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第三章【破滅へと至る者】

3―12 シーカーとマータ

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城内のホールが悲鳴に包まれる前、マータは動いた。彼はちらっと大時計を横目に、待機していた地下へ続く扉を開け、中に入る。それを見ていたシーカーは少し時間を空け、彼の後を追った。
扉の先は地下へ続く階段があり、足音を殺してゆっくり降りて行く。多くの呻き声と、生臭い臭いが広がっていた。

シーカーは一度、この場所へ来たことがある。八ヶ月前、囚われていたウィシェ・ロンギングを連れ出した地下牢だからだ。
以前訪れた時、囚われていたのは拷問された彼だけであり、長年幽閉されていたというマジャの姿はその時すでになかった。

各鉄格子の中には、まるで獣でも詰め込むように何十人もの男達が収容されている。人間、天使、魔族、特に分別はされていない。だが、すでにもう様子はおかしかった。
なんらかの実験が行われた後なのであろう。男達は焦点の合わない目をギョロギョロと動かし、口からはだらしなく涎が垂れ、中には他者を食い殺している者もいた。

(最強の軍隊を作り上げるーーふふ、これが?)

シーカーはこの駄作達を見て、思わず失笑した。しかし、この人々が外に放たれれば、力を持たない人々は食い殺されてしまうだろう。

(さて。マータとドラゴンもいるはずですが)

そう思い、更に奥へ進もうとした時だった。

「おじさん、誰?」

暗がりの中、前方からマータの声がする。シーカーは微動だにはせず、

「いえ‥‥お手洗いを探していたら、迷い混んでしまって」

そう言って微笑んだ。一ヶ月以上前、シーカーはエクスと共にマータとルヴィリに会っている。今は正装姿で格好は違うし、たった数分の出来事だ。マータはシーカーを記憶していないだろう。

「そうなんだ。あはは、災難だったね、おじさん。これを見られちゃったら、おじさんも仲間入り‥‥ちょっと!?」

マータの言葉の途中、シーカーは彼の横を通り過ぎ、すたすたと歩いて行く。最奥からガチャガチャと物音がしたからだ。
そこには全身、魔術の込められた鎖で繋がれ、大きな口も太い鎖で縛られた、あの日のレッドドラゴンが地面に平伏していた。恐らく、完全に使役されていないのだろう。口に巻き付いた鎖を必死に食いちぎろうとしていた。

「可哀想に。一ヶ月以上もこんな目に」

シーカーはドラゴンを見てそう言い、

「ちょっとおじさん!ボクの被験体に近づかないでよ!」

そう言ったマータを鼻で笑い、

「被験体?完全に服従すら出来ていないのに、笑えますね」
「は?」
「どんな実験をしたのかは知りませんが、ここにあるもの全部、ガラクタでしかありませんね。本当に‥‥無駄遣いですよ、坊っちゃん」
「ーー!!?」

馬鹿にしてくるような彼の言葉に、マータは顔を真っ赤にする。すぐ近くの鉄格子の鍵を開け、二人の人間の男を外に放り出した。

「あはは!おじさん命知らずだね!?ガラクタだって?これはボクが造り上げた強化兵なんだぞ!まあ、確かにまだ実験途中で試作品みたいなものだけど、それでもあんた達みたいな雑魚をどうこうするぐらい出来るんだからね」

笑いながら言い、マータは手にした杖をくるくる回しながら呪文を唱え、二人の人間に使役魔法をかける。二人の人間は白目を剥き、ハァハァと息を荒くしながらシーカーに飛び掛かった。

「あっははははは!!!!食い殺されちゃえ!!」

おかしそうに笑うマータを横目に、シーカーはその場から動かない。二人の人間はシーカーの肩を、胸をと食い破っていく。ブチブチと引き裂かれていく肉。しかし、悲鳴はない。
悲鳴を上げる間もなく絶命したのかーーつまらないなと、マータが未だ食い続けられているシーカーの方へ足を進めれば、カッーー!!!と、眩い光が放たれた。

「なっ、なんだ!?」

眩しさにマータの目が眩む。

「やれやれ。普段は幻術で体の内部や血の構造を作るのですが、貴方相手なら別に必要ないでしょう」

使役魔法が解けたのか、二人の人間の男は狂ったようにバタバタと地下牢から飛び出して行ってしまう。そんなことよりも、マータは驚愕するようにシーカーを見た。

「おっ、お前‥‥人間じゃ、ないのか!?」
「失礼ですね。これでも、人間ですよ」

そう言ってシーカーは笑う。食いちぎられた皮の中から現れたのは、肉や骨ではなく、鉄の塊だった。抉られた胸の先から見えたのは心臓ではなく、同じく鉄の塊だった。

「ーー約束があるんですよ。何百年も前の、大切な約束が。だから私は人の身を捨て、こうして生き長らえている。ふふ、人の皮を被ったバケモノとでも言うんでしょうか?さて、知恵のマータさん。見たこともないでしょう、こんな実験の果てを。それに比べて貴方の実験は陳腐だ。人の命を弄び、しかし何も完全なる完成を遂げていない」
「なっ‥‥なんなんだよ、お前はぁ‥‥!?」

マータは思わず後ずさる。

「貴方が生きた存在を貪る者であれば、私は死者を貪る者。聞いたことはありませんか、古の、ネクロマンサーというものを」
「‥‥死者の肉体や魂を使う存在‥‥英雄の剣や英雄を生み出した‥‥死者を冒涜する‥‥それが、お前だと?ありえない!ネクロマンサーは大昔の存在だ!今は歴史書の中だけの!」

マータはシーカーを指差しながら反論した。

「信じる信じないはどうでもいいことです。今は貴方を捕らえることが先決ですから」

シーカーは足元に落ちていた鎖を拾い上げ、一歩一歩マータに近づく。マータは呪文を唱えながら氷の刃をスケルに放つが、鉄で出来た彼の肉体に魔術は効かない。

「さあ、生者を冒涜した罪、空を侵した罪、子供の貴方に償えますかね?いやぁ‥‥こんな残酷なことが出来るんです。少しばかりは褒めてあげましょう」

ここに入ってからの生臭い臭いの正体ーー看守用テーブルの上には大量のフラスコが置いてあり、中には血液が入っていた。
鉄格子の中で食い殺し合う人々。彼らの中には自分と同じように血液がない。全ての血を抜かれているのだろう。
実験の途中ーー恐らく抜いた血をなんらかに使う予定なのか‥‥

色々とこの場所を見て回りたいが、鉄の鎖でマータの頭を殴り付け、意識を失わせた。気絶した彼の首に鎖を巻き付け、両手足も拘束する。
彼は杖を使って魔術を放っていた。魔力を込めた杖なしでは使えないようだ。

シーカーはドラゴンの前まで行き、鎖をほどいていく。同時に、効き目は薄いようだが、やはりドラゴンには使役魔法が掛けられており、自由に動けないようだ。懐に隠したナイフを取り出し、ドラゴンの腹を裂こうとした。しかし、自分に害を加えようとする新たな存在に当然暴れ出す。

「安心して下さい。私は敵ではありません。貴方の体に流れ込んだ使役魔法を取り除きます。少しばかり我慢して下さい」

そう言うと、ドラゴンは動きを止めた。シーカーはドラゴンの腹を小さく裂き、指を入れて使役解除の術を唱えた。


それから数分後、一ヶ月以上振りに自由を取り戻したレッドドラゴンは大きく翼を広げ、

「人の子よ。此度はそなたに命を救われた。感謝しようぞ」

シーカーにそう言い、気絶したマータを睨み付け、

「あの小童、食い殺してやろうぞ!」

そう言ったが、

「待って下さい。今はまだ、彼からの情報が必要なのです。貴方の命を救った私に免じ、今だけは見逃してもらえませんか」

シーカーの言葉にドラゴンは広げた翼を下ろし、

「何やら、人の世界では何かが起きているようだな。ふむ‥‥そなたも、常人ではないか」

シーカーの内部から見えたのは、骨や肉ではない。体を形作る鉄の塊を見てドラゴンは唸った。

「はい‥‥それで、空の覇者におこがましいのですが、もう一つ頼みが」
「なんだ?」
「今から私と私の仲間はここから逃げ出さなければいけない場面に立ち会います。その時に、貴方の背を貸して頂けませんでしょうか」
「‥‥ふむ」

ドラゴンはしばらくシーカーを見据え、

「これもまた、運命か。了承した」
「ありがとうございます。その時には仲間を連れ、ここに戻ります」

そうしてシーカーはマータを鎖で引きずり、ノルマル達と合流した。


ーーその一連の流れをシーカーは話す。しかし、ドラゴンの話だけは隠した。逃げる手段をマータとリダに聞かれるわけにはいかない。

「ねっ、ネクロマンサーですか‥‥へっ、へぇ」

アリアは物珍しそうにシーカーの中から覗く鉄の塊を見た。

「じゃあ、眼鏡様は‥‥英雄がいた時代に生きていたの?」
「はい。ウェルさんとラザルさん‥‥ハルミナさんにマグロさん、マシュリさん。私はどちらかといえば彼らの敵ではありましたが、懐かしいですね」

その名を聞き、意気消沈していたウェザは目を輝かせる。

「それから、残念ですが‥‥連れ去られた人々は全員、マータによって実験済みでした」

シーカーはノルマルを見た。

「そんな‥‥じゃあ、村の皆も、オウル達のお父さんも‥‥」

ノルマルは体を震わせ、マータを睨み付ける。

「ふんっ!光栄だろ!なんの取り柄もない奴らがボクの実験材料になれたんだからさぁ!」

子供故の純粋な狂気なのだろうか。マータには罪悪感なんてものはない。
オウル達の為にここまで来たノルマルは、悔しげにマータを睨むしか出来なかった。シーカーは小さく息を吐き、

「さて。そちらの状況も理解しました。レンジロウさんーー実は何度か疑問に思うことはありましたが、エクスや皆さんが信頼していたので見過ごしていたんですがね‥‥」
「疑問?」

アリアが聞くと、

「いくらウェザさんの治癒術があったとしても、彼の身体治癒力の高さです。普通の人間にしては‥‥すぐにピンピンしすぎでしょう」
「ーー!なるほど‥‥」

レンジロウがマジャの攻撃で致命傷を負い、ウェザの治癒で命をとりとめた時、『鎧のおじ様は、たぶん今日は起きないと思うわ』‥‥ウェザがそう言ったにも関わらず、レンジロウはすぐに復活していた。アリアはそれを思い出す。

「うううううっ!!!ボクをどうする気だよぉ!」

床に転がるマータが叫び、

「どうもしません。これで、シックスギアのリダとマータ、ヨミの戦力は気にしないでいいんです」
「俺が裏切ったらどうすんだよ。あのおっさん強かったし、あっちのが愉しそうだったらあっちに行くぜ」

なんてリダが言うので、

「まあ、それはそれとして」

シーカーは微笑み、

「レンジロウさんが誰の指示で動いているのかは知りません。ですが今は、エクスのところに急ぎましょう」

そう言ってズルズル鎖を引っ張れば、再びマータは喚き始める。

「そういえば、アリア大丈夫なの?さっき、咳き込んで‥‥」
「いえ、たまにあるんです。でも、大したことじゃないんで。私こそあの時は軽率な態度をとってすみません‥‥それに、あなたこそ‥‥」

アリアはノルマルに謝りながら、取り戻したいものを取り戻せなかった彼女を気遣った。

「でも、形はどうあれリダがノルマルさんを守ってくれて良かったです、ありがとう」

またアリアに礼を言われ、リダはギョッとする。

「アリア!そんな奴に礼を言ってどうするの!」

すかさずウェザが突っ込めば、

「ああん?ババアは引っ込んでな」

なんてリダが言うので、『人間以外の女は、見た目と違ってババアな可能性が高いからーー』と言っていたアリアの言葉を思い出し、

「この乙女‥‥いいえ!永遠のヒロインであるあたくしをババアですって!?このロリコン!」
「はぁ?」
「人間の若い女しか好まないなんてロリコンじゃない!ロリコン、ロリコン!ロリっ娘マジャとか呼ばれてるあの若作りとお似合いね!」
「ああ?あんな偏食ババアと誰がだよ!!調子乗ってるとぶった斬るぞ!」
「ふんっだ!!あたくし、ずっと飛んでおくわ!それだったら届かないでしょうしね!」

そう言いながらウェザは天井の方まで飛び、ベーっと舌を出した。

「この鳥女‥‥殺す!」
「ちょっとウェザ!挑発しちゃダメだってば!」

リダを怒らせる彼女をノルマルは制止しようとする。

その後ろから、アリアはやれやれと苦笑いをした。
すると、マータを引きずりながらシーカーが彼女の隣に並び、小さな試験管をアリアに手渡す。その中には赤い血が入っていて、アリアは首を傾げた。

「ドラゴンの血です。ドラゴンの血には発作を抑える効果があります」
「えっ」

言われて、アリアは目を丸くする。

「初めて会った時から気づきました。何があったか知りませんが、貴女の持病はドラゴンの血で繋がれているようですね」
「そっ、そうなんですか?」

そんなこと知らないとアリアは驚いた。

「ですから、どんな薬を飲んでも貴女の体には効かない。ドラゴンの血だけが、貴女の体を繋ぎます。生き長らえるのは難しいかもしれませんが」
「どうして私が病持ちだと?」
「貴方が病院に通っていることは調べ済みです」
「ーー!私の過去やそんなことまで、いったいどこから‥‥」

アリアは訝しげにシーカーを睨み付ける。

「でも、ドラゴンの血が命を繋いでる?私はそんなの飲んだ記憶はないですよ?昔から一ヶ月に数回程なんですけど、小さい頃から発作が起きて。年々、心臓が弱ってるらしく、医者に診てもらってもここまで生きてるのが不思議らしくて」
「恐らく貴女の身体能力の高さも、体の中に流れるドラゴンの血が引き起こしているはずです」
「確かに、昔から力だけはありますが‥‥」

眉を潜める彼女を見て、

「まあ、これだけはわからないんです。貴女は治療費を稼ぐ為にお金を欲してるわけじゃありませんね?貴女は病院で診察を受けているだけですし」
「なんでそこまで‥‥まあ、命はいいんです。治療の術はないと医者もお手上げ状態ですし。私には生きてる間にどうしても欲しいものがあるんです。だから、それを手に入れるまで生きれたらいいんですが‥‥」
「ふむ」

ズルズルとマータを引きずり、シーカーは先へ進む。

「貴女は私と同じ、現実主義者のようですからね。正直、私も仲間や友なんて馬鹿馬鹿しいと思う奴でして」
「‥‥でも、あなたはエクスさんのことは大事にしてますよね」
「ええ‥‥昔の自分や友人と、重ねて見てしまって」
「英雄がいた時代‥‥無事にここから出れたら詳しく聞いてみたいですね」
「無事に出れたら、貴女に合う薬を調合してあげましょう。ですから、貴女の力を頼りにしていますよ、アリアさん。あと、私だけが知っている過去の遺産の在処も教えてあげましょう」
「えっ!!!!遺産ですか!?」

シーカーの背中を見つめ、アリアも歩き出す。

「もぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉそんなことよりボクを離せってばぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
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