剛柔なお前の為。

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ep 150 火照り

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大河 「ぁーー。。なんか…きもち」

大河は足を少し、動かし水が肌に触れる快感を味わっている。

プールで騒ぎの声が聞こえているなか大河は、ぼーと空を眺めている。


すると、武藤と相良が潜水して大河の足元に浮上して驚かそうとする。


ザっバーーン!!
2人は立ち上がって、両手を上に上げている。


大河 「……何やってんだ。」

大河はクスっと笑っている。


武藤 「ちったぁー、驚けよー。。……大丈夫か?」

相良 「失敗したなw。…タイガー、ほら!浸かろぜ!!」


相良が水面をパチャパチャ叩く。


大河 「…うんw」

すると大河は立ち上がって、武藤と相良から少し離れ、2人に背を向ける。


相良 「ん???なんだ?」

武藤 「大河???」


大河はフッと笑いながら、背面から水に倒れ込んだ。


どっバーーーン!!


「な、なんだぁ?!」

「え、なに??!?」


工藤 「大河くん!?」

山口教師 「あのばか!!」


皆が、何事かと騒々しく慌てる中、大河は水の中で心地よく沈んでいた。



大河 (……気持ちいい。。)


大河は10秒程目閉じて浸かっていた。



そろそろ浮上しようかなと思って目を開けると、目の前には複数人の足と手が泡を立てながら大河の身体を掴んでいた。


そして、大河勢いよく浮上させられる。


大河 「っはー。…………ぇ?」

大河はプールサイドに手をつき、身体を掴んでいる人達に疑問の声をだす。


相良 「…ハァっ。…え、じゃない!!タイガー!!」

工藤 「気を失ったかとおもったじゃん!!…ハァっハァ」


武藤 「お前…ハァっ、ハァ…びっくりさせんな!!!」




そして、大河の背後には覆いかぶさるように
山口教師がいる。


しっかりと大河の脇腹を掴んで持ち上げていた。

山口教師 「……ハア……怪我はないか??…」

大河 「は、はいっ……」 
 

山口教師 「そうか。……よかった…」

山口教師は怒る事なく、プールサイドに上がる。


大河 「すいませんでしたっ……気持ちよさそうだったんで……沈んでみたくて…」

しばらく沈黙が続いた。


山口教師 「…次やったら、出禁にするからな…」 


山口教師はそれだけを言い残して大河から離れた。



大河は物凄く落ち込み反省した。

その姿をみて3人は安堵の息を吐き大河に泳ぐ事を誘う。


工藤 「ほらっ大河くん!w せっかく何だからしっかり泳ご!!w」


相良 「ちょっと、ふざけただけなんだから気にすんな!!w」


武藤 「落ち込むな大河w!潜水すっぞ!w」


大河は手を引っ張られると素直に導かれていった。


授業終了後、皆がシャワーを浴びて更衣室で着替えをしている時、案の定山口教師から大河は呼び出しをされた。


山口教師は大河に問いかける。


山口教師 「……反省したか?」

大河 「はい、すいませんでした。」

山口教師 「皆がお前を助けてようとした。お前が心配だったからだ。…俺も同じだ。…命を守る義務がある!」


大河 「はぃ…」


山口教師は周りを確認すると。

大河を包容した。


山口教師 「ばかやろうが!!……心臓止まるかと思ったぞ!!!」


大河 「すいまっせん」

すぐに山口教師は大河を話して、大きくため息をした。

山口教師 「はぁーーー。。。。。。……シャワー浴びてこい。昼休み弁当箱を返したいから進路指導室に来なさい。…ほら。」


山口教師は大河の背中を押して送り出した。



大河はシャワーを浴びて更衣室に行くと、武藤が待っていた。


大河 「すぐ着替えるから外で待っててくれw」

大河は急いで水着を脱いで身体を拭いている。

武藤 「…わかった。…大河。………それをつけた奴は……大切な人なのか?」


大河 「……ああ。…………俺よりも大切な人だ。」

大河は頭にタオルを掛けながらハッキリと話した。

武藤 「……大河、お前すげーよ。………自分よりも大切って言い切るなんてw……」 


大河 「…ありがと////」


武藤 「どう致しましてw……外にいるなー。」

武藤は少し寂しく更衣室を出る。

しかし、不思議と後悔や悲しみより、嬉しさと楽しさの方が強いようだった。

大河の側にいれるからだろう。



着替え終えた大河は待っていくれている、相良と武藤の所にいく。


そして教室に荷物を置いたら、すぐに山口教師の所に向かった。


進路指導の扉をノックする。

大河 「失礼しまーす。」

山口教師 「おう、入りなさい。」

ガチャりとドアが締まると、山口教師は大河にまず、お礼を言った。

山口教師 「お弁当、美味かった!久しぶりに手料理なんて食べたw 俺も自炊しなきゃな!これ、ちょっとのお礼だ。内緒だぞっ、家で食べなさい」

山口教師はクッキーを弁当箱が入った紙袋に入れた。

大河 「い、いえ。口に合ってくれたのなら良かったですw ありがとうございますっ」


すると山口教師は大河の頭を撫でた。


山口教師 「……かわいい////」

大河 「先生、そろそろ良いです…か?」

山口教師 「待って。今日だけ。特別にご褒美ちょうだい////変な事はしねーから…な?な?」

大河 「……何をすれば、」

大河は、自分の過ちの反省として言う事を聞こうと思ったのである。

山口 「ハグしてっ////」

大河 「嫌です。」  

大河は即答する。

山口 「んっ////そこがかわいい!//// ……じゃ!撫でて!頑張ったねーって褒めてくれ!腹じゃなくて頭!!」

大河はやはく、教室に戻りたかったので言う通りにする。

大河は椅子に山口を座らせると。

ツンツンの頭を毛並みに逆らうように撫でる。

大河 「がんばったねー。。」
大河 (何やってんだ俺……)


山口 「うん////もっと撫でて////」
山口 (大河が俺を撫でてるぅ////)


大河 「ヒロト…偉いぞ……」

山口 「お、俺の名前?!///// やっぱり大河 は俺の事を?!////す、す」

大河 「それ以上は言うな。………よし。終わり。…クッキーありがとうございましたっ」

大河はすぐに山口の頭から手を離す。

山口 「ぁ、だめ////行かないで//// もう言わねーから!////」

大河 「…先生。…今は先生なんだろ?」

山口 「大河の意地悪ぅ////……」

30代のおじさんが口を尖らせている。


大河 「じゃ、ホームルームで……」


大河は山口教師を気にする事なく進路指導を出た。

山口 「……先生じゃなかったらなー////」

と山口は大河に撫でてもらった所を自分で撫でている。




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