けた後、について決めさせていただきます」
あり得ないくらいの自信ですね。
「まず一つ、この新マップに二度と入らないこと。二つ目、金輪際私達の邪魔をしないこと」
「それだけですか?」
「もう一つありますが、これは大したことではありません。負けたら協力者になってもらいましょうか」
「ではこちらかも同様の要求をします」
「ええ。構いませんよ。6人程度で私に勝てる、そう思っていらっしゃるのなら」
リンプは自分の勝利を微塵も疑っていないようです。
「無回答なので、始めます。この発煙筒の煙がおさまったら開始でよろしいですか?」
こちらの返事を聞かずにリンプは上空に発煙筒を投げ上げました。
「一対多の戦いにおいて最も大切なのは、相手の戦力をいかに削っていくか、です。私が一番最初に倒すのは、ステイシーさんでしょう。二番目はてれさなさんです。お二方さえ倒してしまえば私の勝ちは揺るぎませんから」
「随分な自信だねー。でも勝つのは僕らだよー」
ステイシーがそう言った瞬間目の前に土煙が上がり、リンプが地面を蹴ったのだと認識できました。
「≪シフト≫」
私とステイシーが座標を入れ替え、私がリンプの攻撃を右手の【ナイトファング】と左手の【短雷刀 ペインボルト】を交差し受け止めます。
「さすがいい武器です。私の一撃でも折れないのですね」
受け止められた拳を引きながら後方にとんだリンプにサツキが迫ります。
「君の強さは反則と言ってもいいだろうね。でもこちらにはもっと反則な輩がたくさんいるんでね」
右手の魔銃を振りかぶり、リンプに殴りかかると、それを受け止めたリンプがサツキの右腕を握りつぶします。
「軟いで……っ!」
サツキは腕を捕まれた瞬間自分の腕ごと、左手の魔銃から発動したスキルで吹き飛ばしました。
「≪秘伝・宝壊≫。これはさぞ効いただろう?」
「予想外でした。まさかちんけな連携とも言えぬ行動で腕一本持っていかれるとは。これで私の勝率は8割前後まで下がりましたね」
「8割? 何を言っているんですか?」
リンプが後退し、サツキが戦闘を始めた瞬間、私は右手の【ナイトファング】から精霊を開放していました。そしてタイミングを見計らい、一時的に拘束するための魔法、≪ダーク・ネクロフィア≫を発動していました。
系統変化が起こる程の精霊がこちらにも宿っていたようで、普段使っている闇魔法であれば、不自由なく発動できます。
「動けないんじゃ、無理だね」
エルマが一言発し、魔法剣に精霊魔法で属性を付与した斬撃を打ち出しています。
ステイシーとてれさなは大規模な魔法を準備しているようで、ちらりともリンプの方を見ません。
闇精霊に魔法を発動してもらっている状況なので、首を狩るべく、私も近づこうと走ります。
走りながら、リンプの横に出現する人影を見ました。
最初はハリリンが姿を現したのかと思ったのですが、どうも違うようで、近くにいたサツキを切り倒し、リンプの前に立ちます。
「旦那。遅くなりました」
「十分早いですよ。少しは……そうですね。メイド服の茶髪と金髪のチビは残しておいてください。それ以外は好きにしていいです」
「了解です」
突如現れた謎のプレイヤーが駆け出し、てれさなを狙っていることに気が付いた私は、≪スライド移動≫を発動し、てれさなを守りに戻ります。
「はやい!」
「それだけが、取柄なので」
正直、ぎりぎり間に合ったという感じですが、何とかてれさなとリンプの仲間との間に身体を滑り込ませることができました。
「名乗ろう。『ELS』所属。アビドだ」
「チェリーです。ギルドは今は入っていません」
「そうか。じゃぁ後ろのそいつを守り切れよ!」
そう言ってこちらに向かって踏み込み、刀を一振りしてくるアビドの背後に私は≪影渡り≫で移動します。
「≪影渡り≫」
「ん! 後ろだな」
相手が視界から消えたら背後を警戒するという鉄則を守っている様で、くるっとこちらを振り返りました。
「惜しい!」
「惜しかったですね」
そして何故か態勢を崩し、地面に倒れこむアビドを見下ろします。
「そう言うことか。降参だ」
私は≪影渡り≫の特性を生かし、アビドの足首から先を切断していました。
「では私はあなたのとこのボスを倒すので」
「あぁ。旦那は強いぞ」
「知っています。一度瞬殺されましたから」
「そうか」
「では」
右手の【ナイトファング】で首を切断し、アビドをデスペナルティーにします。
そして振り返り、拘束中のリンプに向き直ります。
「さて次はあなたですよ」
「では少し、本気を出しましょうか。≪狂化≫」
リンプがスキルを発動し、私の拘束魔法から抜け出します。
「どうでしょう。私とタイマンしませんか? 一度あなたの本気と戦ってみたくなりました」
リンプが私にそう言ってきます。
「いえ。今は排除が優先なので、私は仲間とあなたを倒します。タイマンでしたらそのうちやってあげてもいいですよ? もちろん私の気が向いたらですけど」
「残念です。頭に血が上ってる状態ならこちらの挑発にも乗ってくれると思ったのですが……。これで私の勝率は9割ですね」
「さっきは8割とか抜かしてなかった?」
エルマがリンプに突っ込みます。
「あぁ。あれは私がスキルを使わない状態出での勝率です。スキルを使えば私が勝ちます」
「わーお」
背後からの気配でステイシーとてれさなの魔法発動準備が整ったことを悟った私は≪スライド移動≫で距離を詰めます。
「はっ!」
左手の【短雷刀 ペインボルト】で斬り付けると、リンプは左手で受け止めました。
「いい切れ味なのでしょうが、筋力さえあれば防げます。STRの極フリが生み出す芸術の一撃、味わってください」
そう言ってリンプが右足で蹴りかかってきます。
「≪シフト≫」
エルマがステイシーに代わり≪シフト≫を発動し、地面に落ちていたサツキの魔銃と座標を入れ替えます。
「しぶといですね。まだ生きていたんですか」
「しぶとくて、悪かったね……。思ったよりも……傷は浅かったみたい……だよ」
サツキは地面に背を付け、必死にしゃべっています。
「まぁ治療しなければデスペナです変わらないでしょう」
「かもしれませんね。早くあなたを倒しててれさなさんに治療してもらわないと」
「私に勝てたらそうするといいです」
「そうするっす。てれさなっ!」
ハリリンがリンプの後ろに姿を見せ、リンプに掴みかかります。
その瞬間ハリリンの身体が赤い光に包まれます。
「成功?」
「おっけーっす! ステイシー今の内っすー!」
『生マレ 生マレ 見エヌ力ヨ 吠エヨ 吠エヨ 槍ノ如シ 我ガ精神を供物トシ 目ニ見ヌ非情ノ一槍ヲ』
『≪此ノ世ノ見ルコト能ワヌ雷槍≫』
ステイシーが詠唱魔法でリンプとハリリンの身体をともに貫きます。
「ぐっふ! これはてれさなの回復でも長くは持たないっすね」
「驚きました。AGI型のあなたにここまでの力が出せることもそうですが、この詠唱魔法の威力。『猫姫王国』の一件よりも威力が増しているのでは?」
「もうだまったらどうっすか?」
「これで勝ったと思っているなら、失格です」
失格?
「≪狂王化≫」
一瞬思考が、リンプの言った失格という言葉に飲みこまれそうになりましたが、スキル宣言を聞いてなんとか踏みとどまりました。
「エルマ!」
「ほいよ! ≪シフト≫」
エルマが配置していた精霊と位置を変え、私は両手に握った武器をリンプの首を狩るべく振ります。
「もう無理っす!」
ハリリンが叫ぶ声がどこか遠くに聞こえ、私がコマ送りのような世界を見ていると、わずかに、笑う、リンプの顔に気付きました。
私の顔が驚きに支配され、彼の首筋へと刃が届くと、私にだけ見えるようにリンプは口を動かしました。
「ベット……星見」
その意味が分からず、聞き返そうとしますが、最後の一撃だけは正直に浴びたリンプはすでにデスペナルティーになっていました。
何かをしてくるだろうと身構えていた他のみんなも呆気にとられていました。
「とりあえず……勝ったんすかね?」
「た、たぶん?」
ハリリンがそう誰かに聞くと、エルマが返事をしました。
「治療しなきゃー」
そう言ってサツキの元へ走っていくステイシーとてれさなの姿が視界に入りますが、私はリンプが言い残した、言葉によくわからない寒気を感じていました。
to be continued...
「一泡吹かせるっすよ」
「うん」
「作戦会議は終了ですか? では殺しあう前にルールを決めましょう」
余裕そうな面持ちで私達6人と相対するリンプはそう言ってきます。
「どんなルールですか?」
「殺し合いにルールはありませんので、あなた方が負けた後、について決めさせていただきます」
あり得ないくらいの自信ですね。
「まず一つ、この新マップに二度と入らないこと。二つ目、金輪際私達の邪魔をしないこと」
「それだけですか?」
「もう一つありますが、これは大したことではありません。負けたら協力者になってもらいましょうか」
「ではこちらかも同様の要求をします」
「ええ。構いませんよ。6人程度で私に勝てる、そう思っていらっしゃるのなら」
リンプは自分の勝利を微塵も疑っていないようです。
「無回答なので、始めます。この発煙筒の煙がおさまったら開始でよろしいですか?」
こちらの返事を聞かずにリンプは上空に発煙筒を投げ上げました。
「一対多の戦いにおいて最も大切なのは、相手の戦力をいかに削っていくか、です。私が一番最初に倒すのは、ステイシーさんでしょう。二番目はてれさなさんです。お二方さえ倒してしまえば私の勝ちは揺るぎませんから」
「随分な自信だねー。でも勝つのは僕らだよー」
ステイシーがそう言った瞬間目の前に土煙が上がり、リンプが地面を蹴ったのだと認識できました。
「≪シフト≫」
私とステイシーが座標を入れ替え、私がリンプの攻撃を右手の【ナイトファング】と左手の【短雷刀 ペインボルト】を交差し受け止めます。
「さすがいい武器です。私の一撃でも折れないのですね」
受け止められた拳を引きながら後方にとんだリンプにサツキが迫ります。
「君の強さは反則と言ってもいいだろうね。でもこちらにはもっと反則な輩がたくさんいるんでね」
右手の魔銃を振りかぶり、リンプに殴りかかると、それを受け止めたリンプがサツキの右腕を握りつぶします。
「軟いで……っ!」
サツキは腕を捕まれた瞬間自分の腕ごと、左手の魔銃から発動したスキルで吹き飛ばしました。
「≪秘伝・宝壊≫。これはさぞ効いただろう?」
「予想外でした。まさかちんけな連携とも言えぬ行動で腕一本持っていかれるとは。これで私の勝率は8割前後まで下がりましたね」
「8割? 何を言っているんですか?」
リンプが後退し、サツキが戦闘を始めた瞬間、私は右手の【ナイトファング】から精霊を開放していました。そしてタイミングを見計らい、一時的に拘束するための魔法、≪ダーク・ネクロフィア≫を発動していました。
系統変化が起こる程の精霊がこちらにも宿っていたようで、普段使っている闇魔法であれば、不自由なく発動できます。
「動けないんじゃ、無理だね」
エルマが一言発し、魔法剣に精霊魔法で属性を付与した斬撃を打ち出しています。
ステイシーとてれさなは大規模な魔法を準備しているようで、ちらりともリンプの方を見ません。
闇精霊に魔法を発動してもらっている状況なので、首を狩るべく、私も近づこうと走ります。
走りながら、リンプの横に出現する人影を見ました。
最初はハリリンが姿を現したのかと思ったのですが、どうも違うようで、近くにいたサツキを切り倒し、リンプの前に立ちます。
「旦那。遅くなりました」
「十分早いですよ。少しは……そうですね。メイド服の茶髪と金髪のチビは残しておいてください。それ以外は好きにしていいです」
「了解です」
突如現れた謎のプレイヤーが駆け出し、てれさなを狙っていることに気が付いた私は、≪スライド移動≫を発動し、てれさなを守りに戻ります。
「はやい!」
「それだけが、取柄なので」
正直、ぎりぎり間に合ったという感じですが、何とかてれさなとリンプの仲間との間に身体を滑り込ませることができました。
「名乗ろう。『ELS』所属。アビドだ」
「チェリーです。ギルドは今は入っていません」
「そうか。じゃぁ後ろのそいつを守り切れよ!」
そう言ってこちらに向かって踏み込み、刀を一振りしてくるアビドの背後に私は≪影渡り≫で移動します。
「≪影渡り≫」
「ん! 後ろだな」
相手が視界から消えたら背後を警戒するという鉄則を守っている様で、くるっとこちらを振り返りました。
「惜しい!」
「惜しかったですね」
そして何故か態勢を崩し、地面に倒れこむアビドを見下ろします。
「そう言うことか。降参だ」
私は≪影渡り≫の特性を生かし、アビドの足首から先を切断していました。
「では私はあなたのとこのボスを倒すので」
「あぁ。旦那は強いぞ」
「知っています。一度瞬殺されましたから」
「そうか」
「では」
右手の【ナイトファング】で首を切断し、アビドをデスペナルティーにします。
そして振り返り、拘束中のリンプに向き直ります。
「さて次はあなたですよ」
「では少し、本気を出しましょうか。≪狂化≫」
リンプがスキルを発動し、私の拘束魔法から抜け出します。
「どうでしょう。私とタイマンしませんか? 一度あなたの本気と戦ってみたくなりました」
リンプが私にそう言ってきます。
「いえ。今は排除が優先なので、私は仲間とあなたを倒します。タイマンでしたらそのうちやってあげてもいいですよ? もちろん私の気が向いたらですけど」
「残念です。頭に血が上ってる状態ならこちらの挑発にも乗ってくれると思ったのですが……。これで私の勝率は9割ですね」
「さっきは8割とか抜かしてなかった?」
エルマがリンプに突っ込みます。
「あぁ。あれは私がスキルを使わない状態出での勝率です。スキルを使えば私が勝ちます」
「わーお」
背後からの気配でステイシーとてれさなの魔法発動準備が整ったことを悟った私は≪スライド移動≫で距離を詰めます。
「はっ!」
左手の【短雷刀 ペインボルト】で斬り付けると、リンプは左手で受け止めました。
「いい切れ味なのでしょうが、筋力さえあれば防げます。STRの極フリが生み出す芸術の一撃、味わってください」
そう言ってリンプが右足で蹴りかかってきます。
「≪シフト≫」
エルマがステイシーに代わり≪シフト≫を発動し、地面に落ちていたサツキの魔銃と座標を入れ替えます。
「しぶといですね。まだ生きていたんですか」
「しぶとくて、悪かったね……。思ったよりも……傷は浅かったみたい……だよ」
サツキは地面に背を付け、必死にしゃべっています。
「まぁ治療しなければデスペナです変わらないでしょう」
「かもしれませんね。早くあなたを倒しててれさなさんに治療してもらわないと」
「私に勝てたらそうするといいです」
「そうするっす。てれさなっ!」
ハリリンがリンプの後ろに姿を見せ、リンプに掴みかかります。
その瞬間ハリリンの身体が赤い光に包まれます。
「成功?」
「おっけーっす! ステイシー今の内っすー!」
『生マレ 生マレ 見エヌ力ヨ 吠エヨ 吠エヨ 槍ノ如シ 我ガ精神を供物トシ 目ニ見ヌ非情ノ一槍ヲ』
『≪此ノ世ノ見ルコト能ワヌ雷槍≫』
ステイシーが詠唱魔法でリンプとハリリンの身体をともに貫きます。
「ぐっふ! これはてれさなの回復でも長くは持たないっすね」
「驚きました。AGI型のあなたにここまでの力が出せることもそうですが、この詠唱魔法の威力。『猫姫王国』の一件よりも威力が増しているのでは?」
「もうだまったらどうっすか?」
「これで勝ったと思っているなら、失格です」
失格?
「≪狂王化≫」
一瞬思考が、リンプの言った失格という言葉に飲みこまれそうになりましたが、スキル宣言を聞いてなんとか踏みとどまりました。
「エルマ!」
「ほいよ! ≪シフト≫」
エルマが配置していた精霊と位置を変え、私は両手に握った武器をリンプの首を狩るべく振ります。
「もう無理っす!」
ハリリンが叫ぶ声がどこか遠くに聞こえ、私がコマ送りのような世界を見ていると、わずかに、笑う、リンプの顔に気付きました。
私の顔が驚きに支配され、彼の首筋へと刃が届くと、私にだけ見えるようにリンプは口を動かしました。
「ベット……星見」
その意味が分からず、聞き返そうとしますが、最後の一撃だけは正直に浴びたリンプはすでにデスペナルティーになっていました。
何かをしてくるだろうと身構えていた他のみんなも呆気にとられていました。
「とりあえず……勝ったんすかね?」
「た、たぶん?」
ハリリンがそう誰かに聞くと、エルマが返事をしました。
「治療しなきゃー」
そう言ってサツキの元へ走っていくステイシーとてれさなの姿が視界に入りますが、私はリンプが言い残した、言葉によくわからない寒気を感じていました。
to be continued...
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