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ep 14 大河 休日
しおりを挟む--------坂鬼家休日の朝食------------------
坂鬼家の朝食は米が主食だが、休日はパンが多い。もちろん米も炊いている。
そして今日も腹ペコに飢えた野獣達のために大河は朝食をつくる。
翔座はシャワーから上がりジャージで席に座っている。
朝食ができるまで、新聞を読みながら、コーヒーを飲む。
どこん、どこん、どこん、どこん
階段から降りてくる音がする。
翔磨 翔吾 「「おはょ。。」」
翔吾は頭をかきながらあくび。
翔磨は腹をかきながらあくび。
2人とも朝が苦手なのだ。目が空いていない。
大河 「顔洗ってこい。」
翔磨 翔吾 「「うぃーす…。」」
翔座 「でっけぇー、子供だな。そっくりだぜあの兄弟。」
翔座はニヤニヤ笑う。
大河 「強面な誰かにそっくりだぞ。」
翔座 「ま、そりゃそーだな!だはっは!」
翔吾と翔磨が顔を洗い終えて、4人が揃い「いただきます。」をする。
そして、野獣の食事がはじまった。
大河は今朝は米ではなくパンが食べたいと思い焼こうとしている。すると。
翔吾 「あー俺も兄ちゃん俺も!むぐむぐ」
翔座 「あー俺も貰おうかなーむぐむぐ。」
翔磨 「あー俺も食おうかなーむぐむぐ。」
この3人は大盛りの米を食いつつ、パンもたべるのだ。
大河は嬉しいが引いていた。
大河 「な、何枚食うんだ?」
翔吾 「さん!」
翔座 「にー!」
翔磨 「さん!」
大河 「わかった。少し待ってなー。」
パンを焼いている中、モリモリとほっぺを膨らませて食べる3人はやはりそっくりだ。
翔磨 「あ!てめ!翔吾ぉ!お前ウィンナー食い過ぎだ!ざけんな!」
翔吾 「こっちは、育ち盛りで腹が減るんだよー!!わりーか?」
翔磨 「大河ぁー!!ぱぱ、目玉焼きとウィンナーおわかわりほしーなぁー。」
大河 (母さんコイツらを何とかしてくれ。)
げっぷーーん
と、たらふく食べた野獣達3名は食器を並んで持ってきた。
大河は順に置かれる皿を次々と洗う。
大河 「あ!。今日俺昼から遊びにいくからなー!」
3人は「デートかぁ?」とニヤニヤしている。
大河 「違う!友達とだ!」
大河を茶化しにくる3人。
翔吾と翔磨に至っては
翔吾 「うわーん、兄貴ぃー、大河兄ちゃんが男になっちまったぁー!!」
翔磨 「おぉーーーよしよし。お兄ちゃんも悲しいぞぉーー。大河が狼になるなんてぇー!」
と抱き合っている。
大河 「………はーー。」
大河はため息まじりで皿を洗い続けている。
翔座 「大河ぁ!ぱぱをおいていくのか?ぱぱと結婚するんだろぉ?いくなよーうぇーん!」
翔座は大河に抱きついてくる。
続けて翔磨と翔吾は「おー、よしよしーー」と
翔座をなだめている。
何も見ていない様に、大河は3人を流す。
大河は淡々と家の事を済ませて、身支度をととのえた。
大河 「んじゃ、行ってくるなー」
3人は声だけ
「いってらっしゃーい」という。
翔座は大河が出た事を確認し、鍵をしめた。
---------------所変わって駅前------------
大河は時間通りにやってきたが、武藤はまだのようだ。
すると、遠くから声が聞こえてくる。
武藤 「おーぃ、大河ぁ!」
大河は呼ぶ声に反応する。
武藤は大河に小走りで近づく。
武藤 「ごめんごめん、電車が遅延してさー、いやー、焦った焦ったぁ、うんうん。」
大河 「そっかぁ、そりゃ気の毒だったな。
武藤のお家、待ち合わせ場所の目の前なのになぁー。大変だったなぁ。よしよし」
大河は武藤の頭を撫でる。
武藤 「子供扱いすんな!」
武藤は照れて手を払い退ける。
大河はただ笑うだけであった。
その辺で適当に昼飯を食べる予定だったので
ファミレスに入った。
武藤は幸せそうにむぐむぐほうばっていた。
大河は3人野獣達を連想してしまった。
ある程度食べ終えて、雑談をする。
武藤 「な、なぁー大河?お、お前今気になる子とかいるのか?」
大河 「また、突拍子もなく。もし、いたらどーなんだよ?」
ガタンっ!
武藤 「ほ、ほんとか?!本当にいるのかぁ?!」
大河 「びっくりしたー。落ち着けってぇー。いないよ。別に誰も。ってか、何でそん事聞くんだよ。」
武藤 「いやぁ、それは、えぇっとな……っほら!あれだ!大河カッコいいからモテるんじゃないかと思ってさー…」
武藤は顔を真っ赤にしながら、目を泳がせ、頬をかく。
大河 「わかったよ。今度できたら教えるからそれでいいだ」
武藤 「だめだっ!」
話の途中で遮ってしまった武藤。
大河 「?何でだめなんだよ?」
武藤 「いゃ、それは、教えなくていい。…」
大河 「?今日のお前なんかおかしいぞぉ?顔赤いし風邪か?」
武藤 「いや、風邪ではないんだ、そろそろでよーぜ、な!」
大河は不思議に思ったが、二人は会計を済ませた。
武藤 「すまん、ちょいトイレ行っていいか?」
大河 「ゆっくりしてこーい。」
大河は椅子に腰掛けて武藤をまった。
武藤は個室に入った。
武藤 「は~っっ……やべーなぁっ、気付かれたかなぁっ?…まともに顔みれねーよーー!……ぁー、すきだ。好きだ!大河ぁ……何で言えねーんだよぉー!…」
武藤はひとり、もんもんとしながら個室からでる。
自分の鏡を見ると確かに真っ赤だった。
冷水で顔を洗い、顔の火照りをさます。
少しすっきりして、大河の元へむかう。
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