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第12話 スキル習得
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ここは王宮の訓練施設内。
今、俺は聖女と呼ばれるマリアの手を握っている。
何故こうなってしまったのだろう。
距離も近くお互いに寄り添いあっている。
そしてその聖女は時折苦しそうに呟く。
「ク、クリス、
もう少し、優しく……」
吐息と共にマリアは苦しそうな声を発する。
表情も熱を帯びているように赤い。
「はぁ、はぁ」
「マ、マ、マリア様、もうやめましょう……
なんか俺、物凄く罪の意識が」
「そうだ!今すぐにやめろ!
というか貴様は今すぐに死ね!」
護衛は鬼の形相で俺を睨む。
「キャロル、良いのです!
私から言い出したこと……
責任を持ってクリスの力になりたいの」
「マリア様……」
キャロルと呼ばれた護衛は女性騎士だ。
それだけにこのようなマリアの醜態は我慢ならない。
「でも、なぜマリア様が、
こんな破廉恥なことを……」
俺も何故こうなったのかと思い返す。
時は1日前に遡る……
◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇ ◆◇
休憩スキルにより俺は火魔法を得た。
これで俺は無能力者ではなく、
明確にスキルを得たことになる。
休憩スキルをくれた女神に感謝しつつも、
このスキルの欠陥を見つけてしまった。
「マリア様、たしかに休憩は規格外です
ですが火と水以外の魔法自体を、
使用できなければ意味がないのでは」
そうなのだ。
新たなスキル獲得のために魔力を消費したいが、
その魔法を使えなければ意味がない。
「基本魔法はスキル無しでも使えたから、
火魔法の取得に至ったのですね」
「そうなのです!
俺の魔力を消費して新たな魔法を使う、
そんな手段があれば……」
「魔力を消費して新魔法を使う手段ですか……」
悩んでいるうち数分後、マリアは閃く。
幼少からの英才教育により知識も豊富なのだ。
「成功するか分かりませんが、
私に魔力を送り、回復魔法を取得できるか
試してみますか?」
「そ、そんなことが出来るのですか?」
驚愕しながらも答える。
確かに俺自身が魔法を使わなくても、
休憩スキルは【魔力を消費すれば取得可能】と記載があった。
「試してみる価値はありそうですね」
キャロルと呼ばれた護衛も同じように可能性があるように思っているようだ。
「また明日にこちらにいらしてください
休憩スキルは1日1回ですし、
しっかり休養も忘れないでくださいね」
そして今日は一旦帰宅し、
翌日に訪れることになった。
休憩スキルの使用制限があるためだ。
翌日にならなければ使えない。
◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆
翌日になり、目の前には頬の赤いマリアがいる。
隣の護衛のキャロルは何故か機嫌が悪そうだ。
「それではクリス、
早速ですが手を繋ぎましょう」
「はい?」
どう言うことだろう?
なぜ手を?
と放心していると……
「私も聞いていなかったのだ!
魔力を送るのに手を握り合う必要が
あることをな」
なん……だと。
俺はむしろ嬉しいくらいだが、
王女にそんなことをさせたらヤバくないか?
「マリア様、考え直してください!
貴方は第二王女、しかも聖女様ですよ!」
「いえ、決めた事です!
貴方も昨日は試してみても良いと
言っていたではありませんか」
「んぐ……」
「クリス、私が良いと言っているので、
安心してください」
「はい……」
「それとも、クリス……
私と手を繋ぐのは嫌でしょうか?」
不安そうに涙目で問いかけてくる。
そんな顔されたら断れるわけがないじゃないか。
「そんなこと絶対にありません!
マリア様が嫌でなければ、
是非お願いしたいです」
「き、貴様!!!」
「キャロルは黙ってて!」
「っく……」
マリアは意外と頑固だ。
普段はお淑やかで清楚な立ち居振る舞いだが、
ここぞというときに決断した事は絶対に曲げない。
芯が強いのだ。
「では、始めましょう」
だがマリアは、未だ父以外の男性の手も握った事がないため、緊張して手が震えている。
「マ、マリア様……」
マリア様にここまでさせたんだ。
男の俺が誠意を持って応えなければ失礼だ。
「し、失礼します!」
痛くないように優しく握りしめた。
「っぁ……」
「い、痛かったですか?」
「だ、大丈夫です…
き、気にしないでください」
気持ち声が裏返っている。
全然大丈夫ではなさそうだ……
「おい!変なことしたら、
本当に殺すからな!」
「キャ、キャロル、へ、へ、
へんなことって何ですか」
「マ、マリア様、それはですね……」
マリアが変なことについて質問し返す。
その答えは流石に言えないだろう。
訓練所は混乱を極める。
そんなことを小一時間繰り返し、
ようやく訓練を再開する。
「いきますよ……マリア様」
「ゆ、ゆっくりお願いします」
マリアへと魔力を流す。
「温かい……
クリスの魔力を感じます」
繋いでいる手からマリアを感じる。
そして魔力を制御しているのが分かる。
そしてマリアは身体の中心に魔力を集めて、
回復魔法を発動した。
「ヒール」
回復魔法レベル1、ヒールは無事に成功した。
キャロルに詠唱を行い腕の傷が癒えているからだ。
しかし何故か腑に落ちない事がある。
「成功しましたね!
今の魔力消費はどれくらいですか?」
名前:クリス・レガード Lv.5
MP:50(60→50)
取得スキル:
休憩 Lv.1
スキル使用によりMP全回復。
使用回数 1日1回
※使用したスキルを休憩使用後に取得可能。
使用スキルの魔力消費が条件。
取得魔法:火魔法Lv.1
昨日自然回復で最大MPは10上がっている。
そのためMAX60→50に減っていることから、
ヒールで使用したのはファイアボールと同じ10だ。
「マリア様、MP10消費して、
残り50あります」
「分かりました
続きをやりましょう!」
「あ、あの……
俺は魔法をイメージしなくて、
良いのでしょうか?」
そして先ほど感じた疑念を口にする。
確か魔法はイメージが大切。
ヒール取得に必要かもしれないため、
念のためやっておきたいのだ。
「そうですね…
念のためイメージを共有したほうが、
良いかもしれないですね」
イメージ共有して魔法を発動する。
これで駄目ならこのやり方は諦めるしかない。
「クリス、私たちも、
心を一つにする必要がありますね」
いきなりそんなことを言われ、
更にマリア様の笑顔に心を奪われてしまう。
「心を一つにですね……」
「クリス、やってみましょう!」
2人で微笑み合いながら、
残りのヒールを4発繰り返していく。
そしてMP10を残して俺は休憩スキルを発動した。
全回復したところで腕輪を使いスキルを確認する。
名前:クリス・レガード Lv.5
MP:80
取得スキル:
休憩 Lv.1
スキル使用によりMP全回復。
使用回数 1日1回
取得魔法:火魔法Lv.1
回復魔法Lv.1
マリアの献身的な協力のもと、
希少スキルの一つである回復魔法の取得に成功した。
俺はそれをマリアに伝えて一緒に喜び合うのだった。
今、俺は聖女と呼ばれるマリアの手を握っている。
何故こうなってしまったのだろう。
距離も近くお互いに寄り添いあっている。
そしてその聖女は時折苦しそうに呟く。
「ク、クリス、
もう少し、優しく……」
吐息と共にマリアは苦しそうな声を発する。
表情も熱を帯びているように赤い。
「はぁ、はぁ」
「マ、マ、マリア様、もうやめましょう……
なんか俺、物凄く罪の意識が」
「そうだ!今すぐにやめろ!
というか貴様は今すぐに死ね!」
護衛は鬼の形相で俺を睨む。
「キャロル、良いのです!
私から言い出したこと……
責任を持ってクリスの力になりたいの」
「マリア様……」
キャロルと呼ばれた護衛は女性騎士だ。
それだけにこのようなマリアの醜態は我慢ならない。
「でも、なぜマリア様が、
こんな破廉恥なことを……」
俺も何故こうなったのかと思い返す。
時は1日前に遡る……
◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇ ◆◇
休憩スキルにより俺は火魔法を得た。
これで俺は無能力者ではなく、
明確にスキルを得たことになる。
休憩スキルをくれた女神に感謝しつつも、
このスキルの欠陥を見つけてしまった。
「マリア様、たしかに休憩は規格外です
ですが火と水以外の魔法自体を、
使用できなければ意味がないのでは」
そうなのだ。
新たなスキル獲得のために魔力を消費したいが、
その魔法を使えなければ意味がない。
「基本魔法はスキル無しでも使えたから、
火魔法の取得に至ったのですね」
「そうなのです!
俺の魔力を消費して新たな魔法を使う、
そんな手段があれば……」
「魔力を消費して新魔法を使う手段ですか……」
悩んでいるうち数分後、マリアは閃く。
幼少からの英才教育により知識も豊富なのだ。
「成功するか分かりませんが、
私に魔力を送り、回復魔法を取得できるか
試してみますか?」
「そ、そんなことが出来るのですか?」
驚愕しながらも答える。
確かに俺自身が魔法を使わなくても、
休憩スキルは【魔力を消費すれば取得可能】と記載があった。
「試してみる価値はありそうですね」
キャロルと呼ばれた護衛も同じように可能性があるように思っているようだ。
「また明日にこちらにいらしてください
休憩スキルは1日1回ですし、
しっかり休養も忘れないでくださいね」
そして今日は一旦帰宅し、
翌日に訪れることになった。
休憩スキルの使用制限があるためだ。
翌日にならなければ使えない。
◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆
翌日になり、目の前には頬の赤いマリアがいる。
隣の護衛のキャロルは何故か機嫌が悪そうだ。
「それではクリス、
早速ですが手を繋ぎましょう」
「はい?」
どう言うことだろう?
なぜ手を?
と放心していると……
「私も聞いていなかったのだ!
魔力を送るのに手を握り合う必要が
あることをな」
なん……だと。
俺はむしろ嬉しいくらいだが、
王女にそんなことをさせたらヤバくないか?
「マリア様、考え直してください!
貴方は第二王女、しかも聖女様ですよ!」
「いえ、決めた事です!
貴方も昨日は試してみても良いと
言っていたではありませんか」
「んぐ……」
「クリス、私が良いと言っているので、
安心してください」
「はい……」
「それとも、クリス……
私と手を繋ぐのは嫌でしょうか?」
不安そうに涙目で問いかけてくる。
そんな顔されたら断れるわけがないじゃないか。
「そんなこと絶対にありません!
マリア様が嫌でなければ、
是非お願いしたいです」
「き、貴様!!!」
「キャロルは黙ってて!」
「っく……」
マリアは意外と頑固だ。
普段はお淑やかで清楚な立ち居振る舞いだが、
ここぞというときに決断した事は絶対に曲げない。
芯が強いのだ。
「では、始めましょう」
だがマリアは、未だ父以外の男性の手も握った事がないため、緊張して手が震えている。
「マ、マリア様……」
マリア様にここまでさせたんだ。
男の俺が誠意を持って応えなければ失礼だ。
「し、失礼します!」
痛くないように優しく握りしめた。
「っぁ……」
「い、痛かったですか?」
「だ、大丈夫です…
き、気にしないでください」
気持ち声が裏返っている。
全然大丈夫ではなさそうだ……
「おい!変なことしたら、
本当に殺すからな!」
「キャ、キャロル、へ、へ、
へんなことって何ですか」
「マ、マリア様、それはですね……」
マリアが変なことについて質問し返す。
その答えは流石に言えないだろう。
訓練所は混乱を極める。
そんなことを小一時間繰り返し、
ようやく訓練を再開する。
「いきますよ……マリア様」
「ゆ、ゆっくりお願いします」
マリアへと魔力を流す。
「温かい……
クリスの魔力を感じます」
繋いでいる手からマリアを感じる。
そして魔力を制御しているのが分かる。
そしてマリアは身体の中心に魔力を集めて、
回復魔法を発動した。
「ヒール」
回復魔法レベル1、ヒールは無事に成功した。
キャロルに詠唱を行い腕の傷が癒えているからだ。
しかし何故か腑に落ちない事がある。
「成功しましたね!
今の魔力消費はどれくらいですか?」
名前:クリス・レガード Lv.5
MP:50(60→50)
取得スキル:
休憩 Lv.1
スキル使用によりMP全回復。
使用回数 1日1回
※使用したスキルを休憩使用後に取得可能。
使用スキルの魔力消費が条件。
取得魔法:火魔法Lv.1
昨日自然回復で最大MPは10上がっている。
そのためMAX60→50に減っていることから、
ヒールで使用したのはファイアボールと同じ10だ。
「マリア様、MP10消費して、
残り50あります」
「分かりました
続きをやりましょう!」
「あ、あの……
俺は魔法をイメージしなくて、
良いのでしょうか?」
そして先ほど感じた疑念を口にする。
確か魔法はイメージが大切。
ヒール取得に必要かもしれないため、
念のためやっておきたいのだ。
「そうですね…
念のためイメージを共有したほうが、
良いかもしれないですね」
イメージ共有して魔法を発動する。
これで駄目ならこのやり方は諦めるしかない。
「クリス、私たちも、
心を一つにする必要がありますね」
いきなりそんなことを言われ、
更にマリア様の笑顔に心を奪われてしまう。
「心を一つにですね……」
「クリス、やってみましょう!」
2人で微笑み合いながら、
残りのヒールを4発繰り返していく。
そしてMP10を残して俺は休憩スキルを発動した。
全回復したところで腕輪を使いスキルを確認する。
名前:クリス・レガード Lv.5
MP:80
取得スキル:
休憩 Lv.1
スキル使用によりMP全回復。
使用回数 1日1回
取得魔法:火魔法Lv.1
回復魔法Lv.1
マリアの献身的な協力のもと、
希少スキルの一つである回復魔法の取得に成功した。
俺はそれをマリアに伝えて一緒に喜び合うのだった。
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