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本編
41 水底のお社
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「それじゃ、俺達も行くか。……あぁと、榊原、さん達も良いか?」
こっちを見て、少し躊躇うように聞かれた。
……私が一番の下っ端なのに、皆さん礼儀正しいというか、一歩引いてるというか。
「はい! 行けます、大丈夫です!」
引かれた一歩を気にしてしまったからか、想定より大きい声が出た。
「お、おお……じゃあ、一番最後に来てくれ」
「分かりました」
ドポンドポンと、音が続き。それを見ていたら、てつが触れるくらいまで近付いてきた。
「……変なもんに、引っかかんじゃねえぞ」
「変なもん?」
「ああ」
そして、また少し離れる。……いや、分かんないから。
この所ほんと、てつは妙に心配症だ。それでいて、別の何かに気を取られてたり。
「どっちかって言ったら、てつの方が「行く」喋ってんだけど」
柵を蹴って海の中へ。綺麗に入水したのか、今までで一番小さい音だった。
「……まあ、いいか」
私も、少し覚悟を決めて海に入る。というか飛び込む。
「…………!!」
一瞬で水の中。閉じてしまった目を薄く開く。周りの泡の隙間から、海の青と、魚達と、珊瑚みたいのと──
「これで揃ったかぁ?」
頭を完全に沈めた、海坊主の全体がはっきり見えた。
「ええ」
そのすぐ傍にいる遠野さんの身長と、頭の大きさが同じくらいで。
ここがあまり広くないからかしゃがみ込んでいる。けど、それでもちょっとした山のように見えた。
「はあ……」
いや、なんか、デカいな。改めて思うけど、デカいな。
「杏」
犬掻きなどせず、正に泳ぐように身体をしならせ、てつが私の隣に来た。
「あ、てつ」
あ、ちゃんと喋れる。息も出来る。ふわっとしてるけどそんなに抵抗もなく動けるし、凄いな、「護符」。
『こっちの調子はどうですか?』
「!」
耳元の遠野さんの声に、思わず肩が跳ねた。
『ええ、問題ありません』
『こちらも』
次々に返事が返り、
『こ、こっちも問題ありません!』
慌ててそう返した。
そう、そうだった。今回は内容が内容だからと、全員それ用の作業着を着て。イヤホンみたいな、いつも耳に付けてる機材とかも付けている。
「では、お願いします」
当然、私も。トレーニングウェアみたいなものと、それこそ「作業着」といった上下一体の地の厚い服を着ている。気温と湿度の中での重ね着だったけど、別に暑くなかった。あれは布とかの性能か、別の何かか。
「そんじゃあ、行くぞ」
遠野さんの言葉に続いて、海坊主さんの声が海中に響く。そしてゆっくり動き出し、少し遅れて緩く衝撃が来た。海坊主さんの動きで生まれる水のうねり。それにバランスを崩さないよう、全身に力を込め、ついて行く。
「ぅわぁ……」
色鮮やかな魚達、色んな色と形の珊瑚、そして澄んだ青い海。最初見た時も目を奪われたけど、ここが南の方だからか、その景色はどこも美しく。思わず見惚れて声が出る。
いけない、しっかり仕事に集中しなければ。
「魚……魚はなあ……旨いやつは旨いんだが……」
「いや食べちゃ駄目だから」
隣の不穏な発言に思わずつっこむ。
泳ぎながら、時々ふわりと跳ねながら、海坊主さんの後を追う。だんだん海域が深く、少しずつ暗くなっていく。生き物の姿は少なくなり、そして私は、どこか嫌な雰囲気を感じ始めていた。
「……」
その淀むような嫌な雰囲気は辺り一帯に広がり、目的地に向かって、より濃くなっていく。
てつも私と同じ様に、いや多分、もっと強くこの気持ち悪さを感じている。その眉間に皺が寄り、嫌悪感からか、泳ぎながら小さく舌打ちをした。
「これが、元は祀られてた場所たぁな」
「ああ、哀しいことだろ?」
てつの言葉に、海坊主さんがそう答えた。そして、歩みを止める。
まだ遠く、より深く。谷というよりすり鉢のような地形が出来ている。その縁に、いなくなったと思った生き物達が集まっていた。皆、一心に中を覗き込んでいる。その視線の先、一番下に見えるもの。
岩や珊瑚で建てられた、少し歪で小さな「社」。そして、社を抱くように身体を丸め、まるで社と同一になったように動かない、長い体躯のひと。
「よりにもよって、どうしてぇまたここで」
問題の場所は、ここ。この辺りの海のひと達が、昔々に作ったお社。常にほんの少し異界と同調し、こちらの世界とを繋いでいた場所、だそうだ。それでなくとも、皆にとってとても特別な場所だったのに。
「こんなのが起きちまったんかなあ……」
そのお社が突如、不自然に揺らめいたという。そして、何日かすると異界との混じり方が急速に変化して──破裂した。それは辺り一帯を巻き込む程の破壊力で、けれど、それを無理矢理に抑えた者がいる。
「姫さんもああなっちまって……皆のために……」
海坊主さんが、覗き込むようにしながら悲しそうに言った。
姫さん。あの、お社を抱いているひと。長い豊かな髪が、波に揺らめいている。細い首と社に回した腕と白い背が、それによって時折見えた。そして、腰から下は艶やかな鱗を持ち、蛇のように長く。その尾のような下半身も、社に巻き付けられている。
あの姫さんが、お社に被さって力を込めて、爆発を抑え込んだ。それからずっと、あの場所から動かない。
「ではてつさん、良いですか?」
「……はぁ……説得なんざ、聞くかぁ……?」
こっちに顔を向けた遠野さんに、てつは覇気のない声でそう言った。
「士気下げるような事言わないで下さいね。まずは僕が話しますから。じゃあそれぞれ、始めましょう」
その声で、皆一斉に動き出す。私はまたてつと別れ、先にメンバーとして割り振られてた二人の元へ向かう。
「あの、改めて宜しくお願いします」
「はいよろしく」
「……はい」
船の上で話した人達とは別の人達。先に返事をしてくれた、短い三つ編みの稲生さん。と、小さく返してくれた、私と同じくらいの歳に見える織部さん。
「まずは端の方から、説得、行ってみようか」
稲生さんが、縁に壁を作るようにして社を見つめるひと達を眺めて、そう言った。
「分かりました」
今日の私達の主な仕事。この社の周りに集まって動かない生き物や怪異のひと達を、説得して保護、避難させる事。
このひと達は皆、「姫さん」を心配して、或いは死なば諸共と、その場を動こうとしないのだ。だから事前の保護の時も手間取り、時間がかかった。それでも出来る限りを尽くしたけれど、これほどの数が、今も残っている。
「……あそこの大きなクマノミさん、結構キツそう……です」
織部さんが指し示した方。そこには抱えられそうな大きさの白黒のクマノミが、ほぼ横向きになって、喘ぐように鰓を動かしていた。
「あーだいぶヤバそうだなぁ」
この場所は、社に近ければ近いほど、淀むような嫌な気が濃くなっている。だからその場にいるだけで、何をしなくとも生命力が削られていく。
「行こうか」
「はい」
「……はい」
縁から少し離れた場所で、必死に息をしながらふらふらと浮くクマノミ。時折流れに押されそうになりながら、それでもかじり付くように社へ顔を向けていた。
その側まで泳いでいって、稲生さんが
「失礼します。問題解決に参りました、超自然対策委員会の稲生と「離れん……っ離れんからな……!」……」
遮るように発せられた言葉には、必死さと悲壮感が込められていた。
「しかし、このままではあなたの命が危ない」
「私の事など、今、その、御身を削ってっおられ、る……姫様に比べたら……!」
その声か私達に反応してか、縁にいたひと達が少しだけ、こちらに向かってくる。
「この場に、いる事し……か出来ようも、ない事がっとても、口惜しい……っ」
「なら、ここから離れ、元気を取り戻して姫様の力になる、という考えはありませんか?」
稲生さんの言葉に、大きなクマノミは嘲笑するような声になった。
「その間に、姫様に、何かあ……ったら、どうする……? このお社か、ら……また、禍が溢れ、その時……姫様が、お一人でいら……したら……!」
絶え絶えに言葉を重ねるクマノミに、集まってきたひと達は、
「そうだよお……やっぱり姫さんをお一人にゃあ出来ないよぉ……」
これまた大きな蜘蛛みたいな、顔は哺乳類系で角があるけど、そんなひとが不安そうに言って。
「それはそうだが……ダンさん、あんたぁもう限界だよ。ここは俺達が守るから、この人らと行ったらどうだ……?」
真っ赤な、三十センチくらいある、確か……ウミウシ。そのウミウシはそう提案した。
いやあ、あなた方にも来て頂きたいんですけども……。
「姫様は」
どう言おうかと固まってしまう。そしたら、
「何を、誰を守ってると思ってるの?」
織部さんがぽつりと、それでいてはっきりとそう言った。
こっちを見て、少し躊躇うように聞かれた。
……私が一番の下っ端なのに、皆さん礼儀正しいというか、一歩引いてるというか。
「はい! 行けます、大丈夫です!」
引かれた一歩を気にしてしまったからか、想定より大きい声が出た。
「お、おお……じゃあ、一番最後に来てくれ」
「分かりました」
ドポンドポンと、音が続き。それを見ていたら、てつが触れるくらいまで近付いてきた。
「……変なもんに、引っかかんじゃねえぞ」
「変なもん?」
「ああ」
そして、また少し離れる。……いや、分かんないから。
この所ほんと、てつは妙に心配症だ。それでいて、別の何かに気を取られてたり。
「どっちかって言ったら、てつの方が「行く」喋ってんだけど」
柵を蹴って海の中へ。綺麗に入水したのか、今までで一番小さい音だった。
「……まあ、いいか」
私も、少し覚悟を決めて海に入る。というか飛び込む。
「…………!!」
一瞬で水の中。閉じてしまった目を薄く開く。周りの泡の隙間から、海の青と、魚達と、珊瑚みたいのと──
「これで揃ったかぁ?」
頭を完全に沈めた、海坊主の全体がはっきり見えた。
「ええ」
そのすぐ傍にいる遠野さんの身長と、頭の大きさが同じくらいで。
ここがあまり広くないからかしゃがみ込んでいる。けど、それでもちょっとした山のように見えた。
「はあ……」
いや、なんか、デカいな。改めて思うけど、デカいな。
「杏」
犬掻きなどせず、正に泳ぐように身体をしならせ、てつが私の隣に来た。
「あ、てつ」
あ、ちゃんと喋れる。息も出来る。ふわっとしてるけどそんなに抵抗もなく動けるし、凄いな、「護符」。
『こっちの調子はどうですか?』
「!」
耳元の遠野さんの声に、思わず肩が跳ねた。
『ええ、問題ありません』
『こちらも』
次々に返事が返り、
『こ、こっちも問題ありません!』
慌ててそう返した。
そう、そうだった。今回は内容が内容だからと、全員それ用の作業着を着て。イヤホンみたいな、いつも耳に付けてる機材とかも付けている。
「では、お願いします」
当然、私も。トレーニングウェアみたいなものと、それこそ「作業着」といった上下一体の地の厚い服を着ている。気温と湿度の中での重ね着だったけど、別に暑くなかった。あれは布とかの性能か、別の何かか。
「そんじゃあ、行くぞ」
遠野さんの言葉に続いて、海坊主さんの声が海中に響く。そしてゆっくり動き出し、少し遅れて緩く衝撃が来た。海坊主さんの動きで生まれる水のうねり。それにバランスを崩さないよう、全身に力を込め、ついて行く。
「ぅわぁ……」
色鮮やかな魚達、色んな色と形の珊瑚、そして澄んだ青い海。最初見た時も目を奪われたけど、ここが南の方だからか、その景色はどこも美しく。思わず見惚れて声が出る。
いけない、しっかり仕事に集中しなければ。
「魚……魚はなあ……旨いやつは旨いんだが……」
「いや食べちゃ駄目だから」
隣の不穏な発言に思わずつっこむ。
泳ぎながら、時々ふわりと跳ねながら、海坊主さんの後を追う。だんだん海域が深く、少しずつ暗くなっていく。生き物の姿は少なくなり、そして私は、どこか嫌な雰囲気を感じ始めていた。
「……」
その淀むような嫌な雰囲気は辺り一帯に広がり、目的地に向かって、より濃くなっていく。
てつも私と同じ様に、いや多分、もっと強くこの気持ち悪さを感じている。その眉間に皺が寄り、嫌悪感からか、泳ぎながら小さく舌打ちをした。
「これが、元は祀られてた場所たぁな」
「ああ、哀しいことだろ?」
てつの言葉に、海坊主さんがそう答えた。そして、歩みを止める。
まだ遠く、より深く。谷というよりすり鉢のような地形が出来ている。その縁に、いなくなったと思った生き物達が集まっていた。皆、一心に中を覗き込んでいる。その視線の先、一番下に見えるもの。
岩や珊瑚で建てられた、少し歪で小さな「社」。そして、社を抱くように身体を丸め、まるで社と同一になったように動かない、長い体躯のひと。
「よりにもよって、どうしてぇまたここで」
問題の場所は、ここ。この辺りの海のひと達が、昔々に作ったお社。常にほんの少し異界と同調し、こちらの世界とを繋いでいた場所、だそうだ。それでなくとも、皆にとってとても特別な場所だったのに。
「こんなのが起きちまったんかなあ……」
そのお社が突如、不自然に揺らめいたという。そして、何日かすると異界との混じり方が急速に変化して──破裂した。それは辺り一帯を巻き込む程の破壊力で、けれど、それを無理矢理に抑えた者がいる。
「姫さんもああなっちまって……皆のために……」
海坊主さんが、覗き込むようにしながら悲しそうに言った。
姫さん。あの、お社を抱いているひと。長い豊かな髪が、波に揺らめいている。細い首と社に回した腕と白い背が、それによって時折見えた。そして、腰から下は艶やかな鱗を持ち、蛇のように長く。その尾のような下半身も、社に巻き付けられている。
あの姫さんが、お社に被さって力を込めて、爆発を抑え込んだ。それからずっと、あの場所から動かない。
「ではてつさん、良いですか?」
「……はぁ……説得なんざ、聞くかぁ……?」
こっちに顔を向けた遠野さんに、てつは覇気のない声でそう言った。
「士気下げるような事言わないで下さいね。まずは僕が話しますから。じゃあそれぞれ、始めましょう」
その声で、皆一斉に動き出す。私はまたてつと別れ、先にメンバーとして割り振られてた二人の元へ向かう。
「あの、改めて宜しくお願いします」
「はいよろしく」
「……はい」
船の上で話した人達とは別の人達。先に返事をしてくれた、短い三つ編みの稲生さん。と、小さく返してくれた、私と同じくらいの歳に見える織部さん。
「まずは端の方から、説得、行ってみようか」
稲生さんが、縁に壁を作るようにして社を見つめるひと達を眺めて、そう言った。
「分かりました」
今日の私達の主な仕事。この社の周りに集まって動かない生き物や怪異のひと達を、説得して保護、避難させる事。
このひと達は皆、「姫さん」を心配して、或いは死なば諸共と、その場を動こうとしないのだ。だから事前の保護の時も手間取り、時間がかかった。それでも出来る限りを尽くしたけれど、これほどの数が、今も残っている。
「……あそこの大きなクマノミさん、結構キツそう……です」
織部さんが指し示した方。そこには抱えられそうな大きさの白黒のクマノミが、ほぼ横向きになって、喘ぐように鰓を動かしていた。
「あーだいぶヤバそうだなぁ」
この場所は、社に近ければ近いほど、淀むような嫌な気が濃くなっている。だからその場にいるだけで、何をしなくとも生命力が削られていく。
「行こうか」
「はい」
「……はい」
縁から少し離れた場所で、必死に息をしながらふらふらと浮くクマノミ。時折流れに押されそうになりながら、それでもかじり付くように社へ顔を向けていた。
その側まで泳いでいって、稲生さんが
「失礼します。問題解決に参りました、超自然対策委員会の稲生と「離れん……っ離れんからな……!」……」
遮るように発せられた言葉には、必死さと悲壮感が込められていた。
「しかし、このままではあなたの命が危ない」
「私の事など、今、その、御身を削ってっおられ、る……姫様に比べたら……!」
その声か私達に反応してか、縁にいたひと達が少しだけ、こちらに向かってくる。
「この場に、いる事し……か出来ようも、ない事がっとても、口惜しい……っ」
「なら、ここから離れ、元気を取り戻して姫様の力になる、という考えはありませんか?」
稲生さんの言葉に、大きなクマノミは嘲笑するような声になった。
「その間に、姫様に、何かあ……ったら、どうする……? このお社か、ら……また、禍が溢れ、その時……姫様が、お一人でいら……したら……!」
絶え絶えに言葉を重ねるクマノミに、集まってきたひと達は、
「そうだよお……やっぱり姫さんをお一人にゃあ出来ないよぉ……」
これまた大きな蜘蛛みたいな、顔は哺乳類系で角があるけど、そんなひとが不安そうに言って。
「それはそうだが……ダンさん、あんたぁもう限界だよ。ここは俺達が守るから、この人らと行ったらどうだ……?」
真っ赤な、三十センチくらいある、確か……ウミウシ。そのウミウシはそう提案した。
いやあ、あなた方にも来て頂きたいんですけども……。
「姫様は」
どう言おうかと固まってしまう。そしたら、
「何を、誰を守ってると思ってるの?」
織部さんがぽつりと、それでいてはっきりとそう言った。
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