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宇髄先生の治療③

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宇髄「ひなちゃん深呼吸してー。膣鏡入るよー……」





そして、宇髄先生が選んだ地獄はもちろん子宮を洗う方。

脚はベルトで固定され、腰までベルトで固定され、銀色の器具が膣の中に入ってくる。





宇髄「今、痛くないか?」


ひな「……」





ぼーっと天井を見つめるわたし。

膣鏡を入れられても微動だにしないのは、あれこれ思うエネルギーも尽き、いよいよ無の境地に入ってるから。

それに、どれだけ泣き叫ぼうと、この治療は痛みを我慢するしかないことを経験済み。

エネルギーの無駄遣いならしなくていい。





宇髄「そしたら、管入れていくな。今から痛いのちょっと我慢するぞ。力抜いてー……」





ビクッ……!!





い"っ……!!!





膣の奥に激痛が走る。

あまりの痛さに、反射で全身に力が入り、毛穴という毛穴から汗が吹き出す。





藤堂「ひなちゃん痛いね。痛いけどここ頑張ろうね。息止めないようにしよう」


ひな「ハァハァ……ハッ、……っ、ハァハァ……ハッ、ハッ……」





やばい、痛すぎて息の仕方がわからない。

叫んでも仕方ないからではなくて、痛すぎて声が出ない……。





藤堂「ひなちゃん深呼吸するよ、力抜こうね。こっちのお手手、先生と握ろうか」





内診台にしがみつくわたしの手を、藤堂先生が離そうとする。

でも、痛くて痛くて、握りしめる手に力が入るばかり。





藤堂「ひなちゃん、ひなちゃん。お手手離せる?」





無理だよ、無理……っ。

だって今すっごい痛い。

男の藤堂先生にはわからないでしょ。

小さい穴を無理矢理器具で広げられて、その奥にあるさらに小さな穴をこじ開けるように、





ひな「ゔぅっ……っ!!……っ、あ"ぁ……っ……」





管を突っ込まれるの。





ひな「い"っ……たぁあい!!ハッ、ハァ……っゔ……痛い、痛い……っ。ハァハァ、ハァ、ハッ……っ」


宇髄「ごめんな、今の痛かったな。でも管は入ったから。1番痛いの終わったぞ」





1番痛いのが終わったんじゃない。

1番痛いのが続いてるんだよ。





ひな「ハァハッ、ゲホゲホッ!! 痛っ……痛い……、い"ぃ"……」


藤堂「痛いね。痛いけど力抜こう。大丈夫大丈夫。もうちょっとだからね」


宇髄「よし、お腹お水入れるぞ。ちょっと気持ち悪くなるよ。藤堂先生とお手手握っててごらん」





内診台の手を藤堂先生に離されて、今度は藤堂先生の手を握りしめる。

同時に、子宮はツンとした痛みに襲われて、もうこれ以上は、耐えられない状態に。





ひな「ゔっ……ッ、ハァハァ……痛っ……痛い……い"っ……」


藤堂「もう少しで終わるからね。ひなちゃんえらいよ」





痛みは小さくならないのに、なぜか小さくなる藤堂先生の声。





ひな「痛っ……ハァハァ……、痛……ハァ……ッ、ハッ……」


藤堂「……ひなちゃん?ひなちゃん、息して。」


ひな「ゲホゲホッ……!! ……ハァ、ハッ……」


藤堂「お目目閉じないよ。先生のお手手ギュッとしてごらん」





あんなに握りしめてた手にも力が入らなくなり、





宇髄「ひなちゃんマズいか……?」


藤堂「発作が……心音も怪しくて……」





藤堂先生に聴診されてることもわからなくって、





宇髄「後1分で終わらせる。終わったらすぐ部屋連れて行こう」


藤堂「わかりました。……ひなちゃん、わかる?もう1分で終わるからね。もうちょっと頑張るよ。お目目開けるよ」





パチパチと頬を叩かれて、もう意識がほとんどないんだと気づくけど、痛みはちゃんと感じるもんだから、





あと1分も耐えられない……

中途半端に意識を保つより、このまま気を失ってしまう方が、楽……かも……。





そう思ったわたしは、





藤堂「ひなちゃん!ひなちゃ……」





自分から意識を手放した。


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