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♡私が口で受け止めますので、移動お願いします♡

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 田辺健二は県立美術館のトイレでおしっこをしていた。結構溜まっていたので勢いがすごい。

「ふい~」

『ジョボジョボジョボジョボ』

 ジョボ中に人が入ってきた。60代初老の、口元に大きなほくろがあるおじさんだ。

「あ!てめぇ!」

 田辺はほくろおじさんに怒鳴られた。

「え?」

「え?じゃねえ!てめぇ!真ん中使いやがって!」

 田辺は3つある小便器の真ん中で用を足していた。

「俺はシャイなんだ!」

 ほくろおじさんは過去のエピソードも交えながら怒鳴った。

「俺は人が隣にいると用が足せないんだ!配慮が足りん!」

 確かにそうだな、と田辺は思った。

「すいません、でも、結構溜まってて、途中で止めて移動する事ができないです」

 会話の間もジョボは続く。

「そこのボタンを押せばいいだろう!」

 ほくろおじさんは小便器の上にあるボタンを指差して言った。

「ああ、ここは県立美術館でしたね」

 と田辺は言い、そのボタンを押した。しばらくすると職員の丸眼鏡をかけた、20代半ばの面長の黒髪を後ろにしばった、薄化粧の薄幸美人な女性がトイレに入ってきた。

「どうされましたか?」

 無表情のまま職員の女性は言った。

「どうされましたかじゃねえ!これを見ろ!」

 ほくろおじさんはジョボ中の田辺を指差しながら言った。

「あ~」

 全てを察した眼鏡職員は、田辺の隣に跪き、言った。

「私が口で受け止めますので、移動お願いします」

 眼鏡職員は気怠そうにそう言って、口を開けた。

「はーい」

 田辺はすっと体をよじり、おぽこちから出るジョボを眼鏡職員の口にスライドさせた。だがその時に少しおぽこちがおっきしたので、狙いが少しそれ、眼鏡職員の眼鏡にジョボがかかった。

『ビチャビチャビチャッ!』

「あ、すいません」

「へふひはいひゃうふへふよー(別に大丈夫ですよー)」

 眼鏡職員はそう言ったが、ジョボがかかった眼鏡の奥の眼は笑っていなかった。その射殺すような視線がまた、田辺のおぽこちをおっきくさせた。

『ジョンボボボボボ』

 眼鏡職員は、田辺の勢いの増すジョボを受け止め、たまに飲み込みながら2人はじわじわと移動していき、無事隣のトイレにジョボする事に成功した。

「はい、空きましたのでどうぞ」

 と眼鏡職員が顔をハンカチで拭きながらほくろおじさんに言った時、待ちきれずほくろおじさんがその場で漏らしていたのは言うまでもない。

 
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