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★ピタラス諸島第三、ニベルー島編★
359:黄色い町
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「島が見えたぞぉ~!!!」
甲板からそう声が聞こえてきたのは、ちょうど太陽が西の空に沈み掛けた夕暮れ時だった。
ぐうたらしていた俺とグレコは、慌てて部屋を出て甲板へと向かう。
鱗雲が並ぶ橙色の空の下、柵から身を乗り出す俺とグレコ。
その眼前に見えてきたのは……
「うわぁ! 綺麗な町ね!!」
「黄色いっ!!?」
港町ジャネスコに勝るとも劣らない、立派な港町。
船着場には大小様々な船が沢山停泊しており、波止場の桟橋には様々な種族の者達が往来している。
そして、その向こう側に広がる町は、これまで見てきた町並みとは少し違っていて……、なんていうかこう、全体的に丸いのだ。
二階建てや三階建ての建物の壁も屋根も、全てが丸みを帯びていて角がなく、緩やかに湾曲している。
そんな丸い家々が立ち並ぶ町は、夕日に照らされて黄色に染まっていた。
「ピタラス諸島で最大の港町さ。ジャネスコに比べりゃ小さいがな。ニヴァには、この諸島群にある島々から、沢山のいろんな奴らが集まってくる」
不意に言葉が聞こえて振り向くと、そこには船長ザサークが立っていた。
「ピタラス諸島で最大の港町……、素敵ですね」
ニコリと笑うグレコ。
するとザサークは、少しばかり恥ずかし気な様子で……
「今夜……、町で食事でもどうだ?」
え? お?? おおおおおっ!?
ななな……、何ですってぇっ!??
まさかのお誘いに、俺はドギマギを隠せない。
まさかっ!?
ザサークがっ!??
グレコにホの字っ!?!?
「えぇ、勿論いいですよ♪ 行きましょう♪」
うえぇえっ!?
うっ、うっ、受けるのぉっ!??
行っちゃうのぉおぉっ!???
「では……。船が港に着いた後、船の外で待ち合わせよう」
ザサークはそう言うと、クルリと背を向けて行ってしまった。
「なっ!? ……ぐっ!?? どういうつもりっ!??」
アワアワしながら、グレコに詰め寄る俺。
ザサークと、グレコが、二人っきりでお食事!?
それも、グレコにとっては初めての町でっ!??
ま……、まぁ、あのザサークの事だ、自分の船に乗っているお客さん相手に、滅多な事はしないと思うけど……
いやしかし、あの全身黒光りな体を見てみろ!?
子供は見ちゃいけない、大人なビデオに出演しているマッチョな男性と、余りにも酷似していやしないかっ!??
酒に酔わされて、グレコが何処かに連れて行かれちゃったら……、あわわわわぁっ!?!?
「え? どうしたのよモッモ?? それより……、何をご馳走してくれるのかしら、楽しみね、モッモ♪」
「……ふぇ?」
「そうと決まれば、部屋に戻って出掛ける準備をしましょ♪ モッモも、久しぶりにお洒落着でも着たら~?」
「え? ぼ……、僕も??」
スタスタと歩いて、船内へと続く階段へと向かうグレコ。
あっとぉ~、俺も一緒でいいのか?
……え?? 俺も一緒なの???
困惑しながらも、後について行く俺。
するとグレコは、ピコーン! と何かを思い出したようにクルリとこちらを振り返る。
「ねぇ! 折角だから、カービィとギンロも誘う!?」
「えっ!? ……あ、うん。そうしよう、か?」
「うふふ♪ お肉とお酒が美味しいお店がいいなぁ~♪」
グレコはかなり上機嫌になって、スキップしながら階段を降りて行った。
……ザサーク船長、ごめんなさい。
グレコはたぶん、お食事に誘ったあなたの気持ちを、理解していません。
あんな辺境の小さな村で、四十歳までずっと、外界を知らずに生きてきたから、恋なんてした事無いんです、たぶん。
ザサーク船長……、ドンマイッ!!!
夕日が沈み、空が夜の闇に包まれ始めた午後七時過ぎ。
商船タイニック号は無事に、ピタラス諸島第三の島であるニベルー島へと到着した。
「うわぁ~!? 近くで見ると、なかなかの迫力だねぇ~!!」
辺りを見渡して、俺は感嘆の声を上げる。
見たことの無い、大きな丸い建物が立ち並ぶ、様々な種族が行き交う港町ニヴァに、俺たちは降り立った。
日が沈んだものの、街灯の火や建物の灯りで町は明るい。
そしてその町並みは、てっきり夕日の為に黄色に見えていると思っていたが、どうやら全ての建物が黄色い塗装で統一されているようだ。
夜空に星が輝く今も、町は黄色に染まっていた。
波止場近くを行き交う者達は、見た事の無い姿形の獣人ばかりだ。
多分だけど……、その風貌からして、彼等はみんな船乗りか漁師だと思う。
皆一様に逞しくて、磯臭くて、ちょっぴり怖い。
ネフェが言っていたように、彼らは元々この島に暮らしていた先住民ではなくて、移住して来た者達なんだろうな~、と俺は思った。
「おう、グレコ! 待たせたな……、って……、まさかっ!? お前らも来るのか!!?」
船が到着した船着場の桟橋で、町を見ていた俺たちの元に、ザサークがやって来てそう言った。
かなり唖然としている辺り、やはり彼は、グレコと二人きりの食事会を想定していたようだが……
「なっはっはっ! 抜け駆けは許さ~んっ!!」
ドーン! と腕組みするカービィ。
「出来ればスイーツのある店が良い」
勝手に注文をつけるギンロ。
「ご馳走になります、ザサーク船長♪」
飛び切りよそ行きな笑顔で、クネクネとお辞儀をして可愛こぶるグレコ。
そして……
「ごめんね、ザサーク船長。みんな一緒でいいですか?」
俺は、グレコに負けないくらい可愛らしく、最上級のピグモルスマイルでそう尋ねた。
あまりに空気の読めない俺たち四人に対し、ザサークは額に手を当てる事しか出来なかった。
「うぉいしぃっ!? ゴックン……、美味しいよこれぇっ!??」
両手にフォークとナイフを握りしめた格好で、俺は思わず声を上げた。
ザサークが連れて来てくれたのは、行きつけだと言う、港町ニヴァの表通りから一本裏道に入った場所にある、隠れ家的なバーだった。
広さの割にはテーブルも椅子も少な目だが、お客さんはなかなかに入っているようだ。
店内は薄暗く、全体的に茶色を基調とした、かな~りシックな内装で、とても大人な雰囲気のお店なのだが……
「むぅんっ!? これも美味いぞっ!?? ほれ、食ってみろ!!!」
あ~ん、パク……、もぐもぐもぐ
「ほぉんっ!? おいひぃっ!??」
「だほうっ!? こりゃもふ、止まらねぇうまはだっ!!!」
興奮気味な大声で喋り続ける俺と、同じくボリュームマックスのド派手ピンクのカービィが加わってしまった事で、その雰囲気は完全に壊れてしまっているに違いない。
けれども、それは致し方ない事なのだ。
料理が本当に、どれも美味しすぎるぅっ!
俺が食べているのは、一見するとササミのような色の薄い生の肉に、黄色くて優しい酸味のあるフルーツのソースがかけられた、カルパッチョ風の料理である。
モッモとして生まれてからは、衛生面的に良くなさそうだからという理由で、生肉は嫌煙していたのだが……
「うちの料理は地産地消! 出すものは全部、野菜も肉も、今朝とれた物ばかりよ~ん!! どうっ!? どうっ!?? どうぅうっ!???」
かなり押しの強い、見るからにとってもヤバそうな、筋肉ムキムキの、化粧けばけばの、見たところ人間っぽいオカマ店長のオススメで、仕方なく頼んでみたのだ。
そしたらもう……、これがもう……
「ビバ! 生肉っ!!」
あまりの美味さに俺は、何度もそう叫んでいた。
カービィは、魚介類のペンネ系パスタを注文し、一つじゃ足りずにお代わりまでしている。
ギンロは、最初からデザートを頼み、既にもう六つ目のケーキを平らげた。
グレコは相変わらず鼻が効くのか、たいそうお高そうな何かのお肉のステーキと、それに合うと言われた血のように赤いワインを注文し、既にほろ酔いとなっている。
そんな、とってもとってもマイペースな俺たちを見て、ザサークは口元をヒクヒクさせていた。
一通り食事が終わると、オカマ店長が店内にダンスミュージックを流し始めた。
スピーカーがどこかにあるのかと探してみたが、それらしき物は見当たらず……
代わりに、ラッパのような形をした大きな貝殻が天井からぶら下がっていて、そこから音楽が流れてきているのだ。
「踊るわよぉ~うっ!!!」
目の上を青く塗ったオカマ店長が、何処からともなくミラーボールを取り出す。
その首にピンクのふわふわしたストールを巻きながら、これまたふわふわの大きな扇を手に持って、バブル期のようなダンスを踊り始めた。
すると、それまで静かに食事をしていた周りの客も、同じようなストールと扇を取り出して、踊り始めたではないか。
「ひゃっふ~!」
「ニヴァ! 万歳っ!!」
そんな事を、口々に叫びながら……
今の今まで、シックでお洒落な雰囲気のお店だったのに……
一瞬で、前世で言うところのクラブ的な、ガチャガチャした雰囲気に変わってしまった。
「モッモ! おいら達も踊ろうぜっ!!」
「うぇっ!? 僕は無理……、って、あぁっ!??」
カービィに無理矢理手を引かれて、狂ったように踊る人々の群れの中へと、俺はダイブした。
あぁああぁっ!?
踏まれるぅっ!??
蹴られるぅっ!???
ぎゃあぁああぁっ!!!!!
……こうして、ピタラス諸島第三の島、ニベルー島の冒険が始まったのだった。
甲板からそう声が聞こえてきたのは、ちょうど太陽が西の空に沈み掛けた夕暮れ時だった。
ぐうたらしていた俺とグレコは、慌てて部屋を出て甲板へと向かう。
鱗雲が並ぶ橙色の空の下、柵から身を乗り出す俺とグレコ。
その眼前に見えてきたのは……
「うわぁ! 綺麗な町ね!!」
「黄色いっ!!?」
港町ジャネスコに勝るとも劣らない、立派な港町。
船着場には大小様々な船が沢山停泊しており、波止場の桟橋には様々な種族の者達が往来している。
そして、その向こう側に広がる町は、これまで見てきた町並みとは少し違っていて……、なんていうかこう、全体的に丸いのだ。
二階建てや三階建ての建物の壁も屋根も、全てが丸みを帯びていて角がなく、緩やかに湾曲している。
そんな丸い家々が立ち並ぶ町は、夕日に照らされて黄色に染まっていた。
「ピタラス諸島で最大の港町さ。ジャネスコに比べりゃ小さいがな。ニヴァには、この諸島群にある島々から、沢山のいろんな奴らが集まってくる」
不意に言葉が聞こえて振り向くと、そこには船長ザサークが立っていた。
「ピタラス諸島で最大の港町……、素敵ですね」
ニコリと笑うグレコ。
するとザサークは、少しばかり恥ずかし気な様子で……
「今夜……、町で食事でもどうだ?」
え? お?? おおおおおっ!?
ななな……、何ですってぇっ!??
まさかのお誘いに、俺はドギマギを隠せない。
まさかっ!?
ザサークがっ!??
グレコにホの字っ!?!?
「えぇ、勿論いいですよ♪ 行きましょう♪」
うえぇえっ!?
うっ、うっ、受けるのぉっ!??
行っちゃうのぉおぉっ!???
「では……。船が港に着いた後、船の外で待ち合わせよう」
ザサークはそう言うと、クルリと背を向けて行ってしまった。
「なっ!? ……ぐっ!?? どういうつもりっ!??」
アワアワしながら、グレコに詰め寄る俺。
ザサークと、グレコが、二人っきりでお食事!?
それも、グレコにとっては初めての町でっ!??
ま……、まぁ、あのザサークの事だ、自分の船に乗っているお客さん相手に、滅多な事はしないと思うけど……
いやしかし、あの全身黒光りな体を見てみろ!?
子供は見ちゃいけない、大人なビデオに出演しているマッチョな男性と、余りにも酷似していやしないかっ!??
酒に酔わされて、グレコが何処かに連れて行かれちゃったら……、あわわわわぁっ!?!?
「え? どうしたのよモッモ?? それより……、何をご馳走してくれるのかしら、楽しみね、モッモ♪」
「……ふぇ?」
「そうと決まれば、部屋に戻って出掛ける準備をしましょ♪ モッモも、久しぶりにお洒落着でも着たら~?」
「え? ぼ……、僕も??」
スタスタと歩いて、船内へと続く階段へと向かうグレコ。
あっとぉ~、俺も一緒でいいのか?
……え?? 俺も一緒なの???
困惑しながらも、後について行く俺。
するとグレコは、ピコーン! と何かを思い出したようにクルリとこちらを振り返る。
「ねぇ! 折角だから、カービィとギンロも誘う!?」
「えっ!? ……あ、うん。そうしよう、か?」
「うふふ♪ お肉とお酒が美味しいお店がいいなぁ~♪」
グレコはかなり上機嫌になって、スキップしながら階段を降りて行った。
……ザサーク船長、ごめんなさい。
グレコはたぶん、お食事に誘ったあなたの気持ちを、理解していません。
あんな辺境の小さな村で、四十歳までずっと、外界を知らずに生きてきたから、恋なんてした事無いんです、たぶん。
ザサーク船長……、ドンマイッ!!!
夕日が沈み、空が夜の闇に包まれ始めた午後七時過ぎ。
商船タイニック号は無事に、ピタラス諸島第三の島であるニベルー島へと到着した。
「うわぁ~!? 近くで見ると、なかなかの迫力だねぇ~!!」
辺りを見渡して、俺は感嘆の声を上げる。
見たことの無い、大きな丸い建物が立ち並ぶ、様々な種族が行き交う港町ニヴァに、俺たちは降り立った。
日が沈んだものの、街灯の火や建物の灯りで町は明るい。
そしてその町並みは、てっきり夕日の為に黄色に見えていると思っていたが、どうやら全ての建物が黄色い塗装で統一されているようだ。
夜空に星が輝く今も、町は黄色に染まっていた。
波止場近くを行き交う者達は、見た事の無い姿形の獣人ばかりだ。
多分だけど……、その風貌からして、彼等はみんな船乗りか漁師だと思う。
皆一様に逞しくて、磯臭くて、ちょっぴり怖い。
ネフェが言っていたように、彼らは元々この島に暮らしていた先住民ではなくて、移住して来た者達なんだろうな~、と俺は思った。
「おう、グレコ! 待たせたな……、って……、まさかっ!? お前らも来るのか!!?」
船が到着した船着場の桟橋で、町を見ていた俺たちの元に、ザサークがやって来てそう言った。
かなり唖然としている辺り、やはり彼は、グレコと二人きりの食事会を想定していたようだが……
「なっはっはっ! 抜け駆けは許さ~んっ!!」
ドーン! と腕組みするカービィ。
「出来ればスイーツのある店が良い」
勝手に注文をつけるギンロ。
「ご馳走になります、ザサーク船長♪」
飛び切りよそ行きな笑顔で、クネクネとお辞儀をして可愛こぶるグレコ。
そして……
「ごめんね、ザサーク船長。みんな一緒でいいですか?」
俺は、グレコに負けないくらい可愛らしく、最上級のピグモルスマイルでそう尋ねた。
あまりに空気の読めない俺たち四人に対し、ザサークは額に手を当てる事しか出来なかった。
「うぉいしぃっ!? ゴックン……、美味しいよこれぇっ!??」
両手にフォークとナイフを握りしめた格好で、俺は思わず声を上げた。
ザサークが連れて来てくれたのは、行きつけだと言う、港町ニヴァの表通りから一本裏道に入った場所にある、隠れ家的なバーだった。
広さの割にはテーブルも椅子も少な目だが、お客さんはなかなかに入っているようだ。
店内は薄暗く、全体的に茶色を基調とした、かな~りシックな内装で、とても大人な雰囲気のお店なのだが……
「むぅんっ!? これも美味いぞっ!?? ほれ、食ってみろ!!!」
あ~ん、パク……、もぐもぐもぐ
「ほぉんっ!? おいひぃっ!??」
「だほうっ!? こりゃもふ、止まらねぇうまはだっ!!!」
興奮気味な大声で喋り続ける俺と、同じくボリュームマックスのド派手ピンクのカービィが加わってしまった事で、その雰囲気は完全に壊れてしまっているに違いない。
けれども、それは致し方ない事なのだ。
料理が本当に、どれも美味しすぎるぅっ!
俺が食べているのは、一見するとササミのような色の薄い生の肉に、黄色くて優しい酸味のあるフルーツのソースがかけられた、カルパッチョ風の料理である。
モッモとして生まれてからは、衛生面的に良くなさそうだからという理由で、生肉は嫌煙していたのだが……
「うちの料理は地産地消! 出すものは全部、野菜も肉も、今朝とれた物ばかりよ~ん!! どうっ!? どうっ!?? どうぅうっ!???」
かなり押しの強い、見るからにとってもヤバそうな、筋肉ムキムキの、化粧けばけばの、見たところ人間っぽいオカマ店長のオススメで、仕方なく頼んでみたのだ。
そしたらもう……、これがもう……
「ビバ! 生肉っ!!」
あまりの美味さに俺は、何度もそう叫んでいた。
カービィは、魚介類のペンネ系パスタを注文し、一つじゃ足りずにお代わりまでしている。
ギンロは、最初からデザートを頼み、既にもう六つ目のケーキを平らげた。
グレコは相変わらず鼻が効くのか、たいそうお高そうな何かのお肉のステーキと、それに合うと言われた血のように赤いワインを注文し、既にほろ酔いとなっている。
そんな、とってもとってもマイペースな俺たちを見て、ザサークは口元をヒクヒクさせていた。
一通り食事が終わると、オカマ店長が店内にダンスミュージックを流し始めた。
スピーカーがどこかにあるのかと探してみたが、それらしき物は見当たらず……
代わりに、ラッパのような形をした大きな貝殻が天井からぶら下がっていて、そこから音楽が流れてきているのだ。
「踊るわよぉ~うっ!!!」
目の上を青く塗ったオカマ店長が、何処からともなくミラーボールを取り出す。
その首にピンクのふわふわしたストールを巻きながら、これまたふわふわの大きな扇を手に持って、バブル期のようなダンスを踊り始めた。
すると、それまで静かに食事をしていた周りの客も、同じようなストールと扇を取り出して、踊り始めたではないか。
「ひゃっふ~!」
「ニヴァ! 万歳っ!!」
そんな事を、口々に叫びながら……
今の今まで、シックでお洒落な雰囲気のお店だったのに……
一瞬で、前世で言うところのクラブ的な、ガチャガチャした雰囲気に変わってしまった。
「モッモ! おいら達も踊ろうぜっ!!」
「うぇっ!? 僕は無理……、って、あぁっ!??」
カービィに無理矢理手を引かれて、狂ったように踊る人々の群れの中へと、俺はダイブした。
あぁああぁっ!?
踏まれるぅっ!??
蹴られるぅっ!???
ぎゃあぁああぁっ!!!!!
……こうして、ピタラス諸島第三の島、ニベルー島の冒険が始まったのだった。
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