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しおりを挟む「もう…っ、ペニスは、いいよ…、あとは睾丸を、これくらいの力で優しく洗ってくれ」
ロックスさんの頬はわずかに紅潮していて息も少し荒い。先ほどクリトリスを洗われて刺激を受けた仕返しができたようで満足するとともにその彼の表情にこちらも体が疼いてしまう
それに加えてロックスさんの手が私の手を取って今度は睾丸を触らせる。感触はふわふわとして、しかし弾力もちゃんとある。性器だというのに、思わず未知の感触に恐る恐るふにふにと何度も揉んでしまう。そのまま撫でさするとふわふわとしてその奥の熱がぴくっと反応した。
「ベ、ベラ…?んな、触んなくても…洗うだけでいいんだぞ?」
「その、不思議な感触で…なんか触っちゃうというか…」
「そんな…、ッ…面白いモンでもないだろうに…、もう、いいから…っ」
ロックスさんは自分から触らせておいて私の手を掴んで離してしまう。もう少し触ってみたかったのに…と思いつつもなぜ彼がそう言ったのかが瞬時に理解できてしまう。
「あー…その、気にしなくていいから」
ロックスさんのペニスが完全に屹立していてビクビクッと震えていた。ロックスさんは気まずそうに額に手を当てると深く息を吐いた。
「その、これ…そのままで大丈夫なんですか?」
「俺が勝手に君にさせたことで一方的に興奮してるだけだからな。君に処理させるわけにもいかないだろ。ちょっと待ってくれ、今兄上が酔っ払って俺のマントに思い切りゲロ吐いた光景でも思い出すから。先に湯船に浸かっててくれ」
ロックスさんはシャワーを出して私の手を洗い流すと浴槽へと浸かるように促した。浴槽、と言っても私の家のように2人詰めて入るのがやっと、という広さではなく5,6人が脚を伸ばして入れるくらいの広さだ。ベッドといいやけに広くて不穏な考えがよぎってしまう。
「なんだまた難しい顔して、考え事か?」
頬の紅潮も治まったロックスさんが隣に腰掛けて私の顔を覗き込んだ。
「いや、こんなに広いお風呂とベッドで…沢山の女の人を相手にすることがあったのかな…と」
ロックスさんは私の言葉にきょとんとしたかと思うと吹き出して、その後声を上げて笑った。
「わ、笑わないでください!だって子作りするのだって王族の仕事でしょう?」
「言っただろ?今まではちゃんと避妊してきたって。2人以上相手にしたセックスも…そこまで性豪じゃないしな。」
はぁーと気の抜けた声を出しながら湯船に浸かるロックスさんはリラックスしているようだ。そこまで性豪じゃない、なんていいながら先日のセックスで十分性欲が強い印象を受けたのは気のせいじゃない気がする。
「一応これでも王族だからな、なんでもかんでも広いんだよ。改築する機会があって兄上にはプールもいるだろうなんて言われたけど流石にそれは断った」
「プ、プール!?」
「…って、こんな話してる場合じゃなかったな。君に隠してた話ってことだが」
ロックスさんの言葉に思わず背筋が伸びる。ようやく気になっていた話を聞けるのだ。つい身構えてしまう。
「まず君の家に君を連れ帰った時…すまないがそこが安全かどうか君の家の中をある程度調べさせてもらった。…そこであるものを見つけたんだ」
ロックスさんは持っていたタオルの中に包んでいた何かを取り出す。私はそれに「あ…っ」と声を上げた。
「それ、私が小さい頃…誰かからもらった指輪です。あまりに綺麗だからつけるのはもったいなくて…だけど大事なものだから…今回も持ってきていたんですけど」
赤くて丸い宝石が埋め込まれたシンプルな装飾があしらわれたその指輪は…誰かにもらった、というわずかな記憶だけ残してそれ以外は一切覚えてない、だけど大事な指輪だった。くれた人は誰だったのか、どういうきっかけでもらったのかなんてことは覚えておらず、ただ大切に保管していた。
「これ…23年前に俺が君にあげたものなんだ。…詳しい話は───────────」
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