767 / 800
★ピタラス諸島、後日譚★
754:パーッとなっ!!!
しおりを挟む
ノヴァの月14日の、午前10時過ぎ。
俺とテッチャとギンロは、導きの腕輪を使って、出発前に導きの石碑を立てておいた封魔の塔まで帰還した。
そして……
「わしもフーガへ行く事にしたぞっ!」
と、テッチャが言うと……
「そうなのかっ!? じゃ、おいらも行こ~っと♪」
と、カービィが勝手に決めちゃって……
「自分も、行く」
何を思ったのか、ティカまで行きたくなっちゃって……
「むむむ、我一人で留守番……? いや、我も行こう。モッモを守るは、青銀の守護者である我の使命故!」
ギンロまでもが、フーガ行き参加を表明した。
「ポォッ!? みんな行くのポか!?? ポポゥ……。こっちはあたちとパロット学士、カサチョの3名ポが……、そうなると全部で9名になるポよ。モッモちゃんの空間転移は、そんな大人数でも可能なのポ?」
と、ノリリアが心配したが……
「それなら心配ないわ! 以前、もっと沢山で移動した事があるもの。ねぇモッモ!!」
グレコはたぶん、以前、ダッチュ族の子供達やバーバー族の生き残りをテトーンの樹の村まで運んだ時の事を言っているのだろう。
つまり、大人数での空間転移は……、可能だ。
「ポポ、可能なら別に、あたちは反対しないポが……。けどみんな、何しに行くポか?」
怪訝な表情で首を傾げるノリリア。
俺は、素直に現状を伝えた。
「あ~、えっとぉ……。分かんないけど、行きたいみたい」
はははと苦笑いする俺に、ノリリアは諦めたかのように一つ、小さく息を吐いた。
という事で……
ノヴァの月14日の正午。
導きの腕輪を使って、現地時間夜7時の魔法王国フーガへ、モッモ様御一行は降り立ったのである。
幻想的かつファンタジックな王都フゲッタにて、各々身バレしないようにフードを目深に被りながらも、みんなルンルンでお買い物に繰り出しておりま~す。
「100万ぽっちで何を買うんじゃ? もっと下ろせば良かろうて!?」
最初に立ち寄った銀行にて、預金から100万センスを降ろしてきた俺に対し、テッチャは不服そうにそう言った。
いやいや、むしろ下ろし過ぎだと感じているんですよ俺は。
窓口までついてきたカービィが「とりあえず100万下ろそう!」とか言うから、仕方が無く下ろしただけで……
100万だぞ? 100万あったら、いろんな物が買えるでしょうに。
なのに足りないと言うのですか??
一体全体、テッチャは何を買うつもりなのでしょう???
……てか、あなたは自分のお金がたんまりあるでしょうから、自分で買ってよね!
「まぁまぁ、足りなくなったらまた下ろせばいいだろ? とりあえず、飯屋に行こう! おいら、もぉ~お腹ペコペコなんだぁ~」
その言葉通りに、カービィのお腹から、キュ~っという可愛らしい音が鳴った。
出発前に昼食を済ませておけば良かったのだが、せっかくフーガに行くのだからフーガで食事をしよう! という事になって、みんな我慢してこっちに来たのだった。
「そうね、先に食事をしましょう。カービィ、どこかオススメのお店は無いの?」
チラチラと、横目で周囲の店を確認しながら、グレコが問うた。
「我は甘味が食べたい」
さっきと同じ事言うギンロ。
「卵……、焼いた、もの」
卵が食べたいらしいティカ。
まさかと思うが……、故郷のリザドーニャ名物、共喰いオムレツの事じゃあるまいな?
ここには恐らく無いよ、竜人の卵で作ったオムレツなんてさ。
「こっから近いところだと……、やっぱあそこだな! パントゥーパブ!!」
パチン! と指を鳴らすカービィ。
どうやら行き先が決まったようです。
パントゥーパブとは、前回フーガに来た時に、人化して美少女の姿になったカービィと共に立ち寄った酒場である。
しかしながらあの時、白薔薇の騎士団が団長ブチ切れのローズによって、パントゥーパブは壊滅状態になったわけだが……
果たして今、営業しているのだろうか?
一抹の不安を抱きつつも、歩き出したカービィの後を、俺達はついて行った。
ゴクッ! ゴクッ!! ゴクッ!!!
「プハァアッ! あ~、美味いっ!! 生き返ったぁあっ!!!」
青い色をした果実酒、ビーシェントエールを一気に飲み干して、カービィは叫んだ。
ジョッキを机にドンッ! と置くその様は、まるでどこぞの呑んだくれ親父である。
「ん~、あっさりしているけど……、まぁ美味しいわね♪」
ビーシェントエールはアルコール度数が低い為、いつもワインを嗜んでいるグレコには、ちょっぴり物足りないようだ。
「あんまり酔いが回ると商談に差し支えるでの、ほどほどにしとかんと」
この後のお買い物に重きを置いているらしいテッチャは、今回はお酒を控えるらしい。
ギンロはアップルパイを注文してご機嫌だし、ティカはチーズオムレツを食べて感動している。
パントゥーパブは、数週間前のあのローズの破壊行為が嘘のように、元通りになっていた。
というか……、元々小汚い店だったのが、新品のピカピカになっているのだ。
店員の話によると、《団長ローズが迷惑をかけたお詫び》として、修理費及び壊れた家具の新調代など全てを白薔薇の騎士団が受け持ったらしい。
当たり前っちゃ当たり前だが……、全部で2000万センスほどかかったというから驚きだ。
その全てを、白薔薇の騎士団が経費で支払ったという。
恐るべし、白薔薇の騎士団の財力よ……
お店の中は以前よりも賑わっているし、店員もお客さん達も、みんな楽しそうだ。
軽快な音楽と、美味しい料理、そしてお酒。
つまり……、うん、なんか平和だ。
なんだろうな、この景色の中に自分が存在している事が、まるで奇跡の様に思えてしまう。
昨日までの出来事が全て、まるで遠い昔の事のようで……
だけども実際は、つい2日前の出来事なのである。
あの意味不明な、化け物のような旧世界の神、神代の悪霊とも呼ばれるクトゥルーと、俺は戦っていたのだ。
真っ暗な封魔の塔の地下で、命を懸けて……
あれは夢だったのか、はたまた、今この瞬間が夢なのか……、とても不思議な気分だ。
昨日の夜、アイビーと話した後、テントの自室に戻った俺は、ベッドの上に寝転がりながら、改めて邪滅の書を開いていた。
スマホ紛いな画面とタッチパネル、そしてネット紛いな検索欄と虫眼鏡マーク。
何が調べられて、何が調べられないのか分からないから、試しに《モッモ》と打ち込んでみたのだが、さすがにこれは無理だった。
検索結果は何も出ず、ページも捲られないままフリーズしていた。
そして次に《クトゥルー》と打ち込んだ俺は、光を放ちながらパラパラと捲れていったページの先の、クトゥルーの模写とその説明文を読みながら、いろいろと思考を巡らせていた。
正直まだ、分からない事が沢山ある。
クトゥルーが言っていた事、ユディンが言っていた事、アイビーが言っていた事、そして邪滅の書に書かれている事……
いろいろと、考えなくちゃならない事、確かめなくちゃいけない事が、沢山あるはずなんだ。
でもこう、なんていうか……、周りが、時間の流れが速くて、流されていっているというか……
じっくり時間をかけて、考えなくちゃいけない事のはずなのに、考えられていないのだ。
だから本当は、こんな場所で、わいわいと騒いでいる場合じゃ無いというか……
呑気にお買い物とか、している気分じゃ無いというか……
テーブルに並ぶ美味しそうな料理の数々と、お酒。
ご機嫌な仲間達を見つめながら俺は、そんな事を悶々と考えていた。
すると……
「ほれモッモ、これ食ってみろ!」
「ん? もがっ!?」
振り向いた俺の口に、カービィが無理矢理突っ込んできたそれは、前世でいうところの鳥の砂肝のような感じのお肉だ。
コリコリとした食感と、絶妙な塩加減が堪らなく美味しくて……
「何こへっ!? 美味ひぃ~!」
俺は両手をほっぺに当てて、顔を綻ばせた。
そんな俺を見て、グレコは……
「考え事なんて、らしくないわよモッモ~? せっかくお洒落な街に来たんだから、今日は楽しみましょ??」
ニコッと笑って、ビーシェントエールを勧めてくれた。
どうやら、俺が悶々と考え込んでいる事に、みんな気付いていたらしい。
テッチャも俺を見てニコリと笑い、ギンロとティカはお口の中をそれぞれの料理でいっぱいにしながらも、うんうんと頷いている。
「ま! 考え事はまた明日にしようぜっ!? 今日はこう、パーッとやろう!?? パーッとなっ!!!」
カービィは、満面の笑顔でそう言って、両手を頭上に大きく広げて見せた。
そうだよな……、せっかくまた、この素晴らしい街フゲッタに来られたんだもの。
今日くらい、何も考えずに楽しんだっていいよね。
(まぁ、いつもそんなに何も考えてないけどね!)
「うん、分かった! じゃあ……、いっぱい食べるよぉっ!? いただきまぁ~っす!!!」
ナイフとフォークを手に、目の前に並べられた沢山の美味しそうな料理を、俺は勢いよく食べ始めたのだった。
俺とテッチャとギンロは、導きの腕輪を使って、出発前に導きの石碑を立てておいた封魔の塔まで帰還した。
そして……
「わしもフーガへ行く事にしたぞっ!」
と、テッチャが言うと……
「そうなのかっ!? じゃ、おいらも行こ~っと♪」
と、カービィが勝手に決めちゃって……
「自分も、行く」
何を思ったのか、ティカまで行きたくなっちゃって……
「むむむ、我一人で留守番……? いや、我も行こう。モッモを守るは、青銀の守護者である我の使命故!」
ギンロまでもが、フーガ行き参加を表明した。
「ポォッ!? みんな行くのポか!?? ポポゥ……。こっちはあたちとパロット学士、カサチョの3名ポが……、そうなると全部で9名になるポよ。モッモちゃんの空間転移は、そんな大人数でも可能なのポ?」
と、ノリリアが心配したが……
「それなら心配ないわ! 以前、もっと沢山で移動した事があるもの。ねぇモッモ!!」
グレコはたぶん、以前、ダッチュ族の子供達やバーバー族の生き残りをテトーンの樹の村まで運んだ時の事を言っているのだろう。
つまり、大人数での空間転移は……、可能だ。
「ポポ、可能なら別に、あたちは反対しないポが……。けどみんな、何しに行くポか?」
怪訝な表情で首を傾げるノリリア。
俺は、素直に現状を伝えた。
「あ~、えっとぉ……。分かんないけど、行きたいみたい」
はははと苦笑いする俺に、ノリリアは諦めたかのように一つ、小さく息を吐いた。
という事で……
ノヴァの月14日の正午。
導きの腕輪を使って、現地時間夜7時の魔法王国フーガへ、モッモ様御一行は降り立ったのである。
幻想的かつファンタジックな王都フゲッタにて、各々身バレしないようにフードを目深に被りながらも、みんなルンルンでお買い物に繰り出しておりま~す。
「100万ぽっちで何を買うんじゃ? もっと下ろせば良かろうて!?」
最初に立ち寄った銀行にて、預金から100万センスを降ろしてきた俺に対し、テッチャは不服そうにそう言った。
いやいや、むしろ下ろし過ぎだと感じているんですよ俺は。
窓口までついてきたカービィが「とりあえず100万下ろそう!」とか言うから、仕方が無く下ろしただけで……
100万だぞ? 100万あったら、いろんな物が買えるでしょうに。
なのに足りないと言うのですか??
一体全体、テッチャは何を買うつもりなのでしょう???
……てか、あなたは自分のお金がたんまりあるでしょうから、自分で買ってよね!
「まぁまぁ、足りなくなったらまた下ろせばいいだろ? とりあえず、飯屋に行こう! おいら、もぉ~お腹ペコペコなんだぁ~」
その言葉通りに、カービィのお腹から、キュ~っという可愛らしい音が鳴った。
出発前に昼食を済ませておけば良かったのだが、せっかくフーガに行くのだからフーガで食事をしよう! という事になって、みんな我慢してこっちに来たのだった。
「そうね、先に食事をしましょう。カービィ、どこかオススメのお店は無いの?」
チラチラと、横目で周囲の店を確認しながら、グレコが問うた。
「我は甘味が食べたい」
さっきと同じ事言うギンロ。
「卵……、焼いた、もの」
卵が食べたいらしいティカ。
まさかと思うが……、故郷のリザドーニャ名物、共喰いオムレツの事じゃあるまいな?
ここには恐らく無いよ、竜人の卵で作ったオムレツなんてさ。
「こっから近いところだと……、やっぱあそこだな! パントゥーパブ!!」
パチン! と指を鳴らすカービィ。
どうやら行き先が決まったようです。
パントゥーパブとは、前回フーガに来た時に、人化して美少女の姿になったカービィと共に立ち寄った酒場である。
しかしながらあの時、白薔薇の騎士団が団長ブチ切れのローズによって、パントゥーパブは壊滅状態になったわけだが……
果たして今、営業しているのだろうか?
一抹の不安を抱きつつも、歩き出したカービィの後を、俺達はついて行った。
ゴクッ! ゴクッ!! ゴクッ!!!
「プハァアッ! あ~、美味いっ!! 生き返ったぁあっ!!!」
青い色をした果実酒、ビーシェントエールを一気に飲み干して、カービィは叫んだ。
ジョッキを机にドンッ! と置くその様は、まるでどこぞの呑んだくれ親父である。
「ん~、あっさりしているけど……、まぁ美味しいわね♪」
ビーシェントエールはアルコール度数が低い為、いつもワインを嗜んでいるグレコには、ちょっぴり物足りないようだ。
「あんまり酔いが回ると商談に差し支えるでの、ほどほどにしとかんと」
この後のお買い物に重きを置いているらしいテッチャは、今回はお酒を控えるらしい。
ギンロはアップルパイを注文してご機嫌だし、ティカはチーズオムレツを食べて感動している。
パントゥーパブは、数週間前のあのローズの破壊行為が嘘のように、元通りになっていた。
というか……、元々小汚い店だったのが、新品のピカピカになっているのだ。
店員の話によると、《団長ローズが迷惑をかけたお詫び》として、修理費及び壊れた家具の新調代など全てを白薔薇の騎士団が受け持ったらしい。
当たり前っちゃ当たり前だが……、全部で2000万センスほどかかったというから驚きだ。
その全てを、白薔薇の騎士団が経費で支払ったという。
恐るべし、白薔薇の騎士団の財力よ……
お店の中は以前よりも賑わっているし、店員もお客さん達も、みんな楽しそうだ。
軽快な音楽と、美味しい料理、そしてお酒。
つまり……、うん、なんか平和だ。
なんだろうな、この景色の中に自分が存在している事が、まるで奇跡の様に思えてしまう。
昨日までの出来事が全て、まるで遠い昔の事のようで……
だけども実際は、つい2日前の出来事なのである。
あの意味不明な、化け物のような旧世界の神、神代の悪霊とも呼ばれるクトゥルーと、俺は戦っていたのだ。
真っ暗な封魔の塔の地下で、命を懸けて……
あれは夢だったのか、はたまた、今この瞬間が夢なのか……、とても不思議な気分だ。
昨日の夜、アイビーと話した後、テントの自室に戻った俺は、ベッドの上に寝転がりながら、改めて邪滅の書を開いていた。
スマホ紛いな画面とタッチパネル、そしてネット紛いな検索欄と虫眼鏡マーク。
何が調べられて、何が調べられないのか分からないから、試しに《モッモ》と打ち込んでみたのだが、さすがにこれは無理だった。
検索結果は何も出ず、ページも捲られないままフリーズしていた。
そして次に《クトゥルー》と打ち込んだ俺は、光を放ちながらパラパラと捲れていったページの先の、クトゥルーの模写とその説明文を読みながら、いろいろと思考を巡らせていた。
正直まだ、分からない事が沢山ある。
クトゥルーが言っていた事、ユディンが言っていた事、アイビーが言っていた事、そして邪滅の書に書かれている事……
いろいろと、考えなくちゃならない事、確かめなくちゃいけない事が、沢山あるはずなんだ。
でもこう、なんていうか……、周りが、時間の流れが速くて、流されていっているというか……
じっくり時間をかけて、考えなくちゃいけない事のはずなのに、考えられていないのだ。
だから本当は、こんな場所で、わいわいと騒いでいる場合じゃ無いというか……
呑気にお買い物とか、している気分じゃ無いというか……
テーブルに並ぶ美味しそうな料理の数々と、お酒。
ご機嫌な仲間達を見つめながら俺は、そんな事を悶々と考えていた。
すると……
「ほれモッモ、これ食ってみろ!」
「ん? もがっ!?」
振り向いた俺の口に、カービィが無理矢理突っ込んできたそれは、前世でいうところの鳥の砂肝のような感じのお肉だ。
コリコリとした食感と、絶妙な塩加減が堪らなく美味しくて……
「何こへっ!? 美味ひぃ~!」
俺は両手をほっぺに当てて、顔を綻ばせた。
そんな俺を見て、グレコは……
「考え事なんて、らしくないわよモッモ~? せっかくお洒落な街に来たんだから、今日は楽しみましょ??」
ニコッと笑って、ビーシェントエールを勧めてくれた。
どうやら、俺が悶々と考え込んでいる事に、みんな気付いていたらしい。
テッチャも俺を見てニコリと笑い、ギンロとティカはお口の中をそれぞれの料理でいっぱいにしながらも、うんうんと頷いている。
「ま! 考え事はまた明日にしようぜっ!? 今日はこう、パーッとやろう!?? パーッとなっ!!!」
カービィは、満面の笑顔でそう言って、両手を頭上に大きく広げて見せた。
そうだよな……、せっかくまた、この素晴らしい街フゲッタに来られたんだもの。
今日くらい、何も考えずに楽しんだっていいよね。
(まぁ、いつもそんなに何も考えてないけどね!)
「うん、分かった! じゃあ……、いっぱい食べるよぉっ!? いただきまぁ~っす!!!」
ナイフとフォークを手に、目の前に並べられた沢山の美味しそうな料理を、俺は勢いよく食べ始めたのだった。
0
お気に入りに追加
493
あなたにおすすめの小説
アスタッテの尻拭い ~割と乗り気な悪役転生~
物太郎
ファンタジー
“彼女”は死後、一枚のカードを手に取った。
そこに書かれていたのは「役:悪役令嬢」。
『いいかい? 君はそこに書かれた君の役目を果たせばいい。失敗すれば死。一つでも取りこぼせば死。分かった?』
彼女を転生させるという謎の少年はそう言った。
アルベラ・ディオールとして転生した彼女は時に頼れる仲間を作り、時に誰かを敵に回し、“悪役令嬢”という役を成し遂げるべく二度目の人生を奔走する。
※「追放」「復讐」主体の話ではありません
※◆=イラストありページ
・「アスタッテ」って何? 転生の目的は何? をさくっと知りたい方は「65話」と「151話」をどうぞ
第一章、怪しいお薬 十歳偏 ―完―
5年後に迎える学園生活&悪役業に備えるべくアルベラは模索する。そんな中、10歳時のヒーロー達と出会ったり、父の領地で売られている怪しげな薬の事を知ったり、町で恐れられてるファミリーと出会ったり……。※少しずつ文章を修正中
第二章、水底に沈む玉 十三歳偏 ―完―
高等学園入学まであと2年。アルベラは行き倒れの奴隷の少年を見つける。それから少しして魔族の奴隷も拾い……。
彼らの出会いとアルベラの悪役令嬢としてのクエストが関わり何かが起きる?
第三章、エイヴィの翼 前編 学園入学編
高等学園の入学前に、とある他人種の少女と出会ったアルベラ。少女にもらった地図が切っ掛けで、学園一度目の長期休暇は十日前後の冒険に出ることに。
ヒロインやヒーローとも新たに出会い、自分を転生させた少年とも再会し、アルベラの悪役業も本番に。彼女の賑やかで慌ただし学園生活が始まる。
第三章、エイヴィの翼 後編 一年生長期休暇と冒険編
学園入学後の初の長期休暇。入学前に出会った他人種の少女の里観光を口実に、手に入れた地図を辿りお宝探しへ。その先でアルベラ達一行はダークエルフの双子の企てに巻き込まれる事に。
吸血鬼公爵に嫁いだ私は血を吸われることもなく、もふもふ堪能しながら溺愛されまくってます
リオール
恋愛
吸血鬼公爵に嫁ぐこととなったフィーリアラはとても嬉しかった。
金を食い潰すだけの両親に妹。売り飛ばすような形で自分を嫁に出そうとする家族にウンザリ!
おまけに婚約者と妹の裏切りも発覚。こんな連中はこっちから捨ててやる!と家を出たのはいいけれど。
逃げるつもりが逃げれなくて恐る恐る吸血鬼の元へと嫁ぐのだった。
結果、血なんて吸われることもなく、吸血鬼公爵にひたすら愛されて愛されて溺愛されてイチャイチャしちゃって。
いつの間にか実家にざまぁしてました。
そんなイチャラブざまぁコメディ?なお話しです。R15は保険です。
=====
2020/12月某日
第二部を執筆中でしたが、続きが書けそうにないので、一旦非公開にして第一部で完結と致しました。
楽しみにしていただいてた方、申し訳ありません。
また何かの形で公開出来たらいいのですが…完全に未定です。
お読みいただきありがとうございました。
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす
リオール
恋愛
「俺はお前を妻と思わないし愛する事もない」
夫となったバジルはそう言って部屋を出て行った。妻となったアルビナは、初夜を一人で過ごすこととなる。
後に夫から聞かされた衝撃の事実。
アルビナは夫への復讐に、静かに心を燃やすのだった。
※シリアスです。
※ざまあが行き過ぎ・過剰だといったご意見を頂戴しております。年齢制限は設定しておりませんが、お読みになる場合は自己責任でお願い致します。
【完結】聖女が世界を呪う時
リオール
恋愛
【聖女が世界を呪う時】
国にいいように使われている聖女が、突如いわれなき罪で処刑を言い渡される
その時聖女は終わりを与える神に感謝し、自分に冷たい世界を呪う
※約一万文字のショートショートです
※他サイトでも掲載中
冷徹女王の中身はモノグサ少女でした ~魔女に呪われ国を奪われた私ですが、復讐とか面倒なのでのんびりセカンドライフを目指します~
日之影ソラ
ファンタジー
タイトル統一しました!
小説家になろうにて先行公開中
https://ncode.syosetu.com/n5925iz/
残虐非道の鬼女王。若くして女王になったアリエルは、自国を導き反映させるため、あらゆる手段を尽くした。時に非道とも言える手段を使ったことから、一部の人間からは情の通じない王として恐れられている。しかし彼女のおかげで王国は繁栄し、王国の人々に支持されていた。
だが、そんな彼女の内心は、女王になんてなりたくなかったと嘆いている。前世では一般人だった彼女は、ぐーたらと自由に生きることが夢だった。そんな夢は叶わず、人々に求められるまま女王として振る舞う。
そんなある日、目が覚めると彼女は少女になっていた。
実の姉が魔女と結託し、アリエルを陥れようとしたのだ。女王の地位を奪われたアリエルは復讐を決意……なーんてするわけもなく!
ちょうどいい機会だし、このままセカンドライフを送ろう!
彼女はむしろ喜んだ。
没落した元名門貴族の令嬢は、馬鹿にしてきた人たちを見返すため王子の騎士を目指します!
日之影ソラ
ファンタジー
かつては騎士の名門と呼ばれたブレイブ公爵家は、代々王族の専属護衛を任されていた。
しかし数世代前から優秀な騎士が生まれず、ついに専属護衛の任を解かれてしまう。それ以降も目立った活躍はなく、貴族としての地位や立場は薄れて行く。
ブレイブ家の長女として生まれたミスティアは、才能がないながらも剣士として研鑽をつみ、騎士となった父の背中を見て育った。彼女は父を尊敬していたが、周囲の目は冷ややかであり、落ちぶれた騎士の一族と馬鹿にされてしまう。
そんなある日、父が戦場で命を落としてしまった。残されたのは母も病に倒れ、ついにはミスティア一人になってしまう。土地、お金、人、多くを失ってしまったミスティアは、亡き両親の想いを受け継ぎ、再びブレイブ家を最高の騎士の名家にするため、第一王子の護衛騎士になることを決意する。
こちらの作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n8177jc/
最弱テイマーの成り上がり~役立たずテイマーは実は神獣を従える【神獣使い】でした。今更戻ってこいと言われてももう遅い~
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティーに所属するテイマーのカイトは使えない役立たずだからと追放される。
さらにパーティーの汚点として高難易度ダンジョンに転移され、魔物にカイトを始末させようとする。
魔物に襲われ絶体絶命のピンチをむかえたカイトは、秘められた【神獣使い】の力を覚醒させる。
神に匹敵する力を持つ神獣と契約することでスキルをゲット。さらにフェンリルと契約し、最強となる。
その一方で、パーティーメンバーたちは、カイトを追放したことで没落の道を歩むことになるのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる