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道具出しと選別
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荷台のカバーを取り外し、その中身を確認するダッグとスピーとマロー。
「うおっ!? こりゃ凄いなぁ……」
「え~、こんなに鑑定するの~? 大変だよ~」
「わぁ! 綺麗っ!!」
驚きつつもニヤリと笑うダッグに、面倒そうに顔をしかめるマロー。
そしてスピーは、初めて見るキラキラと輝く沢山の鉱石を前に、パァ~っと笑顔になる。
荷台の上には金銀銅、その他様々な色な宝石の原石などが山積みにされていた。
「しかし、よくもまぁ……、これが荷台四台分もあるってか!? なぁトードさん、これいったい、何人でどんだけかけて掘ったんだ??」
ヒロト達と話しているトードに対し、声をかけるダッグ。
「あ、えと~……。私を含めて四人で、五日間山にこもって採掘してましたね~」
「何っ!? 四人で五日間だとっ!??」
「はい~。採掘現場であるシスケビアノ山脈の洞窟は、一番近くの村からでも歩いて丸一日かかりますからね~。食料や水を持ち込んでとなると、五日間が限界だったんですよ~。それに、王都まで持ち帰るとなればもう……。本来なら、山から一番近いオロノノスで鑑定して、換金まで済ませれば良かったのですが、うちは無名の駆け出しギルドですからね~。どこも相手にしてくれなくて~。仕方なく、一人一台の計算で、みんなでヒーヒー言いながら荷台を引っ張って帰って来ましたよ~」
「いや~、それは大変だったなぁ……。にしても、豊作過ぎだろう。こりゃ、シスケビアノ山脈は宝の山だな」
「あら~? うちの団長も同じ事を言ってましたよ~? シスケビアノ山脈は宝の山だ~! ってね~」
ふふふと笑うトードの言葉に、ダッグはポリポリと頭を掻いた。
「ダッグ! 早く作業しないと!」
既に鉱石の選別に取り掛かっているマローが、ダッグを呼び戻す。
「おぉ、そうだな。……よっし! やるぞっ!!」
ダッグは額に手拭いを巻いて、腕まくりをし、背負っていた鞄をドスンと床に下ろした。
選別作業を開始したマローの隣で、未だ何をすればいいのかわからず、ちょこんと立ったままのスピーにダッグが気付く。
「スピー、ちょっとこっち来い」
「はいっ!」
小さな体でいとも簡単に鉱石を持ち上げるマローの様子を、凄いな~、力持ちなんだな~、と感心しながら見ていたスピーは、ダッグに呼ばれて駆け足する。
「道具出し手伝ってくれ。先に全部出して並べておいた方が、仕事が順調に進められるからな」
「はいっ! 分かりましたっ!」
やる気に満ち満ちたスピーの返事に、ダッグはニヤリと笑う。
鉱石鑑定における第一工程、それが道具を出す事である。
鑑定作業を円滑に進めるためにも、道具はあらかじめ全て鞄の外に出しておいた方が、数倍効率が良くなるのだ。
ピンセットにルーペ、刷毛に研磨布。
金槌にノミにキリといった、様々な工具。
魔法で光を宿して使う魔道式ライトに、重さを測る計測器などなど……
それぞれが用途に応じて数種類あるので、鞄から道具を出すだけでも一苦労だ。
ダッグは、革製の鞄の中から次々と道具を引っ張り出しては、スピ―にそれを手渡し、名前と用途を教えていった。
スピ―は初めて見る、初めて手にする道具にワクワクしながらも、ダッグの言葉に真剣に耳を傾けていた。
「おし、これで全部だな。じゃあ次だ……。まず最初に、大まかな選別をする。屑石と、そうで無いのとに分けるんだ」
「……屑石と、そうで無いのとの違いは何ですか?」
「おっと、なるほどそうだな……。よし……。この世の中に存在する鉱石は、おおよそ二種類に分けられる。価値がある物と、無い物だ。ちなみに、価値がある物っつぅのは、見た目が美しい物、魔力を秘めている物、生活において何かの燃料になる物の事だ。装飾品に使う宝石、魔法に使う魔石、燃料に使う石炭なんかが例だな。さっき俺が言った屑石ってのは、見た目が美しくなくて、魔力が蓄えられていない、他に特に使い道が見当たらない物の事だ。まぁ、言ってしまえばゴミだな。分け方は……、うん、経験あるのみだ! こっち来て一緒にやってみろ!」
「はいっ!」
ダッグの後について、荷台のある場所まで歩くスピー。
そこでは既にマローが、荷台に積まれていた半分ほどの鉱石の選別をし終わっていた。
「さすがマロー! 仕事がはえぇなっ!」
「褒めなくていいから早く手伝ってよ!」
顔をしかめるマロー。
「おっと、悪い悪い。あ~……、見ての通りだスピ―! マローが選別したのを手本にしてくれ! ……て言っても、まだまだ違いがわかんねぇと思うから、とりあえず今日は、いろいろと手に取って見てみる事から始めろ。……あ、混ぜねぇように気を付けろよ。マローが怒るぞ」
ダッグにそう言われて、スピ―はこくんと頷いた。
ダッグとマローが、第二工程である鉱石の選別をする傍で、スピ―は分けられた鉱石たちを眺める。
荷台の右側と左側に分けられた鉱石の山は、素人のスピ―がパッと見ただけでも、どちらが価値のある物なのか一目瞭然だった。
右側に積み上げられている鉱石は、灰色や茶色、黒といった暗い色をしており、尚且つ輝きもなければ透明度もなく、どこにでも落ちていそうな石なのである。
対して左側の鉱石は、キラキラと輝く宝石の原石や、金銀銅などの欠片が肉眼で見ても確認できるのだ。
スピ―は試しに一つ、右側にある灰色の鉱石を手に取ってみる。
見た目よりも重量のないそれは、なんとなくだが、冷たいな~とスピ―は感じた。
次に、左側にある赤い石が埋まっている鉱石を手に取ってみて……
「おぉ……、全然違う」
スピ―は、その違いに驚いた。
重さは、先ほどの屑石よりも少し重いかな~? 程度なのだが、手の平から伝わる暖かみというか、その石が放つオーラというか……
とにかく、直感的に、これらは全く違う物なのだとスピ―は感じたのだ。
「それは柘榴石。別名ガーネットって呼ばれている、装飾業界では人気のある宝石だ。今はカットも研磨もしてねぇからあれだが、磨くともっと光るんだぜ?」
選別作業をしながらも、ちゃんとスピ―の事を気にかけているダッグはそう言った。
「なんだか、暖かい気がします。これ……」
「ん? そうか? 発熱性や保温性はねぇはずだけどなぁ~??」
変な事言う奴だな~と笑いながら、ダッグはスピ―の言葉をサラッと流した。
そっか、僕の勘違いなのかな? とスピ―は思い直すも……
「……あれ? これも暖かいや。こっちは……、やっぱり冷たい。どうしてだろう??」
次に手に取った青い石にも暖かみを感じ、更に別の屑石を手に取って冷たさを感じたスピ―は、小さく首を傾げた。
その後も、右側と左側の鉱石を交互に手に取っては、冷たいな~、暖かいな~、などと思いながら、スピ―はいろいろと試してみるのだった。
この、スピ―が感じている冷たさと暖かさの違いは、後にヒロトによって解明されるのだが……
当のヒロトはというと、そんなスピ―の様子を、少し離れた場所で見ていた。
デレデレとした締まりのない表情で、可愛いな~、可愛いな~、可愛いな~、と、心の中で連呼しながら。
そんなヒロトの服の裾を、グイッと引っ張る人物が一人。
鉱石の選別作業を一人で黙々とこなしていたコルトである。
「マスター、仕事に集中してください。私だって……、本当ならば何もせずに、ただ彼をジッと見つめていたい……。その気持ちを押し殺し、精一杯我慢して作業をしているのですから! マスターも自制を!」
珍しく笑っていないコルトの言葉に、ヒロトは真顔で頷いて、改めて作業に取り掛かるのであった。
「うおっ!? こりゃ凄いなぁ……」
「え~、こんなに鑑定するの~? 大変だよ~」
「わぁ! 綺麗っ!!」
驚きつつもニヤリと笑うダッグに、面倒そうに顔をしかめるマロー。
そしてスピーは、初めて見るキラキラと輝く沢山の鉱石を前に、パァ~っと笑顔になる。
荷台の上には金銀銅、その他様々な色な宝石の原石などが山積みにされていた。
「しかし、よくもまぁ……、これが荷台四台分もあるってか!? なぁトードさん、これいったい、何人でどんだけかけて掘ったんだ??」
ヒロト達と話しているトードに対し、声をかけるダッグ。
「あ、えと~……。私を含めて四人で、五日間山にこもって採掘してましたね~」
「何っ!? 四人で五日間だとっ!??」
「はい~。採掘現場であるシスケビアノ山脈の洞窟は、一番近くの村からでも歩いて丸一日かかりますからね~。食料や水を持ち込んでとなると、五日間が限界だったんですよ~。それに、王都まで持ち帰るとなればもう……。本来なら、山から一番近いオロノノスで鑑定して、換金まで済ませれば良かったのですが、うちは無名の駆け出しギルドですからね~。どこも相手にしてくれなくて~。仕方なく、一人一台の計算で、みんなでヒーヒー言いながら荷台を引っ張って帰って来ましたよ~」
「いや~、それは大変だったなぁ……。にしても、豊作過ぎだろう。こりゃ、シスケビアノ山脈は宝の山だな」
「あら~? うちの団長も同じ事を言ってましたよ~? シスケビアノ山脈は宝の山だ~! ってね~」
ふふふと笑うトードの言葉に、ダッグはポリポリと頭を掻いた。
「ダッグ! 早く作業しないと!」
既に鉱石の選別に取り掛かっているマローが、ダッグを呼び戻す。
「おぉ、そうだな。……よっし! やるぞっ!!」
ダッグは額に手拭いを巻いて、腕まくりをし、背負っていた鞄をドスンと床に下ろした。
選別作業を開始したマローの隣で、未だ何をすればいいのかわからず、ちょこんと立ったままのスピーにダッグが気付く。
「スピー、ちょっとこっち来い」
「はいっ!」
小さな体でいとも簡単に鉱石を持ち上げるマローの様子を、凄いな~、力持ちなんだな~、と感心しながら見ていたスピーは、ダッグに呼ばれて駆け足する。
「道具出し手伝ってくれ。先に全部出して並べておいた方が、仕事が順調に進められるからな」
「はいっ! 分かりましたっ!」
やる気に満ち満ちたスピーの返事に、ダッグはニヤリと笑う。
鉱石鑑定における第一工程、それが道具を出す事である。
鑑定作業を円滑に進めるためにも、道具はあらかじめ全て鞄の外に出しておいた方が、数倍効率が良くなるのだ。
ピンセットにルーペ、刷毛に研磨布。
金槌にノミにキリといった、様々な工具。
魔法で光を宿して使う魔道式ライトに、重さを測る計測器などなど……
それぞれが用途に応じて数種類あるので、鞄から道具を出すだけでも一苦労だ。
ダッグは、革製の鞄の中から次々と道具を引っ張り出しては、スピ―にそれを手渡し、名前と用途を教えていった。
スピ―は初めて見る、初めて手にする道具にワクワクしながらも、ダッグの言葉に真剣に耳を傾けていた。
「おし、これで全部だな。じゃあ次だ……。まず最初に、大まかな選別をする。屑石と、そうで無いのとに分けるんだ」
「……屑石と、そうで無いのとの違いは何ですか?」
「おっと、なるほどそうだな……。よし……。この世の中に存在する鉱石は、おおよそ二種類に分けられる。価値がある物と、無い物だ。ちなみに、価値がある物っつぅのは、見た目が美しい物、魔力を秘めている物、生活において何かの燃料になる物の事だ。装飾品に使う宝石、魔法に使う魔石、燃料に使う石炭なんかが例だな。さっき俺が言った屑石ってのは、見た目が美しくなくて、魔力が蓄えられていない、他に特に使い道が見当たらない物の事だ。まぁ、言ってしまえばゴミだな。分け方は……、うん、経験あるのみだ! こっち来て一緒にやってみろ!」
「はいっ!」
ダッグの後について、荷台のある場所まで歩くスピー。
そこでは既にマローが、荷台に積まれていた半分ほどの鉱石の選別をし終わっていた。
「さすがマロー! 仕事がはえぇなっ!」
「褒めなくていいから早く手伝ってよ!」
顔をしかめるマロー。
「おっと、悪い悪い。あ~……、見ての通りだスピ―! マローが選別したのを手本にしてくれ! ……て言っても、まだまだ違いがわかんねぇと思うから、とりあえず今日は、いろいろと手に取って見てみる事から始めろ。……あ、混ぜねぇように気を付けろよ。マローが怒るぞ」
ダッグにそう言われて、スピ―はこくんと頷いた。
ダッグとマローが、第二工程である鉱石の選別をする傍で、スピ―は分けられた鉱石たちを眺める。
荷台の右側と左側に分けられた鉱石の山は、素人のスピ―がパッと見ただけでも、どちらが価値のある物なのか一目瞭然だった。
右側に積み上げられている鉱石は、灰色や茶色、黒といった暗い色をしており、尚且つ輝きもなければ透明度もなく、どこにでも落ちていそうな石なのである。
対して左側の鉱石は、キラキラと輝く宝石の原石や、金銀銅などの欠片が肉眼で見ても確認できるのだ。
スピ―は試しに一つ、右側にある灰色の鉱石を手に取ってみる。
見た目よりも重量のないそれは、なんとなくだが、冷たいな~とスピ―は感じた。
次に、左側にある赤い石が埋まっている鉱石を手に取ってみて……
「おぉ……、全然違う」
スピ―は、その違いに驚いた。
重さは、先ほどの屑石よりも少し重いかな~? 程度なのだが、手の平から伝わる暖かみというか、その石が放つオーラというか……
とにかく、直感的に、これらは全く違う物なのだとスピ―は感じたのだ。
「それは柘榴石。別名ガーネットって呼ばれている、装飾業界では人気のある宝石だ。今はカットも研磨もしてねぇからあれだが、磨くともっと光るんだぜ?」
選別作業をしながらも、ちゃんとスピ―の事を気にかけているダッグはそう言った。
「なんだか、暖かい気がします。これ……」
「ん? そうか? 発熱性や保温性はねぇはずだけどなぁ~??」
変な事言う奴だな~と笑いながら、ダッグはスピ―の言葉をサラッと流した。
そっか、僕の勘違いなのかな? とスピ―は思い直すも……
「……あれ? これも暖かいや。こっちは……、やっぱり冷たい。どうしてだろう??」
次に手に取った青い石にも暖かみを感じ、更に別の屑石を手に取って冷たさを感じたスピ―は、小さく首を傾げた。
その後も、右側と左側の鉱石を交互に手に取っては、冷たいな~、暖かいな~、などと思いながら、スピ―はいろいろと試してみるのだった。
この、スピ―が感じている冷たさと暖かさの違いは、後にヒロトによって解明されるのだが……
当のヒロトはというと、そんなスピ―の様子を、少し離れた場所で見ていた。
デレデレとした締まりのない表情で、可愛いな~、可愛いな~、可愛いな~、と、心の中で連呼しながら。
そんなヒロトの服の裾を、グイッと引っ張る人物が一人。
鉱石の選別作業を一人で黙々とこなしていたコルトである。
「マスター、仕事に集中してください。私だって……、本当ならば何もせずに、ただ彼をジッと見つめていたい……。その気持ちを押し殺し、精一杯我慢して作業をしているのですから! マスターも自制を!」
珍しく笑っていないコルトの言葉に、ヒロトは真顔で頷いて、改めて作業に取り掛かるのであった。
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