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3章 魔法&剣術指導

22.やるからにはしっかりやるぜ!

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 キレイヌ家をおもてなししてから1週間後。
 今日はリーベルが言っていた冒険者ギルドに属している2人の新たな家庭教師が来る日であった。

 リーベルが言う家庭教師にリタはワクワクしていて、ティオはドキドキと2人は違う意味でそれぞれで緊張していた。

「いよいよね…」
「ああ、まず我々がどんな人物か確かめなければな!変なやつならリタに会わせるわけには行かないからな!」

 ガイアとコスモは、真剣な表情で考え込んでいた。





 ーー一方で、草原の道でその道を進む1台の馬車があった。

 馬車には御者と2人の男女の乗客が乗っていた。

「もうすぐだな…」
「ええ、家庭教師をしているギルドマスターの友達っていう人が言っていた子供ってどんな子なのかしらね…」
「おいおい…」

 実はこの乗客こそ、リーベルの言っていたリタとティオの新たな家庭教師であった。


 ーー場所は戻ってアスタルト邸

 リタとティオは新たな家庭教師を迎えるために、調理場でアップルパイを焼いていた。

「ティオ~、パイ編みやるわよ!」
「は~い!」


 2人は仲良くアップルパイのパイ編みに取り組んでいた。

 パイ編み作業の際、またもリタはティオの背後に構えていて彼にパイ編みのやり方を教えていた。

 そんな状況でまたもティオの背中にはリタの大きな胸が当たっていたのだった。


 パイ編みを終えた2人は応接室に持っていこうとしていた。

 ーー応接室では
 例の新たな2人の家庭教師である男女が既に来ていて、ガイアとコスモと話していた。

 男性は茶色のツンツンヘアーの筋肉質の青年で、大きな剣を背中に背負っていてマントを羽織っていた。
 女性は白い長髪で、胸が大きいスタイル抜群の美女で胸の谷間がみえるように胸部が露出した服装を身に纏い、頭部にウサギの耳のような物があった。

「まさか、領主のお子さんの先生に抜擢されるとは、俺達も有名になったもんだな!」
「でも、相手の子がどんな子なのかも気になるわね!」

 陽気な感じの2人を見て、ガイアとコスモは不審に感じていた。

「おいおい、この2人が本当にすごいのか?」
「リーベル先生の、友人さんの知人ってだけじゃね…」
「確かに若いが、さすがにここまで陽気なこの2人をリタとティオに会わせるのはさすがに…」

 ヒソヒソと話していて、応接室の扉が開いた。

「失礼しま~す!アップルパイいかがですか?」
「「り、リタッ!」」

 恐れていたことが起きた!
 まるでそう思ったかのようにガーン!とした表情になったガイアとコスモ。

「あなたは?もしかしてリタちゃんかしら?」
「初めまして、リタ・アスタルトと申します!」
「てことは、そこの坊主が…」
「ティオ、ティオ・アスタルトです」

 挨拶していた4人であったが、ティオは出来立てのアップルパイに目が行っていた。まさに「美味しそう」といわんばかりの眼差しであった。

 ガイアとコスモは、リタとティオを既に会わせてしまった為に「もう、仕方ない」と思い、2人に家庭教師を紹介するのだった。

「リタ、ティオ、この2人がリーベル先生が言っていたっていう新しい家庭教師だ」
「やっぱり!リーベル先生から聞いたのですが、お2人共すごい強いらしいですね!」
「あ、あの…よろしくお願いします!」

 リタは目を輝かせてティオはカチンコチンであった。

 そんな2人を見て、教師陣も自己紹介を始めた。

「初めまして!俺はヴィスト、"ヴィスト・グレイル"」
「私は、ピノン!アルミラージの亜獣人で、ヴィストの使い魔よ!」
「「よろしくお願いします!」」
「え?亜獣人?」

 ティオは驚いていた。ピノンの姿をよく見てみるとまさに亜獣人だと納得できる容姿だったからである。

 だが、ティオの目はどちらかと言えばピノンの露出してある大きな胸に行っていた。

 それに気付いたピノンは…。

「なあに?おっぱい好きなの?」
「え!?いや!ちがっ…!」
「やめてください!!」

 なにやら誘惑をしていそうな雰囲気のピノンをなんとか止めるリタであったが、今度は自身の胸にティオの顔を埋め込んでいた。

「あ、ごめんねティオ…!!あ、あの…アップルパイ、食べます?」

 一同は一旦落ち着いて、アップルパイを食べた。

「あら、おいしい!」
「リタちゃん、料理上手だね!」
「でしょ!お姉ちゃんの作る料理はこの国一!いや世界一だもん!」
「もう、ティオったら…」

 アップルパイを食べ終えて、ようやく本題に入った。

 リタはヴィストから、ティオはピノンからそれぞれ個別で授業を受ける事となり、さっそく取り掛かったのだった。

「よし、リタちゃん…教えるからにはしっかりやるぜ!」
「はい!よろしくお願いします!」
「ティオちゃん、よろしくね!」
「は、はい!!」

 こうしてそれぞれの新たな授業が幕を開けたのだった。
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