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★ピタラス諸島、後日譚★
784:純白の尾鰭
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『あなたが本当に、時の神が遣わした使者なのならば、私を見つけられるはず……。さぁ、探してごらんなさい』
だだだだっ!? 誰なのっ!??
頭の中に響いた声に、目をぱちくりさせる俺。
さ、探して、ごらんなさいって……、何がっ!?
えっ!!? 誰を探せとっ!!??
訳が分からないままに、とりあえず声の主を探そうと視線をあちこちへと向けるも、何を探しているのかさえ分かっていない為、全く探しようも無い。
目の前の人魚達の視線は、俺ではなく、ギョロ目の人魚の質問に答えるグレコへと向けられている。
つまり、この中に、声の主はいないはず……
いや、だったらどこに?
そもそも、あんたは誰なのさっ!?!??
『ちょっと難しい? じゃあヒントをあげるわね。あなたに見えて、みんなに見えないもの、な~んだ!?』
えぇえっ!? 何そのクイズ!!?
ヒントになってないし、意味分かんないし、逆に悩むしっ!?!?
てか……、えらく楽しそうね、あなたっ!!???
頭の中に響く楽しげな声にツッコミを入れつつ、俺は考える。
みんなに見えなくて、俺にだけ見えるもの?
え~、なんだろう……、サッパリ分からんわ。
確かに、俺の目はよく見える方だし、小さな変化にも気付ける方だとは思うけども。
でもでも、さすがにさ、姿形が全く分からない、得体の知れない声の主を探し出すなんて事は、不可能に近いぞ!?
『う~ん……、なかなか伝わらないわねぇ……。あ! じゃあ、特別ヒント!! 私は、神の力を持っています!!! どう? これなら流石に分かるでしょう??』
なんっ!? 神の力を持っているだとぉっ!??
それってつまり……、何らかの神様が近くにいて、俺に話しかけているとぉっ!?!?
予想だにしなかった展開に、俺の小ちゃなマイハートが、ドキドキと鼓動を速める。
な……、何の、神様なんだろう?
海の上だからして、何か、海の生き物なのだろうか??
けど、周りには人魚しかいないし……
はっ!? まさかっ、ラージャが!!?
バッ! と、足元のラージャに視線を向ける俺。
しかしながら、大きなラージャの、体格に似合わない小さな目とは、全く視線が合わない。
それに……、うん、違う、ラージャじゃない。
何故ならば、この世界における神様と呼ばれる者達は皆(クトゥルーとか旧世界の神々を除いて)、瞳の色が金色なのだ。
しかしながら、ラージャの瞳は、どちらとも真っ黒だ。
俺の頭の中に響く声の主は、自らの事を神だと言っているのだから、きっと金色の瞳を持っているはず。
だから、ラージャでは無い。
じゃあ他に、この周囲に、金の瞳を持つ誰かが……?
しきりに視線を左右に巡らせて、声の主を探す俺。
だけどもやはり、そのような者は見当たらず。
すると下から……
「どうしたモッモ? 先程から、何をソワソワとしておるのだ??」
俺を肩車してくれているギンロが、人魚達に気付かれないよう、コソコソっとそう声を掛けてきた。
たぶん、あちこちへと視線を巡らす俺の、軽微な動きを感じ取っていたのだろう。
「あ……、えと……。あのね、声がするんだよ」
俺はそっと身を屈め、ギンロの耳の近くに顔を寄せて、人魚達に聞こえないようにひっそりと、頭の中に響いてきた声の事をギンロに伝えた。
するとギンロは……
「ふむ、なるほど……。ならば、あの力を使えば良いのでは無いか? お主だけに見える、感情の色とやらを探すのだ」
ギンロの言葉に俺は、一瞬の間、何の事だか分からず沈黙するも、ハッ!と我に帰った。
そっ! それだぁあっ!!
みんなには見えなくて、俺には見えるもの……
間違いなくそれだぁあぁぁっ!!!
ついさっき、本当に数分前くらいまで話していた、俺にだけ見える感情の色。
生き物の感情が、様々な色のオーラとなって見えるという、不思議な能力。
ずっと見えていると辛いから、神様にお願いして、見たい時にだけ見えるようにしてもらった、あれだ。
くっそぉ~……
なんで俺ってば、すぐに思い出さないんだよっ!!!!
あいも変わらず酷い、自分の物忘れの激しさに憤慨しつつ、ギョロ目の人魚の質問に答え続け、いつの間にかピタラス諸島での出来事を詳しく説明しているグレコを横目に、人魚達全員の視線がグレコに向いている事を確認してから、俺は両手の親指と人差し指でそれぞれ丸を作り、眼鏡のようにして両目に当てた。
そして、慎重に、ゆっくりと、辺りをグル~っと見渡して……
んんんんんっ!?
なっ!?? なんかっ!?!?
金の光が、チラホラと、舞っている……?
周囲に漂う金色の光の粒を、俺の目は捉えた。
スノーダストのようなその光の粒は、頭上から落ちてきているようだ。
俺は、指眼鏡をしたまま、視線を上へと向けていき、そして……
「ん? ……んんん?? …………はっ!? みっ!!? 見つけたぁあぁぁああっ!?!?」
あまりの衝撃に、俺は叫んでいた。
その声に、隣に立つグレコのみならず、目の前の人魚達も皆、ギョッとした顔で俺を見た。
だけども、そんな彼らの事などお構い無しに、指眼鏡をしたままの俺は、それを凝視していた。
頭上遥か高く、うっすらと開いたままの、巨大シャコガイの口。
その一部が、不自然に揺れ動いているのだ。
目を凝らさないと分からないそれは、シャコ貝の白に擬態するかのように、景色に溶け込んでいた。
シャコガイの口のヘリに腰掛けて、此方を見下ろしているのは、まだあどけなさが残る一人の少女。
イタズラ好きそうな、可愛らしい笑顔を讃えたその子は、まるで天使のようだ。
真っ白な肌に、輝く金色の瞳。
光沢のあるブロンズ色の髪は長く、ビロードの様に大きく波打っている。
一見すると人の様だが、下半身は完全に魚のものだ。
そしてその下半身こそが、彼女の美しさの象徴であった。
燦々と降り注ぐ太陽の光を反射するその尾は、虹色に輝く、純白。
眩しいほどに美しいその白を、俺はこれまでに見た事がない。
それはまるで真珠の輝きのようで、また夜空に輝くオーロラのようにも見える。
尾鰭の先は透き通るほど薄く、まるでどこぞの花嫁が纏うウェディングドレスのベールのようだ。
そして、空中で左右に揺れるその尾が、自らの位置を俺に教えようと、辺りに金色の光の粒を撒き散らしていた。
俺は、瞬きをする事も、息をする事も忘れて、ただただ彼女を見つめている。
その行動は、自分の意思とは全く関係なくて、自然とそうする事しか出来ないのだ。
まるで雷に撃たれたかのような、そんなビリビリとした衝撃が全身を駆け巡っていて、身動き一つ取れないのである。
これまでの旅の中で、神と呼ばれる者達には何度か出会って来たものの、これほどまでに衝撃を受ける事は無かった。
全身から光り輝く金色のオーラを放つその姿は、あまりに神々しく、正しく神と呼ばれるに相応しい。
そして、神たる証である彼女の金色の瞳が、俺の事をじーっと見つめて……
「やぁ~~~~っと! 気付いたわね? ほんと、お間抜けな使者だこと!! そんなんだから、ウサギごときにまんまと誘拐されるのよ。バァーカ!!!」
なっ!? なななんっ!??
なんだとぉおっ!!??
先ほどまで頭の中に響いていた彼女の声が、肉声となって俺の耳に届く。
その美しい姿形からは想像だに出来ない言葉の辛辣さと口の悪さに、俺は衝撃を受けて固まってしまう。
笑ってはいるものの、完全に俺を小馬鹿にしている彼女の表情。
これまでの旅の中で、幾度となく向けられて来たその嘲笑の表情に、俺は口角をピクピクと動かしながら、苦笑いをした。
だだだだっ!? 誰なのっ!??
頭の中に響いた声に、目をぱちくりさせる俺。
さ、探して、ごらんなさいって……、何がっ!?
えっ!!? 誰を探せとっ!!??
訳が分からないままに、とりあえず声の主を探そうと視線をあちこちへと向けるも、何を探しているのかさえ分かっていない為、全く探しようも無い。
目の前の人魚達の視線は、俺ではなく、ギョロ目の人魚の質問に答えるグレコへと向けられている。
つまり、この中に、声の主はいないはず……
いや、だったらどこに?
そもそも、あんたは誰なのさっ!?!??
『ちょっと難しい? じゃあヒントをあげるわね。あなたに見えて、みんなに見えないもの、な~んだ!?』
えぇえっ!? 何そのクイズ!!?
ヒントになってないし、意味分かんないし、逆に悩むしっ!?!?
てか……、えらく楽しそうね、あなたっ!!???
頭の中に響く楽しげな声にツッコミを入れつつ、俺は考える。
みんなに見えなくて、俺にだけ見えるもの?
え~、なんだろう……、サッパリ分からんわ。
確かに、俺の目はよく見える方だし、小さな変化にも気付ける方だとは思うけども。
でもでも、さすがにさ、姿形が全く分からない、得体の知れない声の主を探し出すなんて事は、不可能に近いぞ!?
『う~ん……、なかなか伝わらないわねぇ……。あ! じゃあ、特別ヒント!! 私は、神の力を持っています!!! どう? これなら流石に分かるでしょう??』
なんっ!? 神の力を持っているだとぉっ!??
それってつまり……、何らかの神様が近くにいて、俺に話しかけているとぉっ!?!?
予想だにしなかった展開に、俺の小ちゃなマイハートが、ドキドキと鼓動を速める。
な……、何の、神様なんだろう?
海の上だからして、何か、海の生き物なのだろうか??
けど、周りには人魚しかいないし……
はっ!? まさかっ、ラージャが!!?
バッ! と、足元のラージャに視線を向ける俺。
しかしながら、大きなラージャの、体格に似合わない小さな目とは、全く視線が合わない。
それに……、うん、違う、ラージャじゃない。
何故ならば、この世界における神様と呼ばれる者達は皆(クトゥルーとか旧世界の神々を除いて)、瞳の色が金色なのだ。
しかしながら、ラージャの瞳は、どちらとも真っ黒だ。
俺の頭の中に響く声の主は、自らの事を神だと言っているのだから、きっと金色の瞳を持っているはず。
だから、ラージャでは無い。
じゃあ他に、この周囲に、金の瞳を持つ誰かが……?
しきりに視線を左右に巡らせて、声の主を探す俺。
だけどもやはり、そのような者は見当たらず。
すると下から……
「どうしたモッモ? 先程から、何をソワソワとしておるのだ??」
俺を肩車してくれているギンロが、人魚達に気付かれないよう、コソコソっとそう声を掛けてきた。
たぶん、あちこちへと視線を巡らす俺の、軽微な動きを感じ取っていたのだろう。
「あ……、えと……。あのね、声がするんだよ」
俺はそっと身を屈め、ギンロの耳の近くに顔を寄せて、人魚達に聞こえないようにひっそりと、頭の中に響いてきた声の事をギンロに伝えた。
するとギンロは……
「ふむ、なるほど……。ならば、あの力を使えば良いのでは無いか? お主だけに見える、感情の色とやらを探すのだ」
ギンロの言葉に俺は、一瞬の間、何の事だか分からず沈黙するも、ハッ!と我に帰った。
そっ! それだぁあっ!!
みんなには見えなくて、俺には見えるもの……
間違いなくそれだぁあぁぁっ!!!
ついさっき、本当に数分前くらいまで話していた、俺にだけ見える感情の色。
生き物の感情が、様々な色のオーラとなって見えるという、不思議な能力。
ずっと見えていると辛いから、神様にお願いして、見たい時にだけ見えるようにしてもらった、あれだ。
くっそぉ~……
なんで俺ってば、すぐに思い出さないんだよっ!!!!
あいも変わらず酷い、自分の物忘れの激しさに憤慨しつつ、ギョロ目の人魚の質問に答え続け、いつの間にかピタラス諸島での出来事を詳しく説明しているグレコを横目に、人魚達全員の視線がグレコに向いている事を確認してから、俺は両手の親指と人差し指でそれぞれ丸を作り、眼鏡のようにして両目に当てた。
そして、慎重に、ゆっくりと、辺りをグル~っと見渡して……
んんんんんっ!?
なっ!?? なんかっ!?!?
金の光が、チラホラと、舞っている……?
周囲に漂う金色の光の粒を、俺の目は捉えた。
スノーダストのようなその光の粒は、頭上から落ちてきているようだ。
俺は、指眼鏡をしたまま、視線を上へと向けていき、そして……
「ん? ……んんん?? …………はっ!? みっ!!? 見つけたぁあぁぁああっ!?!?」
あまりの衝撃に、俺は叫んでいた。
その声に、隣に立つグレコのみならず、目の前の人魚達も皆、ギョッとした顔で俺を見た。
だけども、そんな彼らの事などお構い無しに、指眼鏡をしたままの俺は、それを凝視していた。
頭上遥か高く、うっすらと開いたままの、巨大シャコガイの口。
その一部が、不自然に揺れ動いているのだ。
目を凝らさないと分からないそれは、シャコ貝の白に擬態するかのように、景色に溶け込んでいた。
シャコガイの口のヘリに腰掛けて、此方を見下ろしているのは、まだあどけなさが残る一人の少女。
イタズラ好きそうな、可愛らしい笑顔を讃えたその子は、まるで天使のようだ。
真っ白な肌に、輝く金色の瞳。
光沢のあるブロンズ色の髪は長く、ビロードの様に大きく波打っている。
一見すると人の様だが、下半身は完全に魚のものだ。
そしてその下半身こそが、彼女の美しさの象徴であった。
燦々と降り注ぐ太陽の光を反射するその尾は、虹色に輝く、純白。
眩しいほどに美しいその白を、俺はこれまでに見た事がない。
それはまるで真珠の輝きのようで、また夜空に輝くオーロラのようにも見える。
尾鰭の先は透き通るほど薄く、まるでどこぞの花嫁が纏うウェディングドレスのベールのようだ。
そして、空中で左右に揺れるその尾が、自らの位置を俺に教えようと、辺りに金色の光の粒を撒き散らしていた。
俺は、瞬きをする事も、息をする事も忘れて、ただただ彼女を見つめている。
その行動は、自分の意思とは全く関係なくて、自然とそうする事しか出来ないのだ。
まるで雷に撃たれたかのような、そんなビリビリとした衝撃が全身を駆け巡っていて、身動き一つ取れないのである。
これまでの旅の中で、神と呼ばれる者達には何度か出会って来たものの、これほどまでに衝撃を受ける事は無かった。
全身から光り輝く金色のオーラを放つその姿は、あまりに神々しく、正しく神と呼ばれるに相応しい。
そして、神たる証である彼女の金色の瞳が、俺の事をじーっと見つめて……
「やぁ~~~~っと! 気付いたわね? ほんと、お間抜けな使者だこと!! そんなんだから、ウサギごときにまんまと誘拐されるのよ。バァーカ!!!」
なっ!? なななんっ!??
なんだとぉおっ!!??
先ほどまで頭の中に響いていた彼女の声が、肉声となって俺の耳に届く。
その美しい姿形からは想像だに出来ない言葉の辛辣さと口の悪さに、俺は衝撃を受けて固まってしまう。
笑ってはいるものの、完全に俺を小馬鹿にしている彼女の表情。
これまでの旅の中で、幾度となく向けられて来たその嘲笑の表情に、俺は口角をピクピクと動かしながら、苦笑いをした。
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