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第三章 RLS-違う世界-

81 アルフヘイム3/3

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森の獣道を少しの間歩いているとなんとなく誰かに見られている様な感覚があった。
しかもけっこうな量の視線を感じる。
街を歩いていてガーターベルトを使っている時にビル風に吹かれてスカートが盛大にめくれ上がったことが何度かあったんだけど…その時に感じた視線よりももっと大勢の下品な視線を今感じてる。

立ち止まり周囲を見渡してみたけど…木が生えてるだけで動物や昆虫などの姿はまったく見えない。
…まさかとは思うけど霊的な何かって事はないよね?

私も乙女の1人としてそっち系の連中はあまり好きじゃない。
って言うか幽霊とか死体に対して特別な感情を持つ事は生物が進化してくる過程でその様な感情を持ち易い個体が死に難かった事から本能に刻まれた感情なので怖くない人は死に対する感覚が鈍いだけか鈍感なだけか何かが劣化してるだけなの!
だから怖いって思うのは普通な事で恥ずかしい事じゃないんだから…

とりあえず指2本を立てて十字架状態にして気になる方にそれを向けて霊的な何かがこっちに来ない様に気をつけていたら…

いきなり目の前の木に目が出来た。
「め~~!!!」

持っていた弓を構えて矢筒から2本矢を取り出し速射2連!
木の目のあった場所に2本とも深く刺さりついでにもう2本取り出し生活魔法を使い鏃部分に火を灯し同じ場所に撃ち込んだ。

矢の突き刺さった反動でビーンって感じの音が少しの間聞こえていたけどそれもおさまり少ししたら矢を打ち込んだ木が少し動きながらしゃべり始めた。
「あんた怖いことするなぁ…あ、とりあえず火とか使うのはやめてね、敵対する気は無いんで。僕はトレント族です。幼生期の移動体の期間が過ぎて郡体期に入った者達で試練の森のゲートキーパーをしてます。あなたミズガルズに行きたいんでしょ?」
矢が4本刺さった部分の少し下にさっき私が打ち込んだ部分にあった目の様な形が浮き出てきてこんな事を言ってきた。
「幽霊じゃないの?」
ここ大事。
「一応亜人としてミズガルズでは知られてるけど?」
でも…幽霊が『私ユーレイで~っす♡』とか言う訳無いんだよね。
もうちょっと確認しておかないと急に近づいてこられたりしたら色々漏れそう。
「さっき言ってたけどトレント族?あなた達って…その姿で動けるの?」
「一回群体として定着したら場所は動けないよ。でも体は動かせるし魔法も使える。だからその力を使ってこの試練の森を維持してるって訳。君はここに来てるのだから試練を受けに来たんでしょ?どうする?僕達の言葉を信じられないならそのまま永遠に彷徨っても良いけど、森を出たいなら試練を受けなければ絶対に出られないからね?ちなみにこの森には僕達トレント族の種族魔法の『迷宮の呪縛』の魔法がかかってるから樹の精霊の『精霊門』の魔法で通り過ぎない限り勝手に通過できないんだ。」
なんとなくウキウキした感じのチェシャ猫みたいな笑顔を感じさせる目が私をまったく瞬きせずに見てる。

さっきサラちゃんとシルシルちゃんが試練を受けて外に出たら呼んでって言ってた。
それを受けないと外には出られないって事なんだろうなぁ…

少し前まではミューとフィーと私の3人だけでクエストを受けたりして…まぁ?クエストに関してはほとんどフィーと2人でしてたけど。
そしてライナが一緒に居る様になって…
ミューが居なくなって…すぐにフィーも居なくなって…
フィーは繭があったからそこまで心細くなかったけど…
その後ミライさんとヒナタさんも一緒にミューを探す様になって…
サラちゃんと契約してシルシルちゃんとも仲良くなって、気付いたら回りにいっぱい居たのに…

…今は1人。

体の中にサラちゃんとシルシルちゃんが居るのが感じられるからまだ大丈夫だけど、そろそろ限界がきそうな気がするんだよね。
何か小さな事で気持ちがあふれたら誰でもいいからすがれる人を求めてしまうかもしれない。

急ごう。

「分かったわ。あなたが試練を出すのね。受けるわ。」
「はーい。では一応男用と女用の試練があるんだけどどっちがいい?それと痛いのと痛くないのがあるけどそれも選べるよ?」
なんだろう…もしかして思ったよりも親切だったりするのかな?
「じゃぁ…痛いのは少しぐらいは大丈夫なんだけど…早く出られるのはどれ?」
「そうだね~♪男の体が痛いの>男の心が痛いの>女の体が痛いかもしれないの>女の心が痛いのの順番で早く終わるかな?あぁ、男の方が早く終わるよ。」
最初痛いのと痛くないのって言ってたけど、それって体が痛い事を基準にして言ってたって事かしら?
「ちなみに男の痛いのってどんな事をするの?」
「え~それ聞いちゃうの?え~どうしようかなぁ~♪」
こいつ枝を動かして腕でも組んだ感じにしながらニヤニヤとした目をこっちに向けてきてる。
すごくゾクゾ…むかつく。
「じゃぁ内容は良いわ。どれぐらいかかるか位は教えてくれても良いでしょ?」
「そうだねぇ~♪時間ぐらいならいいかな~。短い方から30分1時間2時間4時間って感じかな?あぁ、君が慣れてたら時間は短くなるよ。まぁでも最初の試練で泣いて戻る人けっこう居るからできれば時間をかけてやる方を選ぶのをお勧めしておくよ~♡」

…なんとなくエロ系な気がする。
だってさきからこいつ私の下半身ばかり見てるし。

フッ…私はここに来る為にヒートイール6匹に体の中を泳がれたのよ。だから痛い事もエロい事も問題じゃないわ。
「じゃぁ女の痛い方の試練を受けるわ。」
男の痛い方って少し気になるけどさすがにちょっと怖いからやめておいた。
だって私女の子だし?
まぁ実年齢では女の子とか口が裂けても言えないんだけどね。

「ほう?ニヨニヨ女の体が痛いかもしれない試練を受けると?」
「そうよ。だから早く試練の内容を教えなさい。」
「みんな聞いたか!『コレは何かゲーム』を始めるぞ!みんな用意しろ!」
「「「「「オー!!!」」」」」
私と話をしていたトレントが大声で言うと私の周囲に生えていた木に同じ様な目が出来た。

思わず大声出してしまいそうになった。
だって見渡す限り全部の木に目が出来て私を見てるんだもん。
「ねぇ…トレントってまさかここに生えてる木全部がそうなの?」
「そうだよ~♪そして今から君にやってもらう試練はもう言ったけど『コレは何かゲーム』です。」



ちなみに『コレは何かゲーム』だけど…ここでは説明できない様な内容だったので詳細はまぁ…アレだけど、一応私の持っていた『裸族』スキルがいい感じに効いた様で特に痛い事も無く何度かやり直しをさせられたけど無事試練を達成できた。
※詳細はそのうち『裏話』にup予定です。


「それで?痛い方の試練の内容は分かったけど痛くない方の試練ってどんな感じなの?」
一応試練を終えて装備を着けながら出口に近い場所のトレントに聞いてみた。
「まぁ痛い方を達成出来ちゃうんだから教えてもいいかな?痛くない方の試練は僕達全員の質問に正直に答える『ネホリンハホリン丸裸♡ゲーム』だよ。ちなみに痛い方の挿入部は最大直径10cmまでだったけどこっちは最大直径3.5cmにしてあるから痛くないのとシロップローションもおまけで付けちゃうから、とっても気持ちよく答えるだけなんだよね~♡もしよければ今度そっちもやってみてくれたら嬉しいかな?」

こいつらドエロな種族みたいね。

そして男の痛くない方と痛い方も聞いてみたんだけど、男の痛い方…死んじゃう人も居るらしいから出来ればやらない方がいいって言って詳しくは教えてくれなかった。それと男の痛くない方は後ろの穴を使う感じで嘘か本当かを確認されるだけで基本は女の痛くない方の試練と同じだって言ってた。

…私もしかしたら男の痛くない方までならクリアできちゃうのかなぁ?
だってヒートイール…前には1匹しか入れなかったから後ろに5匹入り込んで出入りし続けてたし…

おっふぅ♡思い出したら変な感じになりそうだからコレぐらいにしておこうっと♡

そして私は装備を元に戻して試練の森を出た。
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