りさと3人のDoctors

楓の一時帰国

枯葉が落ち始め、秋から冬へと季節が移ろうとするある日の午後。

豪は空港にいた。





豪「姉ちゃんおかえり」


楓「豪！ただいま。迎えにきてくれてありがとう」





楓が数年ぶりに日本へ帰ってくることになったので、豪が空港まで迎えにきていた。

2人はさっそく車に乗り家へ向かう。










楓「あれ？豪、なんか雰囲気変わったわね」





助手席に座る楓はじーっと豪を見つめた。





豪「そんな見るなよ……。……付き合ったんだよ」





豪は楓に言われるより先に自分から白状した。





楓「やっぱり！彼女ができたからなのね。なんか雰囲気が柔らかくなったわ。で、誰と？」


豪「もう言わなくてもわかってんだろ」


楓「え！じゃあ、涼子ちゃん！？そっか～、あなたたちついにくっついたのね。わたしは豪が学生の頃からずーっとまだかまだかと思ってたのよ。そうか、ようやく付き合ったのね。よくやったわ、豪」


豪「なんで姉ちゃんがそんなテンション上がってんだよ……」





相変わらずの楓に豪はタジタジ。





楓「今日みんなは？家にいるの？」


豪「えーっと、蓮はそろそろ仕事終わって帰ってるかな。蒼はりさの治療して一緒に帰ってくるよ。学校もう終わってる時間だから、ちょうど今ごろ始めてると思う」


楓「りさちゃん、頑張ってるみたいね。蓮が言ってたわ、毎週治療受けてるって」


豪「あぁ。かわいそうだけどな。りさはえらいよ」