447 / 800
★ピタラス諸島第三、ニベルー島編★
436:スカッ!!!
しおりを挟む
再び鬼の形相となったテジーは、部屋の出入り口に仁王立ちになる。
くぁあぁぁっ!?
これじゃあ振り出しに戻るじゃないかぁっ!??
くそぉ~、テジーの話なんか無視して、さっさと外に出れば良かったぁあっ!!!
ビビるあまり、前歯をカタカタと鳴らしながら、俺は苦悩した。
しかし、こうしている間にも、時間は刻一刻と過ぎて行くのだ。
いくらカービィとカサチョが強くても、あの山のような不死身のホムンクルスを相手にして、尚且つ扉が開けられずに増援がないんじゃ勝ち目はない。
なんとか! なんとかここから出なければ!!
俺が扉を開けなくちゃならないんだっ!!!
俺は、視線をテジーに向けて、キッ! と睨む。
しかし……
『絶対に通しませんよっ!!!!!』
大蛇のごとき鋭い瞳を俺に向け、全力で威嚇してくるテジーを前に、俺は震える事以外は何も出来そうにない。
ど、どどど、どうしようっ!?
でも、出ないと……、ここを出ないとぉっ!!!
アワアワとする俺の目が不意に捉えたのは、冷たい床に横たわったままのメイクイとポピーの姿だ。
メラーニアの回復魔法が効いているのか、先程に比べると幾分か頬に赤みがさしている。
二人がこんな目に遭う必要なんて、なかったんだ……
目を閉じたまま、意識を失ったままの二人を見つめ、俺は一度冷静になって、考え始める。
そもそもだ……、なんだってこんな事態になったんだ?
目の前のお化けのテジーは、その……、過去にニベルーを殺したらしい、ホムンクルスの十番目のテジーがどうのこうのって言っていたけど……
そいつは実のところ、俺を狙っていただと??
なんで俺が狙われるんだ???
それに……、緑色の悪魔、ヴァッカ。
こいつはいったい、どうなったんだ?
てっきり今回も、全ての裏には悪魔が潜んでて、そいつがラスボスだと思っていたのに……
十番目のテジーが、そいつの心臓を喰らったとかなんとか言っていたけど……、それでそのヴァッカは死んだのだろうか??
ホムンクルスにして悪魔という最悪の存在、って言っていたけど……
でも……、オェエ~。
女の子が悪魔の心臓を抉って食べる図なんて、想像するだけでもグロテスクすぎて吐き気をもよおすわ。
「あ……、あの、質問いいですか?」
俺は、胃から内容物が逆流しそうなのを必死で堪えながら、出入り口の前に立ち、腕組みをしてこちらを見下ろしているテジーに恐る恐る声をかける。
『どうぞ。手短に』
手短にって……、あんたは何も急いでないでしょうがっ!?
急いでるのはこっちだからっ!!!
「えと……、その、どうして……? どうして、十番目のテジーは、僕の事を狙ってるんですか??」
そう、そうなのだ。
何故、十番目のテジーって奴は、俺なんかを狙ってるんだ?
ホムンクルスにして悪魔である、とは言っても、十番目のテジーは本物の悪魔ではないのだ。
イゲンザ島のグノンマルや、コトコ島のハンニのように、過去の出来事によって、時の神の使者とその仲間に恨みを持っているとは考えにくい。
つまり、仕返しや仇討ちではないはずなのだ。
でも、じゃあ、何故俺を狙う??
『あなたは時の神の使者です。即ち、あなたには神の力が宿っている。テジーの狙いは、その神の力なのです』
か、神の……、力、ですか?
そんなもの、俺にあるの??
いやいや……、いやいやいや、ないよそんなもの。
そんなのあるなら、とっくに外で、ホムンクルス達をやっつけちゃってますよぉっ!??
『神の力、その名も神力……。この世界に数多存在する神々が持つその力は、無を有に、悪を善に、不可能を可能とする、絶大なる威力を持つ万能の力です。その力を有するが為に、彼らは神と呼ばれるのです。そして、その神々の一人、時の神に使わされた使者であるあなたには、少なからずその力が分け与えられています。テジーは、あなたの中にある神力を欲しているのです』
神力……?
あ~、なんか聞いた事あるぞ、その言葉。
確か……、いつだったか忘れたけど、カービィが怪しい望遠鏡みたいなので俺を覗いて、その神力があるって言ってたな。
でも~、俺の記憶が正しければ~、3ポイントとか……、だった気がするぞ??
仮に本当に、俺が神力を持ち合わせているとしても、3ポイントしかないんだ……、そんなの鼻糞みたいなもんだろう???
「……その神力を、どうして? 何に使うんです??」
3ポイントだぞ?
鼻糞だぞ??
そんなんでいったい、何が出来るんってんだ???
『まだ分からないのですかっ!?』
ひぃっ!?
またキレたっ!!?
眉間に皺を寄せ、俺をギロリと睨み付け、わなわなと怒りに体を震わせるテジー。
こいつ、絶対にカルシウム足りてないぞっ!?
簡単にキレすぎだろぉっ!??
『ここに来るまでの間に、あなたが見たものを思い出してごらんなさいっ!? 地下室の保管庫……、そこにあったものは!?? 研究室には何がありましたかっ!?!?』
うぅぅ……、こ、怖いよぅ~。
怒鳴り散らすテジーを前に、ブルブルと震えながらも俺は思い出していた。
城の地下にあった保管庫の、数百体にのぼるホムンクルスの肉体。
そして、研究室に監禁されていた様々な種族の者たちと、気味の悪い機械。
だけど、それらがいったい何なのか、正直俺には分からない。
何故あんなものが……?
返事をしない俺に対し、テジーは一層頭に血が上ったようだ。
怒りに震えながらこう言った。
『地下の保管庫には、数百体のホムンクルスの肉体が保存されています! あれはまだ、イリアステルを入れる前段階のもので、動く事はありません。しかし!! 研究室の装置を見たでしょう!?? あれは、生きている者から生命エネルギーを吸収し、成長を始める前の生き物の細胞に過度に生命エネルギーを与える事で、その生き物自体をイリアステルとしてしまう恐ろしい装置なのです!!! イリアステルは元々、結晶化が難しい。ニベルーは、それを可能にする為に、不自然な錬金術の上に、自然の法則を重ねた。かつて、ボン・バストスが作り出したイリアステルこそが完全なるイリアステルだと言われていましたが、あれは不完全だった。何故なら、自然の法則を全く無視していたからです。けれどもニベルーは違った。より自然に近い形で、錬金術によって産まれる生命体を作り上げようとした……、その結果があれです!!!! しかしながら、イリアステルを作り出すには、膨大な生命エネルギーが必要なのです。捕らえた者たちだけでは、あの地下に眠る全てのホムンクルスを呼び覚ます事は不可能に近い。しかし、あなたがテジーに捕まり、神力を奪われれば、大量のイリアステルを作り上げる事が可能になってしまうのです!!!!! それでもまだ、あなたはここから出ると言うのですかぁっ!?!???』
ビリビリと、部屋中に響くテジーの怒号。
俺はもはや、ビビっているのか驚いているのか分からないほどに、体が硬直して目がまん丸になる。
正直、テジーの説明はちんぷんかんぷんだ。
言葉が難しいし、何より俺の理解できる範囲をゆうに超えている。
錬金術も、生命エネルギーも、イリアステルも、何が何だかサッパリだっ!
だけど……、そんな俺にも、一つだけ分かっている事がある。
「ぼ……、僕の持つ神力は……、さ、3ポイントしか……、3ポイントしか無いんだぞっ!?」
若干前のめりになって、精一杯の声で、俺はそう言った。
『なっ!? 3ポイント!??』
その言葉にテジーは、目を見開いて驚く。
『3……、3ポイント……? それは、いったい何で計測したのですか?? まさか……、フーガの王立研究所に存在する、生体測定魔道鏡でですかっ!??』
う……? なんだそれ??
そんな名前だったか???
でも、カービィのあのオモチャみたいな、ちゃちな望遠鏡で測ったとは言えないぞ!
「そ! そうだ!! それで測ったんだ!!! これで分かったでしょ、僕の神力なんて無いに等しいんだ!!!! だから僕は、ここを出て仲間を助けに行く……、僕が助けなきゃならないんだぁっ!!!!!」
かなりカッコよく言い放った俺だが……
『そんな……、3ポイントですって……? けれど……、えぇ?? でも、そんな事は……。アーレイク様は確か、300ポイント近くの神力をお持ちだったはず……。同じ時の神の使者だというのに、何故???』
先程までの勢いは何処へやら、完全に困惑した様子のテジーは、視線を俺から外して考え込んでいる。
よし! チャンスだっ!!
今のうちにサッと出るぞっ!!!
俺は、隣に横たわるメイクイとポピーに、再度視線を向ける。
待っててね、二人共!
俺があのレバーを操作して、鉄扉を開ければ、外で待機してるみんなが助けに来てくれるからねっ!!
「よ~し……、うわぁあぁ~!!!」
俺は、テジーを跳ね除けるつもりで、全速力で走り始めた。
その行動に気付いたテジーは、両手を広げて俺を阻もうとする。
しかし……
スカッ!!!
「はっ!? 通り抜けっ!??」
『しまった!? お待ちなさいっ!!?』
お化けであるテジーの透明な体を、俺はなんと通り抜けてしまったではないか!?
くそぉっ!!
こんな事なら、最初からビビらずにぶつかりゃ良かったんだ!!!
ラッキーなのかアンラッキーなのか、微妙な心境に陥りながらも、俺は狭い小部屋から外へと走り出た。
扉から出た先は勿論、あの気色の悪い研究室で、そこではまだ、ウィーヨン! ウィーヨン!! と、けたたましいサイレンの音が大音量で響いているのだった。
くぁあぁぁっ!?
これじゃあ振り出しに戻るじゃないかぁっ!??
くそぉ~、テジーの話なんか無視して、さっさと外に出れば良かったぁあっ!!!
ビビるあまり、前歯をカタカタと鳴らしながら、俺は苦悩した。
しかし、こうしている間にも、時間は刻一刻と過ぎて行くのだ。
いくらカービィとカサチョが強くても、あの山のような不死身のホムンクルスを相手にして、尚且つ扉が開けられずに増援がないんじゃ勝ち目はない。
なんとか! なんとかここから出なければ!!
俺が扉を開けなくちゃならないんだっ!!!
俺は、視線をテジーに向けて、キッ! と睨む。
しかし……
『絶対に通しませんよっ!!!!!』
大蛇のごとき鋭い瞳を俺に向け、全力で威嚇してくるテジーを前に、俺は震える事以外は何も出来そうにない。
ど、どどど、どうしようっ!?
でも、出ないと……、ここを出ないとぉっ!!!
アワアワとする俺の目が不意に捉えたのは、冷たい床に横たわったままのメイクイとポピーの姿だ。
メラーニアの回復魔法が効いているのか、先程に比べると幾分か頬に赤みがさしている。
二人がこんな目に遭う必要なんて、なかったんだ……
目を閉じたまま、意識を失ったままの二人を見つめ、俺は一度冷静になって、考え始める。
そもそもだ……、なんだってこんな事態になったんだ?
目の前のお化けのテジーは、その……、過去にニベルーを殺したらしい、ホムンクルスの十番目のテジーがどうのこうのって言っていたけど……
そいつは実のところ、俺を狙っていただと??
なんで俺が狙われるんだ???
それに……、緑色の悪魔、ヴァッカ。
こいつはいったい、どうなったんだ?
てっきり今回も、全ての裏には悪魔が潜んでて、そいつがラスボスだと思っていたのに……
十番目のテジーが、そいつの心臓を喰らったとかなんとか言っていたけど……、それでそのヴァッカは死んだのだろうか??
ホムンクルスにして悪魔という最悪の存在、って言っていたけど……
でも……、オェエ~。
女の子が悪魔の心臓を抉って食べる図なんて、想像するだけでもグロテスクすぎて吐き気をもよおすわ。
「あ……、あの、質問いいですか?」
俺は、胃から内容物が逆流しそうなのを必死で堪えながら、出入り口の前に立ち、腕組みをしてこちらを見下ろしているテジーに恐る恐る声をかける。
『どうぞ。手短に』
手短にって……、あんたは何も急いでないでしょうがっ!?
急いでるのはこっちだからっ!!!
「えと……、その、どうして……? どうして、十番目のテジーは、僕の事を狙ってるんですか??」
そう、そうなのだ。
何故、十番目のテジーって奴は、俺なんかを狙ってるんだ?
ホムンクルスにして悪魔である、とは言っても、十番目のテジーは本物の悪魔ではないのだ。
イゲンザ島のグノンマルや、コトコ島のハンニのように、過去の出来事によって、時の神の使者とその仲間に恨みを持っているとは考えにくい。
つまり、仕返しや仇討ちではないはずなのだ。
でも、じゃあ、何故俺を狙う??
『あなたは時の神の使者です。即ち、あなたには神の力が宿っている。テジーの狙いは、その神の力なのです』
か、神の……、力、ですか?
そんなもの、俺にあるの??
いやいや……、いやいやいや、ないよそんなもの。
そんなのあるなら、とっくに外で、ホムンクルス達をやっつけちゃってますよぉっ!??
『神の力、その名も神力……。この世界に数多存在する神々が持つその力は、無を有に、悪を善に、不可能を可能とする、絶大なる威力を持つ万能の力です。その力を有するが為に、彼らは神と呼ばれるのです。そして、その神々の一人、時の神に使わされた使者であるあなたには、少なからずその力が分け与えられています。テジーは、あなたの中にある神力を欲しているのです』
神力……?
あ~、なんか聞いた事あるぞ、その言葉。
確か……、いつだったか忘れたけど、カービィが怪しい望遠鏡みたいなので俺を覗いて、その神力があるって言ってたな。
でも~、俺の記憶が正しければ~、3ポイントとか……、だった気がするぞ??
仮に本当に、俺が神力を持ち合わせているとしても、3ポイントしかないんだ……、そんなの鼻糞みたいなもんだろう???
「……その神力を、どうして? 何に使うんです??」
3ポイントだぞ?
鼻糞だぞ??
そんなんでいったい、何が出来るんってんだ???
『まだ分からないのですかっ!?』
ひぃっ!?
またキレたっ!!?
眉間に皺を寄せ、俺をギロリと睨み付け、わなわなと怒りに体を震わせるテジー。
こいつ、絶対にカルシウム足りてないぞっ!?
簡単にキレすぎだろぉっ!??
『ここに来るまでの間に、あなたが見たものを思い出してごらんなさいっ!? 地下室の保管庫……、そこにあったものは!?? 研究室には何がありましたかっ!?!?』
うぅぅ……、こ、怖いよぅ~。
怒鳴り散らすテジーを前に、ブルブルと震えながらも俺は思い出していた。
城の地下にあった保管庫の、数百体にのぼるホムンクルスの肉体。
そして、研究室に監禁されていた様々な種族の者たちと、気味の悪い機械。
だけど、それらがいったい何なのか、正直俺には分からない。
何故あんなものが……?
返事をしない俺に対し、テジーは一層頭に血が上ったようだ。
怒りに震えながらこう言った。
『地下の保管庫には、数百体のホムンクルスの肉体が保存されています! あれはまだ、イリアステルを入れる前段階のもので、動く事はありません。しかし!! 研究室の装置を見たでしょう!?? あれは、生きている者から生命エネルギーを吸収し、成長を始める前の生き物の細胞に過度に生命エネルギーを与える事で、その生き物自体をイリアステルとしてしまう恐ろしい装置なのです!!! イリアステルは元々、結晶化が難しい。ニベルーは、それを可能にする為に、不自然な錬金術の上に、自然の法則を重ねた。かつて、ボン・バストスが作り出したイリアステルこそが完全なるイリアステルだと言われていましたが、あれは不完全だった。何故なら、自然の法則を全く無視していたからです。けれどもニベルーは違った。より自然に近い形で、錬金術によって産まれる生命体を作り上げようとした……、その結果があれです!!!! しかしながら、イリアステルを作り出すには、膨大な生命エネルギーが必要なのです。捕らえた者たちだけでは、あの地下に眠る全てのホムンクルスを呼び覚ます事は不可能に近い。しかし、あなたがテジーに捕まり、神力を奪われれば、大量のイリアステルを作り上げる事が可能になってしまうのです!!!!! それでもまだ、あなたはここから出ると言うのですかぁっ!?!???』
ビリビリと、部屋中に響くテジーの怒号。
俺はもはや、ビビっているのか驚いているのか分からないほどに、体が硬直して目がまん丸になる。
正直、テジーの説明はちんぷんかんぷんだ。
言葉が難しいし、何より俺の理解できる範囲をゆうに超えている。
錬金術も、生命エネルギーも、イリアステルも、何が何だかサッパリだっ!
だけど……、そんな俺にも、一つだけ分かっている事がある。
「ぼ……、僕の持つ神力は……、さ、3ポイントしか……、3ポイントしか無いんだぞっ!?」
若干前のめりになって、精一杯の声で、俺はそう言った。
『なっ!? 3ポイント!??』
その言葉にテジーは、目を見開いて驚く。
『3……、3ポイント……? それは、いったい何で計測したのですか?? まさか……、フーガの王立研究所に存在する、生体測定魔道鏡でですかっ!??』
う……? なんだそれ??
そんな名前だったか???
でも、カービィのあのオモチャみたいな、ちゃちな望遠鏡で測ったとは言えないぞ!
「そ! そうだ!! それで測ったんだ!!! これで分かったでしょ、僕の神力なんて無いに等しいんだ!!!! だから僕は、ここを出て仲間を助けに行く……、僕が助けなきゃならないんだぁっ!!!!!」
かなりカッコよく言い放った俺だが……
『そんな……、3ポイントですって……? けれど……、えぇ?? でも、そんな事は……。アーレイク様は確か、300ポイント近くの神力をお持ちだったはず……。同じ時の神の使者だというのに、何故???』
先程までの勢いは何処へやら、完全に困惑した様子のテジーは、視線を俺から外して考え込んでいる。
よし! チャンスだっ!!
今のうちにサッと出るぞっ!!!
俺は、隣に横たわるメイクイとポピーに、再度視線を向ける。
待っててね、二人共!
俺があのレバーを操作して、鉄扉を開ければ、外で待機してるみんなが助けに来てくれるからねっ!!
「よ~し……、うわぁあぁ~!!!」
俺は、テジーを跳ね除けるつもりで、全速力で走り始めた。
その行動に気付いたテジーは、両手を広げて俺を阻もうとする。
しかし……
スカッ!!!
「はっ!? 通り抜けっ!??」
『しまった!? お待ちなさいっ!!?』
お化けであるテジーの透明な体を、俺はなんと通り抜けてしまったではないか!?
くそぉっ!!
こんな事なら、最初からビビらずにぶつかりゃ良かったんだ!!!
ラッキーなのかアンラッキーなのか、微妙な心境に陥りながらも、俺は狭い小部屋から外へと走り出た。
扉から出た先は勿論、あの気色の悪い研究室で、そこではまだ、ウィーヨン! ウィーヨン!! と、けたたましいサイレンの音が大音量で響いているのだった。
0
お気に入りに追加
495
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
一人だけ竜が宿っていた説。~異世界召喚されてすぐに逃げました~
十本スイ
ファンタジー
ある日、異世界に召喚された主人公――大森星馬は、自身の中に何かが宿っていることに気づく。驚くことにその正体は神とも呼ばれた竜だった。そのせいか絶大な力を持つことになった星馬は、召喚した者たちに好き勝手に使われるのが嫌で、自由を求めて一人その場から逃げたのである。そうして異世界を満喫しようと、自分に憑依した竜と楽しく会話しつつ旅をする。しかし世の中は乱世を迎えており、星馬も徐々に巻き込まれていくが……。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
魔境暮らしの転生予言者 ~開発に携わったゲーム世界に転生した俺、前世の知識で災いを先読みしていたら「奇跡の予言者」として英雄扱いをうける~
鈴木竜一
ファンタジー
「前世の知識で楽しく暮らそう! ……えっ? 俺が予言者? 千里眼?」
未来を見通す千里眼を持つエルカ・マクフェイルはその能力を生かして国の発展のため、長きにわたり尽力してきた。その成果は人々に認められ、エルカは「奇跡の予言者」として絶大な支持を得ることになる。だが、ある日突然、エルカは聖女カタリナから神託により追放すると告げられてしまう。それは王家をこえるほどの支持を得始めたエルカの存在を危険視する王国側の陰謀であった。
国から追いだされたエルカだったが、その心は浮かれていた。実は彼の持つ予言の力の正体は前世の記憶であった。この世界の元ネタになっているゲームの開発メンバーだった頃の記憶がよみがえったことで、これから起こる出来事=イベントが分かり、それによって生じる被害を最小限に抑える方法を伝えていたのである。
追放先である魔境には強大なモンスターも生息しているが、同時にとんでもないお宝アイテムが眠っている場所でもあった。それを知るエルカはアイテムを回収しつつ、知性のあるモンスターたちと友好関係を築いてのんびりとした生活を送ろうと思っていたのだが、なんと彼の追放を受け入れられない王国の有力者たちが続々と魔境へとやってきて――果たして、エルカは自身が望むようなのんびりスローライフを送れるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる