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先に準備を終えた僕は、髪を梳かすユーリに「先に玄関に出てるね」と一言伝えてから、部屋を出た。ガチャリと扉を開けてすぐ、正面の壁に寄りかかっていた人物と目が合い固まる。
嘘でしょう……なんて最悪なタイミング。
ユーリを朝食へと誘いに来たんだろうか。まさか、朝一番で彼に会うとは思わなかった。
チョコレート色の目を丸くしていたルベルが、僕の存在を認識した途端、ギリッと歯を鳴らした。ユーリに聞かれないように慌てて扉を閉める。
「お前ぇ……!」
「おっ、おはようルベル。えっと……あの、僕たちこれから朝食に行こうと思って……」
「私の名前を気安く呼ぶな平凡。何故、お前がユリウス様のお部屋から出てきた……? まさかとは思うが、案内した後、そのままユリウス様のお部屋に居座っていないだろうなぁ?」
故意ではないけれど、その通りです。なんて正直に答えたら一体どんなことをされるのか。想像するだけでも恐ろしい。
でも嘘を吐くのは、バレてしまった後の反応が怖いし、なんとか穏便に伝えられないかな。
「ご、ごめん。あの、すぐ出てくつもりだったんだけれど、実は昨日色々あって……疲れてユー……ユリウス様のお部屋で寝てしまいました!」
「なっ、ユリウス様と寝た、だと? ……この、クソ卑しい淫魔がっ! 今すぐ討伐してやろうか!」
「ひぇっ、違うよ! 寝たと言っても性的な意味じゃなく、健全に睡眠を取っただけだから。ユ……ユリウス様もそうちゃんと証言してくれるよ!」
「お前は嘘つきだから、その言葉を素直に信じられない。ユリウス様に怪しい術をかけて意のままに操っている可能性もまだある訳だしな」
ルベルは疑わしそうな表情で僕をじろじろと見てきた。
怪しい術って……。ルベルはまだ僕がユーリに何かしたと思っているのかな。この誤解はどうやったら解けるんだろう。
「ふんっ、まぁ確かにお前からは行為後の色気が感じられないか。性的接触が無かったのは信じてやるよ」
「し、信じてもらえて良かったよ」
話が通じたことに、ほっと胸を撫で下ろす。
所でキスと抱擁は性的接触に入るんだろうか。これは流石に言えないので、黙っておく。僕はルベルに喧嘩を売りたい訳でも、二人の仲を引き裂きたい訳でもないのだから。
「で、ユリウス様は?」
「まだ部屋で身支度しているよ。朝食を誘いに来たの?」
「そうだ。昨日は食堂で待ってみたもののユリウス様はいらっしゃらなかったので、夕食を共にするのは諦めるしかなかった。だから朝食はご一緒しようと思ってな。私たちの邪魔をするなよ平凡」
「そのことなんだけれど、ごめん、ユリウス様が慣れるまでは暫く僕も一緒にいていい? やっぱり記憶がないと不安みたいで、側にいて欲しいと言われたんだ。マチュア先生からも頼まれたから……お願い。あっ、二人の会話には割り込まないと約束するし、僕の存在は無視してくれて良いよ!」
「ふざけるな……と言いたい所だが、ユリウス様の記憶を戻す手伝いをするためにお前が期間限定で行動を共にすると、マチュアから聞いた。不愉快だし認めたくないが! ユリウス様のご意志らしいからな。本当は嫌だが! 仕方なく私とユリウス様の側にいるのを許してやる。お前のことは嫌いだし必要以上に馴れ合うつもりもないので置物に徹してろ」
「あ、ありがとう……」
本当に僕のことが嫌いで一緒にいたくないんだな、という強い思いが伝わってくる主張だった。
でも、暫く一緒にいる許可をルベルにもらえて良かったな。すぐに説得出来る気がしなかったし。事前にマチュア先生が彼へ説明してくれて助かった。
「遅くなって悪い、髪紐が見つからなくて代わりを探すのに時間がかかった……ん?」
部屋からユーリが出てきた瞬間、ルベルは花が咲いたような笑みを浮かべた。昨日も思ったけれど態度の切り替えが早い。
「おはようございます、ユリウス様。私はルベルと申します。よろしければ三人で朝食に行きませんか?」
「三人でだと?」
「はい、私と貴方と…………そして彼で」
僕を指差す時に口元が少しひきつっていた。それでもルベルにしては僕への嫌悪感を出さずに頑張ってる方だと思う。彼を援護するために「僕も三人で食べたい!」と意見出来れば良かったんだけれど、無理強いはしないと昨日ユーリと約束したので黙って様子を伺うことにしよう。
「断る。朝食はイネスと二人で取るつもりだ」
「でしたら昼食はご一緒しても構いませんよね。私とユリウス様はいつもお食事を共にしていたんです。昨日もお誘いしようと思ったんですが、食堂にはいらっしゃらなかったようで。あの平ぼ……彼にはちゃんと場所を案内してもらえました? あっ、もしやお部屋でお食事を済ませたんですか? お会いできず寂しかったですぅ」
「話を捏造するのはやめろ。俺はお前と食事を共にしたことはない」
「あぁ、なんてお可哀想なユリウス様。私との思い出も忘れてしまったんですね。ご安心下さい、私が貴方の忘れてしまった出来事を教えて差し上げますので、きっとすぐに思い出せますよ」
目を潤ませつつ腕を絡めてくるルベルに、ユーリは鋭く舌打ちをして腕を振り払った。
初めて見る敢然と拒否した姿に、はっと息を呑む。ルベルもまさか振り払われるとは思っていなかったのか、驚きで目を瞠っている。
「いい加減にしろ、不愉快だ。昨日も言ったと思うが、俺はお前と仲良くするつもりがない。これ以上しつこく付きまとうな勘違いストーカー野郎」
「ちょっ、ユーリ、やめてよ、なんでそんなこと言うの?」
「ひ、酷いっ! 私はただ以前のように貴方の側にいたかっただけなのに。記憶を失ってからのユリウス様はまるで別人のようです。はっ……まさか、やはりこの平凡により洗脳を……」
「黙れ、これ以上妄言を吐くようなら腕をへし折るぞ。さっさと消えろ」
「くっ、認めない! 私は……私が!」
ルベルは悔しそうに顔を歪めると、走り去って行った。彼の目尻には涙が滲んで見えたような気がする。
好きな相手から拒絶されるのはとても辛いことで、同情せずにはいられない。僕はキッとユーリを睨み付けた。
「どうしてあんな言い方したの、ルベルが可哀想だよ! 邪険にしないでって言ったのに」
「断ってもしつこく絡んできたあいつが悪いだろ。ハッキリ言ってやらないとああいう輩は理解しないさ。それにもうイネスには誤解されたくないんだ」
「そんなのっ……記憶が戻ったら後悔するのに!」
「それは絶対ないと言い切れる」
「どうして? 記憶でも戻ったの?」
あまりにも自信満々に言いきったので、不思議に思って首を傾げる。
「昨夜、お前が寝てる間に部屋を調べていたら、日記を見付けた」
「えっ、日記が……?」
「あぁ。イネスは昨日、伴侶候補の存在の話をしていたな。だがそんな内容は一言も書いてなかった。だからあいつは違う」
「えっと、恥ずかしくて書いてないだけじゃないの?」
「お前は俺がそういう人間だと思うのか?」
そう問われたので、ユーリが恥ずかしがる姿を思い浮かべようとしたけれど、うまく想像できなかった。実はユーリが日記を書くのも意外だと思っているし。
「ちなみに昨日いーちゃんとキスしたことは日記に追記しといた。その時に感じた匂いや感触、幸せな気持ちをしっかりとな」
「んえっ?」
「当然だろ、好きな相手としたことは記録しないと。だが、俺はどうでも良いと思ったことについては基本記憶のリソースを割かないようにしている。あいつについても、相手をするのが面倒で放置していたら、自分に都合のいい解釈をして押し付けてきただけだろ」
「…………えぇ」
人付き合いを面倒くさがったユーリが適当に相手をしていたら、受け入れられたと勘違いされたってこと?
失礼だけど、確かに思い込みの激しいルベルの性格ならあり得そう。その話が本当なら二人は特別な関係じゃないんだ。仲を引き裂いてしまったと思っていたから良かった……。
そういえば、ユーリの周りの人達とは物理的にも心理的にも常に一定の距離があるように見えると以前思ったことがあったけれど、間違いじゃなかったんだ。
「でも、結果としてユーリに問題があったんじゃ……」
思わず眉をひそめる。ぽろりと言葉も出てしまったようで、ユーリがばつが悪そうな顔をした。
「これからは行動に気を付ける。それにあれだけ言えばあいつも諦めてもう近寄らないだろう」
「う、うん……」
「では、誤解だと分かった所でこの話はおしまいだ。早く食堂に行こうか」
話を切り上げて食堂へ向かうユーリの後を、慌てて追いかけた。
──ねぇ、ユーリ。例え拒絶されても、好きな人のことを簡単には諦められないよ。きっとルベルも……。
嘘でしょう……なんて最悪なタイミング。
ユーリを朝食へと誘いに来たんだろうか。まさか、朝一番で彼に会うとは思わなかった。
チョコレート色の目を丸くしていたルベルが、僕の存在を認識した途端、ギリッと歯を鳴らした。ユーリに聞かれないように慌てて扉を閉める。
「お前ぇ……!」
「おっ、おはようルベル。えっと……あの、僕たちこれから朝食に行こうと思って……」
「私の名前を気安く呼ぶな平凡。何故、お前がユリウス様のお部屋から出てきた……? まさかとは思うが、案内した後、そのままユリウス様のお部屋に居座っていないだろうなぁ?」
故意ではないけれど、その通りです。なんて正直に答えたら一体どんなことをされるのか。想像するだけでも恐ろしい。
でも嘘を吐くのは、バレてしまった後の反応が怖いし、なんとか穏便に伝えられないかな。
「ご、ごめん。あの、すぐ出てくつもりだったんだけれど、実は昨日色々あって……疲れてユー……ユリウス様のお部屋で寝てしまいました!」
「なっ、ユリウス様と寝た、だと? ……この、クソ卑しい淫魔がっ! 今すぐ討伐してやろうか!」
「ひぇっ、違うよ! 寝たと言っても性的な意味じゃなく、健全に睡眠を取っただけだから。ユ……ユリウス様もそうちゃんと証言してくれるよ!」
「お前は嘘つきだから、その言葉を素直に信じられない。ユリウス様に怪しい術をかけて意のままに操っている可能性もまだある訳だしな」
ルベルは疑わしそうな表情で僕をじろじろと見てきた。
怪しい術って……。ルベルはまだ僕がユーリに何かしたと思っているのかな。この誤解はどうやったら解けるんだろう。
「ふんっ、まぁ確かにお前からは行為後の色気が感じられないか。性的接触が無かったのは信じてやるよ」
「し、信じてもらえて良かったよ」
話が通じたことに、ほっと胸を撫で下ろす。
所でキスと抱擁は性的接触に入るんだろうか。これは流石に言えないので、黙っておく。僕はルベルに喧嘩を売りたい訳でも、二人の仲を引き裂きたい訳でもないのだから。
「で、ユリウス様は?」
「まだ部屋で身支度しているよ。朝食を誘いに来たの?」
「そうだ。昨日は食堂で待ってみたもののユリウス様はいらっしゃらなかったので、夕食を共にするのは諦めるしかなかった。だから朝食はご一緒しようと思ってな。私たちの邪魔をするなよ平凡」
「そのことなんだけれど、ごめん、ユリウス様が慣れるまでは暫く僕も一緒にいていい? やっぱり記憶がないと不安みたいで、側にいて欲しいと言われたんだ。マチュア先生からも頼まれたから……お願い。あっ、二人の会話には割り込まないと約束するし、僕の存在は無視してくれて良いよ!」
「ふざけるな……と言いたい所だが、ユリウス様の記憶を戻す手伝いをするためにお前が期間限定で行動を共にすると、マチュアから聞いた。不愉快だし認めたくないが! ユリウス様のご意志らしいからな。本当は嫌だが! 仕方なく私とユリウス様の側にいるのを許してやる。お前のことは嫌いだし必要以上に馴れ合うつもりもないので置物に徹してろ」
「あ、ありがとう……」
本当に僕のことが嫌いで一緒にいたくないんだな、という強い思いが伝わってくる主張だった。
でも、暫く一緒にいる許可をルベルにもらえて良かったな。すぐに説得出来る気がしなかったし。事前にマチュア先生が彼へ説明してくれて助かった。
「遅くなって悪い、髪紐が見つからなくて代わりを探すのに時間がかかった……ん?」
部屋からユーリが出てきた瞬間、ルベルは花が咲いたような笑みを浮かべた。昨日も思ったけれど態度の切り替えが早い。
「おはようございます、ユリウス様。私はルベルと申します。よろしければ三人で朝食に行きませんか?」
「三人でだと?」
「はい、私と貴方と…………そして彼で」
僕を指差す時に口元が少しひきつっていた。それでもルベルにしては僕への嫌悪感を出さずに頑張ってる方だと思う。彼を援護するために「僕も三人で食べたい!」と意見出来れば良かったんだけれど、無理強いはしないと昨日ユーリと約束したので黙って様子を伺うことにしよう。
「断る。朝食はイネスと二人で取るつもりだ」
「でしたら昼食はご一緒しても構いませんよね。私とユリウス様はいつもお食事を共にしていたんです。昨日もお誘いしようと思ったんですが、食堂にはいらっしゃらなかったようで。あの平ぼ……彼にはちゃんと場所を案内してもらえました? あっ、もしやお部屋でお食事を済ませたんですか? お会いできず寂しかったですぅ」
「話を捏造するのはやめろ。俺はお前と食事を共にしたことはない」
「あぁ、なんてお可哀想なユリウス様。私との思い出も忘れてしまったんですね。ご安心下さい、私が貴方の忘れてしまった出来事を教えて差し上げますので、きっとすぐに思い出せますよ」
目を潤ませつつ腕を絡めてくるルベルに、ユーリは鋭く舌打ちをして腕を振り払った。
初めて見る敢然と拒否した姿に、はっと息を呑む。ルベルもまさか振り払われるとは思っていなかったのか、驚きで目を瞠っている。
「いい加減にしろ、不愉快だ。昨日も言ったと思うが、俺はお前と仲良くするつもりがない。これ以上しつこく付きまとうな勘違いストーカー野郎」
「ちょっ、ユーリ、やめてよ、なんでそんなこと言うの?」
「ひ、酷いっ! 私はただ以前のように貴方の側にいたかっただけなのに。記憶を失ってからのユリウス様はまるで別人のようです。はっ……まさか、やはりこの平凡により洗脳を……」
「黙れ、これ以上妄言を吐くようなら腕をへし折るぞ。さっさと消えろ」
「くっ、認めない! 私は……私が!」
ルベルは悔しそうに顔を歪めると、走り去って行った。彼の目尻には涙が滲んで見えたような気がする。
好きな相手から拒絶されるのはとても辛いことで、同情せずにはいられない。僕はキッとユーリを睨み付けた。
「どうしてあんな言い方したの、ルベルが可哀想だよ! 邪険にしないでって言ったのに」
「断ってもしつこく絡んできたあいつが悪いだろ。ハッキリ言ってやらないとああいう輩は理解しないさ。それにもうイネスには誤解されたくないんだ」
「そんなのっ……記憶が戻ったら後悔するのに!」
「それは絶対ないと言い切れる」
「どうして? 記憶でも戻ったの?」
あまりにも自信満々に言いきったので、不思議に思って首を傾げる。
「昨夜、お前が寝てる間に部屋を調べていたら、日記を見付けた」
「えっ、日記が……?」
「あぁ。イネスは昨日、伴侶候補の存在の話をしていたな。だがそんな内容は一言も書いてなかった。だからあいつは違う」
「えっと、恥ずかしくて書いてないだけじゃないの?」
「お前は俺がそういう人間だと思うのか?」
そう問われたので、ユーリが恥ずかしがる姿を思い浮かべようとしたけれど、うまく想像できなかった。実はユーリが日記を書くのも意外だと思っているし。
「ちなみに昨日いーちゃんとキスしたことは日記に追記しといた。その時に感じた匂いや感触、幸せな気持ちをしっかりとな」
「んえっ?」
「当然だろ、好きな相手としたことは記録しないと。だが、俺はどうでも良いと思ったことについては基本記憶のリソースを割かないようにしている。あいつについても、相手をするのが面倒で放置していたら、自分に都合のいい解釈をして押し付けてきただけだろ」
「…………えぇ」
人付き合いを面倒くさがったユーリが適当に相手をしていたら、受け入れられたと勘違いされたってこと?
失礼だけど、確かに思い込みの激しいルベルの性格ならあり得そう。その話が本当なら二人は特別な関係じゃないんだ。仲を引き裂いてしまったと思っていたから良かった……。
そういえば、ユーリの周りの人達とは物理的にも心理的にも常に一定の距離があるように見えると以前思ったことがあったけれど、間違いじゃなかったんだ。
「でも、結果としてユーリに問題があったんじゃ……」
思わず眉をひそめる。ぽろりと言葉も出てしまったようで、ユーリがばつが悪そうな顔をした。
「これからは行動に気を付ける。それにあれだけ言えばあいつも諦めてもう近寄らないだろう」
「う、うん……」
「では、誤解だと分かった所でこの話はおしまいだ。早く食堂に行こうか」
話を切り上げて食堂へ向かうユーリの後を、慌てて追いかけた。
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