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第4章
epilogue
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実咲はもう遠くを見ない。俺の名前を呼んで、よく泣きよく笑い。胸の中に抱かれれば、幼子のように寝息をたてる。それでもやっぱり夕焼けは好きみたいで。
「実咲はよく飽きないね」
実咲は笑って言った。
「毎日、変わるんだよこの景色。絵の具が空一面に広がるの。見ていると、泣きたくなったり思いっきり笑いたくなったり」
へえ、と俺は真似してしゃがんで見上げる。よくみると、淡い青や紫が染み込んでいる。実咲のその小さな肩を見て、抱き寄せて顔を埋めた。甘いシャンプーの香り。
温かくて、涙がでてしまいそうだった。
end.
「実咲はよく飽きないね」
実咲は笑って言った。
「毎日、変わるんだよこの景色。絵の具が空一面に広がるの。見ていると、泣きたくなったり思いっきり笑いたくなったり」
へえ、と俺は真似してしゃがんで見上げる。よくみると、淡い青や紫が染み込んでいる。実咲のその小さな肩を見て、抱き寄せて顔を埋めた。甘いシャンプーの香り。
温かくて、涙がでてしまいそうだった。
end.
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