9 / 39
晴天に歌う雀
9.
しおりを挟む
雀の献上先は帝の娘に決まった。これについて特に神託は無く、初雪の降った日の昼過ぎに、掛長が二名の官吏を伴って御前に参上した。
「姫。こちらが神獣の雀でございます」
布をかぶせた鳥籠を掲げ、正面を少しばかり捲って見せる。
「まあ! なんて愛らしいの!」
齢九つばかりになる姫は頬を紅潮させ、口元に手を重ねた。大きい目を更に見開いて雀と掛長を交互に見る。掛長が微笑むと姫はハッとして息を整え、それから少し落ち着いて雀を見つめた。
「ああ雀、初めての場所でドキドキしているのね。大丈夫よ。ここが今日から貴方の家。貴方の部屋。ずっと私と一緒よ」
姫は優しく声を掛ける。籠の奥で様子を窺っていた雀も、丁寧な誘いに少しずつ姫のほうへ近づいていく。
「ねえ。この雀は歌が得意だと噂の子?」
「はい。姫のお側が安心できる場だと分かったら、すぐにでも歌い出すはずです。とても歌の好きな雀ですから」
「そう。楽しみだわ」
籠越しに何度かその頬を撫でた後、姫は雀を籠の外へ出して良いか訊いた。掛長が首を深く縦に振ると、姫はそっと籠の扉を開いた。右手を静かに差し出すと、雀は躊躇いながらその指に足をかける。
雀が完全に籠の外に出たのを確認して掛長は控えていた官吏の一人に鳥籠を手渡すと、姫のそばに寄り「失礼します」と雀を乗せた手を支えた。
「雀、大丈夫よ。安心していていいわ。貴方が怖いと思うものは、私がすべて消し飛ばしてあげる。だから聴かせて? 貴方の素晴らしい歌声を」
姫は安心させるように何度もその背を撫で温かい言葉をかけたが、雀はきょろきょろと落ち着かない様子で、とても歌うどころではなかった。次第に姫の表情も陰りはじめ、侍従達の動揺が広がっていく。それが更に雀の不安を増幅させた。
「少し、人が多いのかもしれません。神祇省の片隅でずっと暮らしていた雀ですから」
掛長が姫の手と雀の両方を包んで言う。柔らかく、しかし芯の通った頼もしい声が、崩れそうな姫を支えた。
「用の無いものは下がりなさい。この者一人が居れば、それで十分よ。この子のために他の者は出ていって」
姫の毅然とした物言いに、掛長を除いた全員が深く礼をして退室していく。
「ご立派でございました」
「この子は、大丈夫かしら。いきなり大勢の知らない人間の前に引き出されて、怖かったわよね。私ばかりはしゃいでしまって、この子を思いやることもせずに……」
思い切り眉を下げる姫を掛長は慈しんだ。この姫であれば大丈夫だと確信し、自信を持たせるのに適当な一押しは何か、雀をじっと見つめる。
「笑いかけてあげてください。きっと落ち着きます。それから、この部屋のものを一つずつ紹介してあげるのも良いかと。例えば、これは急須と言って中に茶葉と温かいお湯が入っている、とか」
急須を手に取り例を示して見せると、姫は少し戸惑いながら部屋を見渡す。本当にそれで良いのかと不審がる姫に、掛長は口角を上げ黙って頷くばかりだった。
「雀。これは本よ。異国の文字で書かれているの。読めないけれど、面白いわ」
覚悟を決めたように小さく息を吐き、姫は見様見真似で雀に話しかける。これで良いかと訊ねるように掛長を見るので、彼は
「お上手です、姫様」
と、確かな眼差しで答えた。
本棚や机、窓の外などを順に回り、最後に姫はオルガンの椅子に腰かけた。雀を乗せた手を胸元に、反対の指を鍵盤に乗せる。
「大きな音は、驚いてしまうかしら……」
呟いて束の間逡巡し、それから雀を胸で包むようにピタリと寄せた。
ソミミ ファレレ ドレミファソソソ
姫はそれだけを弾くと鍵盤から指を離した。優しく空気を纏った音が、今も静かな部屋に染み入るように響いている。ゆっくりと気遣いながら奏でられた余韻を、雀はその煌めきを追うように眺めているようだった。
音がすっかり消えると、部屋はそれ以前に比べて静寂と温もりを増し、時間だけが緩やかに流れる。
そして聞こえてきたのは、雀の歌声だった。先ほどのオルガンの旋律をそっくりなぞって、高く丸い声は川の水のように透き通って耳に届く。
「……今の、聴きましたわね?」
姫が息を飲みながら小声で尋ねる。その瞳は思いがけない感動に強く濡れている。掛長が「ええ」と嬉しそうに微笑むと、姫は一気に破顔した。
「素敵! なんて優しい歌声なの!」
姫が声を震わせると、雀ははしゃいだように飛び立って鍵盤の蓋に留まった。体を揺らしながら、何度も短い旋律を繰り返す。
「姫様がお喜びになっているのが分かるようです。姫様が笑っていらっしゃるから、雀も陽気に歌うのですよ」
雀はそしてまた姫のもとへ戻り、右肩、左腕、腿の上、伸ばした指先、とパタパタと忙しなく飛び回る。そうすれば姫はクスクスと嬉し涙を流しながら笑うと分かって、雀は更に浮かれてあちこち移動しては小首を傾げて姫の顔を逐一覗いていた。
「嬉しいわ。私のもとへ来てくれてありがとう、雀」
漸くして雀が左の肩に落ち着いて、それから姫は軽く頬擦りをした。それに応えるように「チチチッ」と雀が鳴く。互いに目を閉じた一人と一羽の幸福を邪魔するように、
「姫様。一つ、大切なお話があります」
と、掛長は真面目な声を掛けた。
「その雀は、鏡のような存在だとお思いください。姫様が雀を大切に思えば、雀も姫様のお心に寄り添って歌います。しかしもしも雀を蔑ろにしたら、もう歌ってはくれないかもしれません。姫様のもとを去ってしまうかもしれません」
「私はそんなことしないわ」
「ええ。分かっていますよ、姫様が心優しい方であることは、私も、その雀もきちんと分かっております。だからおそばに在るでしょう?」
水を差された姫は少し口を尖らせ拗ねて見せながら、しかし雀を柔和に見つめつつ、きちんと掛長の話を聞いている。
「姫様。この子と幸せになる覚悟はございますか?」
「幸せに、覚悟などいるの?」
「ええ。この雀はまだ小さい。知らないことだって山ほどあります。この子自身が危険に飛び込んでしまうかもしれませんし、姫様を危険な目に遇わせることもあるかもしれません」
「そんなの、この部屋から出さなければ良いだけのことよ」
「いいえ、姫様。うっかり窓を開けておいたら、その隙間から外へ飛び出て迷子になって、二度と戻って来られないかもしれません。ドアを僅かでも開け放していたら、美味しい匂いに釣られて熱々のスープに身を投げて焼け死んでしまうかもしれません」
「……そんなにお馬鹿さんなの?」
「馬鹿なのではありませんよ。そうしては死んでしまうということを知らないだけです。だから姫様が一つ一つ教え導いてあげなくてはならないのですよ。雀が安全に暮らせるように、環境も整えてやらねばなりません」
「へぇー」
何処か滑るような相槌に、九歳の子にはまだ想像が難しいのかもしれないと感じつつも、掛長は慎重に言葉を続けた。
「この子は歌が上手です。その内、姫様だけのために歌うようになることもあるでしょう。その歌はきっと、姫様をとびきり喜ばせることだろうと思います。だけど、反対に悲しませることもあるかもしれません。例えば、姫様の宝物を壊してしまうこともあるかもしれませんよ。その、綺麗な自鳴琴とか」
「え……」
「その雀に限らず、共に暮らすということは、楽しいことばかりではありません。悲しい思いも、怖い思いもするかもしれません。それでもこの子と一緒にいたいと思えますか? 一人と一羽で、幸せな未来を描くことが出来ますか? 描いた未来を、信じる覚悟はございますか?」
嫋やかで静謐で、そして重たい問いかけに、姫は思わず瞳を揺らした。一瞬の動揺。しかしすぐに姫は頭を小さく振る。
「大丈夫よ。私はお姉さまだもの。なんでも教えて差し上げれば良いだけのこと。私はこの子が気に入ったのだもの。誰にもあげない。絶対に手離さないわ。覚悟の一つや二つ、いくらだってしてみせるわよ」
姫は負けん気の強い目で、真っ直ぐに掛長を見据えた。ほんのりと漂う気品と風格に、彼女が紛れもなく「帝の姫」であることを認識する。
「よろしくお願いいたします、姫様。この子が頼れるのは姫様だけですから」
「任せておきなさい。この子と一緒に、世界で一番幸せになるわ」
夢とも誓いとも野望とも違う姫の言葉に同調するように、雀も「チチッ」と胸を張った。
「姫。こちらが神獣の雀でございます」
布をかぶせた鳥籠を掲げ、正面を少しばかり捲って見せる。
「まあ! なんて愛らしいの!」
齢九つばかりになる姫は頬を紅潮させ、口元に手を重ねた。大きい目を更に見開いて雀と掛長を交互に見る。掛長が微笑むと姫はハッとして息を整え、それから少し落ち着いて雀を見つめた。
「ああ雀、初めての場所でドキドキしているのね。大丈夫よ。ここが今日から貴方の家。貴方の部屋。ずっと私と一緒よ」
姫は優しく声を掛ける。籠の奥で様子を窺っていた雀も、丁寧な誘いに少しずつ姫のほうへ近づいていく。
「ねえ。この雀は歌が得意だと噂の子?」
「はい。姫のお側が安心できる場だと分かったら、すぐにでも歌い出すはずです。とても歌の好きな雀ですから」
「そう。楽しみだわ」
籠越しに何度かその頬を撫でた後、姫は雀を籠の外へ出して良いか訊いた。掛長が首を深く縦に振ると、姫はそっと籠の扉を開いた。右手を静かに差し出すと、雀は躊躇いながらその指に足をかける。
雀が完全に籠の外に出たのを確認して掛長は控えていた官吏の一人に鳥籠を手渡すと、姫のそばに寄り「失礼します」と雀を乗せた手を支えた。
「雀、大丈夫よ。安心していていいわ。貴方が怖いと思うものは、私がすべて消し飛ばしてあげる。だから聴かせて? 貴方の素晴らしい歌声を」
姫は安心させるように何度もその背を撫で温かい言葉をかけたが、雀はきょろきょろと落ち着かない様子で、とても歌うどころではなかった。次第に姫の表情も陰りはじめ、侍従達の動揺が広がっていく。それが更に雀の不安を増幅させた。
「少し、人が多いのかもしれません。神祇省の片隅でずっと暮らしていた雀ですから」
掛長が姫の手と雀の両方を包んで言う。柔らかく、しかし芯の通った頼もしい声が、崩れそうな姫を支えた。
「用の無いものは下がりなさい。この者一人が居れば、それで十分よ。この子のために他の者は出ていって」
姫の毅然とした物言いに、掛長を除いた全員が深く礼をして退室していく。
「ご立派でございました」
「この子は、大丈夫かしら。いきなり大勢の知らない人間の前に引き出されて、怖かったわよね。私ばかりはしゃいでしまって、この子を思いやることもせずに……」
思い切り眉を下げる姫を掛長は慈しんだ。この姫であれば大丈夫だと確信し、自信を持たせるのに適当な一押しは何か、雀をじっと見つめる。
「笑いかけてあげてください。きっと落ち着きます。それから、この部屋のものを一つずつ紹介してあげるのも良いかと。例えば、これは急須と言って中に茶葉と温かいお湯が入っている、とか」
急須を手に取り例を示して見せると、姫は少し戸惑いながら部屋を見渡す。本当にそれで良いのかと不審がる姫に、掛長は口角を上げ黙って頷くばかりだった。
「雀。これは本よ。異国の文字で書かれているの。読めないけれど、面白いわ」
覚悟を決めたように小さく息を吐き、姫は見様見真似で雀に話しかける。これで良いかと訊ねるように掛長を見るので、彼は
「お上手です、姫様」
と、確かな眼差しで答えた。
本棚や机、窓の外などを順に回り、最後に姫はオルガンの椅子に腰かけた。雀を乗せた手を胸元に、反対の指を鍵盤に乗せる。
「大きな音は、驚いてしまうかしら……」
呟いて束の間逡巡し、それから雀を胸で包むようにピタリと寄せた。
ソミミ ファレレ ドレミファソソソ
姫はそれだけを弾くと鍵盤から指を離した。優しく空気を纏った音が、今も静かな部屋に染み入るように響いている。ゆっくりと気遣いながら奏でられた余韻を、雀はその煌めきを追うように眺めているようだった。
音がすっかり消えると、部屋はそれ以前に比べて静寂と温もりを増し、時間だけが緩やかに流れる。
そして聞こえてきたのは、雀の歌声だった。先ほどのオルガンの旋律をそっくりなぞって、高く丸い声は川の水のように透き通って耳に届く。
「……今の、聴きましたわね?」
姫が息を飲みながら小声で尋ねる。その瞳は思いがけない感動に強く濡れている。掛長が「ええ」と嬉しそうに微笑むと、姫は一気に破顔した。
「素敵! なんて優しい歌声なの!」
姫が声を震わせると、雀ははしゃいだように飛び立って鍵盤の蓋に留まった。体を揺らしながら、何度も短い旋律を繰り返す。
「姫様がお喜びになっているのが分かるようです。姫様が笑っていらっしゃるから、雀も陽気に歌うのですよ」
雀はそしてまた姫のもとへ戻り、右肩、左腕、腿の上、伸ばした指先、とパタパタと忙しなく飛び回る。そうすれば姫はクスクスと嬉し涙を流しながら笑うと分かって、雀は更に浮かれてあちこち移動しては小首を傾げて姫の顔を逐一覗いていた。
「嬉しいわ。私のもとへ来てくれてありがとう、雀」
漸くして雀が左の肩に落ち着いて、それから姫は軽く頬擦りをした。それに応えるように「チチチッ」と雀が鳴く。互いに目を閉じた一人と一羽の幸福を邪魔するように、
「姫様。一つ、大切なお話があります」
と、掛長は真面目な声を掛けた。
「その雀は、鏡のような存在だとお思いください。姫様が雀を大切に思えば、雀も姫様のお心に寄り添って歌います。しかしもしも雀を蔑ろにしたら、もう歌ってはくれないかもしれません。姫様のもとを去ってしまうかもしれません」
「私はそんなことしないわ」
「ええ。分かっていますよ、姫様が心優しい方であることは、私も、その雀もきちんと分かっております。だからおそばに在るでしょう?」
水を差された姫は少し口を尖らせ拗ねて見せながら、しかし雀を柔和に見つめつつ、きちんと掛長の話を聞いている。
「姫様。この子と幸せになる覚悟はございますか?」
「幸せに、覚悟などいるの?」
「ええ。この雀はまだ小さい。知らないことだって山ほどあります。この子自身が危険に飛び込んでしまうかもしれませんし、姫様を危険な目に遇わせることもあるかもしれません」
「そんなの、この部屋から出さなければ良いだけのことよ」
「いいえ、姫様。うっかり窓を開けておいたら、その隙間から外へ飛び出て迷子になって、二度と戻って来られないかもしれません。ドアを僅かでも開け放していたら、美味しい匂いに釣られて熱々のスープに身を投げて焼け死んでしまうかもしれません」
「……そんなにお馬鹿さんなの?」
「馬鹿なのではありませんよ。そうしては死んでしまうということを知らないだけです。だから姫様が一つ一つ教え導いてあげなくてはならないのですよ。雀が安全に暮らせるように、環境も整えてやらねばなりません」
「へぇー」
何処か滑るような相槌に、九歳の子にはまだ想像が難しいのかもしれないと感じつつも、掛長は慎重に言葉を続けた。
「この子は歌が上手です。その内、姫様だけのために歌うようになることもあるでしょう。その歌はきっと、姫様をとびきり喜ばせることだろうと思います。だけど、反対に悲しませることもあるかもしれません。例えば、姫様の宝物を壊してしまうこともあるかもしれませんよ。その、綺麗な自鳴琴とか」
「え……」
「その雀に限らず、共に暮らすということは、楽しいことばかりではありません。悲しい思いも、怖い思いもするかもしれません。それでもこの子と一緒にいたいと思えますか? 一人と一羽で、幸せな未来を描くことが出来ますか? 描いた未来を、信じる覚悟はございますか?」
嫋やかで静謐で、そして重たい問いかけに、姫は思わず瞳を揺らした。一瞬の動揺。しかしすぐに姫は頭を小さく振る。
「大丈夫よ。私はお姉さまだもの。なんでも教えて差し上げれば良いだけのこと。私はこの子が気に入ったのだもの。誰にもあげない。絶対に手離さないわ。覚悟の一つや二つ、いくらだってしてみせるわよ」
姫は負けん気の強い目で、真っ直ぐに掛長を見据えた。ほんのりと漂う気品と風格に、彼女が紛れもなく「帝の姫」であることを認識する。
「よろしくお願いいたします、姫様。この子が頼れるのは姫様だけですから」
「任せておきなさい。この子と一緒に、世界で一番幸せになるわ」
夢とも誓いとも野望とも違う姫の言葉に同調するように、雀も「チチッ」と胸を張った。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
子育て失敗の尻拭いは婚約者の務めではございません。
章槻雅希
ファンタジー
学院の卒業パーティで王太子は婚約者を断罪し、婚約破棄した。
真実の愛に目覚めた王太子が愛しい平民の少女を守るために断行した愚行。
破棄された令嬢は何も反論せずに退場する。彼女は疲れ切っていた。
そして一週間後、令嬢は国王に呼び出される。
けれど、その時すでにこの王国には終焉が訪れていた。
タグに「ざまぁ」を入れてはいますが、これざまぁというには重いかな……。
小説家になろう様にも投稿。
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
婚約破棄の場に相手がいなかった件について
三木谷夜宵
ファンタジー
侯爵令息であるアダルベルトは、とある夜会で婚約者の伯爵令嬢クラウディアとの婚約破棄を宣言する。しかし、その夜会にクラウディアの姿はなかった。
断罪イベントの夜会に婚約者を迎えに来ないというパターンがあるので、では行かなければいいと思って書いたら、人徳あふれるヒロイン(不在)が誕生しました。
カクヨムにも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる