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別行動の後で……

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拓磨が皆から離れ、一人キッチン用品が置いてあるフロアにて目的の物を探し歩いていた。
『トレーニング箸』は、箸コーナーですぐに見付かった。その場で父用と自分用も新しく選び、「この時代、マイ箸は必須だよな」と独り言ちていた。

普段の買い物で、キッチン用品なんてじっくりと見ないので結構楽しくて、アッチコッチとフラフラしながら目に付いた物をカゴに入れていった。


拓磨「この際、食器類も一新するか。母さんのはダンボールに纏めて物置行きだな。絶対に離婚すんだろ」


と、勝手に決めて、茶碗、お椀、皿、マグカップ、ランチョンマット、カトラリー等を3人分選んだ。

「このくらいかな」と、あとジュリエッタに必要なのは何か?と考え、文房具コーナーと、生活用品コーナーへ向かった。

途中にスキンケア用品が置いてあるフロアがあったので、ハンドクリーム、リップ、基礎化粧品を、店員に勧められるままカゴに投入していった。


店員「使用される方の肌に合わなかったら、レシートと一緒に持って来て下さい。返金と、肌チェックを無料で致しますので。
あと、これは色々な基礎化粧品のサンプルになってます、差し上げますので使ってみて下さい。男性でも使用できますよ」


と、会計時に言われ、「ははっ。商売上手ですね。気に入ったのあったら買いに来ます」と苦笑いしてその場を去った。

その後もムダ毛処理器、美顔器、スチーム手袋、小顔ローラー等を、「女性必須アイテムですよ」と紹介され、「へぇ」(色々あんな)と思いながら購入した。

大荷物になってきて、「一度車まで戻るか?」と呟いたのを聞いていた店員が、「宅配サービスカウンターがありますよ」と教えてくれ、小型のフロアマップに印をつけて渡してくれた。

マジ親切。感謝。と頭を下げ、荷物を預けに向かった。通路を歩いてる時にすれ違った眼鏡の男性を見て、「あ!」と思い出し、スマホで充希に連絡した。


拓磨「えっと」

“”お宝大量ゲット。眼鏡カメラ小僧に神対応ヨロ“”

シュポッ。「これで良いか」


ティロン。「早っ!」

“”女神半泣きnow。帰還要請help。ぴえん(⚲□⚲)“”

え?半泣き?

“”だが待て。黒猫便にお宝預け次第帰還する“”

シュポッ。「何が起こってんの?」

ティロン。“”(`^´ゝラジャー“”

「なんで泣いてんだ?いや、今は荷物だ」

とりあえず何故なのか考えるのは後にして、スマホをナナメ掛けショルダーに突っ込み、宅配サービスの場所まで急いだ。

食事処は3階の奥、キッチン用品は1階中央、宅配サービスは1階手前、2階中央、3階手前にある。

(※A駐車場が手前、Bが中央、Cが奥。横長の3階建てモール)

拓磨「えっと、レストラン街に近い所……いや、2階中央が良いかもな。しっかし、遠っ!広っ!」

広い店内を人混みを避けつつ足早に歩き、大量の荷物に「クッソ重い」と悪態吐きつつ、エスカレーターで2階に上がり、最初のゴール地点に辿り着いた。

お年寄りが何人か居たので、手続きの進みが遅く、(時間がぁ)とちょっと焦ってきたので、
店員に「後で来るので置いておいて下さい」と頼み、預りカードを渡され、受け取り、「お願いします!」とその場を去った。

そこからは走った。周りの人に胡乱な目をされながらも「すみません」と声を掛け走った。

急げ拓磨。ジュリエッタが泣き出す1歩手前だ。

-----------------------------------------------------

その頃ジュリエッタは、目に涙を溜めながら目の前の料理を必死にモグモグと咀嚼していた。

(これを食べないとタクマに会えないわ)と、頑張ってた。

でも、クラウン王国に居た時も少食で、パン1つにスープも小皿に少量、サラダ中心の食事だったので、
小盛だとしても、そば、茶碗蒸し、卵焼き、漬物、サラダと、種類が多く、食べ切れる自信が最初から無かった。

向こうの世界では、残すのがマナーとされており、(※使用人が食べるのです)ジュリエッタの常識の中には、『完食』という言葉は無かった。

だから、普通に残そうと思ってたのに、「食べないとタクマに会えない」と充希に言われてしまい、
タクマが傍に居ない寂しさと、お腹に入っていかない食事に泣きそうになっているのだ。

(この世界は本当に、私の常識が通用しないのね)

でも、挫けちゃダメよ。ニホンに、タクマやお父さんの傍に居たいんだもの。頑張れジュリエッタ・メルセデス。

(ああ、入っていかないわ。この、酸っぱい野菜も無理だわ。赤と黄色のピマリンも生よね?お腹を壊すわ……)

茶碗蒸しを半分ほど食べて、漬物を齧った瞬間に眉が寄り、パプリカは匂いを嗅いで皿に戻した。

その一連の行動は、所作は完璧なのに、マナーは悪く、見た人を不快にさせる行為だ。

美奈は、周りがジュリお姉ちゃんの行動に「ヒソヒソ」と話しているのが気になり、見ていられなくて声を掛けた。


美奈「お姉ちゃん。苦手な物があったら食べなくて良いから、食べ物をツンツンしたらダメだよ。お行儀悪いからね」


「あら。やだ、ごめんなさい。マナーが悪いわね。この酸っぱい野菜は何かしら?と考えてしまって……
このカラフルなピマリンも生だから吃驚してしまって…はしたない事をしてしまったわ」

ポロッ……

美奈「わぁ、わぁ、泣かないで!ど、どうしよ!充兄ちゃん、タッくんに連絡してくれない?ジュリお姉ちゃんが限界かもぉ」


充希「ぇえ?どして泣くの……ちょ、待ってね」

~♪~♪~

充希「出ないぃ。人混みで気付かないんだ……」


父「ジュリちゃん。もうお腹いっぱいなのでは無いかね?食事量も普段は少ないのだろう?
大量に作って、少しづつ食べるという文化も存在するからね。残すのが美徳と考える文化も。
日本の『勿体ない精神』は、ジュリちゃんには未知の志しなのだろう。
充希君が『早く食べないと拓磨に会えない』と言ったのが、『全部食べろ』に聞こえたのだろう?
無理して食べなくて良いんだよ。残しても良い。満足するまで食事を楽しんだら箸を置く。それも美徳だよ」


美奈「そうそう!充兄ちゃん言葉足らずでさぁ。
『食べれるだけ食べて早く拓磨の所へ行こう』って言いたかったんだよ。
バカ兄でごめんね?美奈が後で、けちょんけちょんに懲らしめるから許してあげてね?」


「……はい。すみません、泣いてしまって。『食文化の違い』に戸惑ってしまったのです。
この後のデザートでしたか?実はもうお腹に入らないのです。用意して下さってるのに申し訳ないわ」


店員は、ジュリエッタの食事スピードを計りながら、いつデザートを持って行こうかとソワソワしていた。

食べるスピード遅っ!と思いながらも待機していた。

しかし、待てど暮らせど食べ終わらず、悶々としていた所だったのだ。

「デザートは別腹だ」と言う女性が大半な中、まさか拒否されるとは……と、耳ダンボで聞いていた店員は思っていた。


充希「ジュリエッタちゃん。ごめんね?僕の言い方が悪かったんだ」

ティロン「あ!拓ちんからLime来た。ちょ、え~?眼鏡カメラ小僧ぉ?」

んまぁ、それくらい良っか。拓磨のイケメン対応に感激しちったもんな。そっちはOK。とりあえず早う戻って来い……と。シュポッ。

ティロン。んと、あ?何を買ったんだろ。宅配サービスの利用?ま~た勧められるまま購入してんだろ。

たぶん最初の目的は、『箸』だね。練習用の。
んで、文房具とかスキンケア用品とか、「ジュリーに良いかも」っつって、どれ選んだら分からんから店員に聞いて、あれもコレもと買ってくうちに「重っ!」ってなって宅配利用する事にしたんだろねぇ。

近くに美容機器コーナーあったら、美顔器とか小顔ローラーとかも買ってそう……いや、それは無いかなぁ。

というかぁ。雑貨系なんて近所の百均で買えるじゃ~ん。そういう系は後にして、まず購入せなあかんのは、『ランジェリー』だと思うんですよねぇ。


充希「チェリー君に『ランジェリー』という言葉は早かったのかぁ。気が回らんやっちゃのう。ね、美奈」


美奈「はぁ~?女性の下着を勝手に買うわけないでしょ?サイズとか好みとかあるんだよ?
タッくんは、充兄ちゃんと違うの。『非常識』じゃなくて、『常識人』なのよ?お・わ・か・り?バカ兄!」


充希「いや!僕は『俺好みに変えてやるぜ』な男だからね。Tとか透けとか紐とか買ってプレゼントフォーユーなんだよ。美奈にも買ってあげるからねぇ」


美奈「マジ気持ち悪い!!今日イチやばいよ兄!妹に下着のプレゼントとか変態!その話し聞かせる神経疑うわ!やだぁ、鳥肌立ったぁ」サスサス……


充希の発言は、流石の拓磨父もドン引きしていた。大学教授の頭の中では、《ウーウー》と警告音が鳴っていて、『ぺドフィリア』『ロリコン』という言葉が浮かび上がっていた。

それでも『自分は大人なのだ』と、目の前の若者を止めるべく口を開こうとしたら、「ススス」と、隣席の家族の父親が寄ってきて、おずおずと話し掛けてきた。


たくまくんパパ「あ、あの…声が大きくて周りに聞こえてますよぉ。彼女もお困りのようですので…あの…静かにした方が…」


そう言われて「ばっ!」と店内を見たら、聞き耳を立ててる人が多数いらっしゃった。
充希は気にしていなかったが、美奈もジュリエッタも気まずそうにしていたので、近くに居た店員を呼び、デザートを断り会計を頼み、そそくさと店を後にした。

レストラン街と、ゲームセンターの中間広場に休憩スペースがあったので、そこで拓磨を待つ事にした一同。

スツールに腰掛けた瞬間、「「「はぁぁぁ」」」とロング溜め息。無言の父と困惑中のジュリエッタ。美奈だけは充希に説教という名の罵りをしていた。

怒られてるのにニコニコしてる充希はメンタル鋼なのか、ただのバカなのか……たぶん後者だろう。

ジュリエッタの追っ掛けメガネ君はどうしかって?こっそり着いてきて、自販機の隙間から様子を伺ってます。

「写真を……」と。執念が凄マルです。

困惑中のジュリエッタが、突然スツールから立ち上がり、ダッと駆け出した。

慌てた一同が「「何事!?」」とジュリエッタを目線で追い掛けた。そして、「「あぁ、やっとか…」」と呟き、拓磨父が「まるでロミオとジュリエッタだな」と言った。

が、「いや、ジュリエットだよ!」と美奈がツッコミ、どっと笑いが起こった。


そんな「ロミオとジュリエット」状態な2人は、休憩スペース入り口で熱い抱擁を交わしていた。

メガネ君がパシャパシャと写真を撮りながら、「尊い…」と呟いていたが、これはそんなに感動的シーンではないのだ。


《実際はこうだ》

ふと顔上げたジュリエッタが遠くに拓磨を発見。

やっと戻って来た!とスツールから駆け出したジュリエッタ。

近くまで行って文句を言おうと思ってたが、ブーツに慣れていない彼女は、足首をグキっとしてしまった。

それに気付いた拓磨が駆け寄り、前のめりで倒れる前に見事キャッチ。

《これが全容です》


拓磨「あっぶな。慣れない靴で走ると危ないから。足首捻ってたよな。腫れる前に冷やさないとな」


「タクマが見えたからつい……文句を言おうと思ってましたの。わたくしを置いて行くんですもの。とっても寂しかったわ」


拓磨「え!?俺が居ないだけで?いや、あー。それはごめんな。お前に買いたい物があってさ。
時間も無いし、1人で行ってサッサと買って来ようと思ってたんだよ。なに、寂しくて泣いたのか?」


「そうだったのですね。わたくしの為に…それなら許しますわ。ふふ。
泣いてしまったのは、寂しかったのもありますが、他の理由が主なのよ?言わないけれどもね」


拓磨「何だよ。あ!あれか?食べ切れなくて……とか。サンドイッチの時も「もう苦ちい」って、べそかいてたもんな」


「まぁ!なんで分かったのかしら!でも、「苦ちい」なんて言ってませんのよ?記憶違いですわ!ふん……痛っ!」


拓磨「足首か?捻挫かもな。ちょっと見せ……いや、う~ん。ここでタイツを脱がす訳にもいかねぇな。ちょっと抱えるぞ、首に掴まって」


歩けないだろうジュリエッタを姫抱っこした拓磨。大胆です!全く周りが見えてません!

完全に2人の世界に入ってしまった彼らは、一部始終を見ていた人達の間を縫って、颯爽と何処かへ向かって歩いて行ってしまった。

この時の拓磨の頭の中では、天使がガランガランと黄金の金を鳴らしている状態だった。

もう彼の目にはジュリエッタしか見えていない。父や充希、美奈の事も忘れ、颯爽と歩い行く先は何処なのか。

それは、頭の中で天使が舞踊ってる拓磨にしか分からない。キミは怪我人姫を連れて何処へ行くんだ……

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