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7.呪われしアルストメリー
さ○子でも見ているのだろうか
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「ちょっまっ……!」
とか言っている間に、もうすぐ鼻の先にくる。
こんなもん当たった日には、カサブランカの高い鼻でさえ、ぺちゃんこにされる。
(それはよろしくない)
ぎりぎりのところで、どうにか回避できたものの、頬を本がかすってしまったせいで、目の下あたりに痛みが走る。
そして本はというと、アザレアの近くまで猛スピードで行ったかと思うと、ふわりとその近くに落ちた。
自然現象では、明らかに起こり得ない。
明らかに、何者かの力がそれを起こしている。
そしてもう、私はその力に心当たりがある。
「アザレア!起きて!!」
しかし心当たりがあったとして、気づいた時には遅いとはよく言ったもので。
本を動かしている何者か達の狙いは、やはりアザレアだったようで、するすると本の中から無数の髑髏がアザレアの小さくか細い体に入り込んでいく。
「あっ……あっ……」
と目を白黒させながら、苦しそうな声をあげている。
助けなきゃ、と思った。
だけど、いくらカサブランカが魔人の1人だからと言っても……
(具体的に、何を、どうすればいいのかなんて、聞いてない!!)
ありがたいことに、先ほどまでのステラとの会話はちゃんと覚えている。
でも、教科書のような知識を教え込まれたところで、人はその知識を生かすことまではできない。
知識を活かすためには、トレーニングが必要だ。
このカサブランカの体を使い、ノアによってよくわからない魔法っぽいものを使ったのが、直近では最後。
それからの、今。
結局知識があったところで、方法を知らなければ、この体が人間以外だったとしても、私本人はただの人間と同じなのだ。
「呪われろ……呪われろ……」
色々なことを考えている内に、アザレアの口から、ありとあらゆる声による、呪いの言葉が部屋中に響く。
私が見ているのはなんだ。
ホラー映画か。
さ○子でも見ているのだろうか。
さ○子の映画も、1度見たら夢に出るくらいにはトラウマだったが……私が見ているのは紛れもない現実。今の私、にとって。
夢を見るどころの話じゃ、ないかもしれない。
再びの死の予感が、一気に身体中を駆け巡った。
(逃げよう)
咄嗟の判断で、私はすぐさま扉に近づき
「誰か!誰かいませんか!!」
と力一杯叩いた。
でも、誰の声も聞こえない。
「呪われろ」
集団の声以外は。
(どうする?扉を壊す?)
考えているゆとりなんてない。
やってから、考える。
前世で、上司に言われてすっごく嫌だったけど、今この時だけは感謝する。
「どりゃああああ!」
内心、この美しい体でこんなことしてごめんなさい、と思わなくはないが、私の安全には変えられない。
思いっきり蹴飛ばしてみると、あっさり扉が開いた。
目の前には、細長い廊下が広がっており、道の終わりはここからは見えなかった。
とか言っている間に、もうすぐ鼻の先にくる。
こんなもん当たった日には、カサブランカの高い鼻でさえ、ぺちゃんこにされる。
(それはよろしくない)
ぎりぎりのところで、どうにか回避できたものの、頬を本がかすってしまったせいで、目の下あたりに痛みが走る。
そして本はというと、アザレアの近くまで猛スピードで行ったかと思うと、ふわりとその近くに落ちた。
自然現象では、明らかに起こり得ない。
明らかに、何者かの力がそれを起こしている。
そしてもう、私はその力に心当たりがある。
「アザレア!起きて!!」
しかし心当たりがあったとして、気づいた時には遅いとはよく言ったもので。
本を動かしている何者か達の狙いは、やはりアザレアだったようで、するすると本の中から無数の髑髏がアザレアの小さくか細い体に入り込んでいく。
「あっ……あっ……」
と目を白黒させながら、苦しそうな声をあげている。
助けなきゃ、と思った。
だけど、いくらカサブランカが魔人の1人だからと言っても……
(具体的に、何を、どうすればいいのかなんて、聞いてない!!)
ありがたいことに、先ほどまでのステラとの会話はちゃんと覚えている。
でも、教科書のような知識を教え込まれたところで、人はその知識を生かすことまではできない。
知識を活かすためには、トレーニングが必要だ。
このカサブランカの体を使い、ノアによってよくわからない魔法っぽいものを使ったのが、直近では最後。
それからの、今。
結局知識があったところで、方法を知らなければ、この体が人間以外だったとしても、私本人はただの人間と同じなのだ。
「呪われろ……呪われろ……」
色々なことを考えている内に、アザレアの口から、ありとあらゆる声による、呪いの言葉が部屋中に響く。
私が見ているのはなんだ。
ホラー映画か。
さ○子でも見ているのだろうか。
さ○子の映画も、1度見たら夢に出るくらいにはトラウマだったが……私が見ているのは紛れもない現実。今の私、にとって。
夢を見るどころの話じゃ、ないかもしれない。
再びの死の予感が、一気に身体中を駆け巡った。
(逃げよう)
咄嗟の判断で、私はすぐさま扉に近づき
「誰か!誰かいませんか!!」
と力一杯叩いた。
でも、誰の声も聞こえない。
「呪われろ」
集団の声以外は。
(どうする?扉を壊す?)
考えているゆとりなんてない。
やってから、考える。
前世で、上司に言われてすっごく嫌だったけど、今この時だけは感謝する。
「どりゃああああ!」
内心、この美しい体でこんなことしてごめんなさい、と思わなくはないが、私の安全には変えられない。
思いっきり蹴飛ばしてみると、あっさり扉が開いた。
目の前には、細長い廊下が広がっており、道の終わりはここからは見えなかった。
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