10 / 134
10 カメリアへ
しおりを挟む
『悪い。二人には事前に、どんな店か言ってたんだけど、説明が足らなかったらしい。帰りにもっかい説明した』
バイトが終わり、電車に乗って、マリアちゃんからのそんなラインに苦笑した。
『いやいや、常連ばっかの店に来るご新規さんは、みんないつも驚くし。……嫌な気分にさせちゃった?』
『や、逆にすごい興奮してた。ユキとか。大丈夫なら、また、連れていきたいんだが』
『ヤナギハラさんとアズサさんが良いなら、どうぞ。……ごめん、ヤナギハラさんとアズサさんの字が分からなくて、カタカナになった』
『じゃ、また誘うわ。あと、ユキは柳原ユキ、アズサはそのままカタカナ』
『了解。ありがと』
サンキュ、とスタンプを送れば、お辞儀のスタンプが返ってきた。
◇
「で、ご自分の実感として、どうですか? 分かるようになったな、とか、余計分からなくなったとか、あります?」
土曜である。図書館の開館直後である。学習室に入って開口一番、私は橋本に聞いてみた。
「……何が言いてぇ」
橋本は顔をしかめながらも、リュックを下ろし、教材を広げる。
私もその左に座り、教材を出していく。
「分かるようになった、余計分からなくなった。2つは相反するもののように思えるかもしれませんが、どちらも、学ぶ姿勢が前向きになった証拠だと、自身の経験から得ていますので。で、どうですか」
橋本を見れば、手が止まり、なんとも言えない顔をしていた。
「……どっちも、ある」
絞り出すように言う。
「なら、良かったです。では、勉強を……始めますか? 少し時間を置きますか?」
「……やる」
「では、始めましょうか」
で、進む進む。文系に弱いという感じもないけど、理数系は、最初に会った頃の2倍くらいのスピードで、しっかり理解してるんじゃないだろうか。
まあ、あれは、突貫工事みたいなものだったけど。半分暗記じみてたけど。
「──はい。時間ですね。お疲れ様でした」
「……どうも」
恒例の、突っ伏した橋本をそのままに、水分補給をして、
「で、橋本さん」
「なに」
「予約した本が確保できているらしいので、借りてからカメリアに向かう、で、いいですか?」
「……分かった」
橋本が顔を起こす。
「予約ってあれか? ミエラなんとかってのの」
作者名、覚えてたのか。
「いえ、違います」
「じゃあ、誰の何」
なぜ聞く?
「夢塚扇という方の、『諸外国旅巡り』という本と、ガーベラ・リリーという方の『ワールド・オブ・ワールド』というシリーズの、最新刊です」
片付けながら言う。隣で橋本も片づけながら、
「最初のは、なんとなく内容は掴めるが。次のはどういう話だ」
「どう……オムニバスの小説です。同一の世界で生きる、様々な人たちの話です」
片付け終わり、立ち上がる。橋本も片付け終わったようで、立ち上がり、リュックを背負った。
「では、いいですか?」
「ああ」
で、また、借りるのを眺められる。
「はい。おまたせしました。では、行きましょうか」
「ああ」
そして、歩き出す。
「オムニバスって、シリーズになんのか?」
歩きながら、橋本に聞かれた。
「なりますよ。同一世界で、登場人物や起きた事柄などが、少なからず被りますから、読んでも放ったらかしにはされません。私は、ですが。人それぞれ好みがありますので、それを面白いと感じるかは、その人次第です」
「へー」
聞かれたから、聞いてみよう。と、私は口を開いた。
「橋本さんは、どんな本を読みますか? そもそも、読まない人ですか?」
橋本の足が止まったので、私も止まる。
少しだけマシュマロっぽくなった橋本は、
「……今までは、別に」
そう言って、歩き出す。ので、私も歩き出す。
「……中学までは、それなりに、読んでた」
続きが来た。
「どんなのをですか?」
「……漫画、とか……」
とか、の、あとに、何か続くかと思ったけど。
ちら、と横斜め上を見れば、完全に、マシュマロ。
「そうですか」
そこからは口を閉じて、カメリアまで無言で歩いた。
◇
事前に言ってある。知り合いが、買いに来る、と。だから、大丈夫。
橋本涼は自分に言い聞かせ、見えてきたカメリアに怯みそうになる足を、なるべく普通に動かした。
光海がドアを開ける。
「いらっしゃいませ」
伯母が顔を向ける。光海と、自分へと。
けれど彼女はプロだから、動揺など顔に出さない。
「こんにちは」
光海の声と、言葉に内心ビクリとした。あまりに普通に当たり前に、ここが安全なテリトリーであるかのように挨拶をしたから。
そして、ごく自然な動きで、ショーケースのものを眺め、他の棚も見ていく。
昼前の店内には、他にも数人、客がいて。けれど、それを見知らぬ顔だと認識し、顔に出さないように安堵する。安堵したことに苛立ったが、それなりに覚悟していたので、それも表に出さずに済んだ。
光海はトレーを手に取り、焼き菓子を幾つか取って行く。
その、中で。
「……」
バナナのカップケーキを選んだことに、動揺しかけて、顔をしかめた。
光海は、焼き菓子を5個、全て違う種類のものを取ると、
「で、橋本さん。これらとプリンを4 つ、でも良いですか?」
くるりと振り返り、聞いてきた。いつも聞く、声だった。
「……ああ」
なるべく自然な動作で、リュックから財布を取り出す。その間に光海は、トレーのものとプリンを頼み、
「あ、新作のマドレーヌ、美味しかったです。ごちそうさまでした」
伯母がものを詰めている間に、光海が言った。
「それなら良かったです。伝えておきますね」
伯母はごく自然に対応し、光海に袋を渡す。
「ありがとうございます」
光海も、当たり前のようにそれを受け取る。
「……橋本さん?」
顔を向けられ、棒立ちになっていたことを自覚する。
「……会計しとく。……成川は、帰れ」
「そうですか。では、失礼します」
光海は軽く頭を下げ、店を後にした。
「……」
なるべく無言で会計を済ませる。伯母も、自分をただの客として、扱う。
あの子は誰? と聞いてくれたほうが、気が楽だったかも知れない。店を出て、ぐるりと周り、橋本涼は、自宅の玄関を開けた。
◇
帰ってきて、プリンを冷蔵庫に仕舞い、カップケーキ以外の焼き菓子を皿に置いて、冷蔵庫にはプリンが4つ、とメモを書き、それも皿に置いた。
今は誰も家に居ない。大樹と愛流は友達の家だし、勇斗は保育園だし。父と母と祖父と祖母と、彼方とマシュマロはドッグランだ。
ご飯の前に、先にカップケーキを食べてしまおう、と、ソファに座ってトートバッグから水筒を取り出し、カップケーキと一緒にテーブルに並べ、なんとなくスマホを開いて。
『なんで9個』
橋本から、そんな文が……文? が、送られてきていた。
『9人と1匹の家族なので。次回から減らしますか?』
一応、最低価格のプリンを選んだんだけど。合計2000円ほどだった筈だけど。
そんなことを思いながら、作った文章を送る。すぐに既読が付いた。
『1匹てなに』
『1匹は犬です。マシュマロという名前の、3歳のサモエド犬です』
という文と、とっておきのマシュマロの動画を送る。ビスケットを鼻に乗せ、くるっ、パクっ、と食べる……のを失敗した動画だ。
『食えてねーじゃん』
『だから可愛いんですよ』
スマホを閉じ、バナナのカップケーキを食べ、紅茶を飲む。
スマホが何かをキャッチしたけど、食べ終えてから、開いた。
『減らさなくていい』
一瞬、分からなかったけど。ああ、さっきの質問の答えか。と気付くことが出来た。
『分かりました。ありがとうございます』
と、送ってから。
『家族は今、みんな出掛けているので、まだみんなは食べていないんですが、私はカップケーキをいただきました。やっぱり美味しいですね。ありがとうございます』
スマホを閉じ、お昼にと、冷凍チャーハンを温めて食べる。片付けをして、トートバッグを持って部屋へ行く。片付けをしていたらスマホがまた、何かを受け取った。
『カップケーキ』
『なんで』
橋本からだけど、なんでとは、なんだろう。なんで選んだ、かな。
『好きなので、あのバナナカップケーキ。発売された頃から、よく食べてます』
分からないから、そのままの事実を送って、閉じる。片付けを終え、終えてある課題の確認をして、さあ、本を読もう。と、図書館で借りた新刊を手に取る。
読み終え、満足げな気分を味わっていると、スマホになにか来た。橋本からだった。
『そうか』
「……」
母は、橋本のことを礼儀正しいと言っていたけれど、
「どっちかって言うと、律儀?」
バイトが終わり、電車に乗って、マリアちゃんからのそんなラインに苦笑した。
『いやいや、常連ばっかの店に来るご新規さんは、みんないつも驚くし。……嫌な気分にさせちゃった?』
『や、逆にすごい興奮してた。ユキとか。大丈夫なら、また、連れていきたいんだが』
『ヤナギハラさんとアズサさんが良いなら、どうぞ。……ごめん、ヤナギハラさんとアズサさんの字が分からなくて、カタカナになった』
『じゃ、また誘うわ。あと、ユキは柳原ユキ、アズサはそのままカタカナ』
『了解。ありがと』
サンキュ、とスタンプを送れば、お辞儀のスタンプが返ってきた。
◇
「で、ご自分の実感として、どうですか? 分かるようになったな、とか、余計分からなくなったとか、あります?」
土曜である。図書館の開館直後である。学習室に入って開口一番、私は橋本に聞いてみた。
「……何が言いてぇ」
橋本は顔をしかめながらも、リュックを下ろし、教材を広げる。
私もその左に座り、教材を出していく。
「分かるようになった、余計分からなくなった。2つは相反するもののように思えるかもしれませんが、どちらも、学ぶ姿勢が前向きになった証拠だと、自身の経験から得ていますので。で、どうですか」
橋本を見れば、手が止まり、なんとも言えない顔をしていた。
「……どっちも、ある」
絞り出すように言う。
「なら、良かったです。では、勉強を……始めますか? 少し時間を置きますか?」
「……やる」
「では、始めましょうか」
で、進む進む。文系に弱いという感じもないけど、理数系は、最初に会った頃の2倍くらいのスピードで、しっかり理解してるんじゃないだろうか。
まあ、あれは、突貫工事みたいなものだったけど。半分暗記じみてたけど。
「──はい。時間ですね。お疲れ様でした」
「……どうも」
恒例の、突っ伏した橋本をそのままに、水分補給をして、
「で、橋本さん」
「なに」
「予約した本が確保できているらしいので、借りてからカメリアに向かう、で、いいですか?」
「……分かった」
橋本が顔を起こす。
「予約ってあれか? ミエラなんとかってのの」
作者名、覚えてたのか。
「いえ、違います」
「じゃあ、誰の何」
なぜ聞く?
「夢塚扇という方の、『諸外国旅巡り』という本と、ガーベラ・リリーという方の『ワールド・オブ・ワールド』というシリーズの、最新刊です」
片付けながら言う。隣で橋本も片づけながら、
「最初のは、なんとなく内容は掴めるが。次のはどういう話だ」
「どう……オムニバスの小説です。同一の世界で生きる、様々な人たちの話です」
片付け終わり、立ち上がる。橋本も片付け終わったようで、立ち上がり、リュックを背負った。
「では、いいですか?」
「ああ」
で、また、借りるのを眺められる。
「はい。おまたせしました。では、行きましょうか」
「ああ」
そして、歩き出す。
「オムニバスって、シリーズになんのか?」
歩きながら、橋本に聞かれた。
「なりますよ。同一世界で、登場人物や起きた事柄などが、少なからず被りますから、読んでも放ったらかしにはされません。私は、ですが。人それぞれ好みがありますので、それを面白いと感じるかは、その人次第です」
「へー」
聞かれたから、聞いてみよう。と、私は口を開いた。
「橋本さんは、どんな本を読みますか? そもそも、読まない人ですか?」
橋本の足が止まったので、私も止まる。
少しだけマシュマロっぽくなった橋本は、
「……今までは、別に」
そう言って、歩き出す。ので、私も歩き出す。
「……中学までは、それなりに、読んでた」
続きが来た。
「どんなのをですか?」
「……漫画、とか……」
とか、の、あとに、何か続くかと思ったけど。
ちら、と横斜め上を見れば、完全に、マシュマロ。
「そうですか」
そこからは口を閉じて、カメリアまで無言で歩いた。
◇
事前に言ってある。知り合いが、買いに来る、と。だから、大丈夫。
橋本涼は自分に言い聞かせ、見えてきたカメリアに怯みそうになる足を、なるべく普通に動かした。
光海がドアを開ける。
「いらっしゃいませ」
伯母が顔を向ける。光海と、自分へと。
けれど彼女はプロだから、動揺など顔に出さない。
「こんにちは」
光海の声と、言葉に内心ビクリとした。あまりに普通に当たり前に、ここが安全なテリトリーであるかのように挨拶をしたから。
そして、ごく自然な動きで、ショーケースのものを眺め、他の棚も見ていく。
昼前の店内には、他にも数人、客がいて。けれど、それを見知らぬ顔だと認識し、顔に出さないように安堵する。安堵したことに苛立ったが、それなりに覚悟していたので、それも表に出さずに済んだ。
光海はトレーを手に取り、焼き菓子を幾つか取って行く。
その、中で。
「……」
バナナのカップケーキを選んだことに、動揺しかけて、顔をしかめた。
光海は、焼き菓子を5個、全て違う種類のものを取ると、
「で、橋本さん。これらとプリンを4 つ、でも良いですか?」
くるりと振り返り、聞いてきた。いつも聞く、声だった。
「……ああ」
なるべく自然な動作で、リュックから財布を取り出す。その間に光海は、トレーのものとプリンを頼み、
「あ、新作のマドレーヌ、美味しかったです。ごちそうさまでした」
伯母がものを詰めている間に、光海が言った。
「それなら良かったです。伝えておきますね」
伯母はごく自然に対応し、光海に袋を渡す。
「ありがとうございます」
光海も、当たり前のようにそれを受け取る。
「……橋本さん?」
顔を向けられ、棒立ちになっていたことを自覚する。
「……会計しとく。……成川は、帰れ」
「そうですか。では、失礼します」
光海は軽く頭を下げ、店を後にした。
「……」
なるべく無言で会計を済ませる。伯母も、自分をただの客として、扱う。
あの子は誰? と聞いてくれたほうが、気が楽だったかも知れない。店を出て、ぐるりと周り、橋本涼は、自宅の玄関を開けた。
◇
帰ってきて、プリンを冷蔵庫に仕舞い、カップケーキ以外の焼き菓子を皿に置いて、冷蔵庫にはプリンが4つ、とメモを書き、それも皿に置いた。
今は誰も家に居ない。大樹と愛流は友達の家だし、勇斗は保育園だし。父と母と祖父と祖母と、彼方とマシュマロはドッグランだ。
ご飯の前に、先にカップケーキを食べてしまおう、と、ソファに座ってトートバッグから水筒を取り出し、カップケーキと一緒にテーブルに並べ、なんとなくスマホを開いて。
『なんで9個』
橋本から、そんな文が……文? が、送られてきていた。
『9人と1匹の家族なので。次回から減らしますか?』
一応、最低価格のプリンを選んだんだけど。合計2000円ほどだった筈だけど。
そんなことを思いながら、作った文章を送る。すぐに既読が付いた。
『1匹てなに』
『1匹は犬です。マシュマロという名前の、3歳のサモエド犬です』
という文と、とっておきのマシュマロの動画を送る。ビスケットを鼻に乗せ、くるっ、パクっ、と食べる……のを失敗した動画だ。
『食えてねーじゃん』
『だから可愛いんですよ』
スマホを閉じ、バナナのカップケーキを食べ、紅茶を飲む。
スマホが何かをキャッチしたけど、食べ終えてから、開いた。
『減らさなくていい』
一瞬、分からなかったけど。ああ、さっきの質問の答えか。と気付くことが出来た。
『分かりました。ありがとうございます』
と、送ってから。
『家族は今、みんな出掛けているので、まだみんなは食べていないんですが、私はカップケーキをいただきました。やっぱり美味しいですね。ありがとうございます』
スマホを閉じ、お昼にと、冷凍チャーハンを温めて食べる。片付けをして、トートバッグを持って部屋へ行く。片付けをしていたらスマホがまた、何かを受け取った。
『カップケーキ』
『なんで』
橋本からだけど、なんでとは、なんだろう。なんで選んだ、かな。
『好きなので、あのバナナカップケーキ。発売された頃から、よく食べてます』
分からないから、そのままの事実を送って、閉じる。片付けを終え、終えてある課題の確認をして、さあ、本を読もう。と、図書館で借りた新刊を手に取る。
読み終え、満足げな気分を味わっていると、スマホになにか来た。橋本からだった。
『そうか』
「……」
母は、橋本のことを礼儀正しいと言っていたけれど、
「どっちかって言うと、律儀?」
1
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
My Doctor
west forest
恋愛
#病気#医者#喘息#心臓病#高校生
病気系ですので、苦手な方は引き返してください。
初めて書くので読みにくい部分、誤字脱字等あると思いますが、ささやかな目で見ていただけると嬉しいです!
主人公:篠崎 奈々 (しのざき なな)
妹:篠崎 夏愛(しのざき なつめ)
医者:斎藤 拓海 (さいとう たくみ)
ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~
taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。
お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥
えっちめシーンの話には♥マークを付けています。
ミックスド★バスの第5弾です。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる