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★寄り道・魔法王国フーガ編★
464:魔法王国フーガ、王都フゲッタ
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「うぅ……、う~ん?」
「お? 気がついたか?? お~い、モッモ~???」
カービィの声がする。
俺はゆっくりと瞼を上げた。
「ここは……、どこ?」
視界に映るのは、見慣れない白い天井。
重厚感ある焦げ茶色の柱と、品の良い薄水色の小花柄の壁。
むくっと身を起こすと、そこにはカービィと、フーガに帰ったはずのメイクイとメラーニアの姿があった。
「ありゃ? 二人共……、どうしてここにいるの??」
寝ぼけ眼の俺の言葉に、メイクイが苦笑する。
「駄目だこりゃ、完全に記憶飛んでやがるな。まぁ、初めての長距離空間移動の後だとこんなもんですかね?」
メイクイがカービィに目配せする。
「んだ。吐かなかっただけで偉いと思うぞ!」
腕組みをし、何度も深く頷くカービィ。
「あははは! 僕は吐いたからねっ!!」
吐いた事の何が面白いのか……、メラーニアは爆笑している。
あのぉ~、えっとぉ~……
何がどうなったんだっけ?
ぼんやりとする頭で、記憶を遡る俺。
そして思い出す。
「あっ!? そっか!! フーガに来たんだっ!??」
そうだよそうだよ!
ノリリアの付き添いで、星雲のペンダントってやつを使って、魔法王国フーガに飛んだんだ!!
星雲のペンダントの空間移動魔法は、本当に空を飛んで移動するという、かなり荒技な魔法だった。
前世のテレビゲームで、フィールドから町まで一瞬で飛んで移動できる魔法があったように思うが……、リアルだとあんな感じなんだな。
未だに全身の毛並みが後ろへとピシッ! と流れていて、前方から受けていた風がいかに強かったのかが伺い知れる。
正直あれなら、風の精霊リーシェがふざけて俺を運んでた頃と大差ない。
そう考えると、神様がくれた導きの腕輪は、本当に凄い性能だ。
瞬き一つすれば、もう目的の場所にいるんだから。
改めて、神様凄い! と俺は思うのだった。
……で、ここはどこなんだろう?
部屋にあるのは、俺の寝転んでいる大きなベッドと、同じものが隣に一つ。
カービィとメイクイとメラーニアが座っている椅子が三つと、窓が一つ。
……ん? 窓??
不意に視線を向けた先にある窓の外は暗い。
そして、キラキラと七色の光がちらついている。
「今こっちは夜なんだ。時差ってやつだな~」
ヘラヘラと笑うカービィ。
するとメイクイが立ち上がって、その窓を開けてくれた。
「ようこそ。魔法王国フーガの王都、フゲッタへ♪」
ニヤリと笑うメイクイに誘われて、窓の外を見る俺。
そこには……
「う……、うわぁああぁぁ~っ!!!!!」
あまりにも幻想的な街並みが広がっていた。
丸く青い月が輝く夜空の下、星々の煌めきに負けないほどに眩しい七色の光の数々に、俺の顔はほころぶ。
色とりどりの屋根の、煉瓦造りの建物が並ぶこの町は、沢山の光に満ちている。
立ち並ぶ街灯のオレンジ色の眩しい光。
大きな街路樹から放たれる青く淡い光。
それらを反射するのは、整備された石畳の道。
道は、一見するとガラスのようにも見えるが、光沢があるだけであれはきっと石だと思われる。
その石畳も、建物同様様々なパステルカラーで彩られており、町は鮮やかな色で溢れていた。
なんじゃこりゃあっ!?
イッツア、ベリーベリー、ファンタスティック!!!
何あの街灯!?
お洒落すぎじゃねっ!??
ディテールめちゃアンティークで最高っ!!!
それに、木っ!
なにあの木っ!?
なんで光放ってんの!??
蛍? 蛍なの?? 違うよね???
建物すっげぇ綺麗だしっ!
いろんな色で可愛いしっ!!
石畳すら可愛いしっ!!!
てか……、やべぇええぇぇっ!!!!
……まぁ、俺の語彙力はさておきだ。
魔法王国フーガの王都フゲッタは、想像通り……、いや、想像以上に幻想的で、美しい町だった。
建物は、店を開いているものがほとんどで、そこに並べられている品々は、当たり前だが見た事のない物ばかりである。
そして、そこに存在する者達も、見たことの無い姿の種族ばかり。
ただ一つ彼らに共通しているのは、色や形は違えども、魔導師らしきローブを身につけている事。
つまり、今俺の目の前にある光景は、とてつもなくファンタジーな世界だった。
数多の魔導師がひっきりなしに行き交う王都、フゲッタは、空はもう真っ暗だというのに、明るい光と活気に満ち溢れていた。
マジでやべぇ……
俺、本当に来たんだ。
世界一の魔法王国、フーガに。
とうとう来たんだぁあっ!!!
キラキラとした眼差しで、街並みを見つめる俺。
どうやら俺が今いる場所は、比較的高地の建物の二階以上の部屋のようで、美しい王都の街並みがとても遠くまで見通せる。
しばらくの間俺は、窓にかじりついたまま、外を眺めていた。
「ははは! 想像以上に良い反応するなぁ~!! ほんと、モッモは単純だよな!!!」
必死な俺の様子に、メイクイが笑う。
「なははは! おいらも最初にここに来た時にゃ、そんな感じだったよ。世界的に見ても、王都フゲッタほど魅力的な町はねぇ!!」
うんうんと頷くカービィ。
「あはは! 僕も最初は、あまりにも沢山周りに物があるから、世界がひっくり返ったのかと思ったよ!!」
訳の分からない感想を述べるメラーニア。
「ねぇっ!? 外!! 外に行こうよっ!!?」
テンションマックスで、カービィを誘う俺。
しかしながら、その言葉を聞いた途端、今まで笑っていた三人が真顔になる。
「ねぇ! 外にっ!!」
早く街に出たくて、そわそわとする俺。
だけど……
「今は無理だ」
色のない声で、カービィが静止する。
「え!? 無理っ!?? なんでっ!?!? てか……、ここはどこ??」
ふと冷静になり、尋ねる俺。
そういや、ノリリアもいないぞ……?
「ここは、白薔薇の騎士団のギルド本部の宿舎だ。そして、おいらとモッモは今……、この部屋に軟禁されてんだよ」
いつも通りのヘラヘラ顔で、カービィはそう言った。
な……、なん……、軟禁っ!?
ななな、なんで軟禁んんんっ!??
「お? 気がついたか?? お~い、モッモ~???」
カービィの声がする。
俺はゆっくりと瞼を上げた。
「ここは……、どこ?」
視界に映るのは、見慣れない白い天井。
重厚感ある焦げ茶色の柱と、品の良い薄水色の小花柄の壁。
むくっと身を起こすと、そこにはカービィと、フーガに帰ったはずのメイクイとメラーニアの姿があった。
「ありゃ? 二人共……、どうしてここにいるの??」
寝ぼけ眼の俺の言葉に、メイクイが苦笑する。
「駄目だこりゃ、完全に記憶飛んでやがるな。まぁ、初めての長距離空間移動の後だとこんなもんですかね?」
メイクイがカービィに目配せする。
「んだ。吐かなかっただけで偉いと思うぞ!」
腕組みをし、何度も深く頷くカービィ。
「あははは! 僕は吐いたからねっ!!」
吐いた事の何が面白いのか……、メラーニアは爆笑している。
あのぉ~、えっとぉ~……
何がどうなったんだっけ?
ぼんやりとする頭で、記憶を遡る俺。
そして思い出す。
「あっ!? そっか!! フーガに来たんだっ!??」
そうだよそうだよ!
ノリリアの付き添いで、星雲のペンダントってやつを使って、魔法王国フーガに飛んだんだ!!
星雲のペンダントの空間移動魔法は、本当に空を飛んで移動するという、かなり荒技な魔法だった。
前世のテレビゲームで、フィールドから町まで一瞬で飛んで移動できる魔法があったように思うが……、リアルだとあんな感じなんだな。
未だに全身の毛並みが後ろへとピシッ! と流れていて、前方から受けていた風がいかに強かったのかが伺い知れる。
正直あれなら、風の精霊リーシェがふざけて俺を運んでた頃と大差ない。
そう考えると、神様がくれた導きの腕輪は、本当に凄い性能だ。
瞬き一つすれば、もう目的の場所にいるんだから。
改めて、神様凄い! と俺は思うのだった。
……で、ここはどこなんだろう?
部屋にあるのは、俺の寝転んでいる大きなベッドと、同じものが隣に一つ。
カービィとメイクイとメラーニアが座っている椅子が三つと、窓が一つ。
……ん? 窓??
不意に視線を向けた先にある窓の外は暗い。
そして、キラキラと七色の光がちらついている。
「今こっちは夜なんだ。時差ってやつだな~」
ヘラヘラと笑うカービィ。
するとメイクイが立ち上がって、その窓を開けてくれた。
「ようこそ。魔法王国フーガの王都、フゲッタへ♪」
ニヤリと笑うメイクイに誘われて、窓の外を見る俺。
そこには……
「う……、うわぁああぁぁ~っ!!!!!」
あまりにも幻想的な街並みが広がっていた。
丸く青い月が輝く夜空の下、星々の煌めきに負けないほどに眩しい七色の光の数々に、俺の顔はほころぶ。
色とりどりの屋根の、煉瓦造りの建物が並ぶこの町は、沢山の光に満ちている。
立ち並ぶ街灯のオレンジ色の眩しい光。
大きな街路樹から放たれる青く淡い光。
それらを反射するのは、整備された石畳の道。
道は、一見するとガラスのようにも見えるが、光沢があるだけであれはきっと石だと思われる。
その石畳も、建物同様様々なパステルカラーで彩られており、町は鮮やかな色で溢れていた。
なんじゃこりゃあっ!?
イッツア、ベリーベリー、ファンタスティック!!!
何あの街灯!?
お洒落すぎじゃねっ!??
ディテールめちゃアンティークで最高っ!!!
それに、木っ!
なにあの木っ!?
なんで光放ってんの!??
蛍? 蛍なの?? 違うよね???
建物すっげぇ綺麗だしっ!
いろんな色で可愛いしっ!!
石畳すら可愛いしっ!!!
てか……、やべぇええぇぇっ!!!!
……まぁ、俺の語彙力はさておきだ。
魔法王国フーガの王都フゲッタは、想像通り……、いや、想像以上に幻想的で、美しい町だった。
建物は、店を開いているものがほとんどで、そこに並べられている品々は、当たり前だが見た事のない物ばかりである。
そして、そこに存在する者達も、見たことの無い姿の種族ばかり。
ただ一つ彼らに共通しているのは、色や形は違えども、魔導師らしきローブを身につけている事。
つまり、今俺の目の前にある光景は、とてつもなくファンタジーな世界だった。
数多の魔導師がひっきりなしに行き交う王都、フゲッタは、空はもう真っ暗だというのに、明るい光と活気に満ち溢れていた。
マジでやべぇ……
俺、本当に来たんだ。
世界一の魔法王国、フーガに。
とうとう来たんだぁあっ!!!
キラキラとした眼差しで、街並みを見つめる俺。
どうやら俺が今いる場所は、比較的高地の建物の二階以上の部屋のようで、美しい王都の街並みがとても遠くまで見通せる。
しばらくの間俺は、窓にかじりついたまま、外を眺めていた。
「ははは! 想像以上に良い反応するなぁ~!! ほんと、モッモは単純だよな!!!」
必死な俺の様子に、メイクイが笑う。
「なははは! おいらも最初にここに来た時にゃ、そんな感じだったよ。世界的に見ても、王都フゲッタほど魅力的な町はねぇ!!」
うんうんと頷くカービィ。
「あはは! 僕も最初は、あまりにも沢山周りに物があるから、世界がひっくり返ったのかと思ったよ!!」
訳の分からない感想を述べるメラーニア。
「ねぇっ!? 外!! 外に行こうよっ!!?」
テンションマックスで、カービィを誘う俺。
しかしながら、その言葉を聞いた途端、今まで笑っていた三人が真顔になる。
「ねぇ! 外にっ!!」
早く街に出たくて、そわそわとする俺。
だけど……
「今は無理だ」
色のない声で、カービィが静止する。
「え!? 無理っ!?? なんでっ!?!? てか……、ここはどこ??」
ふと冷静になり、尋ねる俺。
そういや、ノリリアもいないぞ……?
「ここは、白薔薇の騎士団のギルド本部の宿舎だ。そして、おいらとモッモは今……、この部屋に軟禁されてんだよ」
いつも通りのヘラヘラ顔で、カービィはそう言った。
な……、なん……、軟禁っ!?
ななな、なんで軟禁んんんっ!??
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