剛柔なお前の為。

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ep 63 坂鬼家 珍しい朝食

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---------------珍しい朝-------------------

朝がきた。

ベットから起き上がろうとする男は隣にいる男から手を離す。


珍しく、大河より先に翔吾が起きたのだ。


翔吾は顔をパンと叩き、「やるか!」
と立ち上がる、まだお尻に違和感はあるが翔吾は気にせず、部屋をでる。


母の元に行き、毎日大河がやっている水換えをし、凛を鳴らして拝む。


すると、ふすまが開いた。



翔座 「お?!なんだぁ?今日は雪が降るのか」


翔吾 「ちげーーよ!!トレーニングのために起きたんだ!」


と立ち上がる翔吾。


翔座 「ほほう、大河の修行のためだな!いい子いい子!w」


翔座は翔吾の頭を撫でるがすぐに振り払われてしまう。


翔吾 「んやめろ!ガキじゃねーんだ!」


翔座 「昔は可愛いかったのに、お兄ちゃーん、お父しゃーんってw」


翔吾 「何年前の話してんだよ!」



翔座 「俺からしたらつい最近だなw まだまだ子供!だぁーはっはっw」


翔吾 「チッ、俺行くから」


翔座 「あ、それと翔吾……やれたのか?それともやられたか?wwまさかなww」


翔吾 「……どっちもだ////」


翔吾は翔座の顔を見ずに部屋をでて行った。
取り残され、たちつくす父親の翔座。


翔座 「ぇ…………和泉ちゃーーん!!大河が!俺の大河が大人になっちまったよぉ!!!」


と母の写真の前に座り込む翔座であった。



そして翔吾は踏み込みの力を強化していた。

足に重りをつけてただ、ボールを追う。


そして息を切らしながらこの鍛錬のもう一つの意味を理解した。



翔吾 「反射か………」


それが分かるとすぐに、足の重りを増量してボールの数を増やす。


大河が翔吾に向上させたかったのは踏み込みのスピードと反射能力の強化であった。

翔吾 「少しでも近づく!!」


翔吾は時間ギリギリまでトレーニングを行った。

その頃大河は息苦しさに目を覚ます。


目の前にはジャージ姿の父親翔座である。



大河は訳がわからず、ひとまず起きる。
しかし、翔吾がいない。


大河 「やっば!!!寝過ごした?!今何時?!」

時間を確認するが寝坊ではなかった。

安心していると、目の前にもう一つの不思議が一つ。

翔座 「たいがぁ。……たいがぁ……」

と悲しそうな声を上げて抱きついている。

大河 「なにしてんだ。」


翔座 「たいがぁ、父さん悲しい…寂しい。」


大河 「はーーー。。分かったから離してくれ朝飯つく」
翔座 「やだ!!離ささん!!」


大河 「……飯いらねーんだな?」



翔座はすぐに大河を離した。


大河は起きて母の所に行こうとすると翔座はずっと付いてくる。



大河 「なんだよーついてくんなw」



翔座 「やだ。…そいえば水換えは翔吾がやってたぞー、トレーニングするとか」



大河 「…そか。…」


と微笑んで母を拝んでいると翔座は大河の腕を組んでくる。


翔座 「俺のたいがぁ…」
翔座 (こりゃ、事が早く進むかもな…)


と猫撫で声で言ってくるが大河は相手にしていない。



大河はそのままキッチンにいき朝飯の準備に取り掛かる。


シャワーの音が聞こえている、翔吾はトレーニングを終えたようだ。



翔磨が二階から降りてきた。


翔磨 「なにやってんだ、朝っぱらから…」


寝ぼけた様子で2人を見つめて言う翔磨


大河 「知らん//」

テーブルにコーヒーやご飯を並べる大河。


翔座は大河から手を離して翔磨に耳打ちする。


翔磨は目を広げて、大河の背中に顔を押し付ける。


翔磨 「大河ぁ。兄ちゃん寂しいぞ……」


翔座は大河の腕に顔を埋める。


翔座 「俺も、寂しいぞぉ……」


大河 「俺は、暑苦しい……」

大河は2人を席につかせ、コーヒーをあげる。



翔吾がリビングに入ってきた。


翔吾 「おはよ」

3人 「うぃーす」


翔吾 「な、なんだ?w」

翔吾が笑いながら席につき騒がしい朝食がはじまる。


大河はご飯を食べていると思い出したように翔吾に話かける。

大河 「あ、翔吾」

何故か翔座と翔磨も反応している。

翔吾 「んー?むぐむぐむぐ」

大河 「今日は組み手をやるから覚悟しとけよ。…兄貴、翔吾のコーチを頼む」


翔磨 「ぇーーーー。。むぐむぐ……いいよw」


翔座 「お、ついに鬼が動き出すなwこえーぞーw」


大河 「あほらし…はよ食べよ」


翔吾 「オヤジ。そ、そんなに怖えーのか?」



翔座 「少なくとも、俺より厳しいのは確かだw……いいんじゃね?修行なんだしw」


翔磨 「そそ、みっちり虐めて貰えw」


大河 「その内、2人にも俺の実験台になって貰うぜw」



翔座 「生意気なwいいぜ、受けて立つ。」
翔座 (でも確かに強いんだよなっ…)



翔磨 「おやじに賛成。」
翔磨 (やべ、おれ、負けちまうかも…)



翔吾 (そんなに厳しいのかぁ?!……)


大河 「新しい技ができそうだw わくわくする!」


大河はニッコリとご飯を頬張っている。

3人は笑うと可愛いんだよなーっと思いながら食事を進める。

大河は皿洗いを済ませて、翔吾と一緒に家を出る。


翔座は家を出る前に翔磨にこう伝える。


翔座 「次は、俺とお前で大河を抱く。……翔吾には俺から伝えておく。…いいか?」


翔磨 「いつだよ、。」


翔座 「ひとまず、翔吾の修行が終わった後だな」


翔磨 「わかった…。いってらっしゃい」



翔座 「おう。」


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