TS転生したおっさんは良き一生を願う

☆3

朝食を食べ終わり、小学校の入学式用の服を着て鏡の前に来たのだが……

なんか……あの二人の娘だなぁって思うくらいに可愛かった。

大きくぱっちりとした目、透けそうな白い肌。キラキラと反射しているまっすぐな黒髪。そう、まるで烏の濡れ羽色のような美しさだ。

ブレザーが似合っていて、とても可愛い……のだが、仏頂面……というか、無表情だ。

いやいや、まじですか。

前世でも○○さんは、表情があまり動きませんね。とか、寝不足な時、完全に睨んでるように見えて怖いですよ。とか言われたから、すこーし、そう少しだけ表情が出づらいと思っていたのだが……

これは完全に無表情。鉄仮面だ。

頑張って笑いかけてみると、微かに微笑んでいる気がするか？ぐらいしか動かない。

顔が引きつるよりはいいのだが……軽く微笑むだけでもかなり可愛いな。

言っとくがロリコンじゃないからな。前世はあそこまで生きたんだ。大人目線で可愛らしいってだけだ。



ひとしきりみて、満足したので母さんと父さんに見せに行く。


「母さん、父さんどう？似合ってる？大丈夫？」

「ええ大丈夫よ。とっても似合ってるわ」

安心させるように微笑む母さん。

「大丈夫だ。可愛いぞ」

顔をデレデレにさせてサムズアップする父さん。

いや父さん顔崩し過ぎ。いつもは少しキリッていう雰囲気あるのに、今は一ミリもないよ。


しばらくして出発の時間になったので車に乗り込む。

「入学式終わったらギター買いに行こうな、春」

運転してる父さんからの情報で私の気分は上がりまくります。

だってギターですよ！？上手くなったら途轍もなく弾きたくなるギターですよ？！

「うん！」

「ふふふ、本当にギターが好きね。春はギターを買って何をしたいの？」

「えっとね、ギターを弾いたり、ヨウチューベに動画をあげたりしたいな！あと弾き語りとかもしたい！」

えっ？途端に子供っぽくなるな、だと？うるさい、興奮してるだけだ！





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ヨウチューベはユーチューブ

ここテストに出るからなー！

……嘘ですスミマセン

読んでくださってありがとうございます。