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第4章 強さを
03 第5層
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残された魔獣たちは、消えゆく秋瞑を見送る余裕もなく、一目散に第5層へと駆けた。
闇の中で藪を通り抜けるざわめきが波のように広がる。
その様子を見て侵入者の男は羽を広げ、剣を収めた。軽く腕を回して体をほぐすと、おもむろにフンッと力を入れた。するとどうだ。男の影が倍に膨れ上がった。鱗に覆われた顔、大きく裂けた口の中には、何重にも連なる鋭い歯、長い首には鬣のようにも見える長い棘がびっしりと生え、腕も足も太く、鋭い爪を生やしている。胴からは太く長い尾が続き、それは鱗と棘で覆われていた。
今やその羽の大きさに相応しい巨体を現した者。その男はドラゴンだった。
そのまま逃げる魔獣たちを笑いながら見ていたドラゴンは、第5層の入り口に近付きほっとしかけた魔獣たちをあざ笑うように、あっという間に追いつき、数体の魔獣を魔石に変えた。
「あはははは。この俺様から逃げ切れるってかあ」
さらに爪を振るおうとするドラゴンに騒然とする魔獣たち。だがその動きが、急に止まった。
「逃げ切れるであろうよ。わらわが居るのでな」
音もなく近寄ってきた、15メルを超える長さの巨大な蛇がドラゴンの胴に巻き付いて締め上げていた。
ヴリトラのカガリビだ。
容赦なくドラゴンを締め付けながら、その蛇の姿のまま優美にカガリビが笑う。
「ほほ。鱗の王と言えども若造。まだまだ力不足よの。遊びに来て死ぬのもまた一興であろう」
「くっ、ははは、歳だけ経ても所詮は地を這う者。俺様の羽すら封じられぬくせに」
苦し気に顔をゆがめながらも、ドラゴンは自由になる羽をカガリビの顔にたたきつけながら、そのまま空へと舞い上がった。地上ではすでに第4層からすべての魔獣が第5層に移動を済ませている。
カガリビはますますドラゴンの胴を締め上げながら、徐々にその体をドラゴンの首のほうに這わせていった。ドラゴンもまた、首に巻き付かれまいと、カガリビの鱗に爪を立てる。
フラフラと飛ぶドラゴンの首にようやくカガリビが巻き付き、ついに勝利すると思われたが、カガリビもまた何度も爪を振るわれた首元から大きく出血していた。そしてドラゴンの鋭い刃物のような足の爪が、カガリビの長い尾を切り落としてしまった。
遥か上空から落ちるその尾が地面に届く前に、カガリビはドローバックした。
「くっ、体力の限界か……だがわらわ達は負けぬ。何度でも……」
「ふ。もとはダンジョンの主と言えども、しょせんこの程度か。後進に先を譲るなどと、ダンジョンマスターの器じゃないと言う訳だ。ふはははは。さあ、狩りの時間だ!」
空から降りたドラゴンは、しかし第5層の入り口で再び人の姿を取った。
それは第5層の特徴であり、秋瞑が決戦の場に選んだ理由でもある。
「ここより第5層
魔獣乃家(モンスターハウス)
魔獣の平穏を乱すものの
不法侵入を禁ず
一度入れば閉ざされる扉
終焉を見ずに開くことなし」
第5層は天空の花園を荒らされたくないと願ったコイルによって、入り口が何部屋かに分かれた魔獣たちの家になっているのだ。そしてそこは、侵入者が入ると空間が隔離され、いくつかの条件を満たさなければ外に出られない。その部屋のサイズは学校の体育館くらいで広さはそこそこあるのだが、天井が低く、5メル程度しかないのだ。ドラゴンの姿では、動きが限定されるため、侵入者の男も手足の一部だけ獣化した動きやすいサイズになっていた。
今、魔獣たちのうちこのダンジョンで最上位に位置する30体が、この入ってすぐの部屋に集結している。もし突破されたときには、次の部屋で、残る魔獣たちが死を覚悟して挑む為、何百体と、すでに待機している。
閉ざされた空間ゆえに人化を余儀なくされたドラゴンに対峙するのは、これも人化した前ダンジョンマスター、フェンだ。
「お?誰かと思えば、負け犬のフェンじゃないか。戦場じゃあ負けなしの「死神のフェン」も、今じゃあ人間に飼われているらしいな」
「あぁん?誰だ?てめえ。記憶にねえな。何処の田舎ダンジョンから来たのかよ?」
礼儀とばかりに一言ずつ言葉を交わして、そのまま剣を構える二人。イラついて闘気が迸るが、それに足が竦むような魔獣はここにはいない。
二人が剣を合わせるより速く、サンダーボアのボスが突進した。ドラゴンは軽々と避け、逆に蹴り上げるが、その隙に反対側から氷狼3体が一斉に足に噛みつく。同時に魔法を使い、ドラゴンを氷でその場に縫いとめた。再びサンダーボアが電撃をまとい突進する。
後ろからは鬼熊がすきを狙い近付いている。
大勢に囲まれて動きにくそうだが、30対1の勝負を卑怯だとは誰も、侵入者の男さえ思っていない。むしろ爪の振るい甲斐があるといった様子で、笑いながら足に噛みつく氷狼を蹴り裂いて魔石に変えた。
「さすがにここじゃあ、狭すぎてもとの姿には戻れないぜ。お前、チビだから大丈夫だよな。犬っころに戻ったほうが良いんじゃないか?」
ビィーーーーンと異音を響かせて、フェンとドラゴンが剣を打ち合った。
「トカゲの言うことにいちいち腹を立てる必要もないな。死ね」
闇の中で藪を通り抜けるざわめきが波のように広がる。
その様子を見て侵入者の男は羽を広げ、剣を収めた。軽く腕を回して体をほぐすと、おもむろにフンッと力を入れた。するとどうだ。男の影が倍に膨れ上がった。鱗に覆われた顔、大きく裂けた口の中には、何重にも連なる鋭い歯、長い首には鬣のようにも見える長い棘がびっしりと生え、腕も足も太く、鋭い爪を生やしている。胴からは太く長い尾が続き、それは鱗と棘で覆われていた。
今やその羽の大きさに相応しい巨体を現した者。その男はドラゴンだった。
そのまま逃げる魔獣たちを笑いながら見ていたドラゴンは、第5層の入り口に近付きほっとしかけた魔獣たちをあざ笑うように、あっという間に追いつき、数体の魔獣を魔石に変えた。
「あはははは。この俺様から逃げ切れるってかあ」
さらに爪を振るおうとするドラゴンに騒然とする魔獣たち。だがその動きが、急に止まった。
「逃げ切れるであろうよ。わらわが居るのでな」
音もなく近寄ってきた、15メルを超える長さの巨大な蛇がドラゴンの胴に巻き付いて締め上げていた。
ヴリトラのカガリビだ。
容赦なくドラゴンを締め付けながら、その蛇の姿のまま優美にカガリビが笑う。
「ほほ。鱗の王と言えども若造。まだまだ力不足よの。遊びに来て死ぬのもまた一興であろう」
「くっ、ははは、歳だけ経ても所詮は地を這う者。俺様の羽すら封じられぬくせに」
苦し気に顔をゆがめながらも、ドラゴンは自由になる羽をカガリビの顔にたたきつけながら、そのまま空へと舞い上がった。地上ではすでに第4層からすべての魔獣が第5層に移動を済ませている。
カガリビはますますドラゴンの胴を締め上げながら、徐々にその体をドラゴンの首のほうに這わせていった。ドラゴンもまた、首に巻き付かれまいと、カガリビの鱗に爪を立てる。
フラフラと飛ぶドラゴンの首にようやくカガリビが巻き付き、ついに勝利すると思われたが、カガリビもまた何度も爪を振るわれた首元から大きく出血していた。そしてドラゴンの鋭い刃物のような足の爪が、カガリビの長い尾を切り落としてしまった。
遥か上空から落ちるその尾が地面に届く前に、カガリビはドローバックした。
「くっ、体力の限界か……だがわらわ達は負けぬ。何度でも……」
「ふ。もとはダンジョンの主と言えども、しょせんこの程度か。後進に先を譲るなどと、ダンジョンマスターの器じゃないと言う訳だ。ふはははは。さあ、狩りの時間だ!」
空から降りたドラゴンは、しかし第5層の入り口で再び人の姿を取った。
それは第5層の特徴であり、秋瞑が決戦の場に選んだ理由でもある。
「ここより第5層
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不法侵入を禁ず
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終焉を見ずに開くことなし」
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今、魔獣たちのうちこのダンジョンで最上位に位置する30体が、この入ってすぐの部屋に集結している。もし突破されたときには、次の部屋で、残る魔獣たちが死を覚悟して挑む為、何百体と、すでに待機している。
閉ざされた空間ゆえに人化を余儀なくされたドラゴンに対峙するのは、これも人化した前ダンジョンマスター、フェンだ。
「お?誰かと思えば、負け犬のフェンじゃないか。戦場じゃあ負けなしの「死神のフェン」も、今じゃあ人間に飼われているらしいな」
「あぁん?誰だ?てめえ。記憶にねえな。何処の田舎ダンジョンから来たのかよ?」
礼儀とばかりに一言ずつ言葉を交わして、そのまま剣を構える二人。イラついて闘気が迸るが、それに足が竦むような魔獣はここにはいない。
二人が剣を合わせるより速く、サンダーボアのボスが突進した。ドラゴンは軽々と避け、逆に蹴り上げるが、その隙に反対側から氷狼3体が一斉に足に噛みつく。同時に魔法を使い、ドラゴンを氷でその場に縫いとめた。再びサンダーボアが電撃をまとい突進する。
後ろからは鬼熊がすきを狙い近付いている。
大勢に囲まれて動きにくそうだが、30対1の勝負を卑怯だとは誰も、侵入者の男さえ思っていない。むしろ爪の振るい甲斐があるといった様子で、笑いながら足に噛みつく氷狼を蹴り裂いて魔石に変えた。
「さすがにここじゃあ、狭すぎてもとの姿には戻れないぜ。お前、チビだから大丈夫だよな。犬っころに戻ったほうが良いんじゃないか?」
ビィーーーーンと異音を響かせて、フェンとドラゴンが剣を打ち合った。
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