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5章
ふたつの昔話(1/2)
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ーーー閑話休題ーーー
ここで、この国の昔話をひとつしよう。
この国は、ドラグライガー王国と言う。
何故、この名前の王国になったかは、この昔話の最後に語ろう。
さて、昔、昔、そのまた、昔、この国が、まだ、名前もない、本当に小さな国だった。
その国には、穏やかで、優しい、王様が、いた。
その王様は、他国の王や、将軍などから、いつも、いつも、「臆病者」とか、「なんで、あんなのが、王様なんだ」とか、悪口や罵詈雑言を言われていた。
それでも、その王様は、いつも、ニコニコと笑顔を絶やさず、怒る素振りも見せなかった。
ある時、その王様の部下が、「なんで、怒らないのですか?」と聞いたことが、あった。
それを聞いた、その王様は、
「怒るのは、ただ、疲れるだけだ」
「そんなことに、時間を使うのは、無駄なことだ」
「そんなことより、民達を飢えさせずに、お腹一杯に食べさせることの方が、重要だ」
「だから、自分のことを、好き勝手に言われても、自分は、怒る気にならない」
「それよりも、民達が、元気に暮らせる方が、自分は、嬉しい」
それを聞いた、部下は、
「私の考えが、浅はかでした。王様が、そのように、考えていたとは」
と言って、王様に、頭をさげていた。
王様と部下が、そんな話をしてから、結構な時間が過ぎた。
穏やかな王様のいた国は、大分、大きくなり、王国と呼ばれるようになる。
まだ、この時は、王国の名前は、決まっていなかった。
だが、このあとに、起きた出来事で王国の名前が、決まった。
穏やかな王様の国に、他国の王様達が、集まって、新しい王国が出来たことを祝うパーティーが、始まった。
ある程度、パーティーの時間が、過ぎた頃、
それは、起こった。
いつも、いつも、ニコニコの笑顔を、絶やさない、あの穏やかな王様が、凄まじい、殺気を放っているのである。
いつも、穏やかな人間が、怒った時は、凄まじく怖いのである。
周りの王様達も、あの穏やかな王様が、ここまで、怒ったのは、見たことが無かった。
周りの王様達は、穏やかな王様が、怒った、原因を探った。
そうしたら、周りの王様の1人が、穏やかな王様の家族や部下や民達を「やれ、無能」だの、「やれ、あんな、王に仕える、考えなし」だの、との罵詈雑言を喚き散らした。
それを聞いた、穏やかな王様が、自分のことでは、決して、怒らない、穏やかな王様が、初めて、キレた。
それを、見た、周りの王様達は、だれ、ひとりの例外もなく、穏やかな王様から、殺されると思ったという。
それから、穏やかな王様を見ると、周りの王様達は、いつも、ニコニコの笑顔の裏にある、恐ろしさを感じて恐怖するようになったという。
そして、この王国の名前は、ドラグライガー王国といわれるようになった。
この王国には、別名がある。
眠れる龍がいる国と。
後に、
眠れる龍と獅子がいる国と呼ばれるのは、少しあとである。
ここで、この国の昔話をひとつしよう。
この国は、ドラグライガー王国と言う。
何故、この名前の王国になったかは、この昔話の最後に語ろう。
さて、昔、昔、そのまた、昔、この国が、まだ、名前もない、本当に小さな国だった。
その国には、穏やかで、優しい、王様が、いた。
その王様は、他国の王や、将軍などから、いつも、いつも、「臆病者」とか、「なんで、あんなのが、王様なんだ」とか、悪口や罵詈雑言を言われていた。
それでも、その王様は、いつも、ニコニコと笑顔を絶やさず、怒る素振りも見せなかった。
ある時、その王様の部下が、「なんで、怒らないのですか?」と聞いたことが、あった。
それを聞いた、その王様は、
「怒るのは、ただ、疲れるだけだ」
「そんなことに、時間を使うのは、無駄なことだ」
「そんなことより、民達を飢えさせずに、お腹一杯に食べさせることの方が、重要だ」
「だから、自分のことを、好き勝手に言われても、自分は、怒る気にならない」
「それよりも、民達が、元気に暮らせる方が、自分は、嬉しい」
それを聞いた、部下は、
「私の考えが、浅はかでした。王様が、そのように、考えていたとは」
と言って、王様に、頭をさげていた。
王様と部下が、そんな話をしてから、結構な時間が過ぎた。
穏やかな王様のいた国は、大分、大きくなり、王国と呼ばれるようになる。
まだ、この時は、王国の名前は、決まっていなかった。
だが、このあとに、起きた出来事で王国の名前が、決まった。
穏やかな王様の国に、他国の王様達が、集まって、新しい王国が出来たことを祝うパーティーが、始まった。
ある程度、パーティーの時間が、過ぎた頃、
それは、起こった。
いつも、いつも、ニコニコの笑顔を、絶やさない、あの穏やかな王様が、凄まじい、殺気を放っているのである。
いつも、穏やかな人間が、怒った時は、凄まじく怖いのである。
周りの王様達も、あの穏やかな王様が、ここまで、怒ったのは、見たことが無かった。
周りの王様達は、穏やかな王様が、怒った、原因を探った。
そうしたら、周りの王様の1人が、穏やかな王様の家族や部下や民達を「やれ、無能」だの、「やれ、あんな、王に仕える、考えなし」だの、との罵詈雑言を喚き散らした。
それを聞いた、穏やかな王様が、自分のことでは、決して、怒らない、穏やかな王様が、初めて、キレた。
それを、見た、周りの王様達は、だれ、ひとりの例外もなく、穏やかな王様から、殺されると思ったという。
それから、穏やかな王様を見ると、周りの王様達は、いつも、ニコニコの笑顔の裏にある、恐ろしさを感じて恐怖するようになったという。
そして、この王国の名前は、ドラグライガー王国といわれるようになった。
この王国には、別名がある。
眠れる龍がいる国と。
後に、
眠れる龍と獅子がいる国と呼ばれるのは、少しあとである。
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