美・逆転世界

山光海闇

文字の大きさ
上 下
30 / 46

愛されたい思い

しおりを挟む

幸之助

「悪い亮介、大人しく聞こうと思ったがいきなり亮介だけど亮介じゃないってのは意味が分からないぞ」


… そりゃそうだろうな…でも今は本当の事を話すしかない …


亮介

「信じられない話しだと思うけど聞いてくれないか… この世界は、まったく同じ世界がもう1つあるんだよ…そして、そこにはもう1人の自分が居る。 だけどその世界の美意識はこの世界の真逆なんだ」


幸之助

「なんだ…そりゃ、まったく同じで真逆の世界?」


亮介

「真逆って言うのを分かりやすく言うとこっちの世界で美人はあっちでブス、あっちの世界で美人はこっちでブス…美意識が真逆…
 だから僕はこないだまでチョーブサイクとして生きていた…記憶喪失何かじゃないんだ、向こうから神様に転移されたんだ」


幸之助と夏希は言葉を失うも、どう対応していいのか分からず戸惑っている…


 そんな2人に亮介は、自分が事故にあって気が付いたら神様がいた事、そして逆転世界の消された亮介の代わりになれと言われた事、それは2つの世界のバランスを保ち崩壊を防ぐために必要なことなどを説明した。




夏希

「…だから、神様を信じるって聞いたの?」


… おっ、以外に伏線が効いてるのかな?とても信じられる話じゃないけど …


亮介

「そうなんだ、僕は会ってるからね」


幸之助

「それじゃあ、神様の角ってのはその事が関係してるのか?」


… おぉ~幸之助の反応も良いな、けっこう信用されるかな? …


亮介

「そう、神様に角があるのを知ってるって事は神様に会ってる可能性が高い…もしかしたら僕と同じ転移した人かも知れないと思って」


辺りを見回して幸之助を見る夏希、幸之助は目が合うと…やはり辺りを見回した。


幸之助

「亮介、カメラはどこだ?」


亮介

「テッテレー!ってドッキリじゃねぇーよ!」


幸之助

「本気なのかぁ!」


亮介

「もちろんだ」



幸之助

「わっわかった…先ずはそのつもりで話を進めよう」


亮介

「…うん」


幸之助

「勿論まだ信じた訳じゃないけど…こっちの亮介を消したじゃなくて消されたって言ったんだな」

「うん…」

「てっ事は、神様見たいな能力者が他にもいるのか?」

幸之助の指摘で初めてその可能性に気付く亮介だが理論的には神様以外にも能力者が居る事になる。

亮介

「考えた事なかった…でもこっちの亮介が消されて困ってたから自分で消すわけない…だから他にもそんな能力者が居るってことか?」

二人が神様以外の能力者の存在に困惑していると夏希が何やら話し出した。

夏希

「じゃあ、もしかして亮介が私を好きなのは本当にこの外見が好きってこと…」


… そこかい! もっと気になるとこあるでしょ~~ …


亮介

「そっそうです…」


幸之助

「まぁその話は2人の時にしてくれないか… それより神様以外の能力者って単純に考えると…対極の存在…まさか悪魔?」


夏希

「それもあるけど、いろんな宗教がそれぞれ違う神様を祀ってるじゃない…神様もいろいろ居るんじゃないの」


… なるほど、神様が他にいる可能性は確かにあるな …


幸之助

「亮介を転移させた神様を困らせる神様… 神様どうしの覇権争いでもしてるのか?」


亮介

「幸之助が言う通り悪魔がいて、神と悪魔の争いも考えられる」



幸之助

「よく出来た話だが… 1度病院に行こう!」


… ホゲェ~~!!こっこいつ全然信用してないじゃないのよぉ~~! 話、合わせるから以外と信じてくれたかと思ったのにぃ~ …


亮介

「なっ夏希も幸之助と同じ意見?」


夏希

「正直、信じたいけど完全には信じきれない」


幸之助

「亮介、僕の気持ちも信じたいってのが本心だ…でも夏希ちゃん同様信じきれない。 だからこそ病院で検査して欲しいんだ、異常がなければ今よりだいぶ信じられる」


夏希

「私も幸之助さんに賛成だわ亮介を信じたいから確証が欲しい。病院で正常だと証明して」


亮介

「わかった… だけど今の精神医学でも2つの世界の話をしたら異常者のレッテルを貼られるからもう1つの世界の話や神様の話はしないよ」


幸之助

「あぁ、それがいいな…」


僕は、2人と精神科に行くことにした…少しでも信用して欲しいからだ、一人でもいいから本当の事を話せる人間が欲しかった。




明日、幸之助の知り合いの精神科医に見てもらう事にして僕と夏希はディンラバを後にした。


もう、こうなるとナナの事は二の次で今は、幸之助と夏希に少しでも異世界の存在を信じてもらいたかった。





亮介は先に夏希を送り、自宅マンションの駐車場に着いた時、スマホが鳴った… 美麗からの電話でユミカも居るとの事だ。



… ちょうど良い…これも運命かな …


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

ねえ、私の本性を暴いてよ♡ オナニークラブで働く女子大生

花野りら
恋愛
オナニークラブとは、個室で男性客のオナニーを見てあげたり手コキする風俗店のひとつ。 女子大生がエッチなアルバイトをしているという背徳感! イケナイことをしている羞恥プレイからの過激なセックスシーンは必読♡

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件

森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。 学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。 そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

御伽の住み人

佐武ろく
ファンタジー
国内でも上位に入る有名大学を首席で卒業し大手企業に就職した主人公:六条優也は何不自由なく日々の生活を送っていた。そんな彼が残業を終え家に帰るとベランダに見知らぬ女性が座り込んでいた。意識は無く手で押さえたお腹からは大量の血が流れている。そのことに気が付き慌てて救急車を呼ぼうとした優也を止めるように窓ガラスを割り部屋に飛び込んできたソレに思わず手は止まり目を丸くした。その日を境に人間社会の裏で生きる人ならざる者達【御伽】と関り始める。そしてある事件をきっかけに六条優也は人間社会から御伽の世界へ足を踏み入れるのであった。 ※この物語はフィクションです。実在の団体や人物と一切関係はありません。

オークションで競り落とされた巨乳エルフは少年の玩具となる。【完結】

ちゃむにい
恋愛
リリアナは奴隷商人に高く売られて、闇オークションで競りにかけられることになった。まるで踊り子のような露出の高い下着を身に着けたリリアナは手錠をされ、首輪をした。 ※ムーンライトノベルにも掲載しています。

処理中です...