48 / 100
ラビオリ型の正体は便利グッズ
しおりを挟む
※※※
「肉を細かくして、そして刻んだ野菜を混ぜて捏ねて、で、焼く、と。これは町長にも喜んで貰えそうだな」
「ミンサーがあったら尚良いんだけどね。で、ブラックペッパーと塩を混ぜ込んだらもっと美味しくなるよ。あ、出来れば牛乳と小麦粉もね」
ノライが興味津々にミークの話を聞いている。眼の前でミークが焼いているのはハンバーグ。成形したタネを例のジップロックで小さくして持参していたのである。ミークも実際こうして料理するのは初めてなのだが、レシピは全てAIが持っており、調理方法については分かっていたのでノライに説明していたのである。
一角猪のみの肉なのでポークハンバーグと言ったところか。それでもミークのスキレットから漂う香ばしい匂いは、食欲を唆るには充分だった。
「料理まで規格外なのね。しかし本当良い匂いだわ」
「ダンジョンで飯っつったら適当に魔物狩ってその場で焼くとか、干し肉とか、我慢するとか、ってのが定番なのによ。まさかこんなとこでご馳走にありつけるとはな」
「出来たよー」
ミークが皆の分のハンバーグを用意する。それぞれ皿に取り分けると、今度は小さなキューブ型に固めてあるスープの元を、各々のコップに入れお湯を注ぐ。
「凄いわね……」
既にスルースキルがついたのか、ラミーは既にミークの非常識に逐一怒る事はなくなった。代わりに感嘆の声が何度も漏れる。
そうやって皆でミークが用意した美味しい料理を堪能した後、ミークは腰に付けて居たあの大きなラビオリ型の鉄板2つを漸く外した。だがそれには手を付けず地面に置き、リュックから縦横50cmの正方形の鉄製の薄い板2枚を取り出した。そして左手のひらをそれに当てると、プシュン、と空気が抜ける様な音が聞こえた直後、ガシャガシャと音を立てながら開き出し、縦横1.5m高さ2mの直方体に変形した。その直方体を立てた状態で置くと、ミークはもう1つの鉄板も同じ大きさに変形させた。
そしてその2つの直方体はガシャン、と密着した。
「これ、簡易シャワーなんだ。こっちの部屋が脱衣所。ここで服脱いで裸になって中に入るんだ」
ポカーンとしている3人。ラミーが何とか口を開く。
「……今、シャワーって言ったかしら?」
「うん、そうだよ」
3人は揃って頭を抱え、はあ~、と大きな溜息を吐いた。
「あのさミーク? ここダンジョンなんだよ? 何でダンジョンでシャワーが浴びれるの? おかしいでしょ? てかもう、そういう非常識いい加減にしてくれないかな?」
ついに我慢出来なくなったのか、今度はノライが何やら眉をヒクヒクさせ怒り混じりにミークに話す。そしてバルバも呆れて物が言えない様子。
「信じられない? じゃあラミーこっち来て。あ、男連中は後でね」
「……僕達も使って良いんだ」
「そりゃあね。一緒に居る人が臭いの嫌だしね」
ミークの言葉にバルバが「ワハハハハ!」と大笑いし始める。
「ダンジョンで体臭気にする奴初めて見たぜ」
そう笑うバルバと呆れているノライを置いて、未だ戸惑っているラミーの手を引き、ミークはその直方体の中に入った。
そして何だか尻込みしているラミーを気にせず、さっさと服を脱ぎ始めるミーク。ラミーはその美しい肢体に、同性ながら一瞬見惚れてしまった。
「あなた滅茶苦茶スタイル良いわね……」
「ありがとう? それよりラミーも脱いで。服はこの中に置いておけば良いから」
「でも……」
どうやら外が気になるラミー。ダンジョンの中外に男も居るのに、全裸になるのは流石に気が引けた模様。それに気付いたミークが「大丈夫だよ」と告げる。
「外からは絶対見えないから。それに間違いなくこれ壊せないし。声も外に聞こえてないよ。そもそも私がこうやって裸になってるでしょ」
「……まあ、そうだけれど」
じゃあ待ってるね、とミークがそう言いながら、先に隣の直方体へ移動した。それを見てラミーも勇気を振り絞り、いそいそと服を脱ぐ。ラミーが自分の居る場所に来ると、ミークは説明を始めた。
「本当は1人で入るんだけど、今日は初めて使うから特別。これシャワーって言ってもミストタイプで、一応石鹸も出るよ。迷いの森で見つけた花をベースにしてるけど良い匂いだよ。で、洗体、シャンプーとリンス全部自動でやってくれるから、中で5分程じっとしててね。あ、乾燥までやってくれるから身体拭く必要も無いよ」
そう言ってミークは片方の直方体の扉を閉めた。瞬間、ミークの言う通り温水がプシューとミスト状で2人の全身を洗い始める。
「……何これ。物凄く気持ち良い……」
余りの心地良さに頬を紅潮させ恍惚な表情になるラミー。少ししてミストが収まったかと思うと、次はブオー、と言う音と共に、温風があちこちから出始め全身の水分を乾かし始めた。
そしてピピ、と言う電子音と共に扉が開く。余りの気持ち良さに我を忘れている全裸のラミーが、ふにゃふにゃとミークにしなだれかかった。
「おーい。終わったよ」
「え? あ、うん……」
ミークに声をかけられラミーは我に返り、ふう、と一息吐いて服を着る。同時にミークも着替え終わり、「お待たせ。2人もどうぞ」とバルバとノライに声をかけた。
「……2人から何か花の凄く良い香りしてる」
「マジか。こいつらマジでダンジョンでシャワー浴びてやがった。いやマジかよ」
※※※
「じゃあこれ、今から使うね」
ずっとラミーが気になっていたラビオリ型の2枚の鉄板。ミークはそれを2つ地面に並べた。男2人もシャワーを浴びさっぱりした表情で、フローラルな香りを漂わせながら興味津々に見ている。
因みに男共2人は、流石に一緒に1つの箱で全裸は勘弁して欲しいとの事で1人ずつ使用した。そして既にその直方体2つは元の薄い鉄板に戻しリュックに直している。因みにこのラビオリ型の鉄板2つを、ミークが腰に下げていたのは、その形状故単にリュックの中に入らなかったからである。
ミークはそのラビオリ型のうちの1つに左手で触れると、パン、と小さな音がして一気に膨らみ、透明な半ドーム型の逆の方から、少し空気を含んだミノムシの様な形の布袋が出てきた。
「これシュラフ。寝袋なんだ。この透明な所が顔の部分。後ろからこうやって入って寝る」
ミークが実践しながらラミーに教える。そこでラミーは気が付いた。
「もしかして私も使うって、これ私の分も用意してくれていたって事なのかしら?」
そうだよ、と言うと、傍で聞いていたバルバが「おい、何で俺達の分が無いんだよ」と不機嫌そうに聞くと、「だって2人男じゃん」と素っ気なく答えるミーク。
「それでもドローンが夜の間もずっと警戒怠らず監視してるからぐっすり寝られると思うよ。だから寧ろ感謝して欲しい位」
「ケッ。何だよ」
「まあまあ。ミークの言う通りだと思うよ。ダンジョンの中でのんびり寝れるって、普通じゃあり得ないしね」
面白く無さそうに舌打ちするバルバを宥めるノライ。ミークはそのままラミーに対して説明を続ける。
「これ、思ってる以上に耐久性があるんだ。これに入ったら火山のマグマの中でも水中でも死なないし、外から思い切り攻撃されても効かない。だから安心してくれて良いよ」
ミークが今回、ラミーの分のシュラフを用意したのは、女の冒険者は危険だと事前に聞いていたからである。勿論ラミーも自身の寝袋は用意している。だが彼女の場合、自分が寝る場所に魔法陣で小さな結界を作って休んでいた。だがその結界は何かが触れると音がする、という程度のもの。
それでもこれまで、そのお陰で危険な目には何とか遭わずに済んできた。だがその結界では中々安眠は出来ない。今回も時折夜中に目が覚める事を覚悟して来ていたのである。
だがミークが用意してくれたこのシュラフはとても丈夫だとの事。半信半疑ながらも、ずっと睡眠に関して苦労してきたラミーにとってはとても有り難い寝袋。早速ミークに教えられた通り、いそいそとシュラフに潜り込んだ。
すると、シュッと言う音と共に自動的に入口が塞がり、睡眠に適した保温効果がシュラフの中に発生。外気を取り込み酸素を作り出し、中に沢山取り込み、ラミーを安らかな睡眠に誘い始める。
……何これ? ……物凄く気持ち良い……。
「あ、もう寝ちゃったね」
ミークの言う通り、ラミーはものの数秒で寝入ってしまった。半ドーム型の透明な窓から覗くラミーの安らかな寝顔。それを見てバルバが意地悪そうな顔をする。
「なあミーク。これ丈夫なんだよな?」
そうだけど? と答えるや否や、バルバは思い切りラミーのシュラフを蹴る。だがボフン、と勢いが吸収されてしまった。ラミーも全く気付いていない様で何事も無かったかの様に寝息を立てている。
「これ凄えな」
「僕達の分が無いのが残念だけど、ラミーの気持ち良さそうな寝顔見たら安心だしまあ良いかな?」
「じゃ、私も寝るね。あ、浮いてる明かりだけど、100数えたら自動的に消える様にしとくから。じゃあお休み」
そう言ってミークもシュラフをパン、と音を立て開いて直ぐに潜り込んだ。残された男2人は洞窟内にフワフワ浮かぶ明かりが消えぬうちにと、片付けやら着替えやらして寝袋を用意し潜り込む。すると丁度そのタイミングでフッ明かりが消え、一気に闇が辺りを包んだ。
「肉を細かくして、そして刻んだ野菜を混ぜて捏ねて、で、焼く、と。これは町長にも喜んで貰えそうだな」
「ミンサーがあったら尚良いんだけどね。で、ブラックペッパーと塩を混ぜ込んだらもっと美味しくなるよ。あ、出来れば牛乳と小麦粉もね」
ノライが興味津々にミークの話を聞いている。眼の前でミークが焼いているのはハンバーグ。成形したタネを例のジップロックで小さくして持参していたのである。ミークも実際こうして料理するのは初めてなのだが、レシピは全てAIが持っており、調理方法については分かっていたのでノライに説明していたのである。
一角猪のみの肉なのでポークハンバーグと言ったところか。それでもミークのスキレットから漂う香ばしい匂いは、食欲を唆るには充分だった。
「料理まで規格外なのね。しかし本当良い匂いだわ」
「ダンジョンで飯っつったら適当に魔物狩ってその場で焼くとか、干し肉とか、我慢するとか、ってのが定番なのによ。まさかこんなとこでご馳走にありつけるとはな」
「出来たよー」
ミークが皆の分のハンバーグを用意する。それぞれ皿に取り分けると、今度は小さなキューブ型に固めてあるスープの元を、各々のコップに入れお湯を注ぐ。
「凄いわね……」
既にスルースキルがついたのか、ラミーは既にミークの非常識に逐一怒る事はなくなった。代わりに感嘆の声が何度も漏れる。
そうやって皆でミークが用意した美味しい料理を堪能した後、ミークは腰に付けて居たあの大きなラビオリ型の鉄板2つを漸く外した。だがそれには手を付けず地面に置き、リュックから縦横50cmの正方形の鉄製の薄い板2枚を取り出した。そして左手のひらをそれに当てると、プシュン、と空気が抜ける様な音が聞こえた直後、ガシャガシャと音を立てながら開き出し、縦横1.5m高さ2mの直方体に変形した。その直方体を立てた状態で置くと、ミークはもう1つの鉄板も同じ大きさに変形させた。
そしてその2つの直方体はガシャン、と密着した。
「これ、簡易シャワーなんだ。こっちの部屋が脱衣所。ここで服脱いで裸になって中に入るんだ」
ポカーンとしている3人。ラミーが何とか口を開く。
「……今、シャワーって言ったかしら?」
「うん、そうだよ」
3人は揃って頭を抱え、はあ~、と大きな溜息を吐いた。
「あのさミーク? ここダンジョンなんだよ? 何でダンジョンでシャワーが浴びれるの? おかしいでしょ? てかもう、そういう非常識いい加減にしてくれないかな?」
ついに我慢出来なくなったのか、今度はノライが何やら眉をヒクヒクさせ怒り混じりにミークに話す。そしてバルバも呆れて物が言えない様子。
「信じられない? じゃあラミーこっち来て。あ、男連中は後でね」
「……僕達も使って良いんだ」
「そりゃあね。一緒に居る人が臭いの嫌だしね」
ミークの言葉にバルバが「ワハハハハ!」と大笑いし始める。
「ダンジョンで体臭気にする奴初めて見たぜ」
そう笑うバルバと呆れているノライを置いて、未だ戸惑っているラミーの手を引き、ミークはその直方体の中に入った。
そして何だか尻込みしているラミーを気にせず、さっさと服を脱ぎ始めるミーク。ラミーはその美しい肢体に、同性ながら一瞬見惚れてしまった。
「あなた滅茶苦茶スタイル良いわね……」
「ありがとう? それよりラミーも脱いで。服はこの中に置いておけば良いから」
「でも……」
どうやら外が気になるラミー。ダンジョンの中外に男も居るのに、全裸になるのは流石に気が引けた模様。それに気付いたミークが「大丈夫だよ」と告げる。
「外からは絶対見えないから。それに間違いなくこれ壊せないし。声も外に聞こえてないよ。そもそも私がこうやって裸になってるでしょ」
「……まあ、そうだけれど」
じゃあ待ってるね、とミークがそう言いながら、先に隣の直方体へ移動した。それを見てラミーも勇気を振り絞り、いそいそと服を脱ぐ。ラミーが自分の居る場所に来ると、ミークは説明を始めた。
「本当は1人で入るんだけど、今日は初めて使うから特別。これシャワーって言ってもミストタイプで、一応石鹸も出るよ。迷いの森で見つけた花をベースにしてるけど良い匂いだよ。で、洗体、シャンプーとリンス全部自動でやってくれるから、中で5分程じっとしててね。あ、乾燥までやってくれるから身体拭く必要も無いよ」
そう言ってミークは片方の直方体の扉を閉めた。瞬間、ミークの言う通り温水がプシューとミスト状で2人の全身を洗い始める。
「……何これ。物凄く気持ち良い……」
余りの心地良さに頬を紅潮させ恍惚な表情になるラミー。少ししてミストが収まったかと思うと、次はブオー、と言う音と共に、温風があちこちから出始め全身の水分を乾かし始めた。
そしてピピ、と言う電子音と共に扉が開く。余りの気持ち良さに我を忘れている全裸のラミーが、ふにゃふにゃとミークにしなだれかかった。
「おーい。終わったよ」
「え? あ、うん……」
ミークに声をかけられラミーは我に返り、ふう、と一息吐いて服を着る。同時にミークも着替え終わり、「お待たせ。2人もどうぞ」とバルバとノライに声をかけた。
「……2人から何か花の凄く良い香りしてる」
「マジか。こいつらマジでダンジョンでシャワー浴びてやがった。いやマジかよ」
※※※
「じゃあこれ、今から使うね」
ずっとラミーが気になっていたラビオリ型の2枚の鉄板。ミークはそれを2つ地面に並べた。男2人もシャワーを浴びさっぱりした表情で、フローラルな香りを漂わせながら興味津々に見ている。
因みに男共2人は、流石に一緒に1つの箱で全裸は勘弁して欲しいとの事で1人ずつ使用した。そして既にその直方体2つは元の薄い鉄板に戻しリュックに直している。因みにこのラビオリ型の鉄板2つを、ミークが腰に下げていたのは、その形状故単にリュックの中に入らなかったからである。
ミークはそのラビオリ型のうちの1つに左手で触れると、パン、と小さな音がして一気に膨らみ、透明な半ドーム型の逆の方から、少し空気を含んだミノムシの様な形の布袋が出てきた。
「これシュラフ。寝袋なんだ。この透明な所が顔の部分。後ろからこうやって入って寝る」
ミークが実践しながらラミーに教える。そこでラミーは気が付いた。
「もしかして私も使うって、これ私の分も用意してくれていたって事なのかしら?」
そうだよ、と言うと、傍で聞いていたバルバが「おい、何で俺達の分が無いんだよ」と不機嫌そうに聞くと、「だって2人男じゃん」と素っ気なく答えるミーク。
「それでもドローンが夜の間もずっと警戒怠らず監視してるからぐっすり寝られると思うよ。だから寧ろ感謝して欲しい位」
「ケッ。何だよ」
「まあまあ。ミークの言う通りだと思うよ。ダンジョンの中でのんびり寝れるって、普通じゃあり得ないしね」
面白く無さそうに舌打ちするバルバを宥めるノライ。ミークはそのままラミーに対して説明を続ける。
「これ、思ってる以上に耐久性があるんだ。これに入ったら火山のマグマの中でも水中でも死なないし、外から思い切り攻撃されても効かない。だから安心してくれて良いよ」
ミークが今回、ラミーの分のシュラフを用意したのは、女の冒険者は危険だと事前に聞いていたからである。勿論ラミーも自身の寝袋は用意している。だが彼女の場合、自分が寝る場所に魔法陣で小さな結界を作って休んでいた。だがその結界は何かが触れると音がする、という程度のもの。
それでもこれまで、そのお陰で危険な目には何とか遭わずに済んできた。だがその結界では中々安眠は出来ない。今回も時折夜中に目が覚める事を覚悟して来ていたのである。
だがミークが用意してくれたこのシュラフはとても丈夫だとの事。半信半疑ながらも、ずっと睡眠に関して苦労してきたラミーにとってはとても有り難い寝袋。早速ミークに教えられた通り、いそいそとシュラフに潜り込んだ。
すると、シュッと言う音と共に自動的に入口が塞がり、睡眠に適した保温効果がシュラフの中に発生。外気を取り込み酸素を作り出し、中に沢山取り込み、ラミーを安らかな睡眠に誘い始める。
……何これ? ……物凄く気持ち良い……。
「あ、もう寝ちゃったね」
ミークの言う通り、ラミーはものの数秒で寝入ってしまった。半ドーム型の透明な窓から覗くラミーの安らかな寝顔。それを見てバルバが意地悪そうな顔をする。
「なあミーク。これ丈夫なんだよな?」
そうだけど? と答えるや否や、バルバは思い切りラミーのシュラフを蹴る。だがボフン、と勢いが吸収されてしまった。ラミーも全く気付いていない様で何事も無かったかの様に寝息を立てている。
「これ凄えな」
「僕達の分が無いのが残念だけど、ラミーの気持ち良さそうな寝顔見たら安心だしまあ良いかな?」
「じゃ、私も寝るね。あ、浮いてる明かりだけど、100数えたら自動的に消える様にしとくから。じゃあお休み」
そう言ってミークもシュラフをパン、と音を立て開いて直ぐに潜り込んだ。残された男2人は洞窟内にフワフワ浮かぶ明かりが消えぬうちにと、片付けやら着替えやらして寝袋を用意し潜り込む。すると丁度そのタイミングでフッ明かりが消え、一気に闇が辺りを包んだ。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
ある月の晩に 何百年ぶりかの天体の不思議。写真にも残そうと・・あれ?ココはどこ?何が起こった?
ポチ
ファンタジー
ある月の晩に、私は愛犬と共に異世界へ飛ばされてしまった
それは、何百年かに一度起こる天体の現象だった。その日はテレビでも、あの歴史上の人物も眺めたのでしょうか・・・
なんて、取り上げられた事象だった
ソレハ、私も眺めねば!何て事を言いつつ愛犬とぼんやりと眺めてスマホで写真を撮っていた・・・
偽勇者扱いされて冤罪をかぶせられた俺は、ただひたすらに復讐を続ける
大沢 雅紀
ファンタジー
勇者の血を引きながら、戦闘力がないせいで偽勇者扱いされ、照明師として新たに召喚された勇者光司にこきつかわれていたライト。やっとの思いで魔王を倒し、国に凱旋したとき、身に覚えのない冤罪をかけられて奴隷に落とされてしまう。偽勇者として国中を引き回された後、故郷の村にもどされるが、そこには新たなダンジョンができていた……。勇者が魔王に転生するとき、すさまじい復讐の嵐が王国を襲う。魔王になってしまった勇者による復讐記
目次
連載中 全53話
2022年11月15日 08:51 更新
冤罪編
あらゆる属性の精霊と契約できない無能だからと追放された精霊術師、実は最高の無の精霊と契約できたので無双します
名無し
ファンタジー
レオンは自分が精霊術師であるにもかかわらず、どんな精霊とも仮契約すらできないことに負い目を感じていた。その代わりとして、所属しているS級パーティーに対して奴隷のように尽くしてきたが、ある日リーダーから無能は雑用係でも必要ないと追放を言い渡されてしまう。
彼は仕事を探すべく訪れたギルドで、冒険者同士の喧嘩を仲裁しようとして暴行されるも、全然痛みがなかったことに違和感を覚える。
カフェ・ユグドラシル
白雪の雫
ファンタジー
辺境のキルシュブリューテ王国に、美味い料理とデザートを出すカフェ・ユグドラシルという店があった。
この店を経営しているのは、とある準男爵夫妻である。
準男爵の妻である女性は紗雪といい、数年前にウィスティリア王国の王太子であるエドワード、彼女と共に異世界召喚された近藤 茉莉花、王国騎士であるギルバードとラルク、精霊使いのカーラと共に邪神を倒したのだ。
表向きはそう伝わっているが、事実は大いに異なる。
エドワードとギルバード、そして茉莉花は戦いと邪神の恐ろしさにgkbrしながら粗相をしていただけで、紗雪一人で倒したのだ。
邪神を倒しウィスティリア王国に凱旋したその日、紗雪はエドワードから「未来の王太子妃にして聖女である純粋無垢で可憐なマリカに嫉妬して虐めた」という事実無根な言いがかりをつけられた挙句、国外追放を言い渡されてしまう。
(純粋無垢?可憐?プフー。近藤さんってすぐにやらせてくれるから、大学では『ヤリマン』とか『サセコ』って呼ばれていたのですけどね。それが原因で、現在は性病に罹っているのよ?しかも、高校時代に堕胎をしている女を聖女って・・・。性女の間違いではないの?それなのに、お二人はそれを知らずにヤリマン・・・ではなく、近藤さんに手を出しちゃったのね・・・。王太子殿下と騎士さんの婚約者には、国を出る前に真実を伝えた上で婚約を解消する事を勧めておくとしましょうか)
「王太子殿下のお言葉に従います」
羽衣と霊剣・蜉蝣を使って九尾の一族を殲滅させた直後の自分を聖女召喚に巻き込んだウィスティリア王国に恨みを抱えていた紗雪は、その時に付与されたスキル【ネットショップ】を使って異世界で生き抜いていく決意をする。
紗雪は天女の血を引くとも言われている千年以上続く陰陽師の家に生まれた巫女にして最強の退魔師です。
篁家についてや羽衣の力を借りて九尾を倒した辺りは、後に語って行こうかと思っています。
【完結】後妻に入ったら、夫のむすめが……でした
仲村 嘉高
恋愛
「むすめの世話をして欲しい」
夫からの求婚の言葉は、愛の言葉では無かったけれど、幼い娘を大切にする誠実な人だと思い、受け入れる事にした。
結婚前の顔合わせを「疲れて出かけたくないと言われた」や「今日はベッドから起きられないようだ」と、何度も反故にされた。
それでも、本当に申し訳なさそうに謝るので、「体が弱いならしょうがないわよ」と許してしまった。
結婚式は、お互いの親戚のみ。
なぜならお互い再婚だから。
そして、結婚式が終わり、新居へ……?
一緒に馬車に乗ったその方は誰ですか?
【完結】今更告白されても困ります!
夜船 紡
恋愛
少女は生まれてまもなく王子の婚約者として選ばれた。
いつかはこの国の王妃として生きるはずだった。
しかし、王子はとある伯爵令嬢に一目惚れ。
婚約を白紙に戻したいと申し出る。
少女は「わかりました」と受け入れた。
しかし、家に帰ると父は激怒して彼女を殺してしまったのだ。
そんな中で彼女は願う。
ーーもし、生まれ変われるのならば、柵のない平民に生まれたい。もし叶うのならば、今度は自由に・・・
その願いは聞き届けられ、少女は平民の娘ジェンヌとなった。
しかし、貴族に生まれ変わった王子に見つかり求愛される。
「君を失って、ようやく自分の本当の気持ちがわかった。それで、追いかけてきたんだ」
婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています
葉柚
ファンタジー
婚約者の二股により婚約破棄をされた33才の真由は、突如異世界に飛ばされた。
そこはど田舎だった。
住む家と土地と可愛い3匹の猫をもらった真由は、猫たちに囲まれてストレスフリーなスローライフ生活を送る日常を送ることになった。
レコンティーニ王国は猫に優しい国です。
小説家になろう様にも掲載してます。
女装と復讐は街の華
木乃伊(元 ISAM-t)
キャラ文芸
・ただ今《女装と復讐は街の華》の続編作品《G.F. -ゴールドフィッシュ-》を執筆中です。
- 作者:木乃伊 -
この作品は、2011年11月から2013年2月まで執筆し、とある別の執筆サイトにて公開&完結していた《女装と復讐》の令和版リメイク作品《女装と復讐は街の華》です。
- あらすじ -
お洒落な女の子たちに笑われ、馬鹿にされる以外は普通の男子大学生だった《岩塚信吾》。
そして彼が出会った《篠崎杏菜》や《岡本詩織》や他の仲間とともに自身を笑った女の子たちに、
その抜群な女装ルックスを武器に復讐を誓い、心身ともに成長を遂げていくストーリー。
※本作品中に誤字脱字などありましたら、作者(木乃伊)にそっと教えて頂けると、作者が心から救われ喜びます。
ストーリーは始まりから完結まで、ほぼ前作の筋書きをそのまま再現していますが、今作中では一部、出来事の語りを詳細化し書き加えたり、見直し修正や推敲したり、現代の発展技術に沿った場面再構成などを加えたりしています。
※※近年(現実)の日本や世界の経済状況や流行病、自然災害、事件事故などについては、ストーリーとの関連性を絶って表現を省いています。
舞台 (美波県)藤浦市新井区早瀬ヶ池=通称瀬ヶ池。高層ビルが乱立する巨大繁華街で、ファッションや流行の発信地と言われている街。お洒落で可愛い女の子たちが集まることで有名(その中でも女の子たちに人気なのは"ハイカラ通り") 。
※藤浦市は関東圏周辺またはその付近にある(?)48番目の、現実には存在しない空想上の県(美波県)のなかの大都市。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる