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07 女の子の占いとか迷信とか…

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「…あっ!そうだシンちゃんにあげるのはもう作ってあるから大丈夫だからね。」
そう言いながら顔が赤いままの華莉那かりなが勉強道具を入れて持ってきていたバッグからちょっと長いヒモが付いたお守りを出して机の上に置いて俺の顔を見てきた。

大きさは神社とかで売ってる奴より少しだけ小さい。
そして少し中心が膨らんだ感じの中に何か入ってるのが判る形。

「へ~なんか普通に売ってる奴とはちょっと形が違うんだな。」
とりあえず持って見ていると、
「それでね、シンちゃん。それ…守らないといけない事があってね。1回身に付けたらヒモが切れるまではずっと着けておかないといけないのね。」
「へ~ミサンガってのと同じ感じ?」
「そうなの♪だから首にかけておいてずっと肌身離さずにいて欲しいの。」
「ふむ…それは良いけどこれ中の物とか濡れても大丈夫なの?お風呂とか。」
そう言いながら厳重に固結びされたお守りの口の部分を覗きこんでいたら華莉那がちょっと焦った感じで、
「あぁ~~!!あの…そのお守りってね中を見たらダメなの。だからその…」
ふむ…顔がもう一段階赤くなった…

お守り…そう言えば友達が何回かその話題で盛り上がって居た記憶があるんだが…
その話の中では4種類の物が有るって話だったな。

一番危険で無いのはスピリチュアル系(日本種)。
簡単に言えば『鰯の頭系』って奴で自分の大切な物を入れる奴。
これは人によってマチマチで子供の頃に大切にしていたオモチャの一部だとか好きな人(意中の人だったり信頼出来る人とか)からもらった物とかに特別な意味を持たせてそれを中に入れるという奴。
これ位の大きさであれば…大きさの割にちょっと軽い気がするので…何だ?布のオモチャとか?
と言う訳でそこまで危険な物は入ってないって話だった。

次に気を付けないといけないのが乙女系。
元々女の子がお守りとか、迷信や占いを気にしやすいのは近くに居る人からの保護を受けやすい環境のおかげなので自分が動くよりも高い効率を発揮する様なモノに囲まれ続けて居る事から自分の力を超える様なモノに意識が向きやすいって話だったかな?
だから大企業のCEOなんかが占いとかにはまるのもその自分の能力を超えた責任を少しでも軽くしたいからだって話だった。
そしてこの系統の人が入れそうな物がちょっとお高いパワーストーンなどの金額の張るもの。
その人の金銭感覚で少し無理をすれば手に入りそうな物を使う事が多いって聞いた。
華莉那がこれだとしたら…1gの金インゴットとかがありえるかなぁ…まぁでも華莉那ってどっちかと言えばスピリチュアル系(日本種)が一番近い気がするんだよな。俺の記憶によれば。

そしてそこそこ危険なのがスピリチュアル系(宗教種)。
これは詳しく言うまでも無いと思うんだけど、コレ系の人が持って来るお守りには高確立でお札などの何の意味も無いそこらのおっさんが書いた『とってもありがたい何か』が入ってる。
ちなみにそれを手に入れる為に平気で1年分の給料とかを使ったりするので気付いたら逃げられなくなってる可能性が高いとか…
華莉那…大丈夫だよな?この頃って確か休みもほとんど一緒に居たから…無いよな?どこかで『イニシエーションをうけてきたからもう私の階位は人を超えている♡』とか言い出さないよな?
頼むぞ?

そして一番厳しいのがカニバリズム系。
もう名前を聞いた時点で何が危険か判ると思う。
コレ系の人が用意するモノには自分(作り手)もしくは生贄にされた誰かの部位が入っている…
この大きさだと…小指の先第一関節分位が乾燥させられて入ってそうだけど…
華莉那の指が義指になってたりって…無いよな?どこかのマンガのヒロインみたいに。
「なぁに?手が気になるの?」
おっと、ちょい見過ぎた。
「あぁ、これ作ったんだろ?華莉那ってそんなに裁縫とかって得意じゃなかった気がしたから気になって。」
「それぐらいの小さな物を作るので怪我とかしないってば。」
おっ♡ホッペ膨らます系の萌え萌えアピールかぁ~♡

やるなぁ華莉那♡

「それでね、シンちゃん。ちょっとだけ手伝って欲しいんだけど…」
「あぁ、俺もこんな袋を作るのか?」
「あ、それはもう私が用意してるから大丈夫。」
そう言って俺の持っているお守りの袋の色違いの奴をバッグから取り出した。
それは袋の口が開いていて、今から何かをそこに入れて封をすれば完成するってモノらしい。

「ふむ…」
なんとなくカニバリズム系の可能性高くなってないか?
大丈夫か?俺パックリと華莉那に食われちゃうんじゃ…できればカミカミゴックン系ではなくてアン♡アン♡系で行って欲しいけど…
あぁ、チュパチュパゴックン♡系でも良いけどね♡
「それで?どうしたらいいの?」
「あのね…今日寝てくれないかな?」


寝てくれないかな?


今俺の頭の中は裸の華莉那が『あぁ~ん初めてなのにこんなに気持ちイイなんてしらな~い♡』とかなんとか言いながら俺の…
「『シンちゃん?』」

「えっ?まだいいの?じゃぁ♡」
「ちょっ!なんで上を脱ぎだしてるのよ!!」

俺の脳内シミュレーション機能ってすごいなぁ…今シミュレーション中の華莉那の声とこっちの華莉那の声がダブって聞こえた♡
そしてシミュレーションの方の華莉那は俺に乗られた状態で首に腕を回していて心の声で『もう1回注入してほしいなっ♡』と言ってきていた♡
リアルの華莉那は殴ってきたが…

「脱がなくても良いならどんな寝るなんだよ…イテテ…」
こいつグーで男殴るか?

「さっき言った『寝る』って言うのは昼寝の事だってば。」
「昼寝?俺が寝るの?」
「うん。シンちゃんが寝たら私がさい…ごの仕上げをするからその時間を欲しいの。」
さい…ご?
最初華莉那はなんて言おうとしたんだろうか…


さい…こうに気持ち良くさせてあげるから?…まぁ無いだろうな。
一緒に寝る事をあれだけ恥ずかしがるぐらいだ。

さい…みんじゅつをかけるから?…そんな事を習うような時間は無かったと思うけど…

さい…しゅうするから?…最終?採集?どっちにしてもあまりいい言葉じゃ感じがするけど…

もしかして…採掘とかは…さすがに無いよな?俺の掘れそうな所…まさか俺の処女?



「なぁ華莉那…」
「何?やっぱり…ダメ?」
「え~っとその…少しだけ確認しても良いかな?」
「良いけど?」
「華莉那って男同士の暑い関係ってどう思う?」
「??男の人のライバル関係とかの事を言ってるのかな?良いと思うよ?体を動かす男の人って見てて興奮するし。」

…興奮する。
今俺の頭の中にはレスリングの試合が全裸の男同士で行われているんだが…まさか華莉那の頭の中でもバックを取り合う男が戦ってるのか??
おっとバックを取った男が…勢い良く腰を振り始めた…
このシミュレーションはなんとなく危険な感じがする。
だからコレぐらいで終わろう。

「じゃぁもう1つ、食べるなら骨付きカルビとモツ系どっち?あ~モツって言ってもその…腸とか?」
さすがに直腸とか好き?って聞けない。
でも男同士なイチャイチャが好きだったりお食事処『人肉さん』とかを懇意にしてる人なら何か反応するはず…

「ん~好きな方って比べるならモツかなぁ?そう言えばこの間家でモツ鍋した時にお父さんが『シマチョウとかコブクロとかテッポウとかって辺りが美味しいぞ』って取ってくれたんだけどけっこう美味しかったよ?」



これは…どっちなんだ?



お父さんをだしに使った性癖の吐露と考えた方が良いのか、それとも何も知らない無垢な娘にあえて下半身のそっちに近い部位のモツを食べさせたエロ親父のうらやま…鬼畜な所業?

華莉那がテッポウとかハミハミしてる所…ちょっと見たかったなぁ…
「あぁ、今度モツ鍋とかするなら呼んでくれな?」
「えっ?うん…まぁ良いけど…それで?シンちゃん。」

そうだ、寝るって話をしてたな…

華莉那…長い髪とちょっとだけ垂れ目で…身長は俺より少しだけ低いぐらいだったな。体重は俺よりも軽いのは想像できる。そして女らしさは今はまだそこまで感じられないけど半年後にはああなる事を俺は知ってる…♡

ちょっと位なら切り取られても良いかな?
まぁでも寝てる間に済ませられるような事なんだから痛い事ってのはあまり無さそうな気がするし…


「その…華莉那?」
「なぁに?」
「痛くしないでね?」

今一気に顔を赤くしたけど…本当に俺…処女を散らされてしまうのか??
「その…シンちゃんって…このお守りの事知ってるの?」
「いいや?まったく知らない。でも華莉那がなんとなく男同士の戦いに興味がある感じだったから。」
「男同士の試合?まぁ嫌いじゃないけど…???」
なんだろうか…ちょっとだけ俺…勘違いしてる?

とりあえず今の時間はAM11:22か…

「なぁ華莉那、今すぐ寝るって言うの無理っぽいんだけど…夜じゃダメなのか?」
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