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★ピタラス諸島第五、アーレイク島編★

734:不快音

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 キィーーーーーーーーーン

 耳鳴りのように、途切れる事なく鳴り響く、高くて細い不快な音。
 頭の奥の奥まで届くかのようなその音は、実に嫌な気分になるものだった。
 だけども、みんなはその程度では済まなかったようだ。

「くぅっ!? あぁあぁぁっ!!?」

 燃えるお顔の側面にある二つの耳を両手で塞ぎながら、激しく叫び声を上げるマシコット。

「うぅう……、なんて、酷い音。これは、いったい……?」

 顔を真っ青にしながら、額に手を当てて、大量に冷や汗をかくサン。

「か、花神様、の……、ご加護を……」

 ふっと意識を失って、地面に倒れ込むチリアン。

「はっ、はっ、チリアン!? し、しっかり……、うぁあ……」

 呼吸を整えながら、なんとかチリアンに駆け寄るも、自らも頭に手を当てて動けなくなるエクリュ。

 みんなっ!?
 どうしたってんだ!?
 いったい、何が起きてるんだ!!??

 バタバタと倒れていく騎士団メンバー達。
 ロビンズ、インディゴ、そしてカナリーも、苦しそうな様子でその場にうずくまって動けずにいる。
 しかしながら、一人だけ元気そうな奴がいて……

「皆の者!? しっかりするでござるよっ!!?」

 カサチョだ!
 カサチョの奴だけ、ピンピンしてるっ!?
 なんでぇえっ!??

「みんなっ!? どうしたのっ!!?」

 その声に、バッと横を振り向くと、焦った様子のグレコが立っていた。
 ……そう、グレコはその場に立っているのだ、平然と。
 
 ぐ……、グレコも大丈夫なんだっ!?
 良かった、俺だけじゃなくてっ!!

「なんじゃ~? この音はぁ~??」

 その声に、バッと反対側を振り向くと、怪訝な顔をしているテッチャが立っていた。
 ……そう、テッチャもその場に立っているのだ、普通に。

 テッチャも平気なのねっ!?
 ……何故っ!??

「敵を、討たねば」

 その声に、今度はバッと後ろを振り返ると、メラメラと体から赤い炎を燃え上がらせるティカが、すぐそばに立っていた。
 ……そう、ティカもその場に立っているのだ、偉そうな雰囲気で。

 ティカまでっ!?
 え、なんでっ!!?
 
 すると、その背後ではカービィが……

「うがっ!? うぎぎっ!!? 体が、動かねぇ~!?!?」

 両手で両方の耳をギュッと押さえながら、悔しそうにブルブルと震えている。
 つまりカービィは、無事ではないという事だ。
 
 カービィは駄目なの!?
 なんでカービィは駄目なの!??
 一番平気そうなのにっ!?!?
 ……じゃあギンロは?

 バッ! と視線を向ける俺。
 しかし、そこにギンロはおらず……
 紫色に光る魔法陣の外周の側に、アイビーとノリリアが横たわっているだけだ。

 あれっ!?
 ギンロ!??
 ギンロは何処にっ!?!?

「うぉおおぉぉぉあぁあぁぁぁぁっ!!!!!」

 はっ!!!!!
 何してんのギンロ!?!!?

 猛獣のうなり声のような凄まじい雄叫びが聞こえて、その声のする方へと視線を向けた俺は、ギンロの姿を捉えた。
 ギンロは、冷気を帯びた二本の魔法剣を手に、フーガの国王ウルテルの姿に化けたクトゥルーに、今まさに飛び掛かろうとしているではないか。
 その全身からは、魔力のオーラのような真っ赤な光を放っている。

 あれは、さっきアイビーとノリリアの体からも出ていたやつか!?
 魔力のオーラにしては、なんかこう雰囲気が違うというか……、そもそもギンロの魔力は、魔法剣に宿っている冷気を帯びた水色のやつなんじゃ……?
 だったら、あの赤いのは何なんだ!??

『小賢しいぃっ!』

 ドゥルルルルルッ!

 飛び掛かってきたギンロに対し、国王ウルテルの姿をしたクトゥルーは、またしても背中から触手を出現させた。
 水気を帯びた摩擦音と共に、勢いよく生え出した触手は二本。
 その両方が、物凄いスピードでギンロに向かって伸びていく。

 ギンロが危ないっ!?!?

 しかし、心配は無用だった。

 ザシュザシュザシュウッ!!!

『ぐっ!?』

 ギンロは、自分に向かってきた二本の触手を、ものの一瞬で斬り刻んだのだ。
 クトゥルーは顔を歪めて、その肢体を微かに震わせた。
 本体から斬り離されて、ボトボトと地面に落ち、それでもなおウネウネと這い回る触手の残骸。
 
 ヒャアッ!?
 きっ、気持ち悪ぅうっ!
 ミミズの輪切りみたいっ!!

 あまりにグロテスクなその光景に、俺が身震いしていると……

「我が名はギンロ! 時の神の使者を守る、青銀の守護者ブラルジャン・ガーディアンである!! モッモの前に立ち塞がる敵は、我が全て、斬り捨てるっ!!!」

 ドドーン! と胸を張り、剣を振り上げたポーズで、ギンロは叫んだ。
 中二病にもほどがあるその行動、そのセリフに、俺とグレコは冷たい視線を向ける。

『はははっ! そうかよそうかよ、舐めて悪かった!! 自ら手練れだって言うんなら、俺もちゃんと相手しねぇとなぁっ!!!』

 そう言うとクトゥルーは、体をギュッと縮こめたかと思うと、今度はバッ! と手足を広げて、背中からまたしても触手を放出した。
 その数なんと八本。
 グニョグニョと宙を蠢くその様は、気色悪いの極みである。
 そして、そのうちの一本が、目にも留まらぬ速さで、ブワッ! とギンロに降り掛かって……

「ウガァッ!?」

 触手に腹部を強打されたギンロは、低く唸り声を上げた。
 そして、その打撃の威力に耐え切れず、こちらへと吹っ飛んでくるではないか。

 ギャアッ!?
 下敷きになるぅうっ!??

 再度グレコが俺に覆いかぶさろうとした時、すぐ側にいたティカがスッと俺達の前に立った。
 そして……

 ボスンッ!

 なんと、吹っ飛んできたギンロの巨体を、その両手で受け止めたでは無いか。
 ティカの腕の中で、ちょこんとお姫様抱っこされるギンロ。
 一瞬の間、見つめ合う二人。
 そして……

「ふんっ」

 ティカはつまらなさそうに短く息を吐くと、ギンロを受け止めた両手をパッと開いた。

 ドスンッ! シャリン!!

「ぬぉっ!?」

 魔法陣が描かれた岩の地面の上に落とされたギンロは、変な声を出した。
 
「ギンロ!? だっ、大丈夫!!?」

 慌てて声を掛ける俺。

「うぬぬ……、なんの、これしき……」

 お尻が痛かったのだろう、魔法剣を握りしめたままの手で、スリスリと摩りながら立ち上がるギンロ。
 
「突っ込んでも、無駄だ。策を、考える。頭を使え!」

 ティカが、片言でそう言った。
 ギンロに向けられたその視線は、めちゃくちゃドヤってて、とても偉そうだ。

 いや……、あんたもさっき吹っ飛ばされてたけどねっ!?

『くっくっくっくっくっ……。はっはっはっはっはぁっ! 面白いなぁ~!! まさかこの場に、俺の狂気の唸りトゥレラ・ヴォギドに耐えられる奴が六人もいるとは……、思いもよらなかったぜぇ!!! つまりお前達は、異界からの転移者、もしくは転生者、或いは源神の血族プリームス・ゲノスってとこかぁ~?』

 ニヤニヤと笑うクトゥルー。
 聞き慣れない、意味の分からない言葉が二つほどあったが、とりあえず……

 異界からの転移者? 転生者だと??
 俺は……、確かに、転生者だけど……
 え、グレコとテッチャも、ギンロもティカもなの!?
 それに……、カサチョまで!??
 そんな馬鹿なっ!?!?

 クトゥルーの言葉に困惑する俺。
 すると、離れた場所で、倒れ込むカナリーの側にいるカサチョが叫んだ。

「モッモ! 其奴を早く仕留めるでござる!! 皆の命が持たぬっ!!!」

 柄にもなく焦った様子のカサチョの言葉に、俺はハッとする。

 そうだよ、早くしなくちゃっ!
 クトゥルーが何を言ってるかなんて、そんな事は今どうでもいいっ!!
 何とかして、みんなを助けなくちゃっ!!!

「みんな、どうしたのかしら!? 何故あんなに苦しんでいるの!!?」

 グレコの言葉に、テッチャが答える。

「さっきから妙な音が聞こえとる! それが原因じゃてっ!! あいつが鳴らしとるんじゃっ!!!」

 ビシッ! とクトゥルーを指差すテッチャ。
 その読みは、恐らく正解だろう。
 クトゥルーから発せられる、キィーーーンという不快音は、今尚続いている。
 そして、俺、グレコ、テッチャ、ギンロ、ティカ、カサチョの六人以外は皆、苦しそうに耳や頭を押さえてうずくまっているか、気を失って倒れているのだ。
 原因はきっと、この不快音に違いない。

 この音を早く、止めなければっ!!!!

「ティカ、我とお主で、左右から同時に攻めるのだ! 奴の武器は八本故、四本ずつ……。四本なら、お主でも何とかなろうっ!?」

 ギンロが頭を使ってそう言った。
 ただ、言い方があまり良くなかった。
 ギンロの事だから、全く悪気は無いと思うのだけど……

「なんだとっ!? 貴様、馬鹿にしおって!!? 四本ずつなどと言わず、全て自分が始末してくれるわっ!!!」

 興奮したティカは、ケツァラ語で答えていたに違いない。
 ギンロのみならず、グレコとテッチャにも意味が伝わらず、不思議な視線を送られている。

「と、とにかく……、二人であの触手をどうにかしてちょうだい! 私は本体に矢を射るわっ!!」

 魔法弓を取り出し、魔力で荊の矢を生成して、構えるグレコ。

「じゃが、さっきもやったが、効かんかったじゃろっ!? 同じ事して、意味はあるんかっ!??」

 アセアセと問い掛けるテッチャ。

「そんなの知らないわよっ! でも、何かやらなくちゃっ!! 早くみんなを助けないとっ!!!」

 グレコの言葉に、テッチャはギュッと口を閉じる。

『はっはっはっはっはっ! なんでもいいから早くかかって来いよっ!? さっさとしねぇと、そいつらみ~んな、死んじまうぜぇっ!!?』

 更に煽りをかけてくるクトゥルー。
 ギンロとティカが、走り出そうとした……、その時だ。

 ズズズッ……、ズゾゾゾゾォ~~~!!!

「え? な……、何??」

 なんだか、とてもとても嫌な音が、すぐ近くで聞こえた。
 それはまるで、何かを吸い込むかのような音。
 しかしながら、周囲の空気の流れは乱れていない。
 ただ、とてつもなくヤバい事が起きたんじゃないかって、俺の中の本能が告げていた。
 そして、その予感は、当たってしまった……、のかも知れない。

 クルッと顔を横に向けた俺の視界に入ってきたもの、それは、何も無い空間に浮かぶ、真っ黒な渦。
 紫色の魔法陣の中央に存在する、力場 パワー・スポットと呼ばれる巨大な光の玉のすぐ側に、それは出現していた。
 そして、その渦から、見るからに禍々しい真っ暗な手が、ニュッと伸び出ていた。
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