41 / 125
第41話 決着
しおりを挟む
禍々しい炎の渦の中心部で、
炎の精霊王イフリートと対峙する。
「後悔させてやるよ!
イフリート……」
口から自然と出た言葉だ……
規格外の相手であれば一刻も早く逃げ出そうと考えるはずが全く恐怖を感じない。
それどころか俺自身が戦いたいと願っていた。
まずはバブルバレットを放つ。
魔力は更に強くなり、弾丸の速度も上がっている。
「なに!」
先程とのギャップに驚いたようだ。
遠距離からの牽制を行った後、
俺はイフリートに向かって接近する。
スピードでは明らかにこちらが有利だ。
目前まで迫った後に、俺は覇王の固有スキルを繰り出す。
【覇王の一撃】
至近距離からの一撃にイフリートは、
螺旋の炎で防御のタイミングを合わせた。
そして強力な一撃に螺旋の炎は消滅する。
絶対防御が消える瞬間、
ありったけの魔力を流し込んで、
バブルバレットを連射した。
至近距離から弱点を突いた攻撃で、
流石のイフリートも深傷を負う。
そして強化格闘術で蹴り飛ばした。
「なるほど、これは面白い……」
イフリートは、笑みを浮かべ炎の出力を上げる。
雄叫びが森に響き渡り、真の姿へ覚醒した。
外見も、先程は綺麗な彫刻のような肉体だったが、所々で骨が飛び出て硬化し、更に身体も大きくなる。
「いくぞ、まだ楽しませてくれよ……」
イフリートが助走をして加速すると、
今度は先手を取られてしまい、
蹴りを受けて弾き飛ばされてしまう。
「消し飛べ」
無詠唱のインフェルノが襲う。
覚醒して魔力が跳ね上がっており、
喰らうと無事では済まない。
そしてこの瞬間、身体強化を施し高速移動を試みた。
炎が消えた先に俺の姿が見つからず、
イフリートは焦っている。
「捕まえたぞ」
俺はイフリートを背後から掴み、
自分の魔力を流し込んだ。
その行為によってイフリートは困惑している。
魔力を流した影響で、螺旋の炎も復活した。
そして俺は急いで距離を離すが、
魔力を使い果たして元の姿に戻ってしまう……
「ふははは、血迷ったかと思えば魔力切れか!」
間違いなくインフェルノでトドメを刺しにくる。
しかしこの瞬間、俺も休憩スキルを発動した。
「やはりな……
正直ずるいと思っているよ」
俺の足元に強烈な火柱が発生するが、
今度は回避せずに立ち尽くした。
しかし、炎の隙間から俺の姿を見て、
イフリートは声をあげて驚く。
「ま、まさか、その力は!」
炎が消えゆく中で、姿を大人に変えて、
更に螺旋の炎を発動した。
「そう、お前の絶対防御だよ……」
俺が何の意味もなく魔力を、
イフリートに送っていたわけではない。
休憩スキルの中で能力がある。
【相手のスキルを取得する】
条件は相手に魔力を送り、
相手が魔力消費系スキルを使うと取得できる。
戦闘時においても効果があると予測し、
イフリートにも試した。
「魔力を送ってきたのは、そういうことか……」
「これでお前だけの固有スキルでは無くなった」
一気に戦況を覆して、こちらが有利になる。
螺旋の炎は、全ての炎を無効化する能力だ。
現状で螺旋の炎を打ち破る手は残されていない。
イフリートの固有スキル【地獄の業火】は強力な技だが、高速で移動する俺には当たらない。
「まさか、我がスキルに追い込まれるとはな」
そして俺は身体強化を施し接近する。
イフリートの目前に迫ったところで、
再度覇王の一撃を放った。
そしてイフリートがその一撃を、
螺旋の炎で守った瞬間、防御がガラ空きになる。
【地獄の業火】
俺はイフリートの固有スキル、
地獄の業火をイフリートに炸裂させた。
その強力な一撃は、精霊王でも無事では済まない。
覇王の一撃との連続攻撃によって、
絶対防御の突破に成功する。
イフリートは、そのまま気絶するように倒れた。
まだ興奮の熱が冷めない。
呼吸を整えながら勝利した余韻に浸る。
そしてイフリートが気絶した影響で、
牢獄の炎も少しずつ消滅した。
そろそろ母上とユーリが迎えに来る。
きっとイフリートに勝ったと言ったら、
どんな顔をするだろうか……
今からその二人の驚く顔を想像すると、
なんだか笑ってしまう。
でも、きっと二人とも笑顔で迎えてくれるに違いない……
炎の精霊王イフリートと対峙する。
「後悔させてやるよ!
イフリート……」
口から自然と出た言葉だ……
規格外の相手であれば一刻も早く逃げ出そうと考えるはずが全く恐怖を感じない。
それどころか俺自身が戦いたいと願っていた。
まずはバブルバレットを放つ。
魔力は更に強くなり、弾丸の速度も上がっている。
「なに!」
先程とのギャップに驚いたようだ。
遠距離からの牽制を行った後、
俺はイフリートに向かって接近する。
スピードでは明らかにこちらが有利だ。
目前まで迫った後に、俺は覇王の固有スキルを繰り出す。
【覇王の一撃】
至近距離からの一撃にイフリートは、
螺旋の炎で防御のタイミングを合わせた。
そして強力な一撃に螺旋の炎は消滅する。
絶対防御が消える瞬間、
ありったけの魔力を流し込んで、
バブルバレットを連射した。
至近距離から弱点を突いた攻撃で、
流石のイフリートも深傷を負う。
そして強化格闘術で蹴り飛ばした。
「なるほど、これは面白い……」
イフリートは、笑みを浮かべ炎の出力を上げる。
雄叫びが森に響き渡り、真の姿へ覚醒した。
外見も、先程は綺麗な彫刻のような肉体だったが、所々で骨が飛び出て硬化し、更に身体も大きくなる。
「いくぞ、まだ楽しませてくれよ……」
イフリートが助走をして加速すると、
今度は先手を取られてしまい、
蹴りを受けて弾き飛ばされてしまう。
「消し飛べ」
無詠唱のインフェルノが襲う。
覚醒して魔力が跳ね上がっており、
喰らうと無事では済まない。
そしてこの瞬間、身体強化を施し高速移動を試みた。
炎が消えた先に俺の姿が見つからず、
イフリートは焦っている。
「捕まえたぞ」
俺はイフリートを背後から掴み、
自分の魔力を流し込んだ。
その行為によってイフリートは困惑している。
魔力を流した影響で、螺旋の炎も復活した。
そして俺は急いで距離を離すが、
魔力を使い果たして元の姿に戻ってしまう……
「ふははは、血迷ったかと思えば魔力切れか!」
間違いなくインフェルノでトドメを刺しにくる。
しかしこの瞬間、俺も休憩スキルを発動した。
「やはりな……
正直ずるいと思っているよ」
俺の足元に強烈な火柱が発生するが、
今度は回避せずに立ち尽くした。
しかし、炎の隙間から俺の姿を見て、
イフリートは声をあげて驚く。
「ま、まさか、その力は!」
炎が消えゆく中で、姿を大人に変えて、
更に螺旋の炎を発動した。
「そう、お前の絶対防御だよ……」
俺が何の意味もなく魔力を、
イフリートに送っていたわけではない。
休憩スキルの中で能力がある。
【相手のスキルを取得する】
条件は相手に魔力を送り、
相手が魔力消費系スキルを使うと取得できる。
戦闘時においても効果があると予測し、
イフリートにも試した。
「魔力を送ってきたのは、そういうことか……」
「これでお前だけの固有スキルでは無くなった」
一気に戦況を覆して、こちらが有利になる。
螺旋の炎は、全ての炎を無効化する能力だ。
現状で螺旋の炎を打ち破る手は残されていない。
イフリートの固有スキル【地獄の業火】は強力な技だが、高速で移動する俺には当たらない。
「まさか、我がスキルに追い込まれるとはな」
そして俺は身体強化を施し接近する。
イフリートの目前に迫ったところで、
再度覇王の一撃を放った。
そしてイフリートがその一撃を、
螺旋の炎で守った瞬間、防御がガラ空きになる。
【地獄の業火】
俺はイフリートの固有スキル、
地獄の業火をイフリートに炸裂させた。
その強力な一撃は、精霊王でも無事では済まない。
覇王の一撃との連続攻撃によって、
絶対防御の突破に成功する。
イフリートは、そのまま気絶するように倒れた。
まだ興奮の熱が冷めない。
呼吸を整えながら勝利した余韻に浸る。
そしてイフリートが気絶した影響で、
牢獄の炎も少しずつ消滅した。
そろそろ母上とユーリが迎えに来る。
きっとイフリートに勝ったと言ったら、
どんな顔をするだろうか……
今からその二人の驚く顔を想像すると、
なんだか笑ってしまう。
でも、きっと二人とも笑顔で迎えてくれるに違いない……
0
お気に入りに追加
543
あなたにおすすめの小説

剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~
島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!!
神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!?
これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。

固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。
みみっく
ファンタジー
どうやら事故で死んでしまって、転生をしたらしい……仕事を頑張り、人間関係も上手くやっていたのにあっけなく死んでしまうなら……だったら、のんびりスローライフで過ごしたい!
だけど現状は、幼馴染に巻き込まれて冒険者になる流れになってしまっている……

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる