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モツ煮込み弁当②
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その日の夜、カルディナは宣言通りモツ料理を作ってくれた。
野菜と共に皿に盛られたそれは、どうやら煮込み料理らしい。
さすがにこんにゃくは入っていなかったが、正義が知るモツ煮込みとよく似た見た目をしていた。
匂いも独特の臭みは完全に消えており、良い香りがする。
傍らにはカルディナお気に入りのパンも添えられていた。
「これがヴィノグラードでよく食べられているモツ料理だよ。名前は特になくて普通にモツ煮込みって呼んでる。各家庭で味付けが微妙に異なるんだ。今日は隠し味にちょっとだけショーユを足してみた。マサヨシの口に合うと良いんだけど」
「ヴィノグラードの家庭料理なんですね」
日本における味噌汁やカレーみたいなものかもしれない。
「これを食べると体がぽかぽかするんだよ。苦手なニンジンも美味しくなるから私は大好き」
嬉しそうにスプーンを手に取るチョコを見て、正義の腹が大きく鳴った。
「それじゃあいただきます」
早速ぱくりと一口。
瞬間、正義は大きく目を見開いた。
(これは……。味噌ではないけどどこか似てるような味がする。でも味噌じゃないよな。不思議な感覚だ……)
モツの臭みを消すためが、ちょっと濃いめの味付け。それがまた美味しい。
隠し味として醤油を入れたと言っていたが、上手く馴染みすぎて食べただけではよくわからない。
早速醤油を上手く取り入れてるカルディナに、正義は内心感動してしまった。
カルディナとチョコが少し不安げに正義を見つめている。
弾力のあるモツをしっかりと咀嚼した後、正義は二人に笑顔を向けた。
「とても美味しいです! しっかりとした味があって、モツと野菜の相性も良いです」
「良かったー……。モツってちょっと癖がある食材だから心配だったんだ」
「全然気にならないですよ。どんどんいけちゃいます」
安堵の息を吐くカルディナ。
チョコも正義の様子を見届けてから、改めて食べ始めた。
「というかこれ、弁当にできないんですか? 俺がいた世界のモツ煮込み料理と味が似ていてるんですよ」
正義に言われたカルディナは目を点にする。
「え、似てるの? マサヨシの世界のモツ煮込みと?」
「はい。だからご飯とも合うと思うんですけど。味が濃いめですし」
「言われてみればそうかもしれない……。パンと一緒に食べるのが当たり前だったからその発想にならなかったよ……」
「じゃあやりましょうよ、モツ煮込み弁当! 何も俺の世界の料理だけを弁当にする必要はないわけですし。ヴィノグラードの人に馴染みのある味を弁当にしたら、また新たなファンが増えるかもしれません」
「そうか……そうだよね。よし! 新たなメニューはモツ煮込み弁当に決定!」
正義の提案により、カルディナは声高らかに宣言するのだった。
「ところでこの味付け、何を使っているんですか? 俺のいた場所では『味噌』っていう独自の調味料があったんですけど」
「『カーミネン』っていう植物を発酵させた物を使っているよ。その『ミソ』っていうのも気になるなぁ」
さすがに初めて聞く単語だが、『発酵させている』という部分が味が似ている要因かもしれない、と正義はぼんやりと思った。
醤油があるくらいだから、どこかに味噌もある可能性もゼロではない。
とにかく、この世界で口に合う新たな味を発見できたことがとても嬉しい。
新たに加わることになったモツ煮込み弁当に、自然と期待も高まるのだった。
メニューにモツ煮込み弁当を加えてしばらく経過したある日。
いつものように店のショーポットが音を鳴らした。
「はい。こちら『羊の弁当屋』です」
ちょうど火を使って手が離せないカルディナに代わり、正義が応答する。
しかしその顔はすぐに真顔になってしまった。
聞こえてくるのは苦しそうな女性の息遣いのみで、一向に注文をしてこない。
以前カルディナが、呼吸音だけが聞こえる無言電話を取ったことを咄嗟に思い出した。
もしかして同じ人なのだろうか。
ただ正義が聞く限り、かなりしんどそうなので一気に不安になる。
「あの……大丈夫ですか?」
おそるおそる正義が尋ねると、ショーポットの向こう側の人物は、一瞬息を呑み込んだ後――。
「すまぬ……。内蔵系の食事はあるだろうか?」
息も絶え絶えにそう伝えてきたのだった。
「は、はい。先日新しく加わった『モツ煮込み弁当』がございますが……」
「それで良い……。持ってきてほしい……」
「わかりました。それでどちらにお届けしましょう?」
「遺跡……」
「…………はい?」
「街外れに遺跡があるだろう。その入り口まで……どうか、頼む……」
「え、街外れの遺跡って!? というか、あなたのお名前は――」
正義が言い切る前に、ショーポットはプツリと切れてしまった。
街の外の遺跡。
名前が不明の女性。
そしてとても苦しそうな声。
今までにない事態だ。
正義はしばし混乱してその場に立ち尽くしてしまったが――。
「カ、カルディナさん! 大変です!」
我に返った瞬間、大声でカルディナを呼ぶのだった。
野菜と共に皿に盛られたそれは、どうやら煮込み料理らしい。
さすがにこんにゃくは入っていなかったが、正義が知るモツ煮込みとよく似た見た目をしていた。
匂いも独特の臭みは完全に消えており、良い香りがする。
傍らにはカルディナお気に入りのパンも添えられていた。
「これがヴィノグラードでよく食べられているモツ料理だよ。名前は特になくて普通にモツ煮込みって呼んでる。各家庭で味付けが微妙に異なるんだ。今日は隠し味にちょっとだけショーユを足してみた。マサヨシの口に合うと良いんだけど」
「ヴィノグラードの家庭料理なんですね」
日本における味噌汁やカレーみたいなものかもしれない。
「これを食べると体がぽかぽかするんだよ。苦手なニンジンも美味しくなるから私は大好き」
嬉しそうにスプーンを手に取るチョコを見て、正義の腹が大きく鳴った。
「それじゃあいただきます」
早速ぱくりと一口。
瞬間、正義は大きく目を見開いた。
(これは……。味噌ではないけどどこか似てるような味がする。でも味噌じゃないよな。不思議な感覚だ……)
モツの臭みを消すためが、ちょっと濃いめの味付け。それがまた美味しい。
隠し味として醤油を入れたと言っていたが、上手く馴染みすぎて食べただけではよくわからない。
早速醤油を上手く取り入れてるカルディナに、正義は内心感動してしまった。
カルディナとチョコが少し不安げに正義を見つめている。
弾力のあるモツをしっかりと咀嚼した後、正義は二人に笑顔を向けた。
「とても美味しいです! しっかりとした味があって、モツと野菜の相性も良いです」
「良かったー……。モツってちょっと癖がある食材だから心配だったんだ」
「全然気にならないですよ。どんどんいけちゃいます」
安堵の息を吐くカルディナ。
チョコも正義の様子を見届けてから、改めて食べ始めた。
「というかこれ、弁当にできないんですか? 俺がいた世界のモツ煮込み料理と味が似ていてるんですよ」
正義に言われたカルディナは目を点にする。
「え、似てるの? マサヨシの世界のモツ煮込みと?」
「はい。だからご飯とも合うと思うんですけど。味が濃いめですし」
「言われてみればそうかもしれない……。パンと一緒に食べるのが当たり前だったからその発想にならなかったよ……」
「じゃあやりましょうよ、モツ煮込み弁当! 何も俺の世界の料理だけを弁当にする必要はないわけですし。ヴィノグラードの人に馴染みのある味を弁当にしたら、また新たなファンが増えるかもしれません」
「そうか……そうだよね。よし! 新たなメニューはモツ煮込み弁当に決定!」
正義の提案により、カルディナは声高らかに宣言するのだった。
「ところでこの味付け、何を使っているんですか? 俺のいた場所では『味噌』っていう独自の調味料があったんですけど」
「『カーミネン』っていう植物を発酵させた物を使っているよ。その『ミソ』っていうのも気になるなぁ」
さすがに初めて聞く単語だが、『発酵させている』という部分が味が似ている要因かもしれない、と正義はぼんやりと思った。
醤油があるくらいだから、どこかに味噌もある可能性もゼロではない。
とにかく、この世界で口に合う新たな味を発見できたことがとても嬉しい。
新たに加わることになったモツ煮込み弁当に、自然と期待も高まるのだった。
メニューにモツ煮込み弁当を加えてしばらく経過したある日。
いつものように店のショーポットが音を鳴らした。
「はい。こちら『羊の弁当屋』です」
ちょうど火を使って手が離せないカルディナに代わり、正義が応答する。
しかしその顔はすぐに真顔になってしまった。
聞こえてくるのは苦しそうな女性の息遣いのみで、一向に注文をしてこない。
以前カルディナが、呼吸音だけが聞こえる無言電話を取ったことを咄嗟に思い出した。
もしかして同じ人なのだろうか。
ただ正義が聞く限り、かなりしんどそうなので一気に不安になる。
「あの……大丈夫ですか?」
おそるおそる正義が尋ねると、ショーポットの向こう側の人物は、一瞬息を呑み込んだ後――。
「すまぬ……。内蔵系の食事はあるだろうか?」
息も絶え絶えにそう伝えてきたのだった。
「は、はい。先日新しく加わった『モツ煮込み弁当』がございますが……」
「それで良い……。持ってきてほしい……」
「わかりました。それでどちらにお届けしましょう?」
「遺跡……」
「…………はい?」
「街外れに遺跡があるだろう。その入り口まで……どうか、頼む……」
「え、街外れの遺跡って!? というか、あなたのお名前は――」
正義が言い切る前に、ショーポットはプツリと切れてしまった。
街の外の遺跡。
名前が不明の女性。
そしてとても苦しそうな声。
今までにない事態だ。
正義はしばし混乱してその場に立ち尽くしてしまったが――。
「カ、カルディナさん! 大変です!」
我に返った瞬間、大声でカルディナを呼ぶのだった。
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