夏の思い出。

月城

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きっかけ。

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「今日も暑いな。」

 そう言いながら、自分で持っているウチワで、顔をパタパタと仰ぐ。

「最近は、特に湿気がすごいから、じめじめしてて、すごく寝苦しい。」

 そんなことを言いながら、動かす手が疲れないように、ウチワを反対に持ち替えながら顔を仰ぐ。

 そんなことを言いながら、外をお目当てのアイルを買うために家の近くのコンビニまで歩く。

 家の近くといっても、歩いても5分はかかる。

 その5分の間に体からじっとりとした汗がたくさん出てくる。

 それが嫌でできるだけ涼しいところにいるのだか、家の中には冷房がなく今だに扇風機。

 今は羽無しのものもできて、昔のようにけがをすることもなく、その中を飼っている猫が通って涼んでいることもある。

 しかし暑いものは暑い。

 その熱さを何とかしたくて、少しは涼しくなるようにを思い、コンビニでアイスを買って、涼しくなろうと思った。

 そこに行くまでにかなりの汗をかいた。

 体力が奪われてしまった。

 しかし、コンビニの中は冷房が効いていて(食べ物のこともあるので)当たり前のように涼しい。

 一度コンビニの中に入ってしまうとなかなか出てこれないのが本当のところなのだか、どうやらここのコンビニはとても冷房が効いているようで、寒い。それは上着が一枚ないと寒いくらいの寒さだった。

 「寒い。。。。。。早く帰ろう。」

 自然にそんな言葉が口からできたので、やはり自分の家が一番好きだということがわかる。

 コンビニの中でお目当ての物を探していると、ふと、書籍コーナーの近くの壁に張られてあった、ポスターが目に入った。

「夏祭り・・・・・・・。」

 そこのポスター日は、7月の最後の土日の日付が書かれていた。

 そのポスターを見て、つくづく思う。

 夏祭りなんて、ここ何年も行ってない。

 そう思った。

 最後に行ったのは、高校のバイトを本格的に始める前の時が最後だったかもしれない。

 中学まで給食が付いていたので、給食目当てで、夜間の高校に通った。

 もちろん、学校では、昼間働いていることを進められていたため、学校の掲示板にはバイト募集が堂々と張られていることもある。

 その中を何回か見たことがあった。

 高校は、夜間のため、夕方から授業が始まる。

 その前の昼間は、バイトを始めた。

 高校の時は、パート扱いで、主婦の人に交じって仕事をしていたため、よく子持ちだとか、主婦だとか間違えられた。

 そんなこともありながら、高校初めての時の夏休みに行った夏祭りが最後の夏祭りになった。

 その時はバイト先の人が気を利かせてくれて、その夏祭りにはいくことができた。

 しかし次の年の夏祭りは人手が足りなくて、夏祭りの日にもバイトが入っていた。

 一応、夏祭りに行きたくて、休み申請は出したが、どうしても出てくれと言われてバイトに出ることにした。

 そのこともあってか、最近は季節の変わり目なんて、スーパーのフルーツでしか感じることができなくなった。

「そんなことでしか季節感がわからなくなった私。。。。。」

 ずっとスーパーのレジをやっていた。

 お目当てのアイスを買うと、すぐに持ち帰らないといけないので、走って家まで帰った。

「ただいまー。」

 出迎えてくれたのは、家で買っている猫。

「ただいまー。アイスだよー。あげないよー。」

 そう言いながら、猫の頭をなでる。

 
「今年はレポートばっかりだから、少しは気晴らしに夏祭り行こうかな?」

 自分の部屋に入ると壁に掛けてあるカレンダーに、夏祭りの日付を丸して予定を書き込んだ。

「今年は、何食べようかな?」

 一番好きなのは林檎飴、そして金魚すくいをやりたいな。

 そんな思いでカレンダーを見つけた。

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