上 下
14 / 41

どっちが好きなの?

しおりを挟む
ユラが俺を部屋から連れ出してくれたおかげでモルフィからの受け身を回避できた。
俺はユラに誘われて、宿の外でジュースを飲んでいた。
正直寝る前だって言うのに疲れた・・・。

「ユラ、なんというか、ちょっと助かったかも・・・」

「ふん!別に、助けたくて助けたんじゃないわよ!ただ・・・」

「ただ?」

ユラが顔を赤くしていた。

「モル姉にライアを取られちゃうかもしれないって思うと、つい身体が動いちゃって・・・」

え?
まさか、まだこの前の事を・・・

「ねえライア、この際だから聞くけど?」

ユラが今度は真剣な眼をして俺に質問して来た。

「どっちが好きなの?」

「え?」

「私もモル姉・・・どっちが好きなの?」

「えええ!?」

い、いきなりそれかよ!?

そ、そんなの選べるわけ・・・

いや、でも・・・

「ごめん、今は度ttが好きとかは言えない・・・俺達小さい頃から一緒だろ・・・だから、俺みんな家族同然だと思っていた・・・。」

「え?」

「でも、前、お前が俺を好きって言ってくれたのはちょっと嬉しい気がした。でも、今の俺のユラに対する"好き"とユラが俺に対する"好き"は多分違う意味だと思う。だから今は同じ気持ちで"好き"とは言えない・・・。」

「ライア・・・」

すまないユラ。
穏便に済ませるにはこれしかないと思った。
でも、俺のユラに対する"好き"の意味はそのままだ。
今は俺はをそういう意味で好きとは言えない。

「そう・・・」

納得・・・してくれたのか?
それなら・・・。

「私はあきらめないから!」

「え?」

「あなたがどんな気持ちだろうと、絶対同じ"好き"の気持ちにして見せる!」

また真剣な顔をしてユラは俺にそう宣言した。
俺、本当にユラに好かれてるんだなって改めて思ったよ。
でも、今は恋人とかそういう関係はまだ早い気がする。
俺は俺で今は色々やらなきゃいけない事はたくさんあるから。
なんせ俺は眠れる女神このパーティーのリーダーだから。
みんなを守る義務がある。

「改めて、ありがとなユラ!俺をパーティーに誘ってくれて!」

「え?」

「俺はリーダーとして頑張るから、ユラも俺を頼ってくれるか?」

「そんなの当たり前じゃん!同じパーティーの仲間なんだから!」

何だかんだ言ってもユラは俺を信頼して流れている。
これがってやつなのかな?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る

電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。 女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。 「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」 純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。 「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

処理中です...