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★ピタラス諸島第五、アーレイク島編★
644:鍵穴
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サン曰く……
昨日の日暮れ時。
サンとブリックの二人は、眠るアイビーを一人テント内に残し、夕食の準備の為に外に出ていた。
夕食を済ませ、テント周囲に守護結界を張り巡らせた後、テント内に戻ったその直後、サンが上階の個室で眠るアイビーの様子を見に行くも、既にそこにアイビーの姿はなく、ベッドはもぬけの空。
枕元に置いておいたはずの、アイビーの杖と魔導書も共に消えていたという。
「部屋の中は特に荒らされた形跡も無かったので、外部から何者かが侵入した可能性は極めて低いはずです。ブリックと手分けして周辺を捜索しましたが、アイビーさんも、怪しい者も見つからず……。とにかく、墓塔へ向かった本隊に合流しようと、箒でここまで……」
サンはそう言って、シュンとした様子で俯いた。
ブリックは訳が分からないといった表情で、硬い岩の頭をガシガシと撫でた。
「ポポ、つまり……。アイビーは、自分の意思でテントを抜け出た可能性が高いって事ポね。いったい何の為に……?」
短い腕を胸の前で組み、むむむと難しい顔をするノリリア。
サンとブリックがテント外にいた時間は、長く見積もってもせいぜい一時間弱だったという。
その短い間に、テント外にいる二人に全く気付かれず、アイビーがテントを抜け出したのだとしたら……、それは果たして可能なのだろうか?
そして、その目的はいったい……??
「そもそも、アイビーさんは何者なのですか?」
カナリーが、少々緊張した面持ちで尋ねた。
何者……、とは?
「どういう意味ポ?」
カナリーの言葉に、ノリリアが問い掛ける。
「そのままの意味です。私は、まだ騎士団に入団して四年目の新人ですが……。噂の通りならば、アイビーさんはもう五十年近く……、現団長に代替わりするずっと前から、騎士団に所属されていたとか。それなのに、未だその地位は副団長ですらありません。それに加えて、騎士団に長く在籍されている先輩方の中でも、アイビーさんの素性を知る者は少ない。そもそも私は、彼がムーンエルフであるという自己申告にも、常々疑問を抱いてました。あの瞳……。ムーンエルフは、水色の瞳を持つエルフであると、私は認識しています。例えばロビンズさんのような。しかし彼は違う。彼の風貌は、一見すると人の様ではありませんか? ですが、人であれば、五十年も変わらず、現役の魔導師として騎士団に所属出来るはずが無い。人の寿命は長くても百年……、もしくはそれ以下と定義されているはずです。歳が七十を超える頃には、体を自由に動かせなくなるとも聞きます。つまり……、ムーンエルフには見えない、しかし人でもない。だとしたら、アイビーさんはいったい……??」
「それは今、重要ではない」
キッパリとそう言い切ったのは、ロビンズだった。
騒ぎに気付いたらしく、テントから外へと出て来たのだ。
こちらに向かって早足で歩きながら、キリリとした目線でカナリーを見つめている。
「アイビーが何者であるのか、そんな事……、今はどうでもいい。それよりもノリリア、我々は今日これからの事を考えるべきだ。時間は待ってはくれない。自ら失踪したと考えられるアイビーの為に、時間を割くのは得策ではないぞ」
強い口調のロビンズに対し、ノリリアはこくんと頷く。
「その意見には同意ポ。墓塔の調査は予定通り、日の出と共に決行するポね。けれど、アイピーを放っておく事も出来ないポ……。だから、塔の外で待機するメンバーで、アイビーの捜索を行なって欲しいポ。ボナークさんとエクリュ、カサチョはこの場に待機。残りのメンバー……、サン、ブリック、チリアン、カナリーには、二人一組でアイビーの捜索に当たってもらうポよ」
ノリリアがそう言うと、カナリーはピクリと反応し、かなり怪訝な顔になる。
「という事は……、墓塔の内部調査へは、ライラックが向かうという事ですね?」
そう問い掛けるカナリーの声は、少々震えている。
「ポポ、そうなるポね。申し訳ないポが、カナリーにはアイビーの捜索をお願いしたいポ」
ノリリアの言葉に、カナリーは悔しそうに唇を噛み締めて、ギュッと両手の拳を握り締めたが……
「分かりました」
反論する事なく、小さな声でそう返事をした。
東の空に赤みがさしてきて、だんだんと辺りが明るくなってきた。
どうやら夜が明けた様だ。
「それでは、各々準備に取り掛かりましょう。ここまでトラブル続きではありましたが、なんとか辿り着いたのですから……。今日という日は、我々白薔薇の騎士団歴史探究部にとって、長年の宿願を果たす日となるはず。心して参りましょう!」
パロット学士の言葉に、ノリリアを初め、この場にいる全員が頷いた。
しかしただ一人、納得出来ていない者がいて……
悔しそうに地面を見つめたままのカナリーに対し、ロビンズはその肩を優しくポンポンと叩いていた。
「なるほろ、そんな事があっはのか……、もぐもぐ」
配給された朝ご飯の胡桃パンを口に頬張りながら、カービィはそう言った。
「その様子からして、カナリー殿は墓塔に入りたかったのであろうな」
特別に用意してもらった蜂蜜入りの深皿に、千切ったパンを浸しつつ、ギンロが呟く。
「なんじゃ、わしらが参加する事になったばっかりに……、申し訳ないのぅ」
熱々のコーヒーが入ったマグカップを手に、本日は一気飲みをしないらしいテッチャがそう言った。
「仕方がない。隊長が、決めた事、従うべき」
昨日と全く同じ事を口走るティカ。
そんな四人に共通している事は、二日酔いによる頭痛のせいでこめかみが痛むのだろう、ちょっぴり顔がしかめっ面になっている。
俺は苦笑いして、カバンの中から鎮痛ポーションを取り出して、さっと四人に手渡した。
朝日が顔を出した午前六時過ぎ。
白薔薇の騎士団及びモッモ様御一行は、全員揃ってテント外に集合した。
朝食を済ませた後、アイビー捜索班は周囲の森へと向かい、墓塔調査班はボナークの案内で塔の北側へと回った。
アーレイク・ピタラスの墓塔、別名封魔の塔は、その壁面がカクカクと歪な形をしているものの、全体的にはやはり円形の様だ。
延々と上に伸びる赤銅色の外壁を見つめながら、ぐるりと外周を歩いていくと、何やら小さな岩が見えてきた。
塔にピタリと寄り添う様に立っているそれは、何の変哲もない茶色い岩で、表面に文字が刻まれているようだ。
昨日カービィが言っていた石碑だろうが……、やはりそこに書かれている文字は公用語のようだ、俺にも読めた。
「ほれ、ここだっけ」
ボナークは、石碑のすぐ横の墓塔の壁を指さした。
そこには、ともすれば見逃してしまいそうなほどに小さな、それはそれは小さな穴が一つ空いているではないか。
「ポポ!? これは……!!?」
どこからか大きな虫眼鏡を取り出して、その穴を注意深く観察するノリリア。
パロット学士と、何故かテッチャも、その穴へと近付いて、しげしげと観察する。
「これは間違いなく、鍵穴です。もしや、ここが墓塔の入り口……?」
顎に手を当てながら、眼鏡をくいっと上げるパロット学士。
「ほんじゃあ何か? こっちが正面玄関っちゅ~事か?? しかし……、位置的にもここは、昨日ボナーク殿が言っていた、内部に昇降機がある場所ではねぇんかの???」
墓塔をぐいっと見上げながら、テッチャがそう言った。
「んだど。ここはアメリアが言うとった、中に昇降機があると考えられる、塔の北東部に当たるっけ。正直わしゃも、ここから中に入る事が出来るとは思えんのだが……。ここにある鍵穴の様なものは、他の場所には一つも見当たらんっけ、入り口はここしか考えられねぇだど」
ふむ、なるほど……
つまり、ボナークが言う様に、ここがこの塔の北東部で昇降機がある場所なのだとしたら……、中はいったいどうなってんだ?
いきなりエレベーターみたいになってるとか??
いや、てかそもそも、鍵穴はあっても扉が無いんだけど……、どうやって中に入るの???
「一か八かですな……。ノリリア、ニベルーの遺産である鍵を、ここで使ってみましょう」
パロット学士はそう言って、カバンの中からあの金の鍵を取り出した。
五芒星のモチーフが持ち手に付いている、差し込み部分がとても複雑な形をしたあの鍵だ。
ゆっくりと、鍵の先端を穴へと近付けるパロット学士。
い…… 、いよいよ……、いよいよ始まる、始まってしまうんだな!?
し、心臓の、ど、ドキドキが……、止まらねぇっ!!
身を屈め、鍵穴へ鍵を差し込みにかかるパロット学士。
その背後で、固唾を飲んで見守る俺たち。
今まさに、みんなの念願だった墓塔の調査が始まろうとしている。
今まさに、始まろうとしているのだ!!!
……ところが。
「ぬ? ぬぬぬ?? ……ぬぬぬぬぬぬ???」
パロット学士が、うんこを気張っているかのような、妙な低い声を出した。
そして……
「か、鍵が……? 鍵が入りません!?」
驚愕の声を上げてこちらを振り向いたパロット学士は、絶望的な表情をしていた。
昨日の日暮れ時。
サンとブリックの二人は、眠るアイビーを一人テント内に残し、夕食の準備の為に外に出ていた。
夕食を済ませ、テント周囲に守護結界を張り巡らせた後、テント内に戻ったその直後、サンが上階の個室で眠るアイビーの様子を見に行くも、既にそこにアイビーの姿はなく、ベッドはもぬけの空。
枕元に置いておいたはずの、アイビーの杖と魔導書も共に消えていたという。
「部屋の中は特に荒らされた形跡も無かったので、外部から何者かが侵入した可能性は極めて低いはずです。ブリックと手分けして周辺を捜索しましたが、アイビーさんも、怪しい者も見つからず……。とにかく、墓塔へ向かった本隊に合流しようと、箒でここまで……」
サンはそう言って、シュンとした様子で俯いた。
ブリックは訳が分からないといった表情で、硬い岩の頭をガシガシと撫でた。
「ポポ、つまり……。アイビーは、自分の意思でテントを抜け出た可能性が高いって事ポね。いったい何の為に……?」
短い腕を胸の前で組み、むむむと難しい顔をするノリリア。
サンとブリックがテント外にいた時間は、長く見積もってもせいぜい一時間弱だったという。
その短い間に、テント外にいる二人に全く気付かれず、アイビーがテントを抜け出したのだとしたら……、それは果たして可能なのだろうか?
そして、その目的はいったい……??
「そもそも、アイビーさんは何者なのですか?」
カナリーが、少々緊張した面持ちで尋ねた。
何者……、とは?
「どういう意味ポ?」
カナリーの言葉に、ノリリアが問い掛ける。
「そのままの意味です。私は、まだ騎士団に入団して四年目の新人ですが……。噂の通りならば、アイビーさんはもう五十年近く……、現団長に代替わりするずっと前から、騎士団に所属されていたとか。それなのに、未だその地位は副団長ですらありません。それに加えて、騎士団に長く在籍されている先輩方の中でも、アイビーさんの素性を知る者は少ない。そもそも私は、彼がムーンエルフであるという自己申告にも、常々疑問を抱いてました。あの瞳……。ムーンエルフは、水色の瞳を持つエルフであると、私は認識しています。例えばロビンズさんのような。しかし彼は違う。彼の風貌は、一見すると人の様ではありませんか? ですが、人であれば、五十年も変わらず、現役の魔導師として騎士団に所属出来るはずが無い。人の寿命は長くても百年……、もしくはそれ以下と定義されているはずです。歳が七十を超える頃には、体を自由に動かせなくなるとも聞きます。つまり……、ムーンエルフには見えない、しかし人でもない。だとしたら、アイビーさんはいったい……??」
「それは今、重要ではない」
キッパリとそう言い切ったのは、ロビンズだった。
騒ぎに気付いたらしく、テントから外へと出て来たのだ。
こちらに向かって早足で歩きながら、キリリとした目線でカナリーを見つめている。
「アイビーが何者であるのか、そんな事……、今はどうでもいい。それよりもノリリア、我々は今日これからの事を考えるべきだ。時間は待ってはくれない。自ら失踪したと考えられるアイビーの為に、時間を割くのは得策ではないぞ」
強い口調のロビンズに対し、ノリリアはこくんと頷く。
「その意見には同意ポ。墓塔の調査は予定通り、日の出と共に決行するポね。けれど、アイピーを放っておく事も出来ないポ……。だから、塔の外で待機するメンバーで、アイビーの捜索を行なって欲しいポ。ボナークさんとエクリュ、カサチョはこの場に待機。残りのメンバー……、サン、ブリック、チリアン、カナリーには、二人一組でアイビーの捜索に当たってもらうポよ」
ノリリアがそう言うと、カナリーはピクリと反応し、かなり怪訝な顔になる。
「という事は……、墓塔の内部調査へは、ライラックが向かうという事ですね?」
そう問い掛けるカナリーの声は、少々震えている。
「ポポ、そうなるポね。申し訳ないポが、カナリーにはアイビーの捜索をお願いしたいポ」
ノリリアの言葉に、カナリーは悔しそうに唇を噛み締めて、ギュッと両手の拳を握り締めたが……
「分かりました」
反論する事なく、小さな声でそう返事をした。
東の空に赤みがさしてきて、だんだんと辺りが明るくなってきた。
どうやら夜が明けた様だ。
「それでは、各々準備に取り掛かりましょう。ここまでトラブル続きではありましたが、なんとか辿り着いたのですから……。今日という日は、我々白薔薇の騎士団歴史探究部にとって、長年の宿願を果たす日となるはず。心して参りましょう!」
パロット学士の言葉に、ノリリアを初め、この場にいる全員が頷いた。
しかしただ一人、納得出来ていない者がいて……
悔しそうに地面を見つめたままのカナリーに対し、ロビンズはその肩を優しくポンポンと叩いていた。
「なるほろ、そんな事があっはのか……、もぐもぐ」
配給された朝ご飯の胡桃パンを口に頬張りながら、カービィはそう言った。
「その様子からして、カナリー殿は墓塔に入りたかったのであろうな」
特別に用意してもらった蜂蜜入りの深皿に、千切ったパンを浸しつつ、ギンロが呟く。
「なんじゃ、わしらが参加する事になったばっかりに……、申し訳ないのぅ」
熱々のコーヒーが入ったマグカップを手に、本日は一気飲みをしないらしいテッチャがそう言った。
「仕方がない。隊長が、決めた事、従うべき」
昨日と全く同じ事を口走るティカ。
そんな四人に共通している事は、二日酔いによる頭痛のせいでこめかみが痛むのだろう、ちょっぴり顔がしかめっ面になっている。
俺は苦笑いして、カバンの中から鎮痛ポーションを取り出して、さっと四人に手渡した。
朝日が顔を出した午前六時過ぎ。
白薔薇の騎士団及びモッモ様御一行は、全員揃ってテント外に集合した。
朝食を済ませた後、アイビー捜索班は周囲の森へと向かい、墓塔調査班はボナークの案内で塔の北側へと回った。
アーレイク・ピタラスの墓塔、別名封魔の塔は、その壁面がカクカクと歪な形をしているものの、全体的にはやはり円形の様だ。
延々と上に伸びる赤銅色の外壁を見つめながら、ぐるりと外周を歩いていくと、何やら小さな岩が見えてきた。
塔にピタリと寄り添う様に立っているそれは、何の変哲もない茶色い岩で、表面に文字が刻まれているようだ。
昨日カービィが言っていた石碑だろうが……、やはりそこに書かれている文字は公用語のようだ、俺にも読めた。
「ほれ、ここだっけ」
ボナークは、石碑のすぐ横の墓塔の壁を指さした。
そこには、ともすれば見逃してしまいそうなほどに小さな、それはそれは小さな穴が一つ空いているではないか。
「ポポ!? これは……!!?」
どこからか大きな虫眼鏡を取り出して、その穴を注意深く観察するノリリア。
パロット学士と、何故かテッチャも、その穴へと近付いて、しげしげと観察する。
「これは間違いなく、鍵穴です。もしや、ここが墓塔の入り口……?」
顎に手を当てながら、眼鏡をくいっと上げるパロット学士。
「ほんじゃあ何か? こっちが正面玄関っちゅ~事か?? しかし……、位置的にもここは、昨日ボナーク殿が言っていた、内部に昇降機がある場所ではねぇんかの???」
墓塔をぐいっと見上げながら、テッチャがそう言った。
「んだど。ここはアメリアが言うとった、中に昇降機があると考えられる、塔の北東部に当たるっけ。正直わしゃも、ここから中に入る事が出来るとは思えんのだが……。ここにある鍵穴の様なものは、他の場所には一つも見当たらんっけ、入り口はここしか考えられねぇだど」
ふむ、なるほど……
つまり、ボナークが言う様に、ここがこの塔の北東部で昇降機がある場所なのだとしたら……、中はいったいどうなってんだ?
いきなりエレベーターみたいになってるとか??
いや、てかそもそも、鍵穴はあっても扉が無いんだけど……、どうやって中に入るの???
「一か八かですな……。ノリリア、ニベルーの遺産である鍵を、ここで使ってみましょう」
パロット学士はそう言って、カバンの中からあの金の鍵を取り出した。
五芒星のモチーフが持ち手に付いている、差し込み部分がとても複雑な形をしたあの鍵だ。
ゆっくりと、鍵の先端を穴へと近付けるパロット学士。
い…… 、いよいよ……、いよいよ始まる、始まってしまうんだな!?
し、心臓の、ど、ドキドキが……、止まらねぇっ!!
身を屈め、鍵穴へ鍵を差し込みにかかるパロット学士。
その背後で、固唾を飲んで見守る俺たち。
今まさに、みんなの念願だった墓塔の調査が始まろうとしている。
今まさに、始まろうとしているのだ!!!
……ところが。
「ぬ? ぬぬぬ?? ……ぬぬぬぬぬぬ???」
パロット学士が、うんこを気張っているかのような、妙な低い声を出した。
そして……
「か、鍵が……? 鍵が入りません!?」
驚愕の声を上げてこちらを振り向いたパロット学士は、絶望的な表情をしていた。
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