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第二章 RLS-九つの世界-

66 装備の確認と戦い方と色々2/3

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ギムリの店に入るとメリスとリーフが装備を一新させていた。
「あっ♡どうどう?似合う?」
「どうでしょうか?」
メリスはドヤァ~レベルで回って見せてくれてリーフはモジモジレベルでハニカミ披露だった。

「なんか鳥っぽいって言うかずいぶん多くの鳥素材を使ってる装備だな。ワルキューレとかヴァルキリーみたいな感じ。」
「えっ?そんな半神の乙女みたいな感じに見えちゃったの?やっだ~♡」
「戦女神みたいとか嬉しいです♡」
あれっ?同じ意味で言ったんだけどミズガルズでは違う意味なのか?
ベリーナを見ると1回溜息吐いて教えてくれた。
「ここでのワルキューレの呼称は戦士の恋人の意味を持つがヴァルキリーは自ら戦う戦乙女の称号だ。」
「あら、そんな区分けがあったのか。俺のイメージだと勇敢な戦士をヴァルハラに誘うみたいなイメージだったけどちょっと違う感じになってるんだな。」
「まぁでも基本は北欧神話を基本としたイメージだからそこまで大きく違ってる訳じゃ無いけどな。」

とりあえずメリスもリーフも頭にはインディアンの酋長の娘とかが付けてそうなカチューシャの全周に後ろ向きに飾り羽根をあしらった様な装備を付けていて、見る角度で色合いの変わる金属を使った模様が色々全身に入ってるフルプレートの鎧を着てる。
ついでにマントも装備していて、こちらは手を当てたら透けて見えるような素材が使われている。
首周りに成人式の女の子が巻いてるファーみたいな柔らかそうな羽根が付いていてずいぶんと豪華で軽そうな感じ。

「装備に関してはこの街で最高の物を用意した。これならワイバーンの攻撃でも1回位は死なずに耐えられるはずじゃ。」
ギムリがちょっと不安な事を言ってきた。
1回ぐらい死なずに耐えられる??

「なぁ素朴な質問なんだが、ワイバーンってどんな強さなの?」
とりあえず聞いてみたら店の中に居た全員が『こいつ今何を聞いた?』みたいな顔をして俺を見た。

「ワイバーンの強さが知りたいのか?と言うかミューは倒したから素材や肉をたくさん手に入れたんじゃ無いのか?」
ギムリがとりあえずって感じに確認してきたが…
「いや、それはそうなんだが、俺そもそも追いかけられてしかたなく斬っただけで特に何かやりあったって訳じゃないからさぁ…」
なんとなく居心地悪い感じになりつつある店内。

「あーそうだな、ワイバーンは…俺達の知ってる数値で言うならLv.250とかが平均的な強さだな。ちなみにこのミズガルズの歴代最高戦士と呼ばれていた奴のレベルが大体80前後らしいぞ?」
「へ~そんなにすごいんだな。ワイバーンって。」

ベリーナの説明に素直に驚いていたらメリスがちょっと不安そうに聞いてきた。
「ねぇミュー?あなた確かワイバーンのお肉すごい量持ってたけど…何匹分のお肉だったの?」
「そう言えばここの所毎日食べてますけど…他のお肉は少なくなって来たって話は聞きましたが…ワイバーン肉は『まだまだい~っぱいあるからネッ♡』って言って毎日10kg位づつ出してもらってますが…?」
「そう言えばリーフ、あの時生活魔法で凍らせた肉どれぐらいだったか覚えてる?」
「えっ?あぁ…あの時は…」

ちょ~っとしくじったかもしれないなぁ…メリスとリーフには肉全部出して凍らせてもらったんだった。
あの時確か出す側から凍らせてもらってたから2人の前に積んだ量は最大でも人間の2人分ぐらいだったと思うが、最終的にはたぶん1.5トン程度は出し入れしたと思う…まぁ5.5匹分だもんな…

「まぁあの時は…そうだね…2~3ひ「「はっ?2~3匹?」」」
言ってる側から聞き返された。
「あ~3~4匹?」
とりあえずこれっ位なら許してくれるかな?と思い聞いてみたけどメリスとリーフが首を振ってる。
「…5.5匹分デスネ。」
諦めて本当の事を言ったらやっと頷いてくれた。

そりゃぁ判るよな。
だってあの時メリスが半身のワイバーンを解体したんだから。そしてそのすぐ後にどんどんだしたんだから3倍か5倍か位は気づけるよな。

「そう言えばあの時は珍しい物を食べられたってのとその前に起きた事があったからか判らないけどぼーっとして頭があまり回って無かったんだよね。」
「メリスさん、私あの夜の事があったので完全に忘れてました。虫と獣のあれ。」
「そう言えばそうだったわね…」
そう言えばあの時ハートパッシブの効果が判ってなくてアクティブにしたままで居たんだったね。
おかげでふたりともすぐに繁殖上等状態になってそのすぐ後にアニマルランドと虫々ランドが出来たんだったな。

おぉう…思い出したら今でもサブイボ出ちゃうよ。

そしてワイバーン6匹を倒した事がばれたけど、一応俺に従属してるメリスとリーフはそこまで引かずに受け入れてくれた。
ギムリとフランはさすがに引きつづけていたけど…

「まぁ、そんな装備を持っとるんだ、ミューが1人でワイバーンを倒せたとしても不思議では無いという事か。ほれ、メリスとリーフ、得物を持っていかんか。」
そう言ってギムリが何かを悟ったような顔でカウンターの上に置いてあった装飾の多めな鞘に入った剣と素材重視って感じの弓と矢筒を指差した。
メリスが剣を腰に佩きリーフが矢筒を腰に横に固定して弓を持った。
2人共盾は使わないスタイルにしたみたい。ガントレットの外側に少し厚めの金属の防具っぽい物が付いてるのでそれが盾代わりって所だろうか。

そういえば2人のステータスはあまり詳しく確認した事がなかったな。
装備してる間に少し時間があったので確認してみた。



メリス(ハーフ):戦士Lv.13 ♥♥♥♥♥♡♡♡♡♡
リーフ(エルフ):アーチャーLv.14 ♥♥♥♥♥♥♡♡♡♡

2人共イイ感じにラブ度が上がってますなぁ~♡



ID:RLS,B01,958,981
名前:メリス
種族:ハーフ(ヒューマン&トレント)
年齢:17歳
職業:戦士
レベル:13
経験値■■■■■■□□□□

所持スキル
細剣Lv.15■■■■■■□□□□
生活魔法Lv.28■■□□□□□□□□
奉仕Lv.4■■■■■■■□□□
金属鎧Lv.1■□□□□□□□□□


ID:RLS,B01,919,873
名前:フィー
種族:エルフ
年齢:19歳
職業:アーチャー
レベル:14
経験値■■■□□□□□□□

所持スキル
奉仕Lv.23■■■■■□□□□□
生活魔法Lv.22■■■■■■□□□□
短剣Lv.4■■■■■■□□□□
弓矢Lv.16■■■■■■□□□□
金属鎧Lv.1■□□□□□□□□□



おっ?リーフのレベルがけっこう高いな…これって奴隷になっていた期間は関係なかったって事か?
それか職業は入れ替えたら元々のレベルが保持されているとか?

でも俺は…あっ、そう言えば俺が職業弄れる様になった時ってテイマー(人)には1回もして無い…最初何も設定されて無かったか、確か未定ってなってたよな。
今のレベルが確か118…ワイバーン6匹で一気に上がったって事だとすればココまで上げるのってかなり大変だよな…
よっし、俺の職業はこのままにしておこう♪

それにしてもレベル差がちょっと大きいなぁ…俺がテイマー(真)Lv.118でベリーナが僧侶Lv.50(カンスト)、メリスが戦士Lv.13でリーフがアーチャーLv.14…
パワーレベリングでもしておいた方が良いかな。

確かアリエルと二人だけの頃にパーティーに居ただけで経験値をいくらかもらえたからそこそこ強い奴らを倒したら何とかなると思うんだが…
あ、でもテイムしてる連中が倒した分は確か俺には反映されて無かった様な…
それかレベルが低すぎたら経験値がもらえないとかってパターンだったりしたらパワーレベリングは出来ないけど…

「なぁベリーナ、ここってパワーレベリング出来るの?」
カウンターに置いてあった宝飾品を自分の首に当てて御満悦だったベリーナに聞いてみた。
「んっ?あの2人を育てるのか?」
「あぁ、さすがに俺とベリーナのレベルが高すぎて一緒に居たらあいつら気付いたら死んでたってありえるかもしれないから出来ればせめて2次職とかにならせておきたいんだけど。」
「そうか…ちなみにミューとあの2人のレベルってどんな状態なの?」
「俺が118で13と14。」
「…ははっ。そこまで違うとどうして良いか判らないな。だとしたら…さすがにミューが経験値を稼げる敵が居る所まで2人を連れて行ったら余波だけで死ぬかもしれないから…俺が少し手伝うか。あぁ、そうだ。2人に護衛になりそうな奴を付けてやってくれ。できれば盾になりそうな奴を。そしたら俺が回復させながら少し育ててみるぞ?」
ベリーナの言い方からすればやっぱりレベル差がある敵を倒しても経験値は稼げないって事だな。
「そうだな…どうせオークションが終わるまでこの辺りに居る事になったしやってみるか。」

とりあえず2人を少しだけ育ててから次の街に移動する事にした。
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