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♡里美のスカートの中の宇宙♡
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吉兼里美はクラスメイトの田中道夫のことが気になっている。
気になっていると言っても恋愛感情ではなく、研究対象としてだ。なんたって田中道夫はとても太っているし、いつも汗だくで脂ぎっていて、腐った西瓜の臭いがする。
「何を食べているのだろう、このデブは」
そんなことを、高校2年のクラス替えの時に思ったのがきっかけだった。
デブはよく食べる。今日も特大の弁当箱を2つ、あっという間にたいらげた。そしていつも昼食を食べると、彼はうんこをしにトイレへ行く。ここまでは調べがついている。問題はそこだ。ここが私の一番の関心事だ。
「どれだけのマリマリとしたうんこをするのだろうか」
この半年間色々と考えた。今日もまた公園でシーソーを一人でギッタンバッタンしながら考えた。男子トイレにカメラを設置するとか、任意の男子生徒に金を渡して撮影してもらうとか、色々と考えた。だがそのどれもがリスクが高い。バレたら一撃で高校生活、いや人生が終わるレベルだ。冷静に考えたら西瓜デブのうんこと人生が釣り合うわけがない。
「何してんのー?」
鼻水を垂らした子どもがギッタンバッタンしている里美に声をかけた。太陽が傾いて影が伸びる。どこからかカレーの匂いがしてくる。
「宇宙の真理について…よ」
鼻水を垂らした少年の視線は里美のスカートの中に注がれている。
「宇宙…?」
「そう、宇宙」
里美は足を開いて宇宙をよく見せてあげた。しばらくすると若い男女が現れ、鼻水を垂らした少年に近づき、鼻水を垂らした少年の鼻水を拭った。2人は里美に会釈をして、仲良く3人手を繋いで黄金色に輝く街中に消えて行った。
里美はギッタンバッタンをやめた。
「そうか!」
完璧な作戦だ。彼氏彼女の関係になれば、うんこを見る機会はそれこそマリマリとある。さらに夫婦になればその機会は指数関数的に増えるだろう。
「これだ、これだわ!最高の作戦よ!!」
明くる日、里美は田中道夫に告白した。フラれた。
「だってお前デブじゃん」
気になっていると言っても恋愛感情ではなく、研究対象としてだ。なんたって田中道夫はとても太っているし、いつも汗だくで脂ぎっていて、腐った西瓜の臭いがする。
「何を食べているのだろう、このデブは」
そんなことを、高校2年のクラス替えの時に思ったのがきっかけだった。
デブはよく食べる。今日も特大の弁当箱を2つ、あっという間にたいらげた。そしていつも昼食を食べると、彼はうんこをしにトイレへ行く。ここまでは調べがついている。問題はそこだ。ここが私の一番の関心事だ。
「どれだけのマリマリとしたうんこをするのだろうか」
この半年間色々と考えた。今日もまた公園でシーソーを一人でギッタンバッタンしながら考えた。男子トイレにカメラを設置するとか、任意の男子生徒に金を渡して撮影してもらうとか、色々と考えた。だがそのどれもがリスクが高い。バレたら一撃で高校生活、いや人生が終わるレベルだ。冷静に考えたら西瓜デブのうんこと人生が釣り合うわけがない。
「何してんのー?」
鼻水を垂らした子どもがギッタンバッタンしている里美に声をかけた。太陽が傾いて影が伸びる。どこからかカレーの匂いがしてくる。
「宇宙の真理について…よ」
鼻水を垂らした少年の視線は里美のスカートの中に注がれている。
「宇宙…?」
「そう、宇宙」
里美は足を開いて宇宙をよく見せてあげた。しばらくすると若い男女が現れ、鼻水を垂らした少年に近づき、鼻水を垂らした少年の鼻水を拭った。2人は里美に会釈をして、仲良く3人手を繋いで黄金色に輝く街中に消えて行った。
里美はギッタンバッタンをやめた。
「そうか!」
完璧な作戦だ。彼氏彼女の関係になれば、うんこを見る機会はそれこそマリマリとある。さらに夫婦になればその機会は指数関数的に増えるだろう。
「これだ、これだわ!最高の作戦よ!!」
明くる日、里美は田中道夫に告白した。フラれた。
「だってお前デブじゃん」
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