休憩スキルで異世界無双！チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう

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第86話　剣聖

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マリアの姿をした者に計画を台無しにされた
セシルは憤りながらも、その正体を問う。

「な、何者だ！貴様は」

幻惑魔法を解き偽りの姿から真実の姿へと変化する。
そしてセシルに向かって高らかに宣言した。

「クリス・レガード…
　今日ここで剣聖を倒す者だ…」

場に居合わせる全ての者が驚愕している。
マリアだとばかり思っていたが実は婚約者のクリスだったのだ。

「な、何でアンタが…
　マリアに変装していたのよ？」

シャルロットは混乱している。
まさか愛する妹を間違えると思いもしないため混乱と同時に軽く落ち込んでいた。

「まあ、それも色々ありまして…
　でも剣聖を誘い出すためですよ…」

セシルは、苛立ちを隠せないでいた。
必ず血祭りに上げると心に誓っている。

「私を舐めたことを後悔させてあげる…」

クリスに向けて高速剣を繰り出すが、クリスは一撃必殺の刃を神速スキルで回避する。
更に身体強化を施し強烈な蹴りを喰らわせ、
セシルは弾き飛ばされていく。

「ふふふ、なかなか強いのね」

セシルは不気味な笑みを浮かべ暗黒魔法のオーラを身に纏い身体強化を施す。

「私も本気でいくわよ」

「それなら…
　その剣聖の本気を全力で叩き潰す」

そしてクリスも姿を変えて覇王を発動しセシルに向けて覇王の一撃を放つ。
セシルにとっては初見の攻撃のため回避もギリギリになってしまった。

受けたかすり傷から血が流れているのを見てセシルの中で新たな感情が芽生える。

「素晴らしいわ、クリス」

セシルに傷をつけた者は未だ存在しない。
それだけにクリスの強さに強烈に惹かれている。

「クリス、もっと私を悦ばせて」

恋に落ちたような顔をしたセシルが迫る。
ふとシャルロットの方を見ると大技を繰り出すために魔力を溜めているのが見えた。
クリスはその魔法のために時間稼ぎをしようと考える。

そして回避を繰り返す中で、
ようやくシャルロットの魔法が完成する。

「クリス…
　とっておきの魔法をぶつけるわ」

シャルロットから炎の魔力が溢れていく。
セシルの足元、左方向、右方向、背面と魔法陣が四方向に生まれる。

「インフェルノ・プリズン」

避けることのできない火柱の牢獄がセシルを襲った。
そしてその牢獄から抜け出すことが出来ず、
セシルは閉じ込められてしまう。

「やったのか？」

シャルロットは確かな感触があったが、
セシルがこれで死ぬとは思えない。

「ふふふ、備えはするものね」

そして誰しもが驚愕する…

「どうして…」

「どうして、アンタが…
　イフリートの炎を使えるの？」

突如としての出来事だった。
セシルの周りに螺旋の炎が発生し、
シャルロットの炎は無効化された。
そしてセシルは怪しく笑みを浮かべる。

「ま、まさかアンタが…
　ルミナスの宝物庫から盗んだの？」

その問いにセシルは腕輪を見せて答えた。
そして契約の腕輪の効果により力を上昇させる。

「良いわ、この痛み、
　ふふふ、力がみなぎってくる…」

契約の腕輪はスキルレベルをニ倍にする。
セシルの剣術スキルは、カンストしてLv.9、
暗黒魔法はLv.8まで上がってしまった。

「素晴らしいわ、
　この力で貴方たちを殺してあげる」

セシルは急速にクリスへと迫り、
あっという間に目前に到着する。

「死になさい」

クリスは高速剣が放たれる瞬間に神速で回避し、仕方なく切り札を使うことにした。

「最大火力を喰らえ」

クリスの周りにも螺旋の炎が発生する。
至近距離からセシルの炎に直撃させてお互いの炎は消滅した。
そしてクリスは螺旋の炎が消え去った隙を見逃さない。

「ここだ！」

覇王の光を最大限まで溜めて炸裂させる。
ゼロ距離射程からの渾身の一撃がセシルへ入った瞬間だった。

覇王の光が再度訓練場に広がっていく。

しかしイフリートの契約の腕輪はスキルレベルを二倍にするものだ。
セシルの暗黒魔法はレベル８まで上がっている。

「ふふふ、危なかったわ…」

光が収まると共に目を凝らすとセシルの身体の周りを暗黒のオーラが纏わりつく。

「や、闇の鎧だと…」

クリスは信じられない。
黒騎士の使っていた闇の鎧までもセシルは使えるようになってしまった。
セシルは、前の世界で戦った時よりも更に力をつけている。

そして悩むクリスに応えるかのように鞘に収めていた剣がクリスを呼びかける。

「剣が俺を呼んでいる？」

ルミナスの宝物庫からイフリートの契約の腕輪を盗み出し、セシルは驚異的な力を得てしまった。
そしてクリスに初代国王の剣が呼びかける。
その伝説の剣を解き放った時、
クリスはルミナスの最強を超えていく。

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