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11. 騎士
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『 夜薔薇騎士団』は私専属の護衛集団です。
出身は様々ですが、騎士団の多くは英才教育を受けた元貴族で占められていました。
そして団員の皆さんは手の甲に、月と薔薇を模した紋章を刻んでいたのです。
かつて奴隷紋と呼ばれた刻印を上書きするために……。
バッドステータスを持って生まれた人間は、スラムで生活するしかありません。
ならば、『ステータスを持たず生まれた人間』はどうなるのでしょう?
結論から言えば、スラムの住人以下、人間扱いされません。
生ぬるい環境で育った私は、存在さえ知りませんでした。
生まれつきステータスとスキルを持たない人たち。それが彼等『無能力者』。
『無能者』という言い方は差別的な意味を含んでいます。
10歳の判定の儀でそれが明らかになった者は、生まれてこなかったことにされます。
そして、彼等に与えられる選択肢は『奴隷』として一生を送るか、……『処分』されるかの残酷な二択。
バッドステータスは前世の罰。
無能力者は神が見放した者。
私たちの世界が産んだ歪みでした。
今なら分かります。
彼女が世界を壊そうとしなくとも、いずれ他の誰かが反旗を翻したでしょう。
ダリヤ様が全世界に宣戦布告した時、『奴隷』と『最下層の住民たち』は一斉に奮起して、彼女に忠誠を誓いました。
彼女は『魔王』であると同時に『解放の英雄』だったのです。
解放戦争は大陸全土に広がり、全ての国を巻き込んだ戦乱の時代に突入していました。
☆☆☆
──5年前。(21歳)
私たちは旅をしていました。
世界各地を巡り、古代魔法をぶっ放すお仕事なのです。
私の能力はダリア様の天敵ですから、出来るだけ遠くにいた方が安全です。もちろん、拷問されようと、あのお方のスキルを無効にすることなどあり得ませんが、万が一のためです。
例えば私が洗脳されるとかですね。そうなったら即刻、首を掻っ切りましょう。
自分のために死ぬ勇気がなくとも、誰かのために死ねるって美しいと思いません?
質問ではありません。自問自答です。
「あのぅ、聞きたいことがあるんですが」
私は傍らで本を読んでいる男性に話しかけました。
「……」
彼はチラリと目線だけでこちらを見て、何も答えません。
無視です。しかし、慣れていました。
「この街の名物ってなんだと思います?」
古代魔法を使った後なので、お腹がペコペコです。
「知らん。それに……誰が作るんだ?」
珍しく答えてくれました。
「あ、そうでした」
忘れていました。
この場所、敵国の首都は静寂に包まれていたのです。
古代魔法『残酷で平等な風』は、私のお気に入りの魔法でした。
貴族だろうと、平民だろうと、奴隷だろうと、全てに人に平等に死を運ぶ風。本を燃やさず歴史的建造物を破壊せずに戦いを終わらせることが出来る美しい魔法です。
人には英知が必要です。人は必要ないとしても……。
安心してください。ちゃんと避難命令は最初にしてますよ? まぁ、従わないのなら、あの方の餌になるだけです。
「あと、もう一つ聞きたいんですが……なんでそんなもの(教本)読んでるんです?」
彼はいつも教本を読んでいました。私が、かつて所属していた教団の本です。
「私、これでも元聖女なので教義くらい暗記させられてますよ? 分からないことがあったら、聞いてください」
「……」
はい。無視されました。青い眼は冷ややかでした。
「雑談くらい……してくれてもいいでしょう?」
「……僕がいつも本を読んでいるフリをしているのは、話しかけられたくないからだ。君のことは命に変えても守る。だけれど、会話のサービスをしろとは言われていない」
「まぁ! そんな理由だったのです!?」
少しショックな気もしましたが、でも嬉しかったです。だって、私と彼の最長会話記録更新なのですから。
灰色の髪と青い眼。とても無口。
彼は夜薔薇騎士団の筆頭、つまり団長でした。
私が知っている彼の情報は、年齢は同い年、元貴族、元の名前は……長ったらしいので忘れました。ルシアーノ・……何たらかんたら。
今はただのルシア。
そして彼は『剣帝』の元息子。
かつてのプロフィール。
彼の剣技は常軌を逸していました。
だから、彼が10歳になるまで、誰も気づかなかったのです。スキルに頼らず自分の能力のみで、剣を振るっていたことを……。
しかし、無能力者だと知られた時……。存在さえなかったことにされ拳闘奴隷という名の見世物に堕とされます。
もっと正確にいえば、貴族の子弟たちのスキルの実験台にされていました。
彼の仲間達も同じような境遇です。
最高の剣技を持ちながら、貴族のバカ息子どもにスキルで蹂躙される日々。
彼らの矜持はどれほど傷ついたのでしょう?
私には想像も出来ません。
しかし全ては過去の話。
世界は解放される。
ダリヤ様が私に与えた夜薔薇騎士団は、私の能力と合わさることで、無敵の騎士に変わったのです。
「ば、バカな。なぜスキルが使えないんだっ!!」
聞き飽きた言葉です。
スキルという神の恩恵に頼りきっていた者たちが彼らに勝てるはずがありません。
スキルがなければ、剣もまともに振るうこともできない、弓の打ち方も分からない。魔法士に至っては木偶の坊です。
彼らの剣技は神から与えられたモノではなく、自ら築き上げたモノなのですから。
ステータスによって勝負が決まる。それはこの世界の決めたルールです。自らの決めたルールには従わなければならないでしょう?
たとえ、女神であっても。
私たちの遠征は負けなしでした。
今日も敵の首都を落として、凱旋準備です。
だから2人っきり。
「……あの、あなたの好きな食べ物って何ですか? 私はこの前食べた……」
我ながら陳腐な沈黙の埋め方だと思います。
「……」
目線で黙れと言われました。
私は、彼に無視され続けていたのです。
そりゃぁ、私だって全くの無関係な人間だったら話しかけたりしません。でも、彼も私達の同志なわけですからね。理想を語り合うべきじゃないですか?
しかし、それとは別な中途半端な関係性があることが、気まずさの原因でした。
「私たちって一応、幼馴染ですよね?」
「元幼馴染だ」
なんと、私たちは昔からの知り合いだったのです。
「幼馴染に元ってつかないでしょう……。死んでもいない限りは。元ってつけていいのは……婚約者の方ですよ」
ええ、そうなのです。私たちは元婚約者だったのです!
10年ぶりの再会。お互いの家がステータス能力値でゴタゴタした結果、自然消滅した関係性……だと思っていました。
「あれ? そもそも正式に婚約破棄されたのかしら……」
「どのみち帝国はもうない。関係のないことだろう」
……たしかに。
ある感情が抱きましたが、私は誤魔化すため質問をぶつけます。
「もう一つ、聞きたいことがあるんですが」
「なんだ?」
「夜薔薇騎士団……ってキザな名前あなたが考えたんですか?」
「……違う。あのお方だ」
「まぁ、だと思いました。ダリア様らしいです」
10年ぶりの再会と、共通の話題。
私は彼ともう少しだけ……仲良くなりたい……と思っていました。
「準備が整いました」
副団長がやって来て知らせを伝えます。
「……さて、次の戦地に行きましょうか。その前に名物を食べましょう」
私と彼との終末旅行は、血塗られていたけれど、今までの人生で最も充実していた時間でした。
出身は様々ですが、騎士団の多くは英才教育を受けた元貴族で占められていました。
そして団員の皆さんは手の甲に、月と薔薇を模した紋章を刻んでいたのです。
かつて奴隷紋と呼ばれた刻印を上書きするために……。
バッドステータスを持って生まれた人間は、スラムで生活するしかありません。
ならば、『ステータスを持たず生まれた人間』はどうなるのでしょう?
結論から言えば、スラムの住人以下、人間扱いされません。
生ぬるい環境で育った私は、存在さえ知りませんでした。
生まれつきステータスとスキルを持たない人たち。それが彼等『無能力者』。
『無能者』という言い方は差別的な意味を含んでいます。
10歳の判定の儀でそれが明らかになった者は、生まれてこなかったことにされます。
そして、彼等に与えられる選択肢は『奴隷』として一生を送るか、……『処分』されるかの残酷な二択。
バッドステータスは前世の罰。
無能力者は神が見放した者。
私たちの世界が産んだ歪みでした。
今なら分かります。
彼女が世界を壊そうとしなくとも、いずれ他の誰かが反旗を翻したでしょう。
ダリヤ様が全世界に宣戦布告した時、『奴隷』と『最下層の住民たち』は一斉に奮起して、彼女に忠誠を誓いました。
彼女は『魔王』であると同時に『解放の英雄』だったのです。
解放戦争は大陸全土に広がり、全ての国を巻き込んだ戦乱の時代に突入していました。
☆☆☆
──5年前。(21歳)
私たちは旅をしていました。
世界各地を巡り、古代魔法をぶっ放すお仕事なのです。
私の能力はダリア様の天敵ですから、出来るだけ遠くにいた方が安全です。もちろん、拷問されようと、あのお方のスキルを無効にすることなどあり得ませんが、万が一のためです。
例えば私が洗脳されるとかですね。そうなったら即刻、首を掻っ切りましょう。
自分のために死ぬ勇気がなくとも、誰かのために死ねるって美しいと思いません?
質問ではありません。自問自答です。
「あのぅ、聞きたいことがあるんですが」
私は傍らで本を読んでいる男性に話しかけました。
「……」
彼はチラリと目線だけでこちらを見て、何も答えません。
無視です。しかし、慣れていました。
「この街の名物ってなんだと思います?」
古代魔法を使った後なので、お腹がペコペコです。
「知らん。それに……誰が作るんだ?」
珍しく答えてくれました。
「あ、そうでした」
忘れていました。
この場所、敵国の首都は静寂に包まれていたのです。
古代魔法『残酷で平等な風』は、私のお気に入りの魔法でした。
貴族だろうと、平民だろうと、奴隷だろうと、全てに人に平等に死を運ぶ風。本を燃やさず歴史的建造物を破壊せずに戦いを終わらせることが出来る美しい魔法です。
人には英知が必要です。人は必要ないとしても……。
安心してください。ちゃんと避難命令は最初にしてますよ? まぁ、従わないのなら、あの方の餌になるだけです。
「あと、もう一つ聞きたいんですが……なんでそんなもの(教本)読んでるんです?」
彼はいつも教本を読んでいました。私が、かつて所属していた教団の本です。
「私、これでも元聖女なので教義くらい暗記させられてますよ? 分からないことがあったら、聞いてください」
「……」
はい。無視されました。青い眼は冷ややかでした。
「雑談くらい……してくれてもいいでしょう?」
「……僕がいつも本を読んでいるフリをしているのは、話しかけられたくないからだ。君のことは命に変えても守る。だけれど、会話のサービスをしろとは言われていない」
「まぁ! そんな理由だったのです!?」
少しショックな気もしましたが、でも嬉しかったです。だって、私と彼の最長会話記録更新なのですから。
灰色の髪と青い眼。とても無口。
彼は夜薔薇騎士団の筆頭、つまり団長でした。
私が知っている彼の情報は、年齢は同い年、元貴族、元の名前は……長ったらしいので忘れました。ルシアーノ・……何たらかんたら。
今はただのルシア。
そして彼は『剣帝』の元息子。
かつてのプロフィール。
彼の剣技は常軌を逸していました。
だから、彼が10歳になるまで、誰も気づかなかったのです。スキルに頼らず自分の能力のみで、剣を振るっていたことを……。
しかし、無能力者だと知られた時……。存在さえなかったことにされ拳闘奴隷という名の見世物に堕とされます。
もっと正確にいえば、貴族の子弟たちのスキルの実験台にされていました。
彼の仲間達も同じような境遇です。
最高の剣技を持ちながら、貴族のバカ息子どもにスキルで蹂躙される日々。
彼らの矜持はどれほど傷ついたのでしょう?
私には想像も出来ません。
しかし全ては過去の話。
世界は解放される。
ダリヤ様が私に与えた夜薔薇騎士団は、私の能力と合わさることで、無敵の騎士に変わったのです。
「ば、バカな。なぜスキルが使えないんだっ!!」
聞き飽きた言葉です。
スキルという神の恩恵に頼りきっていた者たちが彼らに勝てるはずがありません。
スキルがなければ、剣もまともに振るうこともできない、弓の打ち方も分からない。魔法士に至っては木偶の坊です。
彼らの剣技は神から与えられたモノではなく、自ら築き上げたモノなのですから。
ステータスによって勝負が決まる。それはこの世界の決めたルールです。自らの決めたルールには従わなければならないでしょう?
たとえ、女神であっても。
私たちの遠征は負けなしでした。
今日も敵の首都を落として、凱旋準備です。
だから2人っきり。
「……あの、あなたの好きな食べ物って何ですか? 私はこの前食べた……」
我ながら陳腐な沈黙の埋め方だと思います。
「……」
目線で黙れと言われました。
私は、彼に無視され続けていたのです。
そりゃぁ、私だって全くの無関係な人間だったら話しかけたりしません。でも、彼も私達の同志なわけですからね。理想を語り合うべきじゃないですか?
しかし、それとは別な中途半端な関係性があることが、気まずさの原因でした。
「私たちって一応、幼馴染ですよね?」
「元幼馴染だ」
なんと、私たちは昔からの知り合いだったのです。
「幼馴染に元ってつかないでしょう……。死んでもいない限りは。元ってつけていいのは……婚約者の方ですよ」
ええ、そうなのです。私たちは元婚約者だったのです!
10年ぶりの再会。お互いの家がステータス能力値でゴタゴタした結果、自然消滅した関係性……だと思っていました。
「あれ? そもそも正式に婚約破棄されたのかしら……」
「どのみち帝国はもうない。関係のないことだろう」
……たしかに。
ある感情が抱きましたが、私は誤魔化すため質問をぶつけます。
「もう一つ、聞きたいことがあるんですが」
「なんだ?」
「夜薔薇騎士団……ってキザな名前あなたが考えたんですか?」
「……違う。あのお方だ」
「まぁ、だと思いました。ダリア様らしいです」
10年ぶりの再会と、共通の話題。
私は彼ともう少しだけ……仲良くなりたい……と思っていました。
「準備が整いました」
副団長がやって来て知らせを伝えます。
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