異世界 無限転生！

8章

ギルドマスターガイとの模擬戦その3

ーーーギルドの訓練場ーーー

「それじゃ、小手調べとして、軽く手合わせするか！行くぞ！ガイ！」

「おう！来い！ライ！」

　まず、ライが、一瞬で、ガイの懐に入り込んで、ガイの顔面に、突きを放った！

　ガイは、その突きを顔を横にずらして、避けて、クロスカウンターで、ライの顔面に目掛けて、突きを返した！

　ライは、ガイのクロスカウンターをしてきた腕を取って、投げを放とうとしたが、ガイは、いち早く察知して、腕を引っ込めたあと、ガイは、ライから、距離を取って、対峙した。

「それじゃ、身体も暖まって来たことだし、もう少し、スピードを上げるとするか、ガイ、まだまだ、ついてこれるよな？」

「馬鹿にするなよ、逆に、ライこそ、俺についてこれるか？」

「ほう、そこまで、言われたら、俺も、少し本気になろうか！」

　ライは、そう言ったあと、戦闘スキルの縮地を使い、ガイが、反応する前に、ガイの胴体に、拳を突き入れていた。

「ぐふ」

　ガイは、口から、血を吐き出しながら、訓練場の壁まで、ふっ飛んでいた。なんとか、腹部を押さえながら、立ち上がったが、足元は、弱冠、震えていた。

　ガイは、口元を拭いながら、

「ふー、結構な、ダメージを食らったな、ライから、魔法付与をしてもらっていたから、死ぬ程のダメージをもらっても、死ぬことはないらしいけど、次からは、ダメージを食らわないようにしないとな、よし、今度は、こっちの番だ！」

　ガイは、模擬戦が、始まった時に、地面に、突き刺しておいた、両手剣を上段に構えて、ライ目掛けて、振り下ろした！

　ガイが、振り下ろした両手剣から、衝撃波が放たれて、ライに、近付いていったが、ライもいつの間にか持っていた、自分の愛刀である、【始刀無限】で、衝撃波を放って相殺した！

「これでも、ダメかよ、なら、魔法を使うか」

　ガイは、見た目が、ムキムキな筋肉の鎧を着ているように、デカイので、魔法まで、使えるとは、思っていなかった、ライが、少し驚いた顔をしていた。

「なんだ、ライ、俺が、魔法を使えないとでも思っていたのか？これでも、Aランク以上の実力がないと、この街では、ギルドマスターになれないからな、魔法くらいは、使えるさ。ということで、改めて、俺の攻撃魔法を食らえ！ライ！」

　ガイは、そう言ったあと、自分の目の前に、火魔法の火球を10個ほど、浮かべた。そして、その火球に先程の両手剣からの衝撃波を与えた。普通なら、火球に衝撃波が、当たったら、消滅しそうなものだが、衝撃波が、火球を纏まといながら、ライに、接近してきた。

　ライは、その攻撃方法に、内心、凄いなと思いながら、自分の愛刀である【始刀無限】を振るった。だが、火球の衝撃波とも言うべき、ガイの攻撃は、ライの愛刀に、まとわりついて、【始刀無限】を破壊しようとしていたが、【始刀無限】の特性である、【破壊不可】があるせいで、破壊出来なかった。

　ガイのこの攻撃、火球の衝撃波は、普通の武器ならば、１個の火球の衝撃波で、破壊出来る、普通の武器よりも、強力な武器だとしても、1度の攻撃で、10個の火球の衝撃波を食らえば、【破壊不可】の特性がない限り、武器は、消滅する。

「悪いな、ガイ、俺の愛刀は、【破壊不可】の特性を持ってるから、破壊出来ないぞ！」

「なんてこった、武器を壊してから、ライ自身に、火球の衝撃波を食らわせるつもりだったのに、計画が狂ったじゃねーか！」

「惜しかったな、ガイ」

「ふん、まだまだ、これからだぞ、ライ！」

「今までは、序盤戦で、これから、中盤戦だな」

「そうだな、それじゃ、中盤戦を始めるか！」

「「おう！」」

「「行くぞ！」」

　こうして、模擬戦という名の戦闘が、再開した！