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地上界にて…
3月6日(金)…面談に向けて……
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アイソレーション・タンクベッドのアラームタイマーが響く……直ぐに目覚めて上体を起こし、シュノーケルとゴーグルとウィスパーを外してタンク内壁の収納ボックスに入れる……ハッチを開けて立ち上がる……タンクから降りて掛けて置いたタオルで軽く身体を拭い、バスルームに入る。
時刻は04:26……ちょっと遅いか……熱いシャワーでエプソム・ソルトを洗い流して直ぐに出る……朝食を社のラウンジで摂るとして、自宅を出る時限は06:40くらい……手速く身体を拭き上げて出社用の服を着る……たっぷりのコーヒーを濃い目に点てて淹れる……ノートPCを開いて起動し、エディターを開く……携帯端末のアラームタイマーを15分にセットし、次の出航直後から同盟参画各艦に取り組んで貰う、ファースト・スタートアップ・アクションマニュアルの入力を、スピードモードの70%で始める……15分でアラームが鳴るから止めてコーヒーをひと口飲み……またリスタートして入力に戻る……コーヒーを飲み終える迄に8回、アラームタイマーをリスタートしながら入力を続けた。
観れば、06:30……今はここ迄か……保存して電源を落として閉じる……コートを着てバッグにノートPCを入れる……持ち物と身嗜みを確認してから寝室に入り、アリソンの寝息を確認して毛布を掛け直す。
外に出て玄関先で一服点ける……まだ冬の早朝だ……人通りはない……喫い終えて携帯灰皿に収め、エレカーに乗ってスタートさせた。
金曜日だが、早朝は渋滞しない……パーキング・スペースに入ったのは08:15だった。
ラウンジに入って、カウンターで朝食を注文する……水だけ貰って喫煙エリアに入ると、リサ・ミルズがシエナ・ミュラーとハル・ハートリーに挟まれて、3人並んで10人掛けのテーブルに着いていたので、少し驚いて対面に座る。
「……おはようございます…アドルさん……」
と、何故か小首を傾げるリサ・ミルズ……珍しく今朝はロシアン・ティーだ。
「……おはよう……なんでこんなに早いの? 」
水をふた口飲んで、1本を咥えて点けた。
「……なんでって……今日はまた面談の予定がありますし……報告することもありますので……」
そう言ってひと口飲む。
「……そう……分かった。ご苦労様です……食べながらでも好い? 」
ウェイトレスがモーニングプレートとスープ・サラダ・トースト・ミルクを持って来たので、受け取りながら訊く。
「……どうぞ、しっかり食べて下さい……」
「……ありがとう……おはよう、ナンバー・ワン……ハル参謀も……」
「……おはようございます……好い顔色ですね……」
と、シエナ・ミュラー。
「……おはようございます……とてもスッキリされているように観えます……」
と、ハル・ハートリー。
「……ふたりとも、ありがとう……君達も食べて? 遠慮してると、食べる時間がなくなるよ? 」
「……分かりました…それでは、遠慮なく頂きます……」
そう応えて、シエナ副長がウェイターを呼ぶ。
「……それで……もしかしてリサさん……今日は…仕事しなくて好いよ…って話が出た? 」
「! ええ…はい……常務から発してチーフ・カンデルを通じ、ヘイデン・ウィッシャーフロアチーフから、今日の業務は免除するとの通知を頂きました……」
「……3隻の代表者と面談するから? 」
「……はい……3隻から来社される方々ですが…今日、いらっしゃるのは12名ですので……」
「……ほう……艦長・副長・参謀・機関部長かな? 」
「……そうです……しかも、彼等を出迎えるこちらのメンバーですが……」
「……もしかして、全員? 」
「……はい…全員です……」
これはシエナ・ミュラーが応えた。
「……なるほどね……それでか……全員座れるの? 」
「……それは、何とかなりました……」
これはリサさんが、少し安心したように言う。
「……そうか…分かった……常務やチーフの配慮には感謝だ……後で会ったらお礼を言うよ……常務のお墨付きでせっかく貰った時間だ……最大限に活用しよう……同盟全艦の代表者を集合させるなんて、望んでも段取りを踏まないと難しいからね……じゃあ、今日はこれから面談を経て歓迎昼食会が終わる迄に、やれる事は全部やろう……まだ全部じゃないけど……今朝は早く起きて、ファースト・スタートアップ・アクションマニュアルの骨子を作って来たんだ……こいつを仕上げて全員に配付しよう……と、昨夜はリサさんも含めて何人で泊まったの? 」
「! 12人です……」
と、ハル参謀。
「……そう…ああ、あそこのタワー・モーテルだね? あそこは大家族用の大部屋があるからな……」
「! ええ、そこに泊まりました……」
「……そうなんだ……じゃ、リーアとカリーナとエマとフィオナを呼んでくれ……朝食を終えたら、ここのサーバー・ルームで作業しよう……第2棟のサーバー・ルームの方が高機能で使い易いんだけど、8人で作業するならここの方が好いから……リサさん……ネームプレートの準備は出来てる? 」
「……はい、出来ています……」
「……お土産の品は? 」
「……もう料理長に依頼してあります……」
「……分かった…ありがとう……副長……ザンダー艦長から送られた、聴き取りのテキストは読み終えた? 」
「……はい、読了しました……」
「……感想と意見を頼む……」
「……私が読んでもパスクァール艦長の意見と同様で、第3者に観られて問題とされるような模様や様相は、見受けられませんでした……」
「……そうか……シェルハート副長からの報告は、どう思った? 」
「……あれは純然たる身内のお祝い事でしょう? 却って微笑ましいシーンだと思います……」
「……うん…流石にシエナ副長だ……全く問題は無いね? 」
「……そうですね……」
「……アドルさん、呼ばれた4人がモーテルから出ました…直ぐに着きます……」
「……分かりました…じゃあ…このテーブルで好いね? 一緒に朝飯にしよう……」
そう言って、近くを通り掛かったウェイトレスを呼び止める。
「……すみません! モーニング・プレートの『B』に、サラダと茹で卵とパンケーキ……ミルクとオレンジ・ジュースを付けて……それを4人分でお願いします……」
「……分かりました……」
そこで、スコット・グラハム、マーリー・マトリン、ズライ・エナオ、アンヴローズ・ターリントンの4人が連れ立ってラウンジに入って来る……4人ともシエナとハルが同席しているのに驚いたようだ。
「……おはよう…ございます……早いですね…先輩……あの…おはようございます。シエナさんにハルさんも……初出航、初ゲームでは、お疲れ様でした……あっ、観ましたよ。昨夜の初配信…凄いじゃないですか…超格好良かったですよ、先輩! 」
「…ああ、スコット…おはよう。まあ座れよ…皆も座って? 朝食がまだだったら食べて? 奢るから……」
「……もうあまり時間がありませんよ、係長…おはようございます…シエナさんもハルさんもリサさんも……今日はまた面談があるから、早く来られたんですか? 」
そう言ってマーリー・マトリンが、スコットの隣に座る。
「……実はそうなんです……しかも、今日面談にいらっしゃる同盟に参画を希望される皆さんが12名にも及びますので……」
ハル・ハートリーがそう言いながらリサ・ミルズを見遣る。
「……それでね……ハーマン・パーカー常務の発案が、チーフ・カンデルとヘイデン・ウィッシャーチーフを通じて伝えられて、アドル係長には同盟の主宰としての業務に注力して欲しいと言う事で、今日の業務は免除と言う事になったの……」
「……皆さん、おはようございます……初ゲームではお疲れ様でした……初配信も観ました……私は、もうそうなさるべきだと思います……アドルさんにはアドルさんにしか出来ないお仕事に注力して頂く方が絶対に好いと思いますから……」
そう述べて、アンヴローズ・ターリントン女史もレモンティーのカップを置いて、テーブルに着く。
「……アドルさん…皆さんもおはようございます……この数日で16人もの優秀な方が営業社員として入社されて、私達のプロジェクトに関わってくれています……社の業務はもう大丈夫ですから、アドルさんには主宰としてのお仕事に集中して頂いた方が好いと、私も思います……」
「……アンバーさんもズライもありがとう……係長なのに、いやもう課長にもなるのに申し訳ない気持ちが強くてね……今日は…貰った時間を最大限に活用しようと思っているし、月曜日は結構休む事にもなると思うけど……やれる日には俺もやるから、宜しく頼むよ……」
そう言い終えた時にリーア・ミスタンテ、エマ・ラトナー、カリーナ・ソリンスキー、フィオナ・コアーがラウンジに姿を観せる。
スコットが彼女達を観て、驚きと安堵と残念そうな表情を観せる……(目紛しい奴だな)
「……おはようございます。アドル主宰……そして皆さんも、おはようございます……朝早くからお邪魔します……こちらに座っても、宜しいですか? 」
と、フィオナが最初に声を掛けた。
「……やあ、おはよう、フィオナ……君達も、おはよう……うん、そのテーブルに着いて……君達の朝食も頼んだから……もう来るよ……急に呼んで、悪かったね……」
「……おはようございます。とんでもありません……皆さんも、おはようございます……お邪魔します……」
リーアがそう応えて同じテーブルに着き、エマとカリーナも笑顔で会釈して座った。
次いで朝食が運ばれて来て、4人それぞれで受け取った。
「……さぁ、熱い内に食べなさい……今日も色々と大変だからね……」
「……はい…ありがとうございます……頂きます……」
と、エマが可愛い笑顔でそう応える。
「……さて…ナンバー・ワン……サイン・バードさんはどうだった? 」
「……はい…既に出来上がっていて、チェックも終わっているとの事でしたので、受け取りました……」
「……受け取れる容量だったか? 」
「……端末では無理でしたので、クラウド・スペースに上げました……」
「……分かった……スコット…10:00の休み時間にスカイ・ラウンジに来てくれ……サイン・バードさんから新しいシークレット・チャンネルの、スタートセットアップ・システムプログラム・データが貰えたから……それをソリッド・ロッドにダウンロードしてお前に渡す……仕事が終わったら『ロイヤル・ロード・クライトン』のメイン・センサーオペレーターって…誰だっけ? 」
「……情報収集課のユージーン課長ですよ……」
「……そうか、分かった……じゃ、一緒にひとっ走り艦まで行って、見学の名目で搭乗したら、コミュニケーション・アレイにロッドを挿して、ガイダンスに従ってスタートセットアップを終えてくれ……すれば明日の発進前、プレ・フライトチェックに掛かる時間を短縮できる……好いな? 」
「……分かりました……」
「……同じロッドを今日集まる副長全員に渡すから、今日中にセットアップを終えて貰う……これで俺達は奴等に対してまた一歩、先に行ける……ああ、スコット……朝礼が終わったらユージーン課長に通話で、俺達は12階のサーバー・ルームで作業するからって伝えてくれ……それも好いか? 」
「……分かりました……先輩……今朝からスゴイじゃないスか……」
「……今日の歓迎昼食会が終わる迄に、やれる事は全部やるからな……ああそうだ……どうだった? 昨夜の初配信は……」
そう訊いてオレンジ・ジュースを飲み干す。
「……まずまず上々の滑り出しじゃないスかね……かなり格好好かったですよ、先輩……何でも出来るんだって事を、改めて確認しました……」
と、自分で淹れて来たコーヒーを飲み干して言う。
「……褒められ過ぎてて、くすぐったくてな……あの手の平がいつどう返って、どこから突っついて来るのかと思うと……やれやれだよ……」
「……そんな事は気にしなくて好いですよ……私もアドル係長の格好好さには、改めて痺れました……特に『リアン・ビッシュ』の『ARIA』を流された時には……私も釣られて号泣しちゃいました……」
そう言ってコーヒーをひと口飲み、自分で持って来たチョコレートを口に入れるマーリーである。
「……私も『ARIA』が流れた時には…『リアン・ビッシュ』の4人と同じように、何故か声を殺して泣いてしまいました……あんな事をされたら、誰だって好きになります……」
言いながらズライ・エナオは、また眼を潤ませる。
「……先輩のサプライズは…さり気なくて簡単なんだけど……粋な計らいで、与える感動がデカいんですよね……僕もサプライズは好きですけど、泣かれた事は無かったですよ……」
「……まあ、ここ迄に効果があるとは正直…予想しなかったんだけど…『ディファイアント』としての、好い名乗り挙げには…なったと思うよ……確実に注目されるようになったからね……ああ、スコット……ブランク・ソリッドロッドは50本貰うからって、ユージーン課長に言ってくれ……タダじゃ駄目だって言うなら、金額を言ってくれれば直ぐに振り込むからってな……」
「……分かりました。そう伝えます……」
スコットがそう応えるのと同時に、始業5分前の予鈴が響く……スコット、マーリー、ズライ、アンバーさんが立ち上がりながら片付け始める。
「……悪いけど頼むな、スコット? それと今日は手伝えないけど、火曜日は頑張るからな……フロアの皆にも宜しく伝えてくれ……」
「……分かっていますよ、先輩……こっちは心配しないで、先輩はそちらで頑張って下さいね……それじゃ、お先に……」
同僚の4人がまた連れ立ってラウンジから出て行ったので、隣のテーブルに着いて食事を摂っていた4人のスタッフがそれぞれ自分のトレイを持って、こちらのテーブルに移って座った。
「……今日のアドルさんは、怖い程に凄いですね……」
ハル・ハートリーが私をそう評して横目で見遣り、サラダをスプーンとフォークでまとめて口に運ぶ。
「……私もそう思います……今まで以上に鋭いですし、反応も速くて深いですし、先回りも速くて鋭くて深い……怖いと感じています……」
手を止めてそう言い、またビーフシチューを食べ始めるシエナ・ミュラーだ。
「……私は……初めてアドルさんを……怖いと思いました……今はもう…回復して来ていますけれども……ちょっと前は怖くて……すみません……」
リサ・ミルズも手を止めて明るめにそう言った……笑顔ではあったが声は微かに震えていたし、食べる事を再開してからも、少しぎこちなかった。
「……ああ……怖がらせたんだったら…悪かったね……でも…昨夜のアリソンは……俺でさえ怖かったよ……それは、サーバー・ルームに入ってから…話すよ……ああ、ハルさん……あとの5人は、09:40 迄にはスカイ・ラウンジに入るようにお願いします……」
「……分かりました……」
「……君達の…感想を聞かせてくれるかな? 初配信の……」
「……確かにちょっと褒め過ぎでしたね……マレットが気持ち悪いって言っていました……でも今が1番注目されている時期ですから、仕方が無いのでしょう……」
固めのブレッドを千切って、シチューに浸して食べながらエマが言う。
「……私もそう思います……今度の土日が過ぎれば、また見方も変わると思いますが……」
そう言って、ミルクを飲み干すリーア・ミスタンテだった。
「……まあ、そうだな……始まったばかりで…あれこれ気に病んでも仕方ない……5週間か6週間は何も考えずに…言わずにやっていこうか……」
始業のチャイムが響く……それ以後は、何も話さずに朝食を摂り終えた……ウェイターを呼んでトレイごと下げて貰い、最後のコーヒーとかお茶を持って来て貰う……プレミアム・シガレットを咥えて点けた。
「……そのシガレット・ケースは? 」
と、カリーナ・ソリンスキー。
「……ああ、ハイラムさんに貰った……幾つも持っているんだってさ……」
「……趣味が好いですね……」
と、フィオナ・コアー。
「……ああ、そうだな……」
そのまま…皆の顔を見遣りながら…コーヒーを飲み…喫い…蒸して…燻らせる……1本を6分で喫い終わり……その2分後にコーヒーを飲み干した。
「……それじゃ、行こうか……」
私が先に立ち上がった。
時刻は04:26……ちょっと遅いか……熱いシャワーでエプソム・ソルトを洗い流して直ぐに出る……朝食を社のラウンジで摂るとして、自宅を出る時限は06:40くらい……手速く身体を拭き上げて出社用の服を着る……たっぷりのコーヒーを濃い目に点てて淹れる……ノートPCを開いて起動し、エディターを開く……携帯端末のアラームタイマーを15分にセットし、次の出航直後から同盟参画各艦に取り組んで貰う、ファースト・スタートアップ・アクションマニュアルの入力を、スピードモードの70%で始める……15分でアラームが鳴るから止めてコーヒーをひと口飲み……またリスタートして入力に戻る……コーヒーを飲み終える迄に8回、アラームタイマーをリスタートしながら入力を続けた。
観れば、06:30……今はここ迄か……保存して電源を落として閉じる……コートを着てバッグにノートPCを入れる……持ち物と身嗜みを確認してから寝室に入り、アリソンの寝息を確認して毛布を掛け直す。
外に出て玄関先で一服点ける……まだ冬の早朝だ……人通りはない……喫い終えて携帯灰皿に収め、エレカーに乗ってスタートさせた。
金曜日だが、早朝は渋滞しない……パーキング・スペースに入ったのは08:15だった。
ラウンジに入って、カウンターで朝食を注文する……水だけ貰って喫煙エリアに入ると、リサ・ミルズがシエナ・ミュラーとハル・ハートリーに挟まれて、3人並んで10人掛けのテーブルに着いていたので、少し驚いて対面に座る。
「……おはようございます…アドルさん……」
と、何故か小首を傾げるリサ・ミルズ……珍しく今朝はロシアン・ティーだ。
「……おはよう……なんでこんなに早いの? 」
水をふた口飲んで、1本を咥えて点けた。
「……なんでって……今日はまた面談の予定がありますし……報告することもありますので……」
そう言ってひと口飲む。
「……そう……分かった。ご苦労様です……食べながらでも好い? 」
ウェイトレスがモーニングプレートとスープ・サラダ・トースト・ミルクを持って来たので、受け取りながら訊く。
「……どうぞ、しっかり食べて下さい……」
「……ありがとう……おはよう、ナンバー・ワン……ハル参謀も……」
「……おはようございます……好い顔色ですね……」
と、シエナ・ミュラー。
「……おはようございます……とてもスッキリされているように観えます……」
と、ハル・ハートリー。
「……ふたりとも、ありがとう……君達も食べて? 遠慮してると、食べる時間がなくなるよ? 」
「……分かりました…それでは、遠慮なく頂きます……」
そう応えて、シエナ副長がウェイターを呼ぶ。
「……それで……もしかしてリサさん……今日は…仕事しなくて好いよ…って話が出た? 」
「! ええ…はい……常務から発してチーフ・カンデルを通じ、ヘイデン・ウィッシャーフロアチーフから、今日の業務は免除するとの通知を頂きました……」
「……3隻の代表者と面談するから? 」
「……はい……3隻から来社される方々ですが…今日、いらっしゃるのは12名ですので……」
「……ほう……艦長・副長・参謀・機関部長かな? 」
「……そうです……しかも、彼等を出迎えるこちらのメンバーですが……」
「……もしかして、全員? 」
「……はい…全員です……」
これはシエナ・ミュラーが応えた。
「……なるほどね……それでか……全員座れるの? 」
「……それは、何とかなりました……」
これはリサさんが、少し安心したように言う。
「……そうか…分かった……常務やチーフの配慮には感謝だ……後で会ったらお礼を言うよ……常務のお墨付きでせっかく貰った時間だ……最大限に活用しよう……同盟全艦の代表者を集合させるなんて、望んでも段取りを踏まないと難しいからね……じゃあ、今日はこれから面談を経て歓迎昼食会が終わる迄に、やれる事は全部やろう……まだ全部じゃないけど……今朝は早く起きて、ファースト・スタートアップ・アクションマニュアルの骨子を作って来たんだ……こいつを仕上げて全員に配付しよう……と、昨夜はリサさんも含めて何人で泊まったの? 」
「! 12人です……」
と、ハル参謀。
「……そう…ああ、あそこのタワー・モーテルだね? あそこは大家族用の大部屋があるからな……」
「! ええ、そこに泊まりました……」
「……そうなんだ……じゃ、リーアとカリーナとエマとフィオナを呼んでくれ……朝食を終えたら、ここのサーバー・ルームで作業しよう……第2棟のサーバー・ルームの方が高機能で使い易いんだけど、8人で作業するならここの方が好いから……リサさん……ネームプレートの準備は出来てる? 」
「……はい、出来ています……」
「……お土産の品は? 」
「……もう料理長に依頼してあります……」
「……分かった…ありがとう……副長……ザンダー艦長から送られた、聴き取りのテキストは読み終えた? 」
「……はい、読了しました……」
「……感想と意見を頼む……」
「……私が読んでもパスクァール艦長の意見と同様で、第3者に観られて問題とされるような模様や様相は、見受けられませんでした……」
「……そうか……シェルハート副長からの報告は、どう思った? 」
「……あれは純然たる身内のお祝い事でしょう? 却って微笑ましいシーンだと思います……」
「……うん…流石にシエナ副長だ……全く問題は無いね? 」
「……そうですね……」
「……アドルさん、呼ばれた4人がモーテルから出ました…直ぐに着きます……」
「……分かりました…じゃあ…このテーブルで好いね? 一緒に朝飯にしよう……」
そう言って、近くを通り掛かったウェイトレスを呼び止める。
「……すみません! モーニング・プレートの『B』に、サラダと茹で卵とパンケーキ……ミルクとオレンジ・ジュースを付けて……それを4人分でお願いします……」
「……分かりました……」
そこで、スコット・グラハム、マーリー・マトリン、ズライ・エナオ、アンヴローズ・ターリントンの4人が連れ立ってラウンジに入って来る……4人ともシエナとハルが同席しているのに驚いたようだ。
「……おはよう…ございます……早いですね…先輩……あの…おはようございます。シエナさんにハルさんも……初出航、初ゲームでは、お疲れ様でした……あっ、観ましたよ。昨夜の初配信…凄いじゃないですか…超格好良かったですよ、先輩! 」
「…ああ、スコット…おはよう。まあ座れよ…皆も座って? 朝食がまだだったら食べて? 奢るから……」
「……もうあまり時間がありませんよ、係長…おはようございます…シエナさんもハルさんもリサさんも……今日はまた面談があるから、早く来られたんですか? 」
そう言ってマーリー・マトリンが、スコットの隣に座る。
「……実はそうなんです……しかも、今日面談にいらっしゃる同盟に参画を希望される皆さんが12名にも及びますので……」
ハル・ハートリーがそう言いながらリサ・ミルズを見遣る。
「……それでね……ハーマン・パーカー常務の発案が、チーフ・カンデルとヘイデン・ウィッシャーチーフを通じて伝えられて、アドル係長には同盟の主宰としての業務に注力して欲しいと言う事で、今日の業務は免除と言う事になったの……」
「……皆さん、おはようございます……初ゲームではお疲れ様でした……初配信も観ました……私は、もうそうなさるべきだと思います……アドルさんにはアドルさんにしか出来ないお仕事に注力して頂く方が絶対に好いと思いますから……」
そう述べて、アンヴローズ・ターリントン女史もレモンティーのカップを置いて、テーブルに着く。
「……アドルさん…皆さんもおはようございます……この数日で16人もの優秀な方が営業社員として入社されて、私達のプロジェクトに関わってくれています……社の業務はもう大丈夫ですから、アドルさんには主宰としてのお仕事に集中して頂いた方が好いと、私も思います……」
「……アンバーさんもズライもありがとう……係長なのに、いやもう課長にもなるのに申し訳ない気持ちが強くてね……今日は…貰った時間を最大限に活用しようと思っているし、月曜日は結構休む事にもなると思うけど……やれる日には俺もやるから、宜しく頼むよ……」
そう言い終えた時にリーア・ミスタンテ、エマ・ラトナー、カリーナ・ソリンスキー、フィオナ・コアーがラウンジに姿を観せる。
スコットが彼女達を観て、驚きと安堵と残念そうな表情を観せる……(目紛しい奴だな)
「……おはようございます。アドル主宰……そして皆さんも、おはようございます……朝早くからお邪魔します……こちらに座っても、宜しいですか? 」
と、フィオナが最初に声を掛けた。
「……やあ、おはよう、フィオナ……君達も、おはよう……うん、そのテーブルに着いて……君達の朝食も頼んだから……もう来るよ……急に呼んで、悪かったね……」
「……おはようございます。とんでもありません……皆さんも、おはようございます……お邪魔します……」
リーアがそう応えて同じテーブルに着き、エマとカリーナも笑顔で会釈して座った。
次いで朝食が運ばれて来て、4人それぞれで受け取った。
「……さぁ、熱い内に食べなさい……今日も色々と大変だからね……」
「……はい…ありがとうございます……頂きます……」
と、エマが可愛い笑顔でそう応える。
「……さて…ナンバー・ワン……サイン・バードさんはどうだった? 」
「……はい…既に出来上がっていて、チェックも終わっているとの事でしたので、受け取りました……」
「……受け取れる容量だったか? 」
「……端末では無理でしたので、クラウド・スペースに上げました……」
「……分かった……スコット…10:00の休み時間にスカイ・ラウンジに来てくれ……サイン・バードさんから新しいシークレット・チャンネルの、スタートセットアップ・システムプログラム・データが貰えたから……それをソリッド・ロッドにダウンロードしてお前に渡す……仕事が終わったら『ロイヤル・ロード・クライトン』のメイン・センサーオペレーターって…誰だっけ? 」
「……情報収集課のユージーン課長ですよ……」
「……そうか、分かった……じゃ、一緒にひとっ走り艦まで行って、見学の名目で搭乗したら、コミュニケーション・アレイにロッドを挿して、ガイダンスに従ってスタートセットアップを終えてくれ……すれば明日の発進前、プレ・フライトチェックに掛かる時間を短縮できる……好いな? 」
「……分かりました……」
「……同じロッドを今日集まる副長全員に渡すから、今日中にセットアップを終えて貰う……これで俺達は奴等に対してまた一歩、先に行ける……ああ、スコット……朝礼が終わったらユージーン課長に通話で、俺達は12階のサーバー・ルームで作業するからって伝えてくれ……それも好いか? 」
「……分かりました……先輩……今朝からスゴイじゃないスか……」
「……今日の歓迎昼食会が終わる迄に、やれる事は全部やるからな……ああそうだ……どうだった? 昨夜の初配信は……」
そう訊いてオレンジ・ジュースを飲み干す。
「……まずまず上々の滑り出しじゃないスかね……かなり格好好かったですよ、先輩……何でも出来るんだって事を、改めて確認しました……」
と、自分で淹れて来たコーヒーを飲み干して言う。
「……褒められ過ぎてて、くすぐったくてな……あの手の平がいつどう返って、どこから突っついて来るのかと思うと……やれやれだよ……」
「……そんな事は気にしなくて好いですよ……私もアドル係長の格好好さには、改めて痺れました……特に『リアン・ビッシュ』の『ARIA』を流された時には……私も釣られて号泣しちゃいました……」
そう言ってコーヒーをひと口飲み、自分で持って来たチョコレートを口に入れるマーリーである。
「……私も『ARIA』が流れた時には…『リアン・ビッシュ』の4人と同じように、何故か声を殺して泣いてしまいました……あんな事をされたら、誰だって好きになります……」
言いながらズライ・エナオは、また眼を潤ませる。
「……先輩のサプライズは…さり気なくて簡単なんだけど……粋な計らいで、与える感動がデカいんですよね……僕もサプライズは好きですけど、泣かれた事は無かったですよ……」
「……まあ、ここ迄に効果があるとは正直…予想しなかったんだけど…『ディファイアント』としての、好い名乗り挙げには…なったと思うよ……確実に注目されるようになったからね……ああ、スコット……ブランク・ソリッドロッドは50本貰うからって、ユージーン課長に言ってくれ……タダじゃ駄目だって言うなら、金額を言ってくれれば直ぐに振り込むからってな……」
「……分かりました。そう伝えます……」
スコットがそう応えるのと同時に、始業5分前の予鈴が響く……スコット、マーリー、ズライ、アンバーさんが立ち上がりながら片付け始める。
「……悪いけど頼むな、スコット? それと今日は手伝えないけど、火曜日は頑張るからな……フロアの皆にも宜しく伝えてくれ……」
「……分かっていますよ、先輩……こっちは心配しないで、先輩はそちらで頑張って下さいね……それじゃ、お先に……」
同僚の4人がまた連れ立ってラウンジから出て行ったので、隣のテーブルに着いて食事を摂っていた4人のスタッフがそれぞれ自分のトレイを持って、こちらのテーブルに移って座った。
「……今日のアドルさんは、怖い程に凄いですね……」
ハル・ハートリーが私をそう評して横目で見遣り、サラダをスプーンとフォークでまとめて口に運ぶ。
「……私もそう思います……今まで以上に鋭いですし、反応も速くて深いですし、先回りも速くて鋭くて深い……怖いと感じています……」
手を止めてそう言い、またビーフシチューを食べ始めるシエナ・ミュラーだ。
「……私は……初めてアドルさんを……怖いと思いました……今はもう…回復して来ていますけれども……ちょっと前は怖くて……すみません……」
リサ・ミルズも手を止めて明るめにそう言った……笑顔ではあったが声は微かに震えていたし、食べる事を再開してからも、少しぎこちなかった。
「……ああ……怖がらせたんだったら…悪かったね……でも…昨夜のアリソンは……俺でさえ怖かったよ……それは、サーバー・ルームに入ってから…話すよ……ああ、ハルさん……あとの5人は、09:40 迄にはスカイ・ラウンジに入るようにお願いします……」
「……分かりました……」
「……君達の…感想を聞かせてくれるかな? 初配信の……」
「……確かにちょっと褒め過ぎでしたね……マレットが気持ち悪いって言っていました……でも今が1番注目されている時期ですから、仕方が無いのでしょう……」
固めのブレッドを千切って、シチューに浸して食べながらエマが言う。
「……私もそう思います……今度の土日が過ぎれば、また見方も変わると思いますが……」
そう言って、ミルクを飲み干すリーア・ミスタンテだった。
「……まあ、そうだな……始まったばかりで…あれこれ気に病んでも仕方ない……5週間か6週間は何も考えずに…言わずにやっていこうか……」
始業のチャイムが響く……それ以後は、何も話さずに朝食を摂り終えた……ウェイターを呼んでトレイごと下げて貰い、最後のコーヒーとかお茶を持って来て貰う……プレミアム・シガレットを咥えて点けた。
「……そのシガレット・ケースは? 」
と、カリーナ・ソリンスキー。
「……ああ、ハイラムさんに貰った……幾つも持っているんだってさ……」
「……趣味が好いですね……」
と、フィオナ・コアー。
「……ああ、そうだな……」
そのまま…皆の顔を見遣りながら…コーヒーを飲み…喫い…蒸して…燻らせる……1本を6分で喫い終わり……その2分後にコーヒーを飲み干した。
「……それじゃ、行こうか……」
私が先に立ち上がった。
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思い付きのため不定期連載です。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
セルリアン
吉谷新次
SF
銀河連邦軍の上官と拗れたことをキッカケに銀河連邦から離れて、
賞金稼ぎをすることとなったセルリアン・リップルは、
希少な資源を手に入れることに成功する。
しかし、突如として現れたカッツィ団という
魔界から独立を試みる団体によって襲撃を受け、資源の強奪をされたうえ、
賞金稼ぎの相棒を暗殺されてしまう。
人界の銀河連邦と魔界が一触即発となっている時代。
各星団から独立を試みる団体が増える傾向にあり、
無所属の団体や個人が無法地帯で衝突する事件も多発し始めていた。
リップルは強靭な身体と念力を持ち合わせていたため、
生きたままカッツィ団のゴミと一緒に魔界の惑星に捨てられてしまう。
その惑星で出会ったランスという見習い魔術師の少女に助けられ、
次第に会話が弾み、意気投合する。
だが、またしても、
カッツィ団の襲撃とランスの誘拐を目の当たりにしてしまう。
リップルにとってカッツィ団に対する敵対心が強まり、
賞金稼ぎとしてではなく、一個人として、
カッツィ団の頭首ジャンに会いに行くことを決意する。
カッツィ団のいる惑星に侵入するためには、
ブーチという女性操縦士がいる輸送船が必要となり、
彼女を説得することから始まる。
また、その輸送船は、
魔術師から見つからないように隠す迷彩妖術が必要となるため、
妖精の住む惑星で同行ができる妖精を募集する。
加えて、魔界が人界科学の真似事をしている、ということで、
警備システムを弱体化できるハッキング技術の習得者を探すことになる。
リップルは強引な手段を使ってでも、
ランスの救出とカッツィ団の頭首に会うことを目的に行動を起こす。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
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