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空ノ蝉怪異談S【完結】
186話「キズが視える男」
しおりを挟む「1」
ーー「ノバナショッピングモール内」ーー
最近出来たばかりの石山県で1番広い大型ショッピングモール。
家族連れや若い男女や老若男女の客達で人だかりできていた。
そこに、八木楓、永木桜、榊原羅奈、そして鳴沢栞も買い物楽しむために訪れてきた。
そこに休憩で喫茶店に入る時に桜達はとある中年男性に悪態をつく。
「見て、あれなんかダサくないあの人」
「本当ねー。もう少し服装センス磨けてよね」
「私耐えきれませんわ」
と、彼女達の指摘通り中年男性の服装はパンダ柄のパーカー服に秋だというのに短パンでありぼろぼろのサンダルを履いていた。
その時楓は桜達をたしなめた。
「みんな。そんな事を言うとキズが視えるようになりますよ?」
「キズ?何それ?もしかしてそんな怪異談あんの?」
と、羅奈の問いかけに楓はうなずき、その怪異談をゆっくりと語ってくれた。
「2」
ーー「山岡高校2年B組クラス内」ーー
僕の名前は高倉太一。16歳。
今、担任の木原の数学授業を黙って受けているが集中できなかった。
何故なら周囲の人達はキズがつけられていたから。
僕以外キズは見えない。
その理由はわからないがふとしたきっかけでキズが視えるようになったから。
「じゃあ、ここまでだ」
「起立!礼」
と、授業終えたとき僕は休憩中紛らわすためにスマホを取り出してソシャゲをプレイしていた。
ーーーーーー
放課後、僕は電車内でもスマホでソシャゲをやっていた。周囲にいる乗客もキズだらけだった。僕はそれを見ているとストレスがたまるのではけ口としてソシャゲをプレイしていた。結局帰宅時で夕飯を食べる以外はずっとソシャゲをしていた。
ーー「とある日のクラスにて」ーー
僕はいつのまにか頭の中に誰かが罵詈雑言に響いて聞こえるようになっていた。
直接頭の中で響くので頭を押さえていたところに彼女に呼びかけられる。
「どうしたの?高倉くん。大丈夫」
彼女は生徒会長を務める天倉和美だ。いつもクラスメイトに頼りなる存在だ。
僕は彼女だけにキズが視えることを打ち明けると病院に行くことを勧められた。たしか、この病気なら体質科なので夢山大学病院に診察しに来ることをきめた。
ーー「夢山駅前」ーー
僕は夢山大学病院に向かう前にスマホでソシャゲをいつもようにしていた。とあるユーザーがガチャでハズレたのみて僕は彼を煽るコメントした。すると僕の身体に異常をきたしたのだ。
そう、僕の身体にキズ口が開いてそこから口のようなモノが開いて罵詈雑言を言われるのだ。その時僕は霊急車に運ばれて呪術室でオペしたが身体のキズ跡が残り僕は不登校になってしまった。その時に心配した生徒会長とクラスメイト達がお見舞いにきて励ましの言葉をいただいた時に僕の心のキズ跡は癒えて僕も頑張ろと思い登校するようになった。
ーー「????」ーー
生徒会長である天倉は他の生徒達や教師から評判が鰻登りだったので機嫌がよかった。そして彼女は自宅の浴室で風呂を浸かろうと服を脱ぎ捨てると違和感を感じていた。
彼女のお腹周りに黒く塗り潰されていたから。
そう、彼女自身性格が腹黒かったので腹が実際に黒くなっていたから。
「3」
栞は迎えの母親の自家用車に乗り込むときに実際にお腹周りをめくって確認して腹が黒くないか確認をしていた。
そして何度も確認する時に同乗していた姉がみっともないわよと叱られてしまったが姉のお腹周りも注意深く見ていた。
キズが視える男 完
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