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第3章:魔導師シドラーの弟子、エナルカ
2:風の丘の集落
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暗闇の中で、エナルカは光を見た。
重い瞼をこじ開けると……
「エナルカ!? 気がついた!? わかる? 私のこと、わかる!?」
そこにいたのは、目に涙を浮かべた母の顔だった。
エナルカは、母の問い掛けに頷く。
「あぁ、良かった。本当に良かった! お父さん! お父さん!! エナルカが目を覚ましましたよ!!」
エナルカは目を左右に動かして、今いる場所が自分の部屋のベッドだと気付く。
母の声を聞いて、エナルカの父が血相を変えて部屋に入ってきた。
「あぁ、エナルカ……。あぁ、良かった……」
こちらも、今にも泣き出しそうな表情だ。
エナルカは、ゆっくりと体を起こす。
「……何が、あったの?」
エナルカの問い掛けに、両親は悲しい顔になる。
そして父が、起こった出来事の全てを語ってくれた。
シドラーが空へと巻き上げ、地面に叩きつけられたドゥーロは、なんと生きていた。
いや、死してなお、動いていた。
体中から黒い煙を上げて、その目は不自然に左右へと揺れていた。
ドゥーロに襲われそうなエナルカを助けたのは、他でもない、シドラーだった。
一度背を向けその場を離れたものの、異変を感じ取り、シドラーは戻っていたのだ。
シドラーはエナルカを庇い、自らの体を盾にし、ドゥーロの巨大な角を背に受けた。
シドラーは、エナルカを抱き締めたまま宙を飛び、その背からは血が飛び散った。
荒ぶるドゥーロは、次に集落の人々を襲おうとした。
シドラーの血がついた角を奮い、人々に突進して行った。
しかし、怪我を負いながらも、決して意識を手放さなかったシドラーは、ドゥーロに向けて、再度風の魔法を行使した。
それは、普段の優しく穏やかなシドラーからは考えられないような、攻撃的な風の魔法。
全ての物を切り裂く、かまいたち。
ドゥーロの巨体は、刃物のようなシドラーの風によって、ばらばらになってしまったという。
「それで!? シドラー様は!? シドラー様はどうなってしまわれたのっ!? 今どこに!?」
エナルカは、今にも走り出しそうな勢いでベッドから飛び出し、外へ行く支度を始める。
自分を守ってくれた、師であるシドラーのことが、心配でたまらないのだ。
逸るエナルカを、母がなだめる。
「シドラー様は今、ご自宅で静養中です。だからエナルカ、お見舞いは明日にしましょうね」
母に優しく諭されて、エナルカは動きを止めた。
そして、泣きそうな顔で、母を見つめる。
自分のせいで、大好きな師であり、尊び、慕う、優しいシドラーが怪我をしたのだ。
それも、静養しなければいけないほどの、大きな傷を負わせてしまった。
エナルカは自責の念に駆られた。
そんなエナルカの気持ちを全て見通し、母はエナルカを抱き締める。
「ごめんなさい……。私のせいで、シドラー様……。ごめんなさい、ごめんなさい……」
いつもは、隣の風車小屋まで聞こえるような大きな声ばかり出すエナルカだが、今日ばかりは、小さな声ですすり泣くことしかできなかった。
夜が明けた。
太陽が東の空から顔を出すと同時に、エナルカはシドラーのもとへと走った。
シドラーの自宅は、集落で一番大きな風車小屋。
その寝室で、シドラーはベッドに横たわっていた。
側には、シドラーの妻である老婆、イナミアが座っている。
「おや、エナルカ。こんな朝早くから、まぁまぁ」
イナミアは、優しい笑顔でエナルカを迎えてくれた。
「シドラー様のご容体はっ!?」
いつものせかせかとした様子で、エナルカはベッドに駆け寄る。
そこにいるのは、見た目には何事もなかったように眠っているシドラー。
しかし、いつもと違って横向けに寝ているのは、背に大きな怪我がある証拠だ。
「思っていたより傷が深くてね……。今は、お医者様のお薬で眠っていますよ」
そう言ってイナミアは、エナルカの小さな肩をそっと抱き締める。
エナルカは、泣いていた。
「大丈夫ですよ、エナルカ。シドラーは、この国の偉大な賢者の一人。怪我なんて、すぐに治ります」
イナミアは、エナルカを安心させようと声を掛ける。
しかし、エナルカは気付いていた。
そのように言うイナミアの、自分の肩に置かれた手が、小刻みに震えていることを。
何もできることはない。
そう悟ったエナルカは、とぼとぼと歩き、集落の端にある草原にやって来た。
快晴の空の下、風にそよぐ草花は、まるで海のように波打って見えた。
ここは、風の丘の集落。
王国の西端に当たるこの場所は、どんな時も青く爽やかな風が吹き抜ける、静かな土地だ。
そして、ここに暮らす人々は、風使いの一族の末裔。
かつては、風を自由に操る力を皆が持っていたという。
しかし、今を生きる彼らには、その力はもはや無く、少数の者がシドラーより授かった風の魔法を行使して、集落は成り立っている。
風で風車を動かし、地下水を汲み上げ、田畑を耕して……
他の村や町には極力頼らずに、自給自足の生活を送っていた。
エナルカがやって来た草原からは、集落全体が見渡せる。
人々は今日も一所懸命に、各々の仕事に励んでいた。
エナルカは、シドラーに認められた、数少ない風の魔法を授けられし弟子だ。
それも、シドラーにとって、自分の後を継がせたいと思うほどに、エナルカにはその素質があった。
ただエナルカ自身は、シドラーがそのように考えている事など勿論知らないし、むしろ自分に自信が持てずにいた。
そして、今回の事件……
幼いエナルカは、自分の無力さを感じ、落ち込み、苦しんでいた。
エナルカは、服のポケットから、黄色いガラス玉を取り出す。
それは昨日、風読みの塔より持ち帰った、風神の御心と呼ばれる玉だ。
この玉を、風読みの塔より持ち帰る事が、シドラーからエナルカに与えられた最後の課題だった。
風読みの塔には様々な仕掛けがあり、風の魔法を完璧に会得した者でしか、風神の御心を手にする事はできない。
即ち、風神の御心を手にできたエナルカは、既にシドラーに匹敵するほどの力を持つ、一人前の魔導師となっていたのだった。
しかし、やはりエナルカには、自信がなかった。
そして、シドラーの後を継ぐには、まだ幼過ぎる。
だが運命とは、時に残酷なものだ。
小さなエナルカは、その身に、大きな使命を背負う事になるのだから……
重い瞼をこじ開けると……
「エナルカ!? 気がついた!? わかる? 私のこと、わかる!?」
そこにいたのは、目に涙を浮かべた母の顔だった。
エナルカは、母の問い掛けに頷く。
「あぁ、良かった。本当に良かった! お父さん! お父さん!! エナルカが目を覚ましましたよ!!」
エナルカは目を左右に動かして、今いる場所が自分の部屋のベッドだと気付く。
母の声を聞いて、エナルカの父が血相を変えて部屋に入ってきた。
「あぁ、エナルカ……。あぁ、良かった……」
こちらも、今にも泣き出しそうな表情だ。
エナルカは、ゆっくりと体を起こす。
「……何が、あったの?」
エナルカの問い掛けに、両親は悲しい顔になる。
そして父が、起こった出来事の全てを語ってくれた。
シドラーが空へと巻き上げ、地面に叩きつけられたドゥーロは、なんと生きていた。
いや、死してなお、動いていた。
体中から黒い煙を上げて、その目は不自然に左右へと揺れていた。
ドゥーロに襲われそうなエナルカを助けたのは、他でもない、シドラーだった。
一度背を向けその場を離れたものの、異変を感じ取り、シドラーは戻っていたのだ。
シドラーはエナルカを庇い、自らの体を盾にし、ドゥーロの巨大な角を背に受けた。
シドラーは、エナルカを抱き締めたまま宙を飛び、その背からは血が飛び散った。
荒ぶるドゥーロは、次に集落の人々を襲おうとした。
シドラーの血がついた角を奮い、人々に突進して行った。
しかし、怪我を負いながらも、決して意識を手放さなかったシドラーは、ドゥーロに向けて、再度風の魔法を行使した。
それは、普段の優しく穏やかなシドラーからは考えられないような、攻撃的な風の魔法。
全ての物を切り裂く、かまいたち。
ドゥーロの巨体は、刃物のようなシドラーの風によって、ばらばらになってしまったという。
「それで!? シドラー様は!? シドラー様はどうなってしまわれたのっ!? 今どこに!?」
エナルカは、今にも走り出しそうな勢いでベッドから飛び出し、外へ行く支度を始める。
自分を守ってくれた、師であるシドラーのことが、心配でたまらないのだ。
逸るエナルカを、母がなだめる。
「シドラー様は今、ご自宅で静養中です。だからエナルカ、お見舞いは明日にしましょうね」
母に優しく諭されて、エナルカは動きを止めた。
そして、泣きそうな顔で、母を見つめる。
自分のせいで、大好きな師であり、尊び、慕う、優しいシドラーが怪我をしたのだ。
それも、静養しなければいけないほどの、大きな傷を負わせてしまった。
エナルカは自責の念に駆られた。
そんなエナルカの気持ちを全て見通し、母はエナルカを抱き締める。
「ごめんなさい……。私のせいで、シドラー様……。ごめんなさい、ごめんなさい……」
いつもは、隣の風車小屋まで聞こえるような大きな声ばかり出すエナルカだが、今日ばかりは、小さな声ですすり泣くことしかできなかった。
夜が明けた。
太陽が東の空から顔を出すと同時に、エナルカはシドラーのもとへと走った。
シドラーの自宅は、集落で一番大きな風車小屋。
その寝室で、シドラーはベッドに横たわっていた。
側には、シドラーの妻である老婆、イナミアが座っている。
「おや、エナルカ。こんな朝早くから、まぁまぁ」
イナミアは、優しい笑顔でエナルカを迎えてくれた。
「シドラー様のご容体はっ!?」
いつものせかせかとした様子で、エナルカはベッドに駆け寄る。
そこにいるのは、見た目には何事もなかったように眠っているシドラー。
しかし、いつもと違って横向けに寝ているのは、背に大きな怪我がある証拠だ。
「思っていたより傷が深くてね……。今は、お医者様のお薬で眠っていますよ」
そう言ってイナミアは、エナルカの小さな肩をそっと抱き締める。
エナルカは、泣いていた。
「大丈夫ですよ、エナルカ。シドラーは、この国の偉大な賢者の一人。怪我なんて、すぐに治ります」
イナミアは、エナルカを安心させようと声を掛ける。
しかし、エナルカは気付いていた。
そのように言うイナミアの、自分の肩に置かれた手が、小刻みに震えていることを。
何もできることはない。
そう悟ったエナルカは、とぼとぼと歩き、集落の端にある草原にやって来た。
快晴の空の下、風にそよぐ草花は、まるで海のように波打って見えた。
ここは、風の丘の集落。
王国の西端に当たるこの場所は、どんな時も青く爽やかな風が吹き抜ける、静かな土地だ。
そして、ここに暮らす人々は、風使いの一族の末裔。
かつては、風を自由に操る力を皆が持っていたという。
しかし、今を生きる彼らには、その力はもはや無く、少数の者がシドラーより授かった風の魔法を行使して、集落は成り立っている。
風で風車を動かし、地下水を汲み上げ、田畑を耕して……
他の村や町には極力頼らずに、自給自足の生活を送っていた。
エナルカがやって来た草原からは、集落全体が見渡せる。
人々は今日も一所懸命に、各々の仕事に励んでいた。
エナルカは、シドラーに認められた、数少ない風の魔法を授けられし弟子だ。
それも、シドラーにとって、自分の後を継がせたいと思うほどに、エナルカにはその素質があった。
ただエナルカ自身は、シドラーがそのように考えている事など勿論知らないし、むしろ自分に自信が持てずにいた。
そして、今回の事件……
幼いエナルカは、自分の無力さを感じ、落ち込み、苦しんでいた。
エナルカは、服のポケットから、黄色いガラス玉を取り出す。
それは昨日、風読みの塔より持ち帰った、風神の御心と呼ばれる玉だ。
この玉を、風読みの塔より持ち帰る事が、シドラーからエナルカに与えられた最後の課題だった。
風読みの塔には様々な仕掛けがあり、風の魔法を完璧に会得した者でしか、風神の御心を手にする事はできない。
即ち、風神の御心を手にできたエナルカは、既にシドラーに匹敵するほどの力を持つ、一人前の魔導師となっていたのだった。
しかし、やはりエナルカには、自信がなかった。
そして、シドラーの後を継ぐには、まだ幼過ぎる。
だが運命とは、時に残酷なものだ。
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