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初恋こじらせ王子6
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俺はクラス男子を代表して、ある極秘ミッションを遂行するために、この原宿ツアーに参加している。
そのミッションとは、拗らせまくっている大和の初恋を後押しして成就させてやろうというもの。
同じ男として、また友達として力になってやりたいと思うし、とにかくとばっちりを受けたくないクラス男子の総意でもある。
今回の任務遂行にあたって、川越達に協力を要請したのだが、あいつらとは意見が合わなかった。
『俺達の中の誰かが、高岡さんにうっかり好かれたりでもしたら、どーすんだよ!』
『ナイナイ。大和を超える男子なんてこのクラスにいないじゃん』
『無理にくっつけようとして、大和くんがフラれたら、それこそどーすんのよ! 失恋がきっかけでまた不良に戻ったら困るでしょ?! 今は、温かい目で見守りつつフォローしていく、それがベストなの!』
『あの、愛美さんは今のところ学校に馴れるのに必死で、恋愛する余裕なんてないと思うんです』
そりゃ、お前らは余裕だよ。
女なら恋敵になることはないし、高岡さんの友達なら尚更大和の敵になるはずがない。
河崎のやろう、鼻で笑いやがって。
しかし、高岡さんが大和のベーコンを食ったのを見て、俺は確信した。
二人が好き同士であることに間違いはない。
恋愛する余裕がないとか、マジ意味わからん。
食べ始めてすぐ、高岡さんが食べれないと言い出して、二人はパンケーキをシェアし始めた。
女は好きでもない男の服なんてまず身に着けたりしないし、食いもんのシェアなんて絶対ムリだ。
あとは自覚だけだな。
大和が自覚して高岡さんの気持ちを確かめさえすれば。
そう確信した俺は、大和の自覚を促すべく誘導尋問に入ったのだが。
「家族なんだ、心配するのは当然だし、これほど愛美を愛おしく思うのもそのせいだったんだな。俺、ワケがわからなくてずっとモヤモヤしてたけど、やっとわかってスッキリしたよ。俺、愛美が可愛くてしょうがないんだ。目の中に入れても痛くないって、きっとこういうのを言うんだろうな。愛美は、嫌か? 俺がそんなふうに思うの迷惑か?」
「ううん、迷惑なんて! 私、一人っ子で、ずっと兄弟がいたらいいのにって思ってたし、それに、そういうことなら、少しくらい甘えちゃってもいいのかなって。私、大和くんに世話をかけるばかりで何も返せないでしょう? だから、ずっと申し訳なく思ってて、でも、自分だけだと失敗ばかりで、」
「甘えてくれていいんだ! 申し訳ないなんて、思わないでくれ。家族なんだから、甘えていいんだよ。それに、俺、愛美に甘えられるの、・・・どっちかっていうと、好きっつーか、嬉しいっつーか、」
なんで、こんなことになってんの?
大和が自分の気持ちを自覚して、高岡さんに告白さえすればミッション完了だと思ったのに。
思ってたのと、なんか違う!!
「ちょ、ちょ、ちょっと待て!! ちょっと待て!!」
俺は大和の告白を軌道修正するべく、間に割り込んだ。
そのミッションとは、拗らせまくっている大和の初恋を後押しして成就させてやろうというもの。
同じ男として、また友達として力になってやりたいと思うし、とにかくとばっちりを受けたくないクラス男子の総意でもある。
今回の任務遂行にあたって、川越達に協力を要請したのだが、あいつらとは意見が合わなかった。
『俺達の中の誰かが、高岡さんにうっかり好かれたりでもしたら、どーすんだよ!』
『ナイナイ。大和を超える男子なんてこのクラスにいないじゃん』
『無理にくっつけようとして、大和くんがフラれたら、それこそどーすんのよ! 失恋がきっかけでまた不良に戻ったら困るでしょ?! 今は、温かい目で見守りつつフォローしていく、それがベストなの!』
『あの、愛美さんは今のところ学校に馴れるのに必死で、恋愛する余裕なんてないと思うんです』
そりゃ、お前らは余裕だよ。
女なら恋敵になることはないし、高岡さんの友達なら尚更大和の敵になるはずがない。
河崎のやろう、鼻で笑いやがって。
しかし、高岡さんが大和のベーコンを食ったのを見て、俺は確信した。
二人が好き同士であることに間違いはない。
恋愛する余裕がないとか、マジ意味わからん。
食べ始めてすぐ、高岡さんが食べれないと言い出して、二人はパンケーキをシェアし始めた。
女は好きでもない男の服なんてまず身に着けたりしないし、食いもんのシェアなんて絶対ムリだ。
あとは自覚だけだな。
大和が自覚して高岡さんの気持ちを確かめさえすれば。
そう確信した俺は、大和の自覚を促すべく誘導尋問に入ったのだが。
「家族なんだ、心配するのは当然だし、これほど愛美を愛おしく思うのもそのせいだったんだな。俺、ワケがわからなくてずっとモヤモヤしてたけど、やっとわかってスッキリしたよ。俺、愛美が可愛くてしょうがないんだ。目の中に入れても痛くないって、きっとこういうのを言うんだろうな。愛美は、嫌か? 俺がそんなふうに思うの迷惑か?」
「ううん、迷惑なんて! 私、一人っ子で、ずっと兄弟がいたらいいのにって思ってたし、それに、そういうことなら、少しくらい甘えちゃってもいいのかなって。私、大和くんに世話をかけるばかりで何も返せないでしょう? だから、ずっと申し訳なく思ってて、でも、自分だけだと失敗ばかりで、」
「甘えてくれていいんだ! 申し訳ないなんて、思わないでくれ。家族なんだから、甘えていいんだよ。それに、俺、愛美に甘えられるの、・・・どっちかっていうと、好きっつーか、嬉しいっつーか、」
なんで、こんなことになってんの?
大和が自分の気持ちを自覚して、高岡さんに告白さえすればミッション完了だと思ったのに。
思ってたのと、なんか違う!!
「ちょ、ちょ、ちょっと待て!! ちょっと待て!!」
俺は大和の告白を軌道修正するべく、間に割り込んだ。
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