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第七章 この世とは……
①
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赤塚はうすら笑みを浮かべている。まるで葵を挑発するかのように。
しかし葵は動じず言った。
「世界について?いきなりですね…」
赤塚は言った。
「まぁ、そう言わずに……君とはゆっくり話したいと思っていたのですよ…」
葵は思った。もしかしたら、全てではないが……アマツカの目的を少しでも掴めるかも知れないと。
そう思った葵はあえて、のってみた。
「まぁ、僕もあなたとは話したいと思ってました……。聞きましょう…」
世界は言った。
「では、問います……。月島君、この世界…現実世界を、あなたはどう思いますか?」
「漠然とした質問ですね……。僕は思想家ではありません……ただ、一大学生として答えるなら……光でもあり、闇でもある……。まぁこれは世界と言うよりは、人類の事と言えますが…」
赤塚は笑いながら言った。
「フフフ、抽象的な答えですが……悪くない…」
葵は逆に問いた。
「では、あなたはどう思うのです?」
赤塚は言った。
「一言で言えば……この世界は病んでいます」
「病んでいる?」
「ええそうです、病んでいます……。無能な一部の人間が私利私欲の為に、争いを繰り広げ……命を奪い合う……。実に愚かで、見苦しい…」
葵は赤塚の熱弁を黙って聞いている。葵だけでなく、有紀や五月も赤塚の言葉を聞いてるようだった。
赤塚は続けた。
「それらが我々の知らないところで日々起きている……。考えられますか?無垢な子供たちが銃を手に戦っているのを……恵まれたあなたたちに想像できますか?」
以前歩の言った言葉を思い出した。歩は言っていた……それは地獄のようだと……。
赤塚は続けた。
「あなた方の住んでいる国も例外ではありませんよ……。形は違えど、醜い行為が繰り返されている……大人も、子供も……自分より劣った者を探し、それを見つけ、暴力や精神的に追い込み……そして優越感に浸る……醜く、そして滑稽だ…」
話を聞いていた五月は表情を落とした。
赤塚は吐き捨てるように言った。
「この世は我々が生きていくには相応しくない……。何せ、国を……世界を良くする為の各国の政治家共は、自らの保身しか考えていないのですから……それに賛同する民衆も愚かだ…」
そこでようやく葵が口を開いた。
「それで、このシステムを使い……世界を浄化しようと?」
赤塚は言った。
「ほぉ…気づいていましたか…」
「なんとなくは……あなたが思想家である事はなんとなく感じていました…」
「やはり君は面白い……。敵にしておくには勿体ない…」
葵は言った。
「このシステムをウィルス化し、そして世界に発信する……。途方もない計画ですが……そんな事をしても何も変わりませんよ」
赤塚は広角を上げた。
「それはどうでしょ?あなたは何故、人が争うかわかりますか?」
葵は言った。
「人はそれぞれ価値観が違います……。民族間や宗教間と、それぞれですが…」
赤塚は言った。
「私も基本はそう思いますが……要は…土地と資源の取り合いです。しかし、それは建前に過ぎません…」
「では、何だと?…」
赤塚は言った。
「人間は他の人間よりも、上でいたい……。ただ、それだけです……浅はかであり愚かです…」
葵は言った。
「それが人の本質だと?」
「それ以上の事がありますか?」
葵は赤塚の言葉を聞いて少し黙った。
確かに人類の歴史を見ても、争いの無かった時代は無かったのかもしれない。
葵は言った。
「僕はあなたほど人類に失望はしていませんよ」
赤塚の表情は変わった。
葵は続けた。
「確かにあなたの言う通り、人類は争いを繰り返しています……現在も……。しかし、その反面……競い合うことにより、文明は発展してきました……。そして何より人には知恵がある…」
赤塚は言った。
「知恵があるからこそ人は闇に堕ちる」
葵は否定した。
「知恵があるからこそ……人は輝けるのです」
赤塚と葵は真っ向から意見がぶつかる。
人の本質は光りと主張する葵と、人の本質は闇だと主張する赤塚……。
赤塚が言った。
「残念です……君とはわかり合えると思いましたが…」
葵は言った。
「冗談を……人の尊厳を軽んじるあなたとは、わかり合えませんよ…」
赤塚が言った。
「酷い言われようです……。これはただの実験ですよ」
葵は言った。
「実験?人の心を弄ぶのがですか?確かにあなたは誰も殺してはいませんが……やろうとしている事はテロリストと、なんら代わらないですよ…」
赤塚は苦笑いした。
「フフフ、テロリストですか……。まさか、私がこの世で最も畏怖嫌うものと、同列にされるとは……心外ですね……」
葵は言った。
「さぁ……これ以上、あなたの思想話に付き合う暇はありません。今後の計画内容を教えてもらいましょうか……。アマツカとは何です?」
赤塚は言った。
「それを私が簡単に説明すると?」
そう言うと赤塚は拳銃を取り出した。
五月を言った。
「拳銃……本物?」
五月は拳銃を目の当たりにして驚いている。
赤塚は言った。
「これが偽物で無い事はわかるでしょ…」
葵は身構え、有紀は五月の前に立った。
赤塚は拳銃をかまえ少しづつ近付いてくる。
その時だった。
教会の入り口のから声がした。
「動くなっ!」
赤塚と同じように拳銃を持った人物か教会に入ってきた。
葵も、勿論赤塚も予想してなかった出来事に、皆が入口をみた。
しかし葵は動じず言った。
「世界について?いきなりですね…」
赤塚は言った。
「まぁ、そう言わずに……君とはゆっくり話したいと思っていたのですよ…」
葵は思った。もしかしたら、全てではないが……アマツカの目的を少しでも掴めるかも知れないと。
そう思った葵はあえて、のってみた。
「まぁ、僕もあなたとは話したいと思ってました……。聞きましょう…」
世界は言った。
「では、問います……。月島君、この世界…現実世界を、あなたはどう思いますか?」
「漠然とした質問ですね……。僕は思想家ではありません……ただ、一大学生として答えるなら……光でもあり、闇でもある……。まぁこれは世界と言うよりは、人類の事と言えますが…」
赤塚は笑いながら言った。
「フフフ、抽象的な答えですが……悪くない…」
葵は逆に問いた。
「では、あなたはどう思うのです?」
赤塚は言った。
「一言で言えば……この世界は病んでいます」
「病んでいる?」
「ええそうです、病んでいます……。無能な一部の人間が私利私欲の為に、争いを繰り広げ……命を奪い合う……。実に愚かで、見苦しい…」
葵は赤塚の熱弁を黙って聞いている。葵だけでなく、有紀や五月も赤塚の言葉を聞いてるようだった。
赤塚は続けた。
「それらが我々の知らないところで日々起きている……。考えられますか?無垢な子供たちが銃を手に戦っているのを……恵まれたあなたたちに想像できますか?」
以前歩の言った言葉を思い出した。歩は言っていた……それは地獄のようだと……。
赤塚は続けた。
「あなた方の住んでいる国も例外ではありませんよ……。形は違えど、醜い行為が繰り返されている……大人も、子供も……自分より劣った者を探し、それを見つけ、暴力や精神的に追い込み……そして優越感に浸る……醜く、そして滑稽だ…」
話を聞いていた五月は表情を落とした。
赤塚は吐き捨てるように言った。
「この世は我々が生きていくには相応しくない……。何せ、国を……世界を良くする為の各国の政治家共は、自らの保身しか考えていないのですから……それに賛同する民衆も愚かだ…」
そこでようやく葵が口を開いた。
「それで、このシステムを使い……世界を浄化しようと?」
赤塚は言った。
「ほぉ…気づいていましたか…」
「なんとなくは……あなたが思想家である事はなんとなく感じていました…」
「やはり君は面白い……。敵にしておくには勿体ない…」
葵は言った。
「このシステムをウィルス化し、そして世界に発信する……。途方もない計画ですが……そんな事をしても何も変わりませんよ」
赤塚は広角を上げた。
「それはどうでしょ?あなたは何故、人が争うかわかりますか?」
葵は言った。
「人はそれぞれ価値観が違います……。民族間や宗教間と、それぞれですが…」
赤塚は言った。
「私も基本はそう思いますが……要は…土地と資源の取り合いです。しかし、それは建前に過ぎません…」
「では、何だと?…」
赤塚は言った。
「人間は他の人間よりも、上でいたい……。ただ、それだけです……浅はかであり愚かです…」
葵は言った。
「それが人の本質だと?」
「それ以上の事がありますか?」
葵は赤塚の言葉を聞いて少し黙った。
確かに人類の歴史を見ても、争いの無かった時代は無かったのかもしれない。
葵は言った。
「僕はあなたほど人類に失望はしていませんよ」
赤塚の表情は変わった。
葵は続けた。
「確かにあなたの言う通り、人類は争いを繰り返しています……現在も……。しかし、その反面……競い合うことにより、文明は発展してきました……。そして何より人には知恵がある…」
赤塚は言った。
「知恵があるからこそ人は闇に堕ちる」
葵は否定した。
「知恵があるからこそ……人は輝けるのです」
赤塚と葵は真っ向から意見がぶつかる。
人の本質は光りと主張する葵と、人の本質は闇だと主張する赤塚……。
赤塚が言った。
「残念です……君とはわかり合えると思いましたが…」
葵は言った。
「冗談を……人の尊厳を軽んじるあなたとは、わかり合えませんよ…」
赤塚が言った。
「酷い言われようです……。これはただの実験ですよ」
葵は言った。
「実験?人の心を弄ぶのがですか?確かにあなたは誰も殺してはいませんが……やろうとしている事はテロリストと、なんら代わらないですよ…」
赤塚は苦笑いした。
「フフフ、テロリストですか……。まさか、私がこの世で最も畏怖嫌うものと、同列にされるとは……心外ですね……」
葵は言った。
「さぁ……これ以上、あなたの思想話に付き合う暇はありません。今後の計画内容を教えてもらいましょうか……。アマツカとは何です?」
赤塚は言った。
「それを私が簡単に説明すると?」
そう言うと赤塚は拳銃を取り出した。
五月を言った。
「拳銃……本物?」
五月は拳銃を目の当たりにして驚いている。
赤塚は言った。
「これが偽物で無い事はわかるでしょ…」
葵は身構え、有紀は五月の前に立った。
赤塚は拳銃をかまえ少しづつ近付いてくる。
その時だった。
教会の入り口のから声がした。
「動くなっ!」
赤塚と同じように拳銃を持った人物か教会に入ってきた。
葵も、勿論赤塚も予想してなかった出来事に、皆が入口をみた。
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