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婦人科検査
しおりを挟む——2週間後
喘息が少し落ち着いて、ついに明後日手術することになった。
これから手術前の検査をするというので、部屋に呼びに来た藤堂先生と宇髄先生について行く。
着いたのは1つ下の階の産婦人科病棟にある処置室。
このフロアだけホテルみたいだな、なんて思って処置室に入ると、モニターや機械、そして、大きなピンクの椅子があった。
宇髄「ひなちゃん。今日はこれからここで少し検査するな。そしたら、早速だけどズボンとパンツ脱いでこの椅子に座ってくれるかな?靴下は脱がなくていいからな。座ったらこのタオルを掛けて待っててくれる?」
すごくさらっと涼しい顔で言われた言葉で、検査が始まる前からパニックに陥った。
ズボンとパンツを脱ぐの……?
ひな「あの……ズ、ズボンは頑張りますから、パ、パンツは恥ずかしいので履いててもいいですか……?」
宇髄「ごめんな。恥ずかしいけどパンツも頑張ってくれるか?パンツ脱がないと検査できないんだ」
はぁ、そりゃパンツ脱がないと見れないところ見るんだから当たり前か……
でも、そんなの恥ずかしくてやりたくない。
ひな「あの、今からやる検査ってどうしてもやらなきゃいけないですか……?」
藤堂「初めての検査なんて怖くてやりたくないよね。でもね、ひなちゃんの身体のためにどうしてもやらないとダメなんだ。そんなに時間はかからないから、少しだけ頑張ってみよう?」
藤堂先生すごく優しい。
いつにも増して優しい。
笑顔も声もいつもより柔らかくて、キラキラオーラもいつもより輝いてる。
そんな藤堂先生に言われたら、頑張らざるを得ない……
ひな「は、はい……」
そして、カーテンが閉められて、わたしは渋々ズボンとパンツを脱いで椅子に座った。
そして、タオルをお腹の辺りまで掛けて先生を待つ。
宇髄「ひなちゃーん、準備できたかなー?」
カーテンの向こうから宇髄先生の声が聞こえて、
ひな「は、はい……」
返事をすると、シャラシャラとカーテンが開けられた。
宇髄「そしたらひなちゃん。まずは今からこの椅子を動かすから、ここしっかり握ってじっとしててな」
と言って、ピッとスイッチの入る音がすると、
ウィ~ン……
椅子が少しずつ床から離れて高くなる。
勝手に動いてロボットみたい……
なんて思ってたら、今度は背中が倒れ始めて同時にゆっくりと脚も開き始めた。
え!な、なに!?なんで倒れるの!?
なんで脚が開いて……
え、どうしよう。
怖い、やだ、降りたい……
ひな「な、や、やだっ……お、降りる。と、と、止めてください……!」
藤堂「ひなちゃん大丈夫。すぐ止まるからじっとしてようね」
藤堂先生が優しく声をかけてくれるけど、わたしはちょっとパニック。
ひな「やだ、お、降りたい。脚が、脚が開いて……」
藤堂「ひなちゃん落ち着いて。もう椅子止まったよ。大丈夫大丈夫」
椅子は止まったけど、とんでもない格好で止まった。
身体はほぼ天井向いて、脚は大股開いて、その先には宇髄先生がいるのに……
恥ずかし過ぎてわけがわからない。
だんだん身体も震え始めた。
藤堂「ひなちゃん力抜ける?一旦リラックスしてみようか。大丈夫、怖くないよ」
隣に立つ藤堂先生が頭を撫でてくれる。
これから何されるんだろう。
検査って痛いのかな。
宇髄「ひなちゃん、まだ何もしないから大丈夫だ。落ち着いたら始めような」
と、脚元にいた宇髄先生も隣に来てくれた。
ひな「検査って何するんですか……?痛いですか……?」
そんなこと聞かなくても、先生たちの雰囲気的に痛いんだろうなってわかるけど、身体の震えが止まらないし、沈黙にも耐えられなくて聞いてみた。
宇髄「ひなちゃんの処女膜や膣の状態を診ていくよ。なるべく痛みが出ないようにしてあげたいが、もしかすると少し痛いかもしれない。痛いのが怖い?」
ひな「はい……」
宇髄「そうか。ひなちゃん、もし不安なら五条先生にも来てもらうか?」
五条先生……
そばにいて欲しいけど、もう主治医じゃないしきっと忙しい。
それに、五条先生にこの格好見られるの恥ずかしい。
って、五条先生のこと考えてたら身体の震えも少し止まってきた。
ひな「今は大丈夫です……検査、頑張ります……」
宇髄「もう少しこの椅子に慣れてからでもいいぞ。もう始めても大丈夫か?」
いや、この椅子に慣れるのは一生無理な気がするから、それならもう早く終わらせて欲しいな。
ひな「はい……大丈夫です……」
宇髄「よし、そしたら検査するな」
と、宇髄先生は再びわたしの脚元へ移動する。
そして、パチパチと手袋をつける音やカチャカチャと器具の音がしてくる。
この音がわたしの緊張感を煽ってきて、せっかく覚悟決めたのにまた怖くなってきた。
藤堂「ひなちゃんリラックスね」
藤堂先生はずっと隣に立って頭を撫でてくれてて、前の検診ではちょっと怒られたけどやっぱり藤堂先生は王子様。
宇髄「よし。そしたらひなちゃん始めるぞ」
言って、宇髄先生が脚にかけてたタオルをめくった。
普通に考えたら当たり前だけど、タオルをめくられるとは思ってなくて慌てて手で押さえる。
宇髄「ひなちゃんちょっとごめんな。手退けて先生に見せてな」
宇髄先生にタオルをめくられて、手は両手とも藤堂先生に握られてしまった。
宇髄先生は今わたしのあそこが見える状態。
というかもう見られてるし、こんなの恥ずかし過ぎて気が持たないよ……
宇髄「怖かったら目瞑ってていいぞ。身体の力だけ抜いててな。それじゃ、まずは消毒するからちょっと冷たいぞ~……」
ビクッ!!
宇髄先生に言われた瞬間、あそこに冷たい脱脂綿が当てられて身体がビクッてなった。
宇髄「そしたら、今から中診ていくな。大きく深呼吸しててー」
言われた通りに深呼吸。
宇髄「そうそう。上手だ。そのまま続けてー」
と、言われた瞬間、
ビクッ!!
次は宇髄先生の指であそこが広げられた。
ひな「んっ……や、やだ……っ」
宇髄「ごめんな、ちょっとびっくりしたな。まだ見るだけだからな」
そんなこと言われても恥ずかし過ぎるし怖過ぎる。
宇髄先生があそこをじっくり見てるって感じる……
宇髄「そしたら次は少し奥まで診るぞ。力むと痛くなるから、もう一度しっかり深呼吸してみよう」
そう言われて、とにかく言われた通り深呼吸。
すると、
ひな「スー……ハー……スー……ハッ!! ん"っ……!」
宇髄先生の指があそこに入ってくる感覚と同時に痛みが走った。
ひな「い、痛い……っ、ハァハァ……怖い……」
藤堂「ひなちゃん、1回ふぅ~って息吐いてみようか。大丈夫大丈夫」
と言われるけど、もう怖くて無理。
「ひなのちゃ~ん、力抜いてごら~ん。力入ると余計に痛くなっちゃうからね、すぐ終わるから頑張って力抜いててね~」
え??
あれ?今検査してるの宇髄先生だよね?
なんか違う人の声が脚元から……
誰??
と思って、閉じてた目を開けると、いつの間にか蓮先生が宇髄先生の隣に立ってた。
ひな「え?蓮先生、え?なんで?え?」
突然現れたことにもびっくりだし、蓮先生にあそこを見られてるのも恥ずかしいし、またパニックになる。
蓮「ごめんね。急に来てびっくりしちゃったね」
ひな「いえ、大丈夫です……ん"っ!」
と言ってると、宇髄先生はわたしのあそこを指でいろんな風に触っててそれが痛い。
ひな「い、痛いっ……!」
藤堂「ひなちゃんもう少しだよ。ちょっと我慢しようね。一緒に力抜こうか。せーの、ふぅ~……」
藤堂先生の優しい声に合わせてふぅ~と息を吐いてみる。
宇髄「ここはもう取り除いた方がいいと思いますが、ここは残しましょうか?」
蓮「うーん、残して後で痛い思いするのも可哀想だからな~……硬さはどう?」
宇髄「それが結構硬くて、伸びは良くないです」
蓮「なら、膣口もそもそも狭いから、膜は全部くり抜くように切り取っちゃおう。どうせ手術するから、少しでも穴を広げといてあげる方向で」
宇髄「わかりました」
息を吐きながら頑張って痛みに耐えてると、宇髄先生と蓮先生の会話が聞こえて来た。
よくわかんないけど、きっと手術の話してる。
はぁ、痛いよ、早く終わって……
ひな「……っつ……痛っ……フゥー……ん"っ!」
宇髄「ごめんなひなちゃん、痛かったな。もうおしまいだからな、指抜くから力抜いてな~」
と、やっと検査が終わった。
蓮「ひなのちゃんよく頑張ったね。またベッド動くからしっかり掴まってね」
ベッドが動いて元の椅子の位置に戻る。
藤堂「ひなちゃんお疲れ様。先生たちそこで待ってるから、お着替えして来てね」
と、カーテンが閉められて、着替えを終えたら藤堂先生に付き添われて部屋に戻った。
***
~小児科医局~
五条「宇髄先生、藤堂先生。ひなどうでしたか?大人しく検査受けましたか?」
宇髄「最初は怖がってたけど、自分でパンツ脱がせたから、前みたいに暴れることなく検診台に乗せることはできたぞ。検診台が動くとちょっとパニクってたけど、すぐ落ち着いたし大丈夫だ。ただ、内診は痛がってたがよく頑張った」
藤堂「五条先生に来てもらう?って聞いたんだけどね、ひなちゃんいいって言ってさ」
五条「恥ずかしいんだと思います。思春期なんですよ。家でも聴診しようとしたら恥ずかしがるし」
宇髄「ひなちゃんもそういうお年頃になったか。五条、手術はどうするんだ?付き添うか?」
五条「えぇ。さすがに手術なんて不安で仕方ないはずなので。手術の間はひなのそばにいます」
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